紬「なかなかみんなで集まれないね」
こっちから行こうよ、園内の地図を見たムギが言う方に連れて、わたしたちはゆっくり歩き出す。
律「こないだ唯とも話してたんだけど、5人で集まるのって難しいよな」
紬「そうだね。わたし、澪ちゃんに会うのだって久しぶりだもん。りっちゃんは?唯ちゃんや梓ちゃんとは連絡とってる?」
律「唯とはたまに。梓とは全然」
紬「ライブのお知らせとか、来ないの?」
律「来るけど…行ったことない」
紬「そっか。わたしはたまに行くよ」
律「一人で、か?」
紬「……さぁね。りっちゃんも一度くらい行ってあげたら?頑張ってるよ、梓ちゃん」
律「……考えとく」
白いポロシャツの開いた首元から、きらりと光るネックレスが見えた。
見たことのない、わたしの知らないネックレスだった。
律「なぁ、ムギ。今でも曲作ること、あるか?」
紬「…どうだろうね」
ムギの首筋を汗が伝って流れていく。
そこに赤く虫刺されの痕のようなものが見えた。
いい匂いがする。懐かしい匂い。昔と変わらない。ムギはいつだっていい匂いがする。
彼女の匂いに誘われて、どんな虫が彼女の首を刺し、血をむさぼったのか。
でもそれはきっと、わたしの知らない虫だ。
*
『本気で武道館、目指してみないか』
澪がそう言いだしたのはわたしたちが大学3回生になったばかりの春のことだった。
あのとき、食堂の壁に蛾が張り付いていたことがなぜだか忘れられない。
その年の秋が過ぎる頃には、就職活動の準備も始まる。
高校から続くこの時間がそろそろ終わりにさしかかっていることはわかっていたけれど、今度はもう、延長不可能だってこともわかっていた。
律『それってどういう…』
澪『つまりだから…』
梓『本気でプロを目指す、ってことですか!?』
澪『……ああ、そうだ』
唯『……プロ。わたしたちが……?』
澪『どうせなら、できる限り頑張ってみて…それでダメなら仕方ないし…』
紬『それってもしうまくいったら…』
澪『うん。これからも…大学を卒業してもずっとみんなで音楽続けられるな』
但し期限は約半年間。
年内いっぱい頑張ってメジャーデビューのきっかけさえつかめなければ、そのときは潔く諦める。同じ諦めるにしたって、全力で頑張って無理なら諦めだってつくさ。
でもわたしたちはなんとかなるんじゃないか、受験のときみたいにみんな頑張ればまたずっと一緒にいられるんじゃないかって、そんな風に思った。
なんだかプロを目指すって決めただけでもうプロデビューを果たしたような気分になっちゃって、その晩みんなで木屋町に繰り出して、吐くまで飲んだ。
終バスを乗り過ごし、タク代も尽きるまで飲みつくしたわたしたちは、鴨川沿いを歩いて帰った。
飲みすぎて眠り込んだ梓を唯が背負い、同じくしんだように眠る澪をわたしが背負い、等間隔にい居並ぶカップルたちをよそ目に川辺を歩いていく。
川沿いに連なる店々の明かりが暗い川面を照らし、きらきらと光が溢れている。
こんなところに長時間座ってて飽きないものかと思っていたけれど、光る川の流れを見て、わたしはその考えを変えた。
わたしもいつか誰かとここに座って時間を過ごす…そんなことがあるんだろうか。
紬『卒業するまでにはここで誰かと一緒に座ってみたいって思ってたけど・・・』
律『まだあと2年くらいあるだろ。ムギならその気になればすぐだよ』
紬『誰でもいいってわけじゃないよ。好きなひととでなきゃ』
眉間をしかめ、ムッとした口調で頬を膨らませる。
紬『もし…もしだけど、好きなひとと一緒にここに座れたら…』
まるで誰か、本当に好きなひとがいるみたいな口ぶりで喋る。
紬『しあわせすぎてしんじゃうかも』
そういうムギは笑っていた。
