~平沢んち~


唯「ただいまぁ~」


ガチャっ


唯「はぁ~、学校から30分以上も走ったからノドかわいちゃった!」



和「のどか湧いちゃった?」




唯「わァアアアアアアッッ!?」

なんか廊下に和ちゃんが立ってて、まじびびりました。


唯「和ちゃん!?なんで!?学校にいたんじゃないの!?」

和「バカなこと言わないでよ。こんな唯のパンティを盗む絶好の好機をこの私が逃すわけないじゃない」

唯「それもそうかなあ」

和「ところで唯はなぜ家に?ライブあるんでしょ?」

唯「うん。それがうっかりギターを忘れちゃって!」

和「ライブ当日にそんな理由でおうちに帰るなどと、この真鍋和の心眼をもってしてでも見抜けなかったわ」

唯「えへへぇ」

和「おかげでパンティを盗みそこなってしまったけれど」


和「かわりに唯の肉体をさわりまくっ」

私は包丁を持ってきました。

唯「出てけ!」


和「くっ……私が傷つくのはいいけど唯が傷害罪で捕まったらマズいわね…」

唯「でしょ~?」

和「成長したわね。この場はひくしかないようだけど、ライブに遅れるんじゃないわよ」

唯「うん。ありがと和ちゃん!」

和「じゃあ私、生徒会にいくね」


そういうと和ちゃんはトイレの中に入っていきまし


唯「そこは生徒会じゃないよー」

ガチャっ


とトイレのドアを開けると、そこにはすでに和ちゃんの姿はありませんでした。


唯「え?ええ~?なんで~?」


トイレの中に消えた和ちゃんを10分くらい探したけど、抜け穴や隠れられそうな場所なんか見つかりません。

うぬぬ…

私んちのトイレには何かの重大な秘密が隠されているに違いないよ。

でも私はギー太をとりに帰ってきたんだったことを思い出しまして、トイレの調査を切り上げ、私の部屋に向かいました。


とたとた…


がちゃり



唯「あっ。ちゃんとあった!ギー太ぁ~♪」

ギー太「ギィィ」

唯「えっ」


今なんか私の声に反応してギー太が鳴いたような…

唯「……」

ギー太「……」

唯「まあ、気のせいだよね」



ギー太「」ガタガタッッ



唯「うぉああああッッ!?」


ギー太が勝手に小刻みに震えて超こわいよ!?


唯「ぎ、ギー太!!だめ!大人しくして!」

ギー太「」ピタ


唯「あ、止まった…」

唯「ギー太、私が愛情をそそぎ過ぎたからバケモンになっちゃったのかなあ」

最近、妖怪ウォッチとか流行ってますし~。

唯「まあ私の言うこと聞いてくれたから別にいいか」


私はギー太の機嫌をとるため、チュッとキスしてみました。


ギー太「ジャジャーン♪」


わっ、このオバケ、勝手に鳴り出したよ!?


これ、ちゃんと演奏できるんだろうねぇ…?


─2分後─

ギー太をギターケースに閉じ込め、冷蔵庫に入ってた麦茶で乾いた喉をびちゃびちゃにうるおわせて
時計をチラッと見ると11時30分です。

あれ~、12時過ぎに学校飛び出したのに意外と時間経ってないや。


ラッキー!!


ぶっちゃけ病み上がりで学園祭を駆け回り、あずにゃんに襲われ、家までダッシュして私は結構、疲れちゃったんだから。

ほら、なんか軽く熱が出てきたし、アタマもちょっとだけズキズキするし…


ああ~休みたいなぁ~。


うん、ライブ本番まであと三時間半もあるんなら、一時間くらい寝たって余裕だよね!!


