合宿!

紬「着いたわよ~」

唯「うぉ~!凄い!りっちゃん、海だよ!」

律「ああ!海だぞ唯!」

澪「凄い!大きいな、この別荘!」

紬「そう言ってくれたら嬉しいわ」

唯「よし!泳ごうりっちゃん!」ヌギヌギ
律「合点!」ヌギヌギ

澪「待て」
「私達は練習しにきたんだ。ていうか何で水着を着てるんだ」

唯「時間の節約だよ」フンスッ

澪「偉そうに言うな」


澪「練習が先だ!」

唯律「え~っ、あしょびた~い」ブー

澪「じゃあ多数決だ!」
「ムギ!練習だよな!?」

紬「遊びたいで~す♪」

澪(負けた…)
(いや、空条君が私の味方になったら!)
(絶対にみんなは逆らえないッ!)

澪「空条君!」

唯「あれ?どこにもいないよ?」

律「あ!」
「船に乗ってやがる…」

紬「お船はいらないって言ったでしょ~!」ジタバタ

律(つーか…ここでも学ランかよ…)

律「なぁなぁ澪ー」

澪「何だよ律?」

律「フジツボの話しってる?」

澪「?」

律「昔な、フジツボがあるところで膝を擦り剥いた人がいてさ」
「傷は塞がったけど、何日かしたらまた痛みだしたんだよ」
「それで調べてみると、膝にフジツボがびっしり…」

澪「…」スクッ スタスタ



―三時間後―

承太郎「…」スタスタ

澪「…ミエナイキコエナイミエナイキコエナイ」ブツブツ

承太郎(…秋山か)
「1人で何してるんだ?」
澪「!」ビクゥ
「な、何だ…空条君か」ホッ

承太郎「何だとは失礼だな…」

澪「ご、ごめん…」

承太郎「まあいい。そんな所で何してるんだ」

澪「実は、律が…ry」

承太郎「…」
「腹が減ってるんでな、俺は先に戻る」
スタスタ

澪「!」グスッ
「ま、待って…」ヒック

スタスタ

澪「置いてかないで!空条君!!」



クウジョウクーン…

承太郎(…)
(やかましい奴だな…)

クルッ スタスタ

澪「あ…戻ってきた…」グスッ

承太郎「俺はやかましい奴が嫌いなんだ。黙っとけ…」ヨッコラショ

ヒョイッ

澪「!」オンブ

スタスタ

澪「…ありがとう、ジョジョ」ボソッ

承太郎「…やれやれ」

スタスタ

唯「あーっ!澪ちゃん承太郎君お帰り!」ブンブン

律「あらーん?お二人揃ってのご帰宅で。お熱いこと♪」ニヤニヤ

紬「まぁまぁまぁまぁまぁまぁ」ニコッ

澪「違う!そんなんじゃ…」

承太郎「…」ドドドドドドド

律「ヒィッ!しーましぇん…」


夕食後!

律「肝試ししよーぜ!」

唯「面白そう!」

紬「いいわね!やりましょう!」

澪「私はやらないからな!」

律「残念!強制参加です!」


承太郎「…」スタスタ

承太郎「…」スタスタ

ギャーッギャーッ

承太郎「…」スタスタ
(誰もいないな…)

?「あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙…」

承太郎「!?」バッ

承太郎「オラァ!」
律「ウゲァ!!」

律-再起不能-


承太郎(…俺の順番は最後だったッ)
(あいつらが脅かしにきたのか?)
(いやッ!こんなに早く二人組でも戻ってこれるはずはないッ!)
(不審者か!ここは倒さないとあいつらが危険だ…)

ダッ

?「じ…じょ…」

承太郎「オラァッ」ドガッ

?「ちょ!私よ…」ゲフッ

承太郎「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラァッ!」

?「…」ドサッ


承太郎(戻るか、あいつらが心配だぜ…)

別荘!

唯「承太郎君お帰り~!遅かったね!」

律「ホントだよ。道間違えたのかと思ったよ」

紬「でも無事そうで良かったわ!」

澪「何かあったの?」

承太郎(…こいつの前で言っちゃあ駄目だな)
「何でもない…」


夏休み明け!

唯「ねぇねぇ、さわちゃん重体ってホントなの?」

澪「うん…何でも全身打撲に肋骨7本、左右の両手と両足合計で32本骨折だって…」

律「一体誰がこんなことを…!」

紬「許せないわ!」

承太郎「…そうだな。見つけたらヤキ入れねぇと気が済まねえぜッ!」ドンッ バキィッ


学園祭!

紬「とうとう学園祭ね!」

唯「そうだね!でも午前中はクラスの出し物やんなくっちゃ」

澪「みんな、出来るだけ早く集合してくれよ。なるべく沢山練習したいんだ」

律「そんな事言わなくてもわかってるって!」
「それじゃ、一旦解散な~」
「行こうぜ、ムギ、ジョジョ!」


音楽室!
澪(みんな遅いな…)
(よし…)
ガチャバタン

1年2組!

律「は~い次の方~」
「はい、ありがとー」

澪「なあ律」

律「おう澪。ムギ達なら中だぜ」

澪「中!?」ビクッ

律「あんま怖くないから大丈夫だよ。ほら、探してるなら行ってこい。クラスの人はタダなんだ」


1年2組の中!

澪「…」プルプル
「…ム、ムギ?ジョジョ?」
「いるんだろ?出て来てくれよ…」グスッ

紬「なあに?澪ちゃん」

澪「ムギ!」クルッ
「!」
「きゃあああああ!」ダッ

紬「この顔で出ちゃ不味かったかしら…」

澪(早く出よう!ここは危ない!)ダダダダッ

ガシッ

澪(肩を掴まれた!)
(何でこんな演出するんだよ!)

