1-067■アインシュタインより愛を込めて■+2 SC H1 3311
2020年の中で一番期待していた作品、
その結果様々な色眼鏡がかかってしまって本当にこの作品のことを冷静に、そして平等に評価できているかと言われたらほぼ間違いなく否と答えます。
ただそれでもこの作品のことをどこまでも愛おしく思えますし、
自分の中ではこれから先彼らのもう一つの作品と同様にこの先ずっと忘れることがないと言い切れる作品になると思っています。
これがアインシュタインより愛を込めてという作品に対する自分の思いの全てです。
さてこの作品色々言われていますが、自分は愛内周太という少年の物語として完成していると考えています。
とんでもないひねくれ者のように描かれている彼は実は誰かを求めているように描かれています。
一番わかりやすいのは忍ルート、自分のせいで大きな失敗をしたときに彼が忍に口にした言葉は信頼してくれていると信じていたからこそ出た言葉です。
実はこのような様子はいくつかの描写で個別ルートの時点で描かれています。
最初はトランプに対してやる気なさそうだったのに一番大騒ぎして、必勝法をみんなに語る姿も、
困っている誰かのためにふつうそこまでやるか?と言いたくなるほどやりきる。
こんな姿は本当に人のことをどうでもいいように思っている人間の行動ではありません。
そんな彼がどうして口だけは他人を拒絶しているかは過去編で語られることになります。
まあ酷い有様でした。どれだけ追い込まれても他人を信じ続けてその結果一番大切に想っていたものを失った結果です。そりゃ他人なんてどうでもよくなるはずです。
それでも他人を求めるのは彼の根幹にあった良心によるものだったのでしょう。その結果が終章で描かれます。
「ねぇ周太」
「誰も彼も、しょせんはテレビのタレントでいいじゃないか」
「そんな中から、いつかかけがえのないものができるよ」
この作品にはSFのようでそれとするにはあまりに中途半端で語るには稚拙過ぎる設定が満載です。
なんだよギニアムの騎士って、ラストはそれでいいのかおい。
信者の私でもそうツッコみたくなります。
でもこの作品で彼等が一番伝えたかったことはこのロミの言葉なのではないでしょうか?
真理で何でもわかる全知の存在になれれば何も怖くない、でもそれは悲しいことです。
誰かを信じて愛してそして何かを乗り越えようとする。
それが失敗してしまったとしてもまた一緒にもう一度歩いていけばいい、アインシュタインより愛を込めての個別ルートではどのルートでもそういう物語が描かれています。
たとえ何もかもを忘れてしまっても、
共に過ごせるはずの時間と果たしたいと心から願った約束を捨て去る羽目になっても、
大切な誰かが身を犠牲にしてでも与えてくれた平穏な日々を粉々にしてでも、
それでもまた一緒に歩いていこうとする。
理由は簡単です、大切だから。
テレビのタレントではなく確かに隣にいる本当に大切な存在のために必死になろうとするのがこの作品における一番見逃してはいけない部分であったのではないでしょうか。
私はこの要素が好きでこの作品を愛してます。
オーラスに関しては冗長になるのであまり語りません。
ただ最後のシーンを読んでると彼はこの先はきっと誰かを大切に想って過ごせるようになるのだろうと信じられるだけのものになっていました。
だから愛内周太の誰かを愛せるようになる成長の物語としては最高のEDだと思っています。
とはいえ周太の物語は閉じましたがロミと歩いていくための物語は閉じていません。
年末に発表されたアペンドではどういう物語が展開されるのでしょうか?
