『第二世代』
律「ガッチャ!いいデュエルだったぜ!」
梓「とうとうイカれましたか律先輩」
律「バカ野郎!これはいわば同業他社というかライバルというか、そういう奴の台詞で…」
梓「へぇ?バンドとかシンガーソングライターとかですか?」
律「これを見ればわかる」ポム
梓「…無地のDVD」
律「安心しろ、決して法的に危ないとかではないから」
梓「はぁ…じゃあ見てみましょうか」ウィーン
律「あ!だめだめ!一人で見ろ一人で!」
梓「?」
律「私はもう一度見ると興奮のあまり何をしだすかわからないからな…」
梓「そんなにすごいんですか…」ゴクリ
律「ああ…また明日、感想を聞かせてくれよ」
梓「は、はい」
――――――――――
梓「なんだかああいうのも久しぶりです」
律「ああいうのって?」
梓「散々ドキドキして見てみたらアニメでした」
律「あー…」
梓「しかもそういう系ならまだしもまさかのカードゲーム」
律「いいデュエルだっただろ?」
梓「続き貸してください」
律「ガッチャ!」グッ
『言われなきヨッパライ賛歌』
律「たっだいまぁ~あーずさー!!!」
梓「…」ガバッ
梓「…」グシグシ
梓「…律先輩?今何時だと…」ファアア
律「なーんだよーん愛しのりっちゃん先輩が来てやったぞーっ!」ウリウリ
梓「うぜぇし酒臭いですね…どんだけ飲んだんですか」チッ
律「そんなぁ…素面ですぞっ!」バチン!
梓「ですぞて…とりあえず泊めてあげますから、お風呂入ります?」
律「シャワー浴びりゅー♪のぞいちゃダメよぉ!」ウフン
梓「めんどすぎる…はよいけ!」ゲシッ
律「てっ!はぁ~い!」ケラケラ
梓「さて…こういうときに何故か律先輩が持ち込んだ客用の布団が…」ゴソゴソ
律「つめてー!!!なんだこれ!!!クソッ!なめやがって!クソッ!!」ガンガン
梓「…なにか壊してる…!」ダッ
梓「うおらあああああああ!!なにやっとるんじゃワレ!!!!」バァン!
律「ぎゃー!!!なに急に入ってくるんだよ梓!!!」
梓「シャンプーボトル割ってんじゃねぇよ!!何考えてんだクソデコ!かつらむき!!」
律「なんだよかつらむきって!!このシャワー水しか出ないんだけど!!!」
梓「温度調節くらいしろ酔っ払い!!!」
律「っ…あー…これそのタイプね…ハイハイ…」
梓「この…!」
梓「…もういいです…布団敷いといたんで勝手に寝てください…」
律「おぉ~…」ジャー
梓「ちょまっ」ビチャァ
律「~♪」ジャー
梓「…」ビッチョリ
律「…?」
律「あれ、なにしてんの梓。着衣水泳?」
梓「…」ワナワナ
律「梓?」
梓「くぉらぁぁあぁぁぁぁああぁぁぁあぁぁぁあ!!!!」
~翌日大家さんにシバかれました。クソデコはシャンプーを弁償と3食3日分で許しました。~
『わかばイズム』
律「新曲?」
梓「はい。若者の無謀さや未来を歌ったロックです」
律「…わかばガールズってそんな方向性なの?」
梓「作詞作曲係の直が提案してきました」
律「なんかあったんじゃないの…」
梓「曰く『私は思いっきりロックンロールを楽しみたいんです』だそうで」
律「あー…あるあるそういう時期」
梓「菫と憂がノリノリだったんで止める人もおらず…」
律「なるほどな」
梓「まぁ私としても拒否する理由もないんで」
律「なるほどなぁ」
梓「じゃあ今度のライブ、見に来てくださいね」
律「おう!楽しみにしとくよん」
――――――――
律「…」
梓「どうでしたか?」
律「新曲じゃなかったね」
梓「まぁ」
律「つーかただのブルーハーツのコピーやっただけじゃねーか!」
梓「後で聞いたら直がちょっとサボりたかっただけだそうです」
律「んな無茶苦茶な」
梓「でもパフォーマンスは本物でしたよね」
律「急に作詞作曲しかしないメンバーが出てきてシャウトするのが?」
梓「警備員に連行されそうになるまでがワンセットです。リハもしました」
律「リハでも連れ去られたのか」