律『しぬな』
紬『じゃあ泣いちゃう』
律『泣くなよ。泣くのはツラいときだろ?』
”ツラいのはよっぽどでなきゃガマンできるけど、うれしすぎるのはガマンできない”ってムギは続けた。
昔、バイトでちょっとミスったくらいで泣いてたくせに。ムギも成長したな。
頑張れよ、ムギならきっとうまくいくさ。
そうね、頑張るわ。りっちゃん、ありがと。
わたしは軽く言った。ムギは川をみつめたまま、振り向かず答えた。
途中、澪が目を覚ましてわたしから降りると、『わたしもおんぶしたい!』と言い出したムギが今度はわたしを背負って歩いた。あったかい背中だった。
次の日揃って二日酔いになったわたしたちはみな一限をサボり、それまで授業を欠席したことのなかった澪はちょっとだけ落ち込んでた。
わたしたちはプロのミュージシャンになるんだ、大学の授業なんてカンケーねぇ!って言ったわたしに澪の特大ゲンコツが落ちたことは言うまでもない。
…。
こんな日がずっと続くと思っていた。
そんな甘い思い込みはもろくも崩れ去る。
それから。
今までとは比べものにならないくらい練習熱心になったわたしたちは、ライブハウスで演奏しまくり、いろんなコンテストに出まくり、知ってる限りのレコード会社にCDも送りまくった。けれどどこからもなんの返答もなかった。
澪『なぁ、律。わたしたちの音楽って、そんなに価値がないのかな』
律『バカ。音楽をわかってないやつが多いだけなんだよ』
澪『はは。そうかもな。でもどんなにいい音楽でも誰にもわかってもらえなかったら意味ないよな』
わたしは何も言えなかった。
気づけば澪をからかうことも、澪がわたしを殴ることもなくなっていた。
その年の秋の暮。
わたしは高校の軽音部のOGにライブハウスに勤めている先輩がいたことを思い出した。もしかしてあの人なら、レコード会社の知り合いとか…いるかもしれない。藁にもすがる思いだった。
ケータイに登録されてた番号をプッシュする。着信音が響く。よかった。どうやら番号は変わっていなかったらしい。コール音が4度鳴り響き、相手の声が聞こえた。
できるだけ丁寧に、かつ手短にわかりやすく意図を伝える。
反応は悪くなかった。
レコード会社に勤めている知り合いがいる。今度ライブがあれば日程を伝えておく。できるだけ見に行くよう頼んでみる。
それと一言。
わたしが知ってるのは高校時代のあなたたちの演奏だけど、わるくなかったと思うよ。
あのライブハウスで育って、その後プロデビューしていったバンドをたくさん知ってる人がそう言うのだから、わたしは嬉しくなった。
やった…わたしたちにはまだ希望が残ってる…。
年内最後のライブに、レコード会社の人が来てくれることが決まった日、わたしはそれをみんなに伝えた。もうみんな諦めムードになっていたから、思わぬいいニュースが入ってきて顔色が一気に明るくなる。
気合い入れていこうぜっ。
このライブに人生がかかってるんだからな。
レコード会社の担当の人は、身長が180cmくらいあってガタイがよく、少し目つきの悪い、二十代後半くらいの男性だった。
人相は悪かったけどそれに似合わず口ぶりは丁寧で、学生のわたしたちに対しても終始敬語で接してくれた。
この春から作り始めた自作の名刺を渡す。
今までこれが役に立ったことは一度もない。いいよ、この最後のチャンスで役に立ってくれさえすれば。
本番直前、舞台袖で円陣を組む。緊張で喉がカラカラだ。高校最後の学祭を思い出したけれど懐かしい気分に浸ってる場合じゃない。みんな顔に闘志がみなぎっている。全力を尽くそう。結果はどうあれ後悔だけはしないように。
そうして舞台の幕があがった。
*
