律「あ・・・そうだ、MC考えておかなきゃ」
唯「MCって何?」
律が急に何か言い出し、唯の質問に答えた後にMCの真似事を始めた。いつものように、明るくおバカなノリで。
真似事が一段楽した後、皆で声を上げて笑った。
もしかしたら律は、立ち上がった私をずっと見ていてくれたのではないだろうか。
そんな気がしたけれど、直接尋ねる事はせず、私達は舞台へと向かう。
幕が上がる。
ちゃんと演奏出来るのか、歌えるのか、それはわからない。
でも、ダメでもいい。私が恥をかくだけで済むのだから。唯に負担はかけないで済むのだから。
半分くらいはそう開き直っていた。勿論そうならないに越した事は無いけど、最悪でもそれで済むだろうと思っていた。
観客の無数の視線に射抜かれるまでは。
その視線に興味と、それ以上に期待が篭っている事に気づくまでは。
私は、それに応えなくてはいけない。
私はこの時になって初めて、自身が観客の寄せる期待に応える義務がある事に気づいた。
出来ない、では済まないのだ。私が恥をかくだけでは済まないのだ。観客は、私達に興味を抱き、自らの時間を割いて見に来てくれているのだから。
観客の中に、いるはずのない『彼女』の姿が見えた気がした。
そうだ、彼女もきっと私に期待を寄せている。私の成功報告を待っている。あれだけ特訓につき合わせておいて「出来ませんでした」なんて許されるはずがない・・・!
そうだ、失敗なんて許されないんだ。観客だけじゃない。唯も律もムギも、私と違って成功させるつもりでここに立っているんだから・・・!
ダメだ。
ダメじゃいけないんだけど、ダメだ。
緊張するとか怖いとか、そういう問題じゃない。これだけの人達の期待に応えられる自信なんて、今まで重ねてきた練習の時間を裏切らない自信なんて、私には――
唯「澪ちゃん!」
興味と期待からくる無数の拍手の音の中でも、その呼びかけは私の耳に真っ直ぐ届いた。
それはきっと、今の私が見たかったものが、そこにあったから。
唯「みんな、澪ちゃんが頑張って練習してたの、知ってるから!」
そう言って、唯は笑った。
その笑顔の向こうに、私は確かに未来を見たんだ。また見えたんだ、光り輝く未来が。
今までの練習通りに、いや、それ以上にこのライブは成功する。そんな未来が。
律「そうだよ、澪」
その未来は正しい。そう言っているようにも聞こえる、律の言葉。
紬「澪ちゃん」
その未来へ向かおう、と、そう言っている様にも聞こえるムギの言葉。
三人の言葉が、私の背を押してくれた。
唯「絶対大丈夫だよ、頑張ろう!」
うん、大丈夫だ。頑張れる。そんな気がしてきた。
背を押してもらった。また背を押してもらった。
また、だ。だから、今度こそはちゃんと伝えたい。
澪「・・・ありがとう、みんな。私、頑張るよ。頑張るから・・・見ててね」
頑張る私の横顔を見ててね、唯。
――大成功だった。そう言っても過言じゃないだろう。会場を包み込む、割れんばかりの拍手がそれを証明している。
ハスキー唯も負い目からかコーラス等で一緒に歌ってくれて、私個人としても楽しい時間となった。
観客の人達も、楽しんでくれたなら嬉しい。
澪「みんな・・・ありがとー!!!」
私が叫ぶと、歓声と拍手がさらに増す。
本当に私達のライブは大成功を収めた。唯の見せてくれた未来通りに。
唯のおかげで。唯と一緒に居られたおかげで・・・
唯「・・・えへへ」
ちらりと唯を見遣ると、まだ演奏後の高揚感が抜け切っていない赤い顔で微笑み返してくれた。
それに満足して、客席の方に向き直り、一礼。その後、撤収しようと舞台袖に向けて数歩歩いた瞬間――何かに、足を取られた。
澪「うわっ!?」
唯「澪ちゃん危ない!」
倒れる――そう思い目を瞑ったけど、訪れた衝撃はごく僅か。
感じられたのは柔らかいものに抱き止められた程度の衝撃と、楽器同士が軽くぶつかった様な音だけだった。
恐る恐る、目を開ける。
唯「大丈夫? 澪ちゃん」
澪「あ・・・唯。あ、ありがと」
唯「私もあのへんでつまずいたからねー。澪ちゃんのほう見ててよかったよ」
澪「あ、あはは・・・最後にコケてちゃ格好つかないよな」
唯「そんなことないよ。澪ちゃん、かっこよかったよ」
抱き止められたまま間近で語り合うというのは思っていたよりかなり恥ずかしく、どう返事をすべきかわからない。
ぜんぜん頭が回らない。せめて相手が想い人でなかったなら違うんだろうけど。
っていうか、そうだ、離れればいいんだ。近いからこうなるんだ、うん。
一つの結論に達した時、ようやく頭が少し冷えた気がして、周囲の状況も見えてくる。
・・・気のせいか、黄色い声とカメラのシャッター音が鳴り響いているような?
