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feeling of love - (2013/06/18 (火) 23:20:30) の1つ前との変更点
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*feeling of love ◆i7XcZU0oTM
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「……ふぅ……」
椅子に腰掛け、もう何度目かも分からない溜息をつく。
……この"時間稼ぎ"も、いつまで持つか。
あの時、"俺の武装を探す手伝いをしろ"と言われた時に、俺が言った言葉は……。
――――病院内を先に見て来ても良いか?どうするかはその後で答える。
こうやって答えて、ずっと病院から出てないんだから。
外で、何十分と待たされれば、怒るのも無理はないだろうが。
だが、別にこうやって時間を稼いでいたのは、手伝うかどうか考える為って訳じゃ無かった。
正直な所……A-10神に従う気はさらさら無かった。
「……」
もちろん、最初は何とか会話でも交わしてみようかと思った。
だが、あの機関銃がそうはさせてくれない。
……少しでも下手な事を言えば、即座に俺は殺される。
その危険性がある以上……他の事は何も言えなかった。
それに……俺は、他にも"考えたい事"があったんだ。
その為にも、俺はその場を無難にやり過ごしたんだ。
「おいッ、いつまでやってるつもりなんだッ!?」
外から、A-10神の声がまた聞こえてくる。
……これで何度目だろうか?確か、もう10回はやってたような……。
とにかく、無視する訳には行かない。
窓を開け、答えようとした時。
「もう少し……うわぁっ!?」
タタタッ、と音がした瞬間に、ガラスが窓枠ごと砕け散る……!
突然の出来事に足が滑り、その場で尻餅をついてしまった。
A-10神も、とうとう痺れを切らしたようで……あの機関銃っぽい奴で撃たれたようだ。
幸いにも当たりはしなかったけど……もし当たってたらマズかった。
ものの数秒で、俺は床に散らばる窓の残骸のようになっていただろう……。
間髪入れず、A-10神の怒号が聞こえてくる。
「いい加減にしやがれッ!! これ以上俺を待たせるってんなら、腹いせにテメェを蜂の巣にしてやらぁ!!」
これは相当怒ってるな……。
できるだけ、神経を逆撫でしないように、下出に出る必要がある。
だが、もう少しだけ時間が無いと困る……。
「あと……もう少しだけ、時間が欲しい」
「…………ざけんじゃねぇ。と言いたい所だが……今の俺は気分がいい。もう少しだけ待ってやろう。
俺の寛大な心に感謝するんだな」
「……どうも」
……ホッと胸を撫で下ろす。何とか時間ができた。
とにかく……これからどうするのか、最終的な判断を下さなければならない。
椅子に再度腰掛け、頭を抱える。
(そうさ、これは夢。なら、自分のやりたいようにやる。……でも、俺のやりたい事って一体何だ?)
椅子に座ったまま、一人思案に耽る。
何度も何度も考え、それでも答えが出ない。
俺の頭の中は、モヤモヤと纏まりの無い状態に陥っていた。
互いに対立する考えが、俺の中でぶつかり合っている。
心の中の"俺"が、声を上げる。
――――どうせ夢なら、好きにやろう。イーノックのように、全てを救おうじゃないか。
それに反発するように持ち上がる、もう一人の"俺"の意見。
――――目を覚ませよ。これは、紛れもない現実だろ?俺に何ができるって言うんだ。
俺は、どちらの声を聞くべきなんだ?俺は、どちらに従うべきなんだ?
……分からない。夢を信じるか、夢を捨てるか。2つに1つ。どちらかしかないんだ。
だから、選ぶ必要が……いいや、選ばなきゃいけない。
このまま夢を信じて、"イーノック"として歩んで行くか?
それとも夢を捨てて、"竹安佐和記"として歩んで行くか?
中途半端は存在しない。どちらかしか、ないんだ。
「……一体、俺はどうすればいいんだよ」
どうすればいいのか。一体、どちらが正しい判断なんだ。
俺の心なのに、俺ですらどうなっているのかが読めない。
俺は……俺は、どうすれば。
誰か、教えてくれよ。
俺は、どうすればいいんだ。
「くそっ……くそっ!!」
まるで、たった一人で、何も無い砂漠を歩いているような気分だ。
どうすればいいのか分からない。
何処に行けばいいのかも分からない。
ただただ歩いて、当てのない旅を続けているような……。
「俺は……夢を見ていたい、のか?」
分からない。
「……」
だが、もし夢を見るのならば。夢を追うのならば。
俺……"竹安佐和記"とは、ここでお別れになるだろう。
"竹安佐和記"としてではなく、"イーノック"として生きて、戦うしかない。
もしかしたら、これはただの現実逃避なのかもしれない。だけど、それでもいい。
俺は、夢を追う。現実が悲しいならば、楽しい夢に変えてしまえ。だからこそ、俺は。
竹安佐和記と言う名を、捨てよう。そして、新たな俺……。
「俺は――――"イーノック"だ」
――