『ロックンロールイズノットデッド』

梓「ゴキブリです」

律「そんなに自分のことを卑下するなよ。元気出せって!な!」ポンポン

梓「違いますよそこにゴキブリがいるんですよ。つーか律先輩今の発言私一生忘れませんからねクソが」

カサカサ

律「なんだ出たのか。よーし」ヌギヌギ

梓「上履き脱いで叩く気満々のところ悪いんですけど潰すのNGです」

律「えー?どうしてー」

梓「こびりつくからですよ。殺虫剤ないんですか」

律「ないなー」

梓「じゃあ律先輩つまんで外に逃がしてください」

律「やだよ。いくら私でもそんなバイタリティないわ」

梓「前寄生獣読んでたじゃないですか」

律「だから?」

梓「いけますよ!」グッ

律「ねーよバカたれ」

梓「あーあ…じゃあどうするんですかあれ」

カサカサ

律「ほっときゃいなくなるだろ」

梓「さっきから平然を装ってますけど私最高にビビッてますからね」

律「演技力抜群だな」

梓「もう姿を見るだけで脳髄にガツンと来ます」

律「めっちゃ苦手じゃん」

梓「叫んでいいですか」

律「うるさいからだめ」

梓「なら演奏してシャウトな感じでごまかしましょう」

律「しょうがない協力してやろう」

律「…!…!」ダダダダドドドドシャンシャンドン

梓「ぎゃあああああああああああああああああああああああああ!!!!」ジャカジャカジャジャン

律「お、ゴキが梓の方に」

梓「ああああああああああああああああああああああ!!!」

梓「オラァ!」ガシャン!