律「ええい、撤収だ撤収! 澪!唯!行くぞ! ムギもいい加減現実に戻って来ーい!」
紬「・・・はッ!? はい!」
澪「も、戻ろう、唯」
唯「う、うん」
・・・なんだろう、黄色い声とシャッター音の原因がよくわからないんだけど、なんか嫌な予感がするような・・・あとムギは何があったんだろう・・・
・・・ま、まあ、深く考えないようにしよう、うん。
律「・・・はぁ。まあそのなんだ、若干トラブルはあったけど、何はともあれお疲れさん!」
澪「ああ・・・本当に疲れた・・・」
紬「片付けは明日でいいし、今日の部ももうほとんど残ってないから、後はみんなで部室で休憩にしましょうか」
唯「いいねー、お茶とお菓子が恋しいよ~」
紬「今日はとっておきのを持ってきてるから、期待しててね」
唯「わーい! さっすがムギちゃん!」
律「あっはは。一大イベントを終えても我が軽音部は変わらんなぁ」
澪「むしろ終えたから、じゃないか?」
律「そうかもな。この空気が好きだよ、私は。仲間に恵まれたなって思える」
澪「うん・・・私も、それは思う」
いつもは練習しろと言う側だけど、大成功を収めた今、そんな事は忘れていいだろう。
今日ばかりは、私も早く部室で皆と一緒にゆっくりお茶をしたい。大切な仲間と一緒に。
心から、そう思う。
*
黒唯「大成功だったね澪ちゃん!」
澪「うん、ありがとう。唯のおかげだよ」
黒唯「でへへ、それほどでも」
澪「それと・・・」
さて、どう切り出したものか。
どのみち私の考えている事はすぐに筒抜けになる。思考より先に言葉を吐き出さないといけない。
澪「それと『あなた』のおかげでもある。そこで・・・その、一つ相談があるんだけど・・・」
黒唯「・・・」
澪「えっと・・・出来ればその、お礼を言いたいから・・・」
彼女「・・・『私』に出て来い、と?」
澪「・・・うん。ごめん」
結局、彼女が察する方が早かった。
相変わらず私はアドリブに弱いというか、機転が利かないというか・・・あれっ、よく考えたら今日のステージでも自己紹介すらしなかった気がするぞ?
こ、こんなんで大成功と言ってよかったのだろうか・・・
彼女「大成功ですよ。軽音部でやってきた事、私と特訓した事、それら全てを確かに出し切ったのですから」
足りないものはあったかもしれないけど、日頃の積み重ねを披露する舞台としては大成功だ。
不満があるなら次に活かせばいい。彼女はそう言ってくれているんだ。
澪「ありがとう。お礼を言いに来たつもりなのに励まされてるなんて、どうにもしまらないけど」
彼女「貴女には前向きになってもらわないと困りますからね。私の役目は学園祭で大成功を収めさせる事ではないのです」
澪「あっ・・・そうか」
それはそうだ。彼女はキューピッド、私の恋を成就させる存在。学園祭なんて通過点に過ぎない。
それなのにわざわざ彼女を呼び出して礼を言わせてくれだなんて、もしかして私、図々しすぎた? 思い上がってた?