二人分のアイスミルクティーを買って戻ると、ムギが知らない男二人と会話していた。
戻ってきたわたしに気づくとムギはこちらを見て手をあげた。
ツムギちゃんまたね〜、気安くムギの下の名前を呼びながら、男たちは離れていった。
ムギも笑って手を振る。
律「ナンパ?」
紬「うん。そうみたい」
律「ごめんな。ひとりっきりにして。ヘンな奴らじゃなかったか?」
紬「そうでもないよ。連絡先交換しちゃった。気が向いたら会うかもね」
律「お、おいおい…」
紬「さ、行きましょ」
事も無げに言うと、そのままムギは歩き出す。
紬「何年だっけ?りっちゃんと澪ちゃんが一緒に暮らし始めて」
律「一年と…ちょっと」
紬「じゃありっちゃんとこうして会うのも、喋るのも、それくらい久しぶりなのね」
律「……………」
紬「……元気そうで、よかった」
律「ま、澪にも愛想つかされそうなんだけどな」
紬「”にも”?あのとき愛想つかしたのはりっちゃんの方でしょ」
留年が確定して、行く末不安定極まりないわたしを、澪は一緒に暮らそうと誘った。
澪『律を一人にしておいたら、何年留年しても卒業できそうにないからな。わたしが面倒みてやる』
それまでの単位取得ペース、とくに終盤の落ち込み具合を見れば、澪以外のみんなもそんな未来を予測してたと思う。
家賃は7:3。昔プロになったらギャラは…って冗談言ってたがべつの意味でそれは実現した。逆だけど…。学費以外の仕送りは差し止めになったから、わたしはバイトして稼いで毎月澪に手渡しした。
わたしの負担額はかなり安かった。逆算すると、そんな家賃でこの広さのマンションを借りられるなんてちょっとおかしいんじゃないか、って気がつきそうなものだけど、最初の頃のわたしはそんなこと全く考えてもみなかった。
とにかく勉強しろ、単位取れ、卒業しろ、就職しろ。まともになって、それからお金を返してくれればいい。澪はそう言った。
社会人してる澪と一緒に生活してるから、生活リズムは真っ当なものだったし、授業も出れたし、単位も驚くほど取れた(普通にやればこんなに簡単に取れるものかと本当に驚いた)。ただ一年まともに勉強に励んでも卒業できないくらい単位不足のわたしは、留年二年目に突入する。
おかげでどうやら今年度末でなんとか卒業はできそうだし、一応就職も決まってた。
澪から言われる通り規則正しい生活を送りやるべきことやり、かつ朝早く夜遅い澪のために料理、洗濯、掃除は全部こなしているわたしが、三行半を突きつけられる覚えはない。
むしろ澪にとってもわたしとの暮らしは有益と言っていいはずだ。
紬「澪ちゃんが求めてたのはそういうことじゃないんじゃないかな」
律「じゃあ何なんだよ。卒業や就職以外なんの目的があるんだ」
紬「………バーカ」
律「聞こえてるぞ。…唯にも言ったけど、わたしと澪はそういうカンケーじゃないから」
紬「……ふぅん。でも澪ちゃんがどう思ってるかはわかんないでしょ」
律「アイツはそんなじゃねーよ。・・・まったくなんでおっきな問題がふたつも同じタイミングで…」
紬「案外ふたつは繋がっているのかも。りっちゃんが知らない間に澪ちゃんを怒らせてて、それが原因で澪ちゃんはマンドリルになっちゃって、りっちゃんに三行半を突きつけて…」
唯もムギも似たようなことを言う。
でも人間がマンドリルに変わるなんて空前絶後のできごとだ。相談したって、参考になる答えが簡単に得られるわけない。こうして聞いてくれるだけでありがたい。
カピバラの檻まではまだ遠い。こんなに距離があったっけ?さっき見た地図ではそれほど離れてなかったように思ったけど。
紬「気づいた?わざと遠回りしてたの」
紬「だって…りっちゃんと二人でデートしたかったんだもん」