律「あっ」

梓「WRYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYY!!!」

律「ギターでゴキブリを…というかギター平気なのか梓!?」

梓「ロックンロォォォォォォォォル!!!」

律「すげぇ!!かっけー!!!」



※ムスタングはムギが何とかしてくれました。梓はますますゴキがダメになったみたいです。私はちょっと梓を見直しました。


『我ら放課後ティータイム』

律「二つ名が欲しい」

梓「じゃあ律先輩はかつらむきの魔術師で」

律「すんなり乗ってきたと思ったらだっさいなぁ…」

梓「文句があるならいい案出してくださいよ」

律「うーん…じゃあ梓は黒猫ロッカーとか」

梓「ロッカーて。ロックンローラーじゃないんですかそこは」

律「長くなると思って。ダメ?」

梓「パッと見はいいんですけどよく見ると最高にダサいですよね」

律「かつらむきの魔術師よりマシだろ。というかかつらむきしたことねーよ」

梓「細かいなぁ…仕方ないから付けなおしてあげましょう」

律「私は澪と唯とムギの分も考えるぜ!」

放課後ティータイム
Gt. ロックの申し子 平沢唯

Gt. 黒猫ロッカー 中野梓

Ba. ビューティレフティ 秋山澪

Ky. 桜が丘の虎 琴吹紬

Dr. 海イタチの律


律「…」

梓「…」

律「ネロて…」


『お便り募集』

律「目安箱、使われねーなー」

梓「唯先輩は悩みなんてなさそうですし、澪先輩とムギ先輩はわざわざ律先輩に聞かないといけないような悩みがあるとは思えませんもん」

律「ひどい」

梓「と、いうわけでお便り募集中です。ペンネームとお悩みやら疑問やらを書き込んでいただければ答えます」

律「? 誰に言ってるんだ梓」

梓「こういうことは見てる人がいるかいないか位じゃないと出来ないと思いまして」

律「部室には私たちしかいないぞ」

梓「じゃあまぁ幽霊とか神様とかそういうことですよ」

律「はぁ…スピリチュアルやね…」

梓「そういうことです。お返事は見つけたらテキトーにしていきますのでよろしくです」

律「そんなんで本当に来たらどうすんだよ」

梓「答えますよ」

律「来なかったら?」

梓「いつも通りですけど?というか、来ててもいつも通りですけどね」

律「はぁ…」

梓「では見ている方、いるならよろしくお願いしますね」


『真夏の昼の』

律「あちーなー」

梓「クーラーつけましょうよー…」

律「唯がぶっ壊したじゃんか…」

梓「ああ…『生活に利便性を求めすぎると人類は堕落する!これは粛清という名のロックンロールである!』」

律「唯の真似は上手いな」

梓「そうですか?まぁ自信はあります」

律「しかしそれで涼しくはならないんだよな~」

梓「扇風機壊したのは律先輩ですからね。反省してください」

律「うーん」

梓「なぜ納得いかない感じなんですか」

律「ボロかったし寿命もあるだろ」

梓「変な開き直り方しないでくださいよ…」

律「事実だ」

梓「はいはい…」

律「…」グデー

梓「…」グデー

梓「練習しましょう」

律「は?この暑さで?正気かよ」

梓「好きなことに打ち込めば暑さも忘れますよ」

律「お前、そんなことしたら和に練習に身が入らないからクーラーくれって申告した件が全く無駄になっちゃうだろ」

梓「だからといってクーラー直して下さいは言えないですよね」

律「そうだ。なので今から怖い話をしようと思う」

梓「しません」

律「えー」

梓「しません」

律「じゃあ何か暑さの紛れるいい案出せよー」

梓「制服脱ぐとかどうです?」

律「そりゃセクシーなこって」

梓「今よりは涼しいですよ」

律「やってみっかぁ…」ヌギヌギ

律「お、意外と涼しい!」

梓「下着姿て…」

律「梓も脱げばー?」

梓「私今日勝負下着なんですよね」

律「なぜ」

梓「可能性感じたんで」ヌギ…

律「やっぱり脱ぐな!アウト!」

梓「でも」

律「アウト!!!!!!!!!!!!終了!!!!!!」


『山中談義』

律「さわちゃんにマンガ借りたぜ~」

梓「先生が生徒にマンガ貸すとか…」

律「そういうカタいこと言わないからさわちゃんはいい先生なんだよ~」

梓「はぁ…で、何借りたんです?」

律「どろろ」

梓「まさかの手塚治虫」

律「もう一つあるよ」

梓「なんです?」

律「ハチクロ」

梓「振れ幅すごっ!」

律「女子力の秘密がここにあるらしい」

梓「さわ子先生に女子力とか言われましても…」

律「このあいだ梓は料理を生活力だと言ったな」

梓「いいましたね」

律「生活力の水準をレベルアップさせると女子力になるとさわちゃんが言ってたぞ」

梓「なるほど…それは一理あるかもですね」

