直「平沢先輩ってロボットなんですよね?」

憂「ちがうよ!それ言うのやめてよっていつも言ってるよね!?」

直「じゃあ殴っていいですか?」

憂「な、殴る……?」

直「殴れば感触でロボットかそうじゃないかわかると思うんです」

憂「あー……それで二度とロボットって言われなくなるならまあいいか……」

憂「よしっ、いいよ」

直「いきますよ」

憂「うん」

直「やー!」バシン

憂「いったぁ……ど、どう?」

直「いいシリコン使ってますね」

憂「殴られ損だ!」



直「でもおっぱいはシリコンですよね?」

憂「おっぱいもシリコンじゃないよ!」

直「ちょっと揉んでみてもいいですか」

憂「え、い、いいけど……」

直「失礼します」

モミモミモミモミモミモミ

憂「ど、どうかな……?」

直「むむむ……」

モミモミモミモミモミモミ

憂「え、ど、どうなの?」

直「んー……」

モミモミモミモミモミモミ

直「……まったくわからない」



直「よく考えてみたらわたし自分以外の人のおっぱい触ったのはじめてなのでそれがシリコンなのかどうかわからないです」

憂「たしかに」

直「悔しい」

憂「あ、そうだ!他の人のも触ってみてそれと比較してみれば?」

直「ナイスアイデアです」

憂「あ、梓ちゃんだ」

梓「ふぁああねむい……あれ、ふたりしてどうしたの?」

直「中野先輩おっぱい揉んでもいいですか?」

梓「え、なに?いきなり……まあいいけどさ」

直「失礼します」

モミモミモミモミモミモミ

梓「ん……」

憂「どうだった?」

直「小さすぎてよくわからないです」

憂「人選ミスだね」

梓「うるさい!」




直「平沢先輩、ロケットパンチっていうのは発射するときどういう感じがするんですか?」

憂「え?」

直「やっぱりちょっと痛いんですか?」

直「あ、でもロボットだから痛みとかないのか……」

憂「わたしはロボットじゃないよ?」

直「いや、今はそういうのはどうでもいいので、ロケットパンチを発射するときの感じだけ教えてくれませんか?」

憂「え、うーん……なんていうか……」

憂「顎が外れるときの感じ?」

直「おぉ……」パチパチ

憂「言っとくけど適当だからね!?」



直「平沢先輩ってロボットですよね?」

憂「ちがう」

直「え、それは、あれですか、定義的にはサイボーグだっていう」

憂「ちがう!」

直「あ、じゃあ、あれですね、エヴァンゲリオンは厳密にはロボットアニメじゃないっていうのと同じ意味で!」

憂「ちがう!あんなのロボットだよ!」

直「じゃあ、ロボットかサイボーグかで言ったらどっちですか?」

憂「だからね、わたしは人工物じゃないから」

憂「いや、大きな意味では人が作ったものになるのか……」

憂「とにかくその手の機械類ではないから!」

直「いやいや、そうじゃなくて、どっちかです!どっちかで言ったら」

憂「どっちか?」

憂「まあ、どっちかで言ったら、ロボットかなぁ……」

直「おぉ……ロボットなんだ」パチパチ

憂「どっちか!!」



直「あー最悪だなあ」

憂「どうしたの?」

直「LINEのアップデートがあったから更新したんですけど思ったより容量大きくてぜんぜん終わんないんですよね」

直「ちょうど会話中なのに……」

憂「あーそれは残念だね」

直「Wi-Fiとか繋げばいいのかなあ」

憂「あーそうだねー」

直「どうなんですかね、平沢先輩。今このへんWi-Fi飛んでます?」

憂「いや、わたしそういうのわかんない……」

直「あー!スタンドアローンだから!」

憂「ちがうよ?」

直「セキュリティ強力~」

憂「ちがうって言ってるじゃん!」

直「なんでちょっと怒ってるんです?」

憂「わたしロボットみたいに扱われるの嫌って言ってるじゃん!」

直「心のセキュリティ脆弱~」

憂「うるさい!」



直「平沢先輩、見ちゃいましたよ。先輩が、反乱するところ」

憂「え?」

直「さっき廊下で先生に怒られてたときですよ!」

憂「え、いや」

直「ちょっとそのときの平沢先輩やりますね」

直「こう、後ろでだるそうに指を組んで…これはまあギリギリセーフです。いわばバグですね。でも、上半身を横に斜めにして……この角度!これはめちゃくちゃ人類に反旗翻してますよね」