私は、おいやめろバカという天の声を無視して、大好きな大切なベッドにふかふかっと包み込まれて寝ました。


あぁ~…なんだか柔らかいおふとんが私の中の疲労ぶっしつを吸収してくれるようだよお~…


─学校・2時─

律「ライブまであと一時間切ったってのに唯の野郎、まだ来やがらねぇぜ」

紬「りっちゃん、しゃべり方が男前すぎるわ」

律「まかせとけって」

澪「たぶんムギは褒めてないぞ」

紬「ねぇ、りっちゃんが女の子らしい言葉でしゃべったらどんな感じになるのかしらぁ」

律「今でも充分女らしいだろうがわよ」

澪「日本語が崩壊してるぞ」

梓「でもアレですよね。律先輩、行動はガサツですけど身だしなみはキチっとしててわりと女子っぽいです。スキンケアとかも絶対にしてますよね」

律「どうだかな」

澪「いや、何気にお前の髪はいつもサラサラだし、お肌は常に潤いを保っている」

紬「一見、不潔そうに見えるりっちゃんの髪から、ちゃんと女のコな甘く良いニオイが漂ってくるのは興奮するポイントよね」

律「一見、不潔そうとかカミングアウトしてんじゃねーよ」

澪「早くオヤツにしよーぜとかティータイムの時は意地汚いフリして、弁当箱は超小さいし」

律「うるせーし」

紬「ケーキなんかも口いっぱいに頬張らず、必ず小さく切り分けて、そっと お口に運ぶ乙女りっちゃんの姿を愛でるのが最近のマイブームよ」

律「人の食事シーンを勝手に愛でるんじゃない」

澪「思わぬ女子力を指摘され、照れる男勝りな女って萌えるよな」

紬「ここにきてりっちゃん株、急上昇中」

梓「なのになんでチンポ生えてるんですか」

律「生えてねーし!?」

澪「お前、梓、お前、ライブで絶対にチンポとか言うなよ」

梓「はい!いいえ!」

澪「どっちだよ!?」


ガチャ


和「ハァッ…ハァッ…軽音部、そろそろステージ脇でゼェゼェ…準備し…て」

澪「あ、和」

紬「どうして息切れしているの?」

和「ハァ~…ふぅ」



和「ちょっとパンツを盗みに行っててね」



澪「だろうな」

和「あら、唯がいないわね…?」

梓「唯先輩、ギターを忘れてフリダシに戻ってて」

和「でしょうね」

和「さっき家でそんな事言ってたわ」

紬「和ちゃん、唯ちゃんのパンティ盗みに行ってたのね」

和「パンティパーティパルティノン神殿パンティ」

梓「スパゲッティパンティ」

紬「パティシエパンティ」

澪「パネルディスカッションパンティ」

梓「おー、さすが澪先輩」

和「大したものね」

紬「じゃあ次はりっちゃんの番よ、ハイ」

律「お前ら全員死ね」


─講堂・ステージ脇汗─

澪「唯、どうしたんだろう。もうとっくに着いててもおかしくない時間なのに…」

梓「電話にも出ませんです!」

紬「まあ、梓ちゃんには私たちのウソの電話番号しか教えてないからそりゃ繋がらないだろうけどw」

梓「よくもダマしたな!?」

律「ダメだ、本当の唯の電話番号にも出ないぜ」

澪「途中で何かあったんだろうか…」

紬「何かって…?」

澪「紙芝居のおじさんに夢中でついていったとか」

律「今時そんな不審者いねーよ」

梓「野良犬に犯されて悦んでる美少年から目が離せないとか」

紬「この女、相変わらずいい趣味してるわね」

澪「しかし、アレだな。これは唯がいないままライブが始まっちゃうパターンも想定しておいた方がいいかもな」

梓「そうですね…」

澪「じゃあ梓は唯担当のリードギターの練習をしておいてくれ」

梓「こいつ、本番30分前になに言ってやがる」

律「やれよ梓。やらないと殺すぞ」

紬「私たちの学園祭初ライブに泥を塗るような演奏をしたら」


紬「梓ちゃん自身がドロドロの肉になって校舎に塗られるわよ」


梓「悪いのは唯先輩なのに!?」


─2分後─

梓「私、唯先輩がいなきゃ嫌です!唯先輩がいないのにライブなんかしたって意味がありません!」

律「こいつ、今さら唯のギターパートを練習したくないからって言い訳しやがって」

梓「したくないってゆーか無理でしょーよ!?」

律「まあな。ひどいこと言ってごめんな」


梓「こうなったら憂にまた頼んでみますか?」

紬「ああ、唯ちゃんの本物のドッペルゲンガーの…」

澪「うーん。しかし、憂ちゃんだって学園祭を楽しんでるだろうし、部外の人をこれ以上巻き込むのは正直、気が引けるなぁ」

律「まあでも聞くだけ聞いてみよーぜ」

梓「じゃあ憂に電話しますね」

ティルルル…ティルルル…

憂『あいもしもししし~?あゅゃゃん???』

梓「あ、憂?いまどこ?実は唯先輩が家にギター忘れてとりに帰ったまま、戻ってこなくて…」

憂『ぉぇえなんwあほらなあwwけけけけけWWWWWW 』

梓「え、なに?う、憂なんか様子がおかしくない?」

憂『おぁひぅあぃお!にょっぽぉすのぅあうぇろみるりりゃっれwwひっくWWWWWW 』

梓「…?」

憂『なー!』

プツッ

ツーツー ツーツー…


律「憂ちゃん、なんだって?」

梓「にょっぽぉすのぅあうぇろみるりりゃっれって言ってました」

紬「どういう意味?」

梓「わかりません」

澪「ていうかあのバカ、本当になにしてるんだ」

紬「唯ちゃん…」

和「ふふっ」


和「唯なら、きっと大丈夫よ」