律「料理は作るだけでなく可愛らしい盛り付け、掃除はするだけでなくおしゃれなレイアウトなんかがポイントだと」

梓「なんでそこまでしっかりした持論があるのに独身なんでしょうね」

律「どろろ読んでるからだろ」

梓「多方面に失礼ですよそれ」

律「じゃあハチクロ読んでるから」

梓「それも失礼です」

律「だったらもうさわちゃん自身にすごく問題があるとしか…」

梓「多数を守るためには少数の犠牲が必要なんですよ」

律「ならお前はさわちゃんよりも会った事も見たこともない手塚治虫ファンとハチクロファンを取るってのか!」

梓「はい」

律「まぁそうか」

梓「でしょう」


『琴吹談義~ムギちゃん超かわいい説~』

律「おいすー」ガチャ

梓「…」

律「…なにこれ」

梓「さっきムギ先輩が持ってきたんですよ」

律「すごい量の花だなぁ」

梓「なんでも、親御さんが気に入ったどこかの御曹司がくれたとかなんとか」

律「うひょー!すげー!」

梓「でも普通そういうときはバラの花束とかじゃないですか」

律「そうだな」

梓「これ、ハイビスカスと…よくわからないピンクの花を花瓶ごとなんですよね」

律「花瓶がいいやつなんじゃねぇのかな」

梓「あー…」

律「…あ、もしかして花言葉とか?」

梓「それはありそうですね。調べてみましょうか」

律「よーしケータイで出てくるかな…」

梓「…このピンクの花なんて言うんでしょう」

律「えーっと…ピンク…花…」

律「あ、あったぞ。クレオメ…?アフリカの植物だってさ」

梓「へー…聞いたことないですね」

律「花言葉は…『あなたの容姿に酔う』」

梓「うわー…」

律「または『秘密のひととき』、『小さな愛』、『あなたの魅力を心に刻む』」

梓「これは決まりですね。ハイビスカスも調べてみましょうか」

律「…まだある」

梓「へ?」

律「『思ったよりも悪くない』」

梓「…まぁ花言葉は複数あることもありますし、たまたまですよ」

律「ハイビスカス、『私はあなたを信じます』、『新しい恋』」

梓「おうふ…なかなか情熱的な御曹司ですねこれは」

律「『微妙な美しさ』」

梓「…」

律「…」

梓「『新しい恋、あなたの容姿に酔う』か『微妙な美しさ、思ったよりも悪くない』か…」

律「待て、花瓶には良く見るともう1種類刺さってる」

梓「え?…よく見ると確かに…」

律「あれは…ホオズキか?」

梓「花言葉は…」

律「…」

律「『偽り』、『ごまかし』」

梓「んあああああ!」

律「オラァ!」ブンガシャパリーン!

梓「危ないところでした…」

律「ここにはなにもなかった。いつもの部室だった…」

梓「…練習しましょう」スッ

律「…ああ」スッ


『ゲスト出演:[[山中さわ子]]』

律「で~もね~あえ~たよ~」

梓「律先輩」

律「ん?」

梓「今、夏なんですよ」

律「うん」

梓「律先輩、なにを歌いましたか?」

律「天使にふれたよ」

梓「ダメでしょう」

律「なにが?」

梓「全てがです」

律「たしかにこの曲は一人だけ学年の違うあずにゃんこと中野梓のために卒業生の田井中律秋山澪琴吹紬平沢唯が作詞作曲した感動のけいおんソングだが…」

梓「はい」

律「それと私たちと何の関係があるってんだ?」

梓「あれ、私たちが誰なのかわかってなさそうだぞこの女」

律「私は田井中律だが?」

梓「おお…もう…」

律「裏から入って~も拍子は拍子♪」

梓「勝手に田井中エディションにしないでください」

律「ゆいあずならぬりつあずでなんか歌おうぜ!」

梓「ふでペンですか?」

律「それは被るじゃ~ん!もっと別なの!」

梓「じゃあ…」

―――――
梓「We want to multiply, are you gonna do it?」

梓「Feel the heat burning you up, ready or not!」

律「…!…!」ドンシャン!ドンドン!ドンドンシャン!ドン!ドン!

さわ子「…駅前でなにやってるのかしらあの子達…」

~コアなファン層ができました~

『ファッションロックンローラー』

律「しりとりしよーぜー!」

梓「はぁ」

律「じゃあしりとりのり~で~…りんご!」

梓「ごはん」

律「はい梓の負け~!」

梓「はいはい負けました負けました」

律「罰ゲーム!今日1日唯を超えるロックンローラーとして行動しろよー」

梓「めっちゃ難しいですねそれ…」

律「罰ゲームなんだからこのくらいはしないと!スタート!」パン!

梓「おりゃあ!」バツン

律「うわあ!マシュマロどうするつもりだ!」

梓「ふん!」バサバサ

律「おま、撒くな!片付けるの誰だと思ってやがる!」

梓「あははははははははははは!!!」バフン!バフン!