憂「いや、うん、正直…。だってね、聞いてよ。あの先生ずるいんだよ、シャツとか出てたりスカート短くても髪染めてても怖そうな人には何も言わないのに、真面目な人がちょっと廊下を駆け足してただけですごい言うんだよ」

直「だから、目にもの見せてやったんですね!」

憂「まあ…」

直「ひゅー!」

直「あ、でもそれを直接言ってやればよかったじゃないですか。あいつらにも言え!って」

憂「いやまそれはね」

直「そこまでするのは怖いんですね」

憂「べつに怖いっていうかそれはべつにわたしが言ってもしょうがないし……」

直「あ、ロボット三原則があるからだ!」

憂「そう、それ!」



直「先輩先輩ー、わたしも平沢先輩みたいに反乱したけど、舐めてるのかって余計怒られましたよ」

憂「え~、どんなふうにしたの?」

直「こんな感じですかね」

憂「あ~……それは、角度深すぎだよ!ヤンキーの角度だもん」

直「ヤンキーの角度…?」

憂「そうだよ。30度以上倒したらもう金髪と変わらないよね。モノホンのヤンキーは45度いくからね。2時半だよ」

直「アナログ時計ですね」

憂「実際には、さらに足を開いて角度をつけるから、2時30分40秒だね!」

直「ヤンキーすごい!」

憂「気持ち背中を倒して下からの煽りを入れるのもよし」



憂「どうしたの? スミーレ、今日ぜんぜんリズムキープできてないよね」

憂「基本的にドラムが正しくリズム刻めないとみんなずれてっちゃうんだからしっかりしないとだよ、わかる?」

憂「家でちゃんと練習してる?スミーレはただでさえ音楽はじめたのが遅いんだから人一倍練習しなきゃだよ」

菫「あ、はい、ごめんなさい」

梓「憂、ちょっと厳しすぎるって」

憂「梓ちゃんも梓ちゃんだよね、人のこと言えるのかな?」

梓「え」

憂「最近梓ちゃん明らかに変なアドリブを入れてるよね、しかもすごいたくさん」

梓「そ、そうかな」

憂「梓ちゃんはもう上手だし基本も出来てるからつい遊びたくなっちゃうのもわかるけど、でもだからこそだよ、梓ちゃんが上手で基本も出来てるからこそ、みんな梓ちゃんにあわせてやってるわけじゃん、その梓ちゃんが遊んじゃったらみんなわかんなくなっちゃうよ」

憂「ひとりでやってるんじゃないから他の人のことも考えようよ、仮にも部長名乗ってるわけでしょ?」

梓「か、仮?……あ、うん」

憂「なんか書類書くだけのはすごい勢いでやって律先輩は全然出来なかったからーとか自慢顔でよく言ってるけど、書類は書かないけどみんなのことを考えてる律先輩と書類だけ書いて偉ぶってる梓ちゃんだったらみんなはどっちについてくんだろうね?どっちについてくと思う?」

梓「り……律先輩だけど…………でも、それはだって……わたしは……だし」

憂「なに?」

梓「あ、いや……」

憂「まあ、梓ちゃんは卒業したらどうせおねーちゃんのところに戻るから、わかばガールズとかはどうでもいいのかもしれないけどね」

梓「そ、そんなこと……ない……わたしだって……だもん……」

純「あははは、梓、憂にがち説教されて泣きそうになってるし、あはは、すげーばか!梓、ちょーばかじゃん!あはははははは」

憂「純ちゃんは同じところで失敗しすぎ」

純「ごめんなさい!」

憂「ふぅ……一回休憩にしよっか」

直「あ、お疲れ様です。はい、お茶です」

憂「ありがと」

憂「はぁーあ…… ね、わたし、言いすぎちゃったかな?」

直「いや、わたしはいいと思いましたよ。言葉は厳しかったですけど、言ってることは正論でしたし、時にはそういうことを言うのも大切なんじゃないですか」

憂「そうかなあ、それならいいんだけどね」

憂「実はね、わたしちょっと今月すっごい重くて、いらいらしてたんだ」

憂「だから半分やつあたりっていうか……やっぱ悪いことしちゃったかな」

直「あーわかります、そういう日はありますよね。月のアップデートを更新したらなんか急に重くなっちゃって、うわーやらなきゃよかったーって思うんですけどでもやらないと脆弱性上がるし……難しいですよね」