また手を放してしまうのか、それとも今度こそ握った手を放さず一緒に肩を並べて歩いていけるのか。私は後者と願っています。
今度こそ親愛から深愛なるあなたとなってくれることを願っています。
1-158■アインシュタインより愛を込めて■+1 SM H2 1458
物語とは「心に残す事が出来たなら、それだけで勝ち」だと思っている。
心に残す手法とは、それがどんな形であれ、魂に刻みつけた時点で価値となる。
本作が「心に残る物」となるかは貴方次第だが、仮にそうなったとしても、どこが残ったかは人それぞれだろう。
僕の場合、新田忍ルートに心を奪われ、音楽を聴くと言う名目で、今でもプレイを重ねている。
そして全てを知った今、振り返って涙を零せるようになった。
「愛」を知って変わる男の物語は、心に確かな明かりを灯した次第。そんな眩き変化を、至極嬉しく思える現状だ。
そして、その点において本作『アインシュタインより愛を込めて』はやっぱり価値のある代物だったと、プレイし終えた今の私は述懐出来る。
不満は勿論存在するさ。それはクリアした際、存分に語った。
しかし、それを愚痴愚痴追及するのも馬鹿らしいなと思えた程、自分の中に潜む人生の回答を見つけられたら、そんな気持ちは雲散霧消の許容へと変わる。
「嫌いじゃない」「嫌いになれない」と言う感覚だけが、最後に残った本作の全てだった。
その衝動を否定する事は、他の誰にも絶対出来やしない。
「不満を述べる位なら、少しは考えてみたらどうだ?」
製作側がそんな事を思っていたかは分からないが、考えた末に見つけられたこの答えを大事にしたいと、今は思える。
そこへと至った自身の魂を、生きる答えを、深く刻み込まれた「愛内周太の物語」
「愛の前提条件は『自立』である」
強く訴えてくれた希望溢れる展望に、最大級の愛を込めて。
世界の全てを肯定出来る程、強くなれる可能性に満ち満ちた、愛と未来の物語だった。
1-144■アインシュタインより愛を込めて■+1 SC H1 1262
新島夕の最高傑作は『恋×シンアイ彼女』である。荒らされ過小評価されてしまった世界線に来てしまったのが実に惜しいが、名作という意見を変えることは一生ない。
次点は『はつゆきさくら』。個人的には『魔女こいにっき』も推したいが『最果てのイマ』の構成に『Forest』を混ぜて新島夕が味付けしましたみたいな内容で、
「猛毒を三つ混ぜたらそりゃ猛毒しかできないよね」という感想が浮かぶ選民ゲーなのででオススメはできない。
従来の路線とも違い、彼が合わない人ほど合うのではと思っている。
一方、大衆迎合に徹したのが『Summer Pockets』である。大衆の味覚に合うように書いているので万人が楽しめる内容だがライターとしては薄味だと思う。
新島夕について考えるのは、サマポケみたいに大衆向けに書けば万人ウケするものを書けるしその実力はある、
評価されるべきライターだと思うが、そのために自分を抑えるべきかという点だ。
商業としての正しさを取るか、創作としての正しさを取るか。自分の中でその問答の答えはいまだ出ていない。
本作『アインシュタインより愛を込めて』の感想は「まーた新島夕が暴走してんな」である。
自分はこれで良いとも思っている。万人受けはしない、しかしそれゆえに届く人には深く刺さる。
万人の万の言葉を聞いても意味がなく、やって個人で判断してもらうしかない。そのため大衆がどんな評価を下そうが、彼の作品だけは自分で読み判断すると決めている。
1-074■アインシュタインより愛を込めて■-- SM H1 656
まあ言いたいことはいろいろあるけどラストに一言だけ苦言を呈することにして
褒めようかと思うあたりやっぱり私は新島信者なんだよね。
テキスト好きだしシナリオ構成は面白いし続きは気になるし、
最初に選んだ坂下√ラストで名作確信したし
ロミちゃんが主人公に惚れた理由は完璧オブ完璧でさいつよだし、
最後にタイトル回収してきたしで、
買ってよかった、プレイしてよかったと思えたんだよね。
タイトル回収を開幕に持っていく以外選択肢がないから困る。
アペンドで世間一般の人からも再評価されるといいな。
そうなったら来年また投票したい。
最後にずっとどこかで言いたかった苦言を。
新島先生、バトルシーン書くのはやめよう。
1-063■アインシュタインより愛を込めて■-- SG H1 525
新島夕氏の作品が好きで今作もとても期待していたが正直微妙であった。
過去作の「はつゆきさくら」「恋カケ」などのご都合主義のハッピーエンドではなく少しビターエンドな感じや、
サブキャラ含めキャラクターで印象に残るキャラがいなかった。
個別を見ても新田√はストーリー展開など全体的の唐突すぎてコレジャナイ感が強かった。またHシーンも全ヒロイン薄くもったいないと感じた。
ただ坂下√は単体でも面白かったし、新島氏が書く少し痛い主人公も好感も持てシナリオ最終盤での主人公の父親への思い(子どもの頃の?)は純粋で感動した。
1-065■アインシュタインより愛を込めて■-- S- H1 444
エロゲとしては正直うーん…。
それでも散らばっている情報を、最終的に一つに纏めていくシナリオ構成は非常に心地良かった。
個別√自体は短かったが、逆に言えばそれだけ無駄な所を削除し、つまらない話を続けなかったので個人的に良かったと思う。
話の内容も一転二転する展開にハマってしまい、止め時が分からなくなるほど夢中になった。
ヒロインも忍が好き。流されやすい性格ではあるものの、最後に何年も待ち続けていたその姿が尊い。あとおっぱい。
1-059■アインシュタインより愛を込めて■-- GM H1 134
グラフィック、音楽が特に素晴らしいので加点はそちらに。もう少しシナリオのボリュームがあれば・・・
新世界のαは今年一の名曲だった。
1-149■アインシュタインより愛を込めて■+1 SG H2 93
CGの美しさも相まって、各ENDのラストの破壊力がとにかくすごい
ヒロイン達の覚悟に惚れました
最終更新:2021年01月25日 01:08