律「いや…澪がいるだろ」
紬「今は…ふたりきりだよ」
ムギがわたしの左手をつかんだ。
ムギと手をつなぐなんていつ以来だろう。
急に体温が上がって、背中を汗が流れていくのがわかった。
ムギのバッグの中から軽快な着信音が響きだす。
けれどムギはそれを気にする素振りも見せない。
律「いいのか、電話」
紬「うん、いいよ」
律「彼氏…だったりして」
紬「りっちゃん。わたしに彼氏なんて、いると思う?」
化粧の仕方の変化に、会わない時間の長さを感じた。
あんな風に男としゃべるムギは、はじめて見た。
さっきと逆の首元にも、赤い虫刺されの痕があった。
ムギが手を離した。着信音は止まらない。
律「……ごめん」
紬「……仲のいい男の子の友達が何人かいるだけ。あ、あそこだよ。カピバラ」
ムギが指を指した先にはすでにマンドリルがいた。
せっかく買ったけれど口をつけないままのアイスミルクティーはすっかりぬるくなっている。
やっぱり随分遠回りしてきたみたいだった。
わたしたちは小走りに駆け出す。昔と違ってマンドリルになった澪に殴られたらマジで命の危険がありそうだからな。
紬「そうそうりっちゃん、ひとつわかったことがあったの」
律「なんだ?」
走りながらムギが笑って言う。
紬「セックスを愉しむのにね、愛なんて少しもいらなかったよ」
電話はいつのまにか、切れてたみたいだった。
*
けたたましい音を立てて、ケータイが鳴った。
年末最後の授業をサボり、しけこんだ喫煙ルーム。
……あの人からだ。
自分に集中する視線にむけて頭を下げながら扉を開き、電話に出る。
冷たい空気が肌を切り裂くように頬に触れた。
梓『連絡…ありましたか』
律『…ん、まだ』
梓『そうですか』
唯『りっちゃん。今日の忘年会、どうする?』
律『いや…やめとく。もしかしたら電話かかってくるかもしれねーし』
紬『別に飲んでても電話くらい…』
律『酔っ払った状態で大事なこと聞き逃したら大変だろ?それに居酒屋だとうるさくて電話もしにくいし…』
梓『…そうですね』
澪『みんな。聞いて欲しいことがあるんだけど』
期限の半年はもう過ぎた12月22日。
年内の講義も終わって明日からは冬休み。けれど仕事納めまではあと少し。あの人が来てくれたライブから2週間が経っていた。
唯『なぁに…澪ちゃん。あ、そのコートもしかして新しいやつじゃない?いいねーどこでk』
澪『唯。話を聞いてくれ』
梓『…』
15時を回った学生食堂。12月の少ない日差しを雲が覆い隠しているせいか、地下室に閉じ込められたみたいに思えた。
澪『あきらめよう』
誰かが言い出すのを待ってた。
本当はバンドリーダーのわたしが言うべきだったのかもしれない。
でもそれを言ってしまうと今までわたしたちが続けてきた音楽が、高校時代から積み重ねてきたこと、楽しい時間までも全部が否定されて終わっちゃう気がして怖かった。みんな同じだったと思う。だからみんな誰もが言い出せなかったんだと思う。
澪は続けた。
最初に決めたことだろ。けじめをつけなきゃいけないんだ。
今の自分たちにできることを精一杯やって無理だったんだ。仕方ないじゃないか。
唯もムギも梓も黙ったまま何も言わない。
だからと言って泣き出すわけでもない。
12月の食堂の空気は、からからに乾いている。
渇きに耐えられず、わたしは紅茶をひと口含んだ。
あの頃みたいに質のいいものじゃない、安っぽい自販機の紅茶。すかすかの味。すっかり冷めたニセモンの味。ひと口で飲む気が失せた。
誰も一言も発しない時間がしばらく続く。
隣に座るムギが、テーブルの下のわたしの手を握った。
いつもどおりの温もりにちょっとだけ安心して何か言おうとしたとき、わたしより先に唯が口を開いた。