律「…」

梓「マシュマロ絨毯!たった今私は唯先輩を超越したのだ!」ガスガス

律「…」

梓「はぁ…はぁ…」ガス…ガス…

梓「…」ガス…

梓「…すみません、私には無理です…」

律「いや、いいんだ…私が悪かった…ごめんよ…」

※あずにゃんが踏んづけたマシュマロはスタッフがヤクオフに流しました


『いいかげん練習の合間に小芝居入れるのやめないか…』

律「ででんでんででん」

梓「たららーらーららー」

律「アイルビーバック…」

梓「ででんでんででん…ででんでんででん…」

律「…」スゥーッ

梓「…」

律「…」

梓「満足ですか」

律「まずまずだな」

梓「これ以上どうしろと…」

律「機械の身体と金髪グラマラスが足りない」

梓「銀河鉄道みたいですね」

律「ザギャラクシエクスプレススリーナインウィルテイキューオナジャァニィアネバエンディンジャァニィー」

律梓「「ジャニートゥザスタァァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」」

梓「…満足ですか?」

律「そこそこかな」

梓「それは何よりです」


『ある放課後の出来事』

律「あっちーなー」ジュワジュワジュワ

梓「ですねー」

律「梓、タオルとってくれるか」ジュワジュワジュワジュワ

梓「はい。どうぞ」サッ

律「さんきゅ」ジュワジュワジュワ

梓「私思うんですけど」

律「ん?」ジュワジュワジュワ

梓「律先輩の奇行もかわいいもんだなぁって」

律「奇行?そんなにおかしなことしてるか?私」ジュワジュワジュワ

梓「そりゃあ唯先輩にくらべると大体の人間まともに見えるかもですけど」

律「おう」ジューーーーッ!

梓「今の3年生変人しかいないと聞きます」

律「うん。連中はおかしい」ジュジュジュジュジュ…

梓「澪先輩とかムギ先輩が生きていけてるのが不思議ですよ」

律「澪はクラスだと貴重なツッコミマシーンだからな。高校に入ってからのアイツの成長には目を見張るものがある」ヒョイヒョイヒョイ

梓「結構順応してるんですね…」

律「ムギは…おいなぜムギを澪と同列の常人だと思ったんだ」ジュクジュクジュクジュクジュク

梓「案外まともかなと思ったんですけど」

律「あれはすごいぞ。お嬢様で世間知らずということをバネにどんどん進化している」ジャーッ!

梓「なるほど…」

律「それでも学級崩壊には至っていない。奇跡と言う先生もいるが、私はそうは思わないけどな」ジュワジュワジュワジュワジュワ

梓「授業中は真面目とかですか?」

律「んー…まぁそうだな。あんまり人に迷惑をかけたりしないし」ジュワジュワジュワ

梓「そうなんですか…」

律「たまにそういうラインを超えるとさわちゃんがガチで怒るし」ジャジャジャジャジャ…

梓「しっかりしてるんですね」

律「まぁな」ヒョイヒョイヒョイ

梓「で、律先輩は自分はまともだと?」

律「そりゃそうよ」ホレ

梓「…いただきます」

律「いただきまーす」

梓「…」モグモグ

律「…」ハフハフ

梓「おいしいです。サクっとジューシーで」ゴクン

律「なー!いい揚がり具合だ」ゴクン

梓「…部室でからあげ揚げるのは普通ですか」

律「なんだ?文句あるなら食うなよ」モグモグ

梓「どういうキレ方ですかそれ…」モグモグ


『部室でやることって…』

律「来年はさ」

梓「はい」

律「梓1人になるじゃん」

梓「そうですねぇ」

律「寂しい?」

梓「比較的そうですね」

律「そっかぁ~寂しいのか~」

梓「というか私1人だったら廃部ですよ」

律「んあ!」

梓「まぁなんとかして憂と純は入れるとして…」

律「残り1人か…」

梓「新入生をひっつかまえます」

律「梓にできるかぁ~?」

梓「先輩方にできて私に出来ないことなんて破天荒くらいですよ」

律「でもお前唯見て入部決めたんだろ?」

梓「はい」

律「致命的じゃね」

梓「んん…そう言われると不安になってきました」

律「よし!じゃあこの田井中律が特別にレクチャーしてやろう!」

梓「律先輩が何を教えられるっていうんですか」

律「まずは料理だ」

梓「何部でしたっけここ」

律「軽音部」

梓「で、教えてくれるのは?」

律「料理」

梓「なにかおかしいと思う点は?」

律「あっ!」

梓「おっ」

律「かさぶたがはがせそう」ペリペリ

梓「…鶏肉買ってきますね」

律「んー…小麦粉もなー」ペリペリ



5
最終更新:2015年07月06日 18:16