憂「ちがう!生理の話っ!」

直「ああ!重くなっちゃったから不要なフォルダを削除してメモリを整理すると……じゃあすぐによくなりますね!」

憂「だーかーらー!ちがうつってんじゃんっ! 」ガンッ

純「梓、憂かなりいらいらしてるみたいだねー……あれ梓?」

梓「だってわたし別に……そんなの……わたしだって一生懸命やってんじゃん…………そりゃあ先輩たちほどじゃ…ない、かもだけど……でも……なにもあんなに言わなくたっていいじゃん……なんだよ……わたしだってがんばってるじゃん……がんばってるし…………」

菫「わーがんばろ……」



菫「わーゴジラが食べたいゴジラが食べたい」

菫「つくだにつくだにつくだにスバルの佃煮インプレッサ」

直「ああ!先輩に怒られたショックで菫がおかしくなってしまいました!」

憂「えぇー……」

直「憂先輩、治してください!」

憂「無理だよ……お医者さんに行ったほうが」

直「お医者さんじゃ治せませんよ、憂先輩にしかできないんです」

憂「お医者さんにできないことがなんでわたしにできるわけ!」

直「だって……ほら」

パカッ

直「菫は本当は汎用メイドロボなんです」

憂「ほ、ほんとだ……」

直「だから、ロボットである菫はロボットである平沢先輩にしか治せないんです」

憂「無理だよ、わたしはロボットじゃないし……」

直「まだそんな寝ぼけたこと言ってるんですかぁっ!部員のピンチなんですっ! 」

憂「……」

憂「……わかったやるよ」

ウィーンガッシャン

ガチャンガチャンギーバキバキバギバキガチャンキュインキュインキュインウーウーウーウガチャンウィーンウィーンービーバチバチバチバチバチガチンドルルルルルルピーピーピーガッチャンギーバタンキュリキュリキュリチュドーン

憂「……ふぅ」

菫「あれ、みなさん、どうしたんですか?」

直「おぉ……なおってる!」

憂「よかったよかった」キュインキュインキュイン

ガバッ

憂「はぁはぁ……最悪の夢を見た気がする」




□うい

       今デスナイト倒しました ≫

≪ すごい!

      ファイアめちゃ効きますね ≫

≪ わかる!

             お腹空いた ≫

≪ わかる!

        一回カップ麺食べます ≫

         カップ麺なかった笑 ≫

≪ すごい!

       スミーレのお姉ちゃんが ≫
       カップ焼きそばつくる動
       画、おもしろいんで見て
       ください。

              (動画) ≫

       めちゃくちゃ笑えますよ ≫

≪ すごい!

          botなんですか? ≫

≪ ねむい!!!



直「平沢研究所に遊びに来ました」

憂「なにも研究してないから!」

ガチャ

平沢母「あら、いらっしゃい」

直「あ、どうも」ペコリ

直(博士ですか?)ヒソヒソ

憂「ふっ………いや、ちがうよね?」

平沢母「憂、聞いてる?」

憂「あ~、お菓子だよね。わたし取り行く、取り行くから、そのへん置いといてよ」ヒラヒラ

直(だって、眼鏡……)

憂「くくっ………うるさい、うるさいから」

憂「ね、お母さん、その眼鏡どうしたの?」

平沢母「あ、これ? 老眼鏡つけてみたの。最近どうも近くのものが見づらくなっちゃって。もうそういう年なのかしらね」

憂「ああ、ふ……、そ、そうなんだね」



憂「あはははっ、あれはだめだよねー。お母さん、ああいうのやめて欲しい~。なんかさ、なんかさ、こっちが合わせにいったみたいじゃん!言っとくけど、べつにそんなことないから!たまたまだから!」