彼女「・・・とはいえ、今日くらいは先の事など忘れて成功を祝いたいのも確かです。ほんの僅かとはいえ手を貸した身ですから」
澪「そ、そう? よかった、嬉しいな」
仲良くなりたいと願った相手に、そう返されて嬉しくないはずがない。
思い上がっていたかもしれないと後悔していたところだったから尚更。
彼女「それに、貴女の頑張りが少しずつ何かを変えていっているようにも見えます。もしかしたら近々良い知らせを持ってこれるかもしれません」
澪「何か? 良い知らせって?」
彼女「
平沢唯が貴女を意識し始める日も、そう遠くはないのかもしれない、という事です。そういう意味でも今日は貴女を称えたいですね」
澪「ゆ、唯が私を!? そ、そんな、どうしよう!?」
彼女「私と練習すればいいんです。その為に私は居ます。何も心配する必要はありませんし、今の時点で心配しても意味がありません」
澪「れ、冷静なんだな・・・」
私なんか自分が恋愛対象として見られる日の事なんて想像するだけで頭が真っ白になりそうなのに、っていうか真っ白になるのに。
その冷静さは頼もしい。少なくとも今の時点で心配しても想像しても何の意味もないのは確かだ。落ち着こう、うん。
彼女「今日は貴女の成功を祝いましょう。貴女と、かけがえのない仲間達の」
流石は私の映し身、私が仲間に恵まれている事もちゃんとわかってくれてる。
**
学園祭の翌日。丸一日を使った後片付けが終わり、私達はいつものように部室に集合していた。
律「みんな、昨日はお疲れさん!」
唯紬澪さわ子「お疲れさまー」
律「唯は初ライブにしてはなかなかのものだったよ」
唯「いやぁ・・・えへへ」
さわ子「ふふっ」
律「澪は・・・ファンクラブまで出来たらしいぜ!」
紬「わああっ、すごい」
澪「ええっ!? ちょっ、なにそれ聞いてないんだけど!」
律「私は朝聞いたけど、せっかくだから黙っといた」
澪「なんで」
律「それはッ!ズバリぃっ!そっちの方が面白いからだぁぁぁぁあ痛ッ!?」
とりあえず一発。
唯「私も知らなかったよー、いいなぁ、私達も入れるのかなぁ?」
紬「そうねぇ、入りたいわねぇ」
さわ子「元々仲の良い部員は入れないんじゃないかしら。それとは別に、唯ちゃんは絶対無理でしょうね」
唯「ええー? なんで私だけ?」
さわ子「そのファンクラブね、実は『澪×唯ファンクラブ』になる一歩手前だったのよ」
唯澪「なにそれ!?」
律「まぁ見てた人達からすりゃかっこいいボーカルを披露した子が次の瞬間にはいきなり同じ部の子と抱き合ってりゃダブルインパクトだわな」
紬「わかります」
嫌な予感は無事に的中したようだ。
昨日のは唯が私を助けてくれただけの出来事なんだけど、見てた人達にとって大事なのは過程よりも結果だったのだろう。
いや、私達が抱き合ってた時間が長すぎたからいけなかったのかも? 確かにあの時の私は頭が回ってなかったし・・・
さわ子「さすがにそういうのは学校側としても看過できないから私が止めたんだけどね」
澪「私一人ならいいんですかっ!?」
さわ子「二人一緒にいるだけであることないこと騒ぎ立てられるよりはいいでしょ?」
澪「ま、まあ、そう言われるとその通りですけど」
勝手にコケた私のせいで唯にまで迷惑がかかるよりは、そっちの方が遥かにマシだ。
紬「真のファンは騒ぎ立てたりはしませんよ、そういうものはそっと心の中に秘めておくものなのです・・・」
律「お、おう、そうか」
さわ子「そうだとしても、看板を掲げられると澪ちゃんも唯ちゃんも視線を気にしちゃうでしょう?」
律「確かに、澪なんかはてんでダメそうだな」
唯「私だって気にするよー!?」
そうか、今日の片付けの最中にもたまに視線を感じたのはそういう事だったのか。
でも唯はそもそも全然視線を感じてなさそうだったから心配しなくていいと思う。
さわ子「ともかくそういうわけで、せめて一人のファンクラブにしなさいって伝えた結果、澪ちゃんファンクラブになったのよ」
律「ボーカルで目立ってたしな」
澪「経緯はわかりましたけど、そもそも、そもそもですよ、ファンクラブなんてものを先生が容認していいんですか!?」
さわ子「あら、私もそういう視線を向けられる側なのよ? 生徒達のそういう憧れは尊重しないと」
律「さわちゃん外面はいいからなー」
紬「美人先生って評判ですからね」
さわ子「うっふん」
唯「・・・でも、そうなると澪ちゃんもさわちゃん先生みたいな遠い存在になっちゃうってこと?」
澪「・・・唯?」
珍しく弱気な声で、唯が呟く。
呟きといえども、その声は全員に届いていた。それに最初に応えたのは律だった。
珍しく弱気な唯に対し、いつもと何ら変わらぬ元気な律が。
律「心配するな、私らが気にする事は無いんだよ、唯。澪が公認したわけでもない非公式ファンクラブなんだ。追いかけたい人が入るだけで、追いかけられる澪は何も変わりはしないさ」
紬「そうよ。それに澪ちゃん自身もあまり特別視されたくないだろうし。ね?澪ちゃん」
澪「う、うん。それはもちろん・・・普通に接して欲しいというか」
唯「・・・そっか」
ムギが律の後に続いて、さらに私自身の口から答えを引き出した事により、唯は納得したようだ。
・・・こういうのもきっと、私の口から真っ先に否定するべきだったんだろう。情けない限りだ。
情けない限りだけど・・・でも、同じ失敗を何度も重ねたくはない。
何でもいい。何か言いたい。弱みを見せてでも、唯を励ましてあげたい。
澪「・・・唯はいつも通りにしていてほしい。また私がつまずいた時、近くで支えて欲しいよ」
律「うわっ、澪がデレたぞ!」
紬「あらあら」
澪「んなっ!?」
間違ってはいないけど、何もこのタイミングで茶々入れなくてもいいだろバカ律!