承太郎「…何の用だ?」

澪(この声はジョジョ!)
「ジ、ジョジョぉ~」クルッ

私の目の前には、2mはあろうかという、学ランに学生帽を被ったフランケンシュタインだった。
私は意識を失った。

濡「ジ、ジョジョぉ~」ジョー

承り「うおっ漏らしやがった」

音楽室!

澪「…ん」パチクリ

律「お、気が付いたか!」

唯「大丈夫~?」

紬「とても心配したのよ?」

律「ジョジョが気付いて運んでくれたから良かったよ」

承太郎「…」ズズッ

澪(何コーヒー飲んでるんだよ…お前のせいだろ…)


キコキコキコキコ
コンコン
唯「あれ?もう時間かな?どうぞー」

ガチャッ

唯「さわちゃん!?」

さわ子「ええ、戻ってきたわよ」キコキコ バタン

律「何で来たんだよ!安静にしてなきゃ駄目だろ!」

澪「ていうかどうやってここまで…」

さわ子「それなら彼が運んでくれたわ」

花京院「承太郎、久しぶりだね」

承太郎「花京院!お前生徒会はどうしたんだ?」

花京院「真鍋さんという人がやってくれてる。それに僕の役目は君達を迎えに行くことさ」

律「てことはもう時間かよ!」

さわ子「みんな、聞いて!」
「私、みんなにプレゼントがあるの」
「みんな、是非これを着て頑張ってちょうだい!」

唯「うわー!フリフリだぁ!かわいい!」

澪「こ、こんなの着るなんて…恥ずかしい!」

律「…でも折角さわちゃんが作ってくれたんだしな」

紬「そうね。これを着て頑張りましょう!」

律「あれ?そういえばジョジョは?」

承太郎「…」

律「私達のズボン版か…」

さわ子「フヒッ…」

ピリリリリ

花京院「!」
「みんな、もうすぐ出番だそうだ。急ごう!」

唯「うん!」フリフリ

澪「わかった!」フリフリ

律「おっけー!」フリフリ

紬「ええ!」フリフリ

承太郎「…ああ」フリフリ

ダダダダッ

さわ子(…頑張ってね、みんな!)
(あれ?花京院君がいない…)


ステージ裏!

花京院「連れてきましたッ!」

和「ありがとう花京院君」

「あなた達、後残り5分よ。準備よろしくね」

律「みんな!今日は私達の初ライブだ!今までの練習の成果を見せてやろうぜ!」

唯澪紬「おおーっ!」

承太郎「……ああ」ヒラヒラ


ステージ!

律「…ジョジョ…もしかして緊張してる?」

承太郎「…当たり前だ」ヒラヒラ

唯「大丈夫だよ!みんな承太郎君が沢山練習してきたの知ってるよ!自信持って!」

澪律紬「…」コクッ

承太郎「…」フッ
(…やれやれだぜ)

花京院&和「次は軽音部による演奏です」



ガガガガガガガガ…ガシャン

ピカッ

生徒 ザワ…ザワ…

承太郎 ポン
『ポーン』

承太郎『…軽音部だ』

生徒(!)ドドドドドドド

承太郎『俺達は見ての通り5人で活動している』

女生徒「キャーッ あの衣装かわいい!」

承太郎『やかましいッ!』

生徒(!)ビクゥ

律(うわー…ジョジョのMC安心出来ねー……)

承太郎『…俺達は今日の日の為に練習してきた』
『合宿も頑張った。大事な顧問が重体にもなったりしたッ!』
『俺達は、それを乗り越えてここに立っている…』
『この曲は俺達の日々の結晶だ!』
『心して聞いてくれ…』


『ふ わ ふ わ 時 間 ッ !』
ドッギャーーーン

パンパンパンパン

承太郎『…おい、拍手の音が小さすぎやしねーか?』

生徒(!)

パンパンパンパンパンパンパンパン


承太郎(これでこいつらも活気づいただろう)クルッ

唯澪律紬「…」コクッ

承太郎「…」コクッ!


承太郎『君を見てると いつもハートDOKI☆DOKI♪』

『揺れる思いはマシュマロみたいにFU-WA☆FUWA♪』


×唯澪律紬「…」コクッ

○唯澪律紬「…」ゴクッ


承太郎『いーつも頑張ーる』

唯澪「いーつも頑張ーる」

『きーみの横顔』

「きーみの横顔」

『ずっと見ーてーても気付かないよね?』チラッ

澪紬「…」~♪

チラッ

唯律「…」~♪

承太郎(…いい顔じゃねーか)

ジャカジャカジャーン

………

ウワァアアアアアア
パチパチパチパチパチパチパチパチ

承太郎(終わった…)

クルッ

唯澪律紬「…」ニコッ

ダダダダッ

承太郎「!」ギュッ
(…やれやれだな)

しかしッ!このまま大成功と言うには早すぎたッ!

承太郎「…みんな、退場だ」

4人の背中を見届け、最後に退場しようとしたその時ッ!

承太郎「何ッ!?」

何かが足に引っ掛かったッ!

意外!それはシールド!

そのままバランスを崩した承太郎は転倒した…臀部から聞こえる破裂音と共に

…シーン

ダイジョウブナノ?スゴイオトシタヨネ
キャーーーッ
ジョジョッタライケナイヒト!

俺のハート柄のパンツを隠すかのように、ステージの幕は降りた



第一部 完ッ



3
最終更新:2017年05月28日 21:45