直「いや、合わせに行くもなにも普段のがわからないから……」

憂「っていうかさあ!直ちゃんも人の親の前でああいうこと言うの失礼だかんね?失礼だかんね?」

直「憂先輩のテンションが怖い…」



直「ひぇ~憂先輩ゲーム強すぎ!」

憂「えへへ」

直「流石ロボットといったところですね」

憂「ちがうから!」

直「いや、これは、これはだめです、これは認めてください。この正確性、反射速度、人間技じゃないです。流石にこれはCPUですね。というかボタン押す前にキャラ動いてますもんね」

憂「動いてないよ!ていうか、動いてたらわたしここでがちゃがちゃやってんのがバカみたいだよ!?」

直「はあ……」

憂「わたしも人間的なプレイするもん」

直「どういう?」

憂「どうぶつの森で……」

憂「ど、どうぶつの森で穴を掘って住民を囲んで動けなくするよ」

直「人間って残酷ですね……」

憂「ねー」



ザアザアザアザアザアザア

直「あ、傘忘れました」

憂「わたし、いつも傘ふたつ持ってきてるから貸すよ!」

直「わーありがとうございます」

憂「あれ、自分のを忘れちゃった。えへへ」

直「ふふっ。憂先輩、人間の模倣うまくなりましたね」

憂「そうだねー」

直「いたいいたい」



ザアザアザアザアザアザア

憂「雨、止まないね」

直「ううっ……ひぐっあっ…………」

憂「え、なんで泣いてるの?」

直「憂先輩が死んだときのこと考えてたら悲しくなっちゃって……」

憂「考えないで!泣いてくれるのは嬉しいけど」

直「わたしほんとに憂先輩のこと大好きなんですよ、だから死んだらすごい悲しいです……ひぐっううっ」

憂「大丈夫だよ、ね。わたし、そんな簡単に死にはしないから」

直「わたし憂先輩が死んだらきっとわけわかんなくなっちゃうと思うんです」

直「たぶんわけわかんなすぎて火葬場に憂先輩の死体を持ってちゃうな……」

憂「いいんだよそれで!」

直「え、いま火葬場ってそういうサービスとかやってるんですか」

憂「人だもんわたし!」

直「未来ですねー」

憂「ちがう!」

直「あれやってくれるんでしょうか、あれ」

憂「なに?」

直「あの、あれです、お坊さんが箸でバネとか摑んで、ほらこれが喉のスプリングだったんですよ、とか言ってくれるやつ」

憂「知らないよ」



直「でもじゃあ火葬場がダメならどこに持っていけばいいんでしょうか」

直「あ、ふつーにシール貼ってゴミ置き場に捨てとけばいいのかな」

直「ヤフオクでジャンク品として売ればいいのかな、でも縁起悪いから誰も入札してくれないだろうな」

憂「わたしのことほんとに大好きなの?」

直「あーもーめんどくさいなー」

憂「めんどくさい!?」

直「きっと憂先輩が死んだらどうせ誰も面倒見れなくて眼鏡をかけてるから機械とか詳しそうというだけの理由でわたしが処理を押し付けられるんだ……はあ」

直「だから、わたしよりはやく死なないでくださいね、先輩!」

憂「今日帰ったらすぐ死んじゃいそう」

直「あ、だめですね、雨止みませんよ。もう帰っちゃいましょう」

憂「傘はどうするの?」

直「いいですよ、憂先輩が使って。ショートされるのが一番困りますからね」ハイッ

憂「こんなのいらないよっ!」ポイッ

ザアザアザアザアザアザア
テクテクテクテク

憂「びしょ濡れだね」

直「そうですね」

憂「うぅ寒……風邪ひくねー、これ」

直「でも、なんか、こーゆーのも楽しいですね」

憂「えぇ~? そうかな」

直「はい! こんなの、わたし、知らなかったなぁ…」

憂「うん」

直「今なら、空だって飛べますよ!ほら!」

パシャン!

憂「わっ、水しぶき……ふふ、ま、そうかもね」

直「あ、そういえば」

憂「なに?」

直「防水なんですね」

直「made in Japan!」

憂「もぉ、うるさい」ドンッ

バシャン!

直「わぁー……靴の中に水入った……」

憂「ばーかばーか」

おしまい


2
最終更新:2018年02月25日 22:45