唯『プロデビューは無理でも…放課後ティータイムはこれでおしまいってわけじゃないからね!』
澪『ああ…もちろんだ。バンドを解散するわけじゃない』
紬『そうよね!バンドがなくなっちゃうわけじゃないもんね…みんなバラバラになっちゃうわけじゃないもんね…!』
唯『そうだよ!お茶飲んで演奏してライブして…プロにならなくったって音楽は続けられるよ!』
梓『…みなさんは本当に諦められるんですか』
澪『……あずさ?』
梓『すみませんわたし……やっぱり音楽続けたいんです。本気でやりたいんです』
澪『でもそれは…最初に決めただろ。半年頑張っても無理だったら諦めるって』
梓『それはそうですけど…諦められないものは諦められないです』
澪『わがまま言うなっ!』
閑散とした食堂に澪の声が反響した。
澪『そんなこと言っていつまでもずっと……無理だろ。就活だってあるし…』
梓『それくらいで諦めちゃうんですか』
澪『なんだよそれくらいって…社会に出るってそんなに甘くは…』
梓『諦めるための言い訳でしょっ。就活しながらバンドも続けたらいいじゃないですか!いつかきっと誰かわたしたちの音楽をわかってくれる人が…』
澪『いないよ!いるわけないよ!いないから今こうなってるんだろ!』
律『落ち着け澪っ!』
唯『あずにゃんっ』
今にも飛び掛かりそうになる澪と梓を押さえつけた。
紬『落ち着こう…落ち着いて、わたしたちのこれからのこと、考えようよ…』
これからわたしたちはどうなっちゃうんだろう。
いつまでもこれまでとおんなじにやっていけるわけないなんてわかっているけれど、
でもなんとなくなんとかなっちゃうだろうって思ってた。
重苦しい空気が5人を包む中、わたしはまだみんなに伝えられていないことがあった。
電話は、かかってきていたのだ。
ぜひウチのレコード会社からデビューしてほしいと。
とても喜ばしい内容だったのだ。
でもわたしはそれを誰にも伝えられなかった。
だって・・・
認められたのは澪一人だけだったから。
*
一人きりで来た久しぶりのライブハウスはうるさいばっかだった。
よくこんなとこでしょっちゅう演奏してたもんだ。
梓「律先輩、飲んでますか?」
律「あー飲んでる飲んでる」
…と答えたはいいもの、さっき注文したカルーアミルクはまだ運ばれてきていない。
梓「ならいいんですけど。…で、どうした?”わたしたちのバンド”」
”わたしたちのバンド”か。
律「ああ、よかったんじゃね。CD買ったぞ」
梓「気の無い返事ですね…元放課後ティータイムリーダーとしてなんかアドバイス的なこととかないんですか?あ、CDどもです」
律「今のわたしから梓に何かアドバイスなんてできるわけないだろ」
梓「そんなこと、ないと思いますけど」
答えながら梓はハイボールの大ジョッキを傾けた。
酒強くなったなコイツ。昔はすぐ真っ赤になってたのによ。
梓「最近、どうです?」
律「どうってまぁ…ぼちぼち」
梓「らしいですね。マンドリルと一緒に住んでるんですって?今」
思わずつくねを吹き出した。
憎たらしい表情でニヤつく梓。
律「…誰から聞いた?」
梓「唯先輩に決まってるじゃないですか。あの人しょっちゅう…っていうか毎日メール送ってくるんですよ」
律「仲のよろしいことで…でも元気そうでよかったよ。こうして顔見るのいつ以来だっけ?」
梓「わたしが大学やめてから一度も会ってませんから…たぶん2年くらいになりますかね」
高校大学と、ほとんど毎日顔を合わせていた間柄っていうのは不思議なもので、もう2年も梓に会っていなかったなんて信じられない。
最終更新:2015年08月21日 22:17