・・・と思ったけれど、横を見ると唯はまんざらでもなさそうな顔をしていたので私の選んだ言葉は間違っていなかったのだろう。
そう思うと、律に怒る気も失せてくるというものだ。
唯「・・・うん、ありがと澪ちゃん。嬉しい」
澪「う、うん・・・」
さわ子「っていうか唯ちゃん、あなたは仮にも教師にちゃん付けしてるくせに澪ちゃんの時は悩むわけ?」
唯「い、いやぁあはは・・・。でも、楽器のこといろいろ教えてくれた澪ちゃんも、つきっきりで特訓してくれたさわちゃんも、私は尊敬してるから」
さわ子「・・・なんだろう、教師の喜びっていうのがわかっちゃった気がするわ。気持ちいい・・・」
澪「尊敬、か・・・」
教師の喜びとは違うだろうけど、そう言われて悪い気はしない。
っていうか、正直、照れる。
きっと今の私は顔が赤くなってる事だろう。一方のさわ子先生はなんか恍惚としてるけど。
唯「・・・えへへ」
それでも、出来ればこの笑顔の可愛い子に尊敬以上に好かれたいと、贅沢な悩みを抱いてしまってもいる。
*
昨夜(というか今朝)、目覚め際に彼女は言った。
彼女「平沢唯が貴女を意識し始めれば、我々は彼女の意識と同調できます。貴女の前に立つ私が今まで以上に完成度の高い平沢唯になった時は、そういう事だとお思いください」
澪「両想いになりつつある証、ってことか?」
彼女「はい。完璧な解答です。そしてその時が訪れれば、私の目的も半分は達成されたという事になります」
澪「そ、そこまできてまだ半分なのか・・・」
彼女「言うでしょう? 『百里を行く者は九十を半ばとす』と。後は想いを伝えるだけですが、そこを急ぐわけにはいきません。慎重に、且つ確実に成し遂げなくてはならないのです」
確かに、デリカシーもロマンチックさも無い告白では成功率も下がるだろう。
私の背を押す立場としては、押した結果当たって砕けた、では許されないのだろう。
彼女は決して無責任ではない。むしろ責任感に溢れている。ついでに彼女には上司のような存在がいるのではないかと今までの会話から予想される。
よって、彼女は絶対に私の恋を成就させたがる。そんな彼女の言う事は正しい。
私もまだ道半ばと心得て、慎重に唯と接しよう。
彼女「いえ、貴女の場合は慎重というより臆病なので、もう少し前に出てもらわないと。あくまで私が慎重になるだけの話ですから」
澪「・・・余計なお世話だよ! 私自身が一番わかってるよ!」
彼女「平沢唯と同調できた暁には、そんな事言っていられなくなりますよ? 現実のように今の内に覚悟を決めておいて貰わないと」
澪「・・・わかったよ」
その時はそう言いつつ、そんなに早くその時は訪れないだろうと内心思っていた。臆病な私がそこまで唯にアピール出来ている筈がないからだ。
そして、今夜。夢の中の部室で私はまた『唯』に会ったのだが・・・
唯?「やっほー、澪ちゃん!」
その唯は、いつもの黒唯ではなかった。
具体的に言えば黒くなかったのだ、髪が。本物の唯と同じ、栗色の茶髪になっていた。
これは、つまり、そういう事なのだろうか? 昨日も言われた通り、唯と両想いになりつつあるという事? そしてつまり――
唯?「どしたの澪ちゃん?」
澪「ち、近い!」
つまり、現実と何ら変わらぬ唯が、現実の唯のように接してくる、という事。
それを理解した上で練習だと割り切り、積極的に唯に接する覚悟が私に求められているという事。
・・・うん、やっぱり私は全然覚悟が出来ていなかったようだ、昨日ああ言われたのに。
どうしよう、どうすればいいんだ。とにかく喋るか。
澪「え、えー、こんばんは唯。本日はお日柄も良く・・・」
唯?「こんばんはなのにお日柄っておかしくない?」
澪「い、いや、あれは本来天気のことじゃなくて、その日自体の吉凶の話なんだ。大安とか仏滅とかカレンダーに書いてあるだろ?」
唯?「あー、そうなんだ」
澪「そうそう。だから、うん、おかしくない」
唯?「へー」
澪「確か今日は先勝だったはずだし。うん」
唯?「あっ、ところで澪ちゃん――」
澪「いや、待って、今は夜か。先勝は午前中が吉なんだけど、夜って午前扱いなのか午後扱いなのかわからないな・・・」
唯?「・・・えっと」
澪「日付が変わる前なら午後か?変わってれば午前か?それとも時間は関係なく――」
唯?「ちょっと、澪ちゃん。私が何の為にここにいるかわかってる?」
澪「あっ、ごっ、ごめんなさいっ!」
最終更新:2016年09月11日 19:23