梓「モブとそれ以外の差なんてたかが警備員にはわからないんですよ」
律「その発言はかなり鋭い諸刃の刃だからやめとけ」
梓「仲間すら切りつけるのがロックンロールですよ」
律「そんなこと教えてないけどなぁ」
梓「1を聞いて10を知る。私天才なんで」
律「それでいいやもう…」
『実はなんだっていい説』
律「シャルウィーダンス?」クルッ
梓「ノー」
律「なんだよつれないな」
梓「2階ですし、読書中ですし」
律「あー?」ドタドタ
梓「その出来損ないのアヒルみたいなステップを今すぐやめてください」
律「白鳥なのに…」
梓「もし仮に律先輩が完璧に白鳥のような舞を見せたとしても私はキレますけどね」
律「おいおいもしかしてフラミンゴからのクジャクを期待してるのか?いくらなんでも無茶がすぎるぜ」ヤレヤレ
梓「その例えが何を指しているのやらさっぱりなのは私の無知ゆえか律先輩の気狂いゆえか」
律「誰がキチガイか!しかし私のダンス欲は抑えられない」
梓「だからって許可するわけないでしょう。外の公園でやってくださいよ」
律「答えはノーだ!なぜなら人の目にさらされるのが恥ずかしいから」
梓「何を今更」
律「そこで折衷案」
梓「?」
――――――――
律「…」ググッ
律「…」バッ!バッ!
梓「…」ペラ
律「…」ギューッ
律「…!」シュシュシュ!
梓「…」ペラ…
律「…!」グァッ!グァッ!
梓「…」
律「…」グググッ
梓(…視界の端でソーラン節はうざいなぁ)
『両良心の呵責』
律「パソコン買ったんだよ」ドサッ
梓「…むしろ今まで持ってなかったんですか」
律「だって梓の部屋にあるじゃん」
梓「まぁ…」
律「いいかげん自分のないとさー…ほら、卒論とか」
梓「あと1年もあるのにあの律先輩が余裕を持って行動するなんて!」アワワ
律「タテマエでんがな」
梓「でしょうね。で、何のために買ったんです?」
律「心が痛んだから」
梓「は?」
律「…怒らない?」
梓「なにがですか」
律「デスクトップ、大学フォルダ、レポートフォルダ、
その他、mp4…」
梓「なっ!あああああああああああああ!!!!」
律「豊胸体操第1~第3…」
梓「なぜ見たんです!あんなの見ようと思わないと見れないでしょ!!!」
律「だって近代文学のレポート写していいって言うから探してたんだもん」
梓「一般教養フォルダにあるでしょうが!!!!クソが!!!!」
律「知らねーよそんなのー」
梓「ぐがあああああああああああ!!!!」
律「まぁまぁ下から手のひらで包み込み優しく回し揉むことよりもキツい現実があるじゃんあのフォルダ」
梓「第2の最後のヤツ!!!!!あああああああ!!!」
律「…澪の大量の隠し撮りはどうなんだ」
梓「ああ。あれは問題ないです」ケロッ
律「いやダメだろ…」
梓「合意の上なんで」
律「合意の上で盗撮?カメラ目線1個もなかったけど?」
梓「澪先輩が『人間、いつどこでどう見られても恥ずかしくないように生きないとな!』って言ってたんでこれは撮っていいんだなって…」
律「いやダメだろ…」
梓「ええ?世間の許されライン厳しいですね…」
律「…」
梓「うーん…テヘペロ!許してにゃん♪」クイッ
律「いやダメだろ…」
梓「生き辛い世の中だなぁ」
律「お前みたいな変質者が生き辛いなら正解なんだろうな」
梓「…許してにゃん♪」クイッ
律「だからダメだって」
『飛びつき腕十字後頭部強打バージョン』
律「手裏剣しゅっしゅっしゅっしゅしゅ!忍者あか~か~げ~」ビシュビシュ
梓「…あれ、鍵開いてる。律先輩来て…ぎゃー!!!なにやってるんです!」
律「手裏剣代わりに唯が置いてった大量の年賀はがき投げてる」シュシュシュ
律「つーかお前なー、ワンパターンすぎるんだよ。私の奇行をみて叫ぶしかないのか?」
梓「奇行って認識があるならこの惨状も回避できたでしょうよ」
律「とりあえずやり直しな。テイク2!」パン!