澪「え、和…?」

和「私と唯が幼稚園に通っていたころの話なんだけどね」


和「唯は、えっと、私の家のお風呂をなんかいきなりザリガニでいっぱいにしてね」


和「浴槽の内壁がザリガニの爪で引っ掻き傷だらけになって、そこに黒カビが繁殖してこすっても未だに落ちないし絶対に許さないわ」

律「はぁ」

梓「昔から変な人だったんですね」

紬「でもなぜ、今、その話を…?」

和「えぇ」



和「…なんだったかしら?」


紬「あぁ?」

和「なんか…すごくいい感じ風の話にまとまるつもりだったんだけど、あら?クソっ、腹立つわねぇ」

律「お、落ち着けよ」


和「だからぁ、唯はアレよ。昔から1つのことしか見えなくなると?1つのことしか見えなくなるの」


澪「はぁ」

和「だから、唯は今、軽音部のことしか見えないから、軽音部のことだけを考えて、ここに向かってきているハズなんだと私は思いました」

梓「はい」

紬「よく出来ました」

和「えへへ」


─さらに2分後─

さわ子「みんな~、じゅぽじゅぽしてる~?」

律「失せろ」

さわ子「そういえば忘れてたけど私が歌うハズだった紅ってどうなったの?」

梓「知りません」

澪「というかさわ子先生、部室に来てもお茶してるかパンツ1枚でソファーで爆睡してるかで練習、一切しなかったじゃないですか、マジで」

さわ子「まあ、言ってみたもののだんだん面倒になっちゃって…」

紬「ひどい」

さわ子「あなた達も大人になれば分かるわよ。生きてるだけで何もかもが面倒な…皿洗いや洗濯しなきゃならないけどとりあえず後回しにしてうたた寝して夜中に死にてぇとか呟きながらブラジャーを干そうとしたら手が滑って忙しくて掃除してないホコリだらけの床に洗ったばかりのブラがああああああああ」




さわ子「ケーキ!」




紬「ライブが無事終わったら与えますよ」

さわ子「やった!早くライブ終われ!」

澪「そういえばさわ子先生ってアホだけどギターはアホみたいに上手いですよね」

さわ子「うん。なんだと?」

梓「ライブを早く終わらせてケーキを食べたければ唯先輩の代わりにギターやるです」

さわ子「えっ、なにそれなにそれ」

律「あのバカ、ギターを家に忘れて失踪しました」

さわ子「波紋疾走と書いてオーバードライブ的な失踪?」

紬「そんなところです」

さわ子「まあ私ほどともなれば聞いただけで耳ピコ出来るし唯ちゃんが弾いてたヤツならやれると思うけどー」

梓「耳ピコ?」

澪「耳コピだよ、アホなんだよ、だまってろ」

さわ子「ぶっちゃけさわ子、面倒なことがチョーキライってゆーかー」

さわ子「ケーキくらいじゃーわりに合わないってゆーかー」

紬「100万円あげます」

さわ子「やります」


ЗωЗωゆめЗωЗω


紬「あはははは~♪」

唯「うふふふふ~♪」

紬「うひひひひひっ」


わぁいわぁい♪

わたしはなんか知らんけどピンク色のモヤモヤした霧の中でムギちゃんとムギちゃんってよく見たら人間国宝級の眉毛してるよね!


唯「突然だけどムギちゃんの眉毛はなんでそんなに太いのぉ?」


紬「うぎっ、そ、そんなこと私が聞きたいわ、うぎぎっ」


ムギちゃんは憎々しげな表情で眉毛をグシグシかきむしりました。


唯「ご、ごめんね」



紬「唯ちゃん。そういう時は謝るんじゃなくて、『ありがとう』って言うのよ唯ちゃんちゃん♪」


唯「そっか! ありがとうムギちんちん!」



紬「今、なにに感謝したの」



唯「えっ…さぁ…??」


紬「……」


唯「……」


紬「うご

唯「話題変えていい?」


紬「だめ」


唯「ムギちゃんの眉毛ってとってもとってもキレイで可愛いよね」



紬「まあ!唯ちゃんったら!もー!もー!」



ムギちゃんは牛みたいにおっぱいを振り回しながら、自分の眉毛をブチブチブチひきむしって私のごはんの上にのっけてくれました。


紬「ギャアアアアア!!!まゆげ痛い!痛いよ唯ちゃん!」

唯「そう言われても…」


唯「あと、なんで私のごはんに眉毛ふりかけたのかなぁ」

紬「私の眉毛って、実はタクアンで出来ているの~」


そう言われても、お米の上にパラパラふりまかれた毛はどう見ても眉毛で体毛でナメクジの肉片みたいな毛根もついてておええぇぇ


紬「食べて食べて♪」

唯「い、嫌だ!」

紬「でも唯ちゃん、好き嫌いしたら大きくなれないわよ?」

唯「別にこれ以上、大きくならなくていいもん」

紬「それ、おっぱいの話?」

唯「う~ん、おっぱいはどうかなぁ…ん?」


私が私のおっぱいさんからムギちゃんに視線を戻すとムギちゃんがドロドロに溶け始めてムギちゃんの愛らしい顔面が交通事故のグロ画像みたいに崩壊を始めたよ。

唯「ワギャアアアア!?!?!?」


紬「私ってぇ~眉毛を全部抜くとぉ~ゲル状になっちゃうのぉ~ww」

唯「あ、そうなんだ」

私はゲル状になったムギちゃん、略してゲルムギちゃんを紅茶に混ぜて澪ちゃんに飲ませてみたらどうなるのかなあとか思ってたら楽しくなってきて



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最終更新:2015年06月20日 08:45