―――――――
律「手裏剣しゅっしゅっしゅっしゅしゅ!忍者あか~か~げ~」ビシュビシュ
梓「…」ガチャ
律「ふんふーん!」シュシュシュ
梓「ラララララララララララララララィ!」バッ
律「へぶっ!?」ガシ
梓「ボンバー!!!!」グルンズダァン!!!!
律「あばっ!」ガツン
梓「ふぅ…」
律「…」シュゥゥ
梓「静かになったし、憂でも呼んで片付けてもらおう」ピピピ
~梓の部屋でなぜか憂ちゃんの手料理をご馳走になったけど、記憶が飛んでて昼何をしていたのか覚えていません~
『炭酸は最高ですしおすし』
律「のど渇いたー」ガパ
梓「あ、ちょうどいいです。手前に置いてあるやつ飲んじゃってくださいよ」
律「手前?…なんだこれ」ヒョイ
律「…メッコール?」
梓「唯先輩が置いていきまして」
律「美味いのこれ」
梓「私はクソ不味いと思いました」
律「…」スッ
梓「他にもありますよ」
律「…」ヒョイヒョイ
律「ルートビア…ドクターペッパー…エスプレッソーダ…」
梓「好きなのどうぞ」
律「ほとんど知らないんだけど、好きなのとか言われても…」
梓「ペプシのシソときゅうりは頑張って飲みましたよこれでも」
律「なんでそんなもん唯は持ってきたんだ?」
梓「さぁ。唯先輩の行動で理解できたことがありますか?」
律「ない」
梓「そういうことですよ」
律「唯なら仕方ないか…」プシュッ
梓「おっ」
律「…」ゴクゴク
梓「…」
律「…」
律「…」
律「湿布の味がする…」
梓「そんなのばっかです」
律「待てよ、ということは怪我したらこいつをぶっかければ…」
梓「やってもいいですけど私以外の人にお願いしますね」
――――――
律「澪にクッソ怒られた…」
梓「わかりきった結末を…」
律「おかしーし…」
梓「おかしくねーですし」
律「あ、今日回転寿司行かない?」ピーン
梓「いいですけど…」
律「びっくらぽんびっくらぽん」
梓「この辺スシローしかないですよ…」
律「!?」
梓「そんなにですか」
律「いや特には」
梓「ですよね」
『みんな大好きけいおんぶ』
律「おい梓!」
梓「はい?」
律「今、ディ○ニーチャンネルでけいおん!!が再放送だぞ!」
梓「ああ、ラブライブが終わったからそこの枠に」
律「前もやってたしな。さ、早く加入するんだスターキャッツあずにゃん」
梓「加入してもいいですけど金払えよ?」
律「我々の輝かしい高校生活を拝むのにはいくらかかるんだろうな」
梓「というか私たちからしたらホームビデオを有料で見るようなモンですよね」
律「だなー…よし、やっぱやめよ。わかばと放ティーで飲み会でもやろうぜ!」
梓「さわ子先生も呼びましょう」
律「いいなー!和も呼ぶか!」
梓「結構な大所帯になりますねー」
律「まぁ持ち寄りで唯の実家でも行こう」
梓「前それやって憂がぶち切れたじゃないですか…」
律「あれはお前と鈴木さんと奥田ちゃんが『サンバ!サンバ!』とか叫びながら踊って手に持った日本酒ぶちまけたからだろ!」
梓「いやどう考えても律先輩とムギ先輩と唯先輩がトイレでおしくらまんじゅうしてドアぶっ壊したからに決まってます!」
律「なんだとぉ!?」
梓「なら今度憂に聞いてはっきりさせましょうか!」
律「いいぜ受けて立つ!」
梓「負けた方が次の飲み会の幹事にしましょう!」
律「やってやろうじゃん!」
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―――――――
律「…」プルルルル…
律「…和?久しぶりだなー!突然だけど今度みんなで飲まない?」
梓「…」プルルルル…ガチャ
梓「さわ子先生、ご無沙汰です。飲み会やるんで来ませんか?…はい、平沢家で。はい…」
最終更新:2015年09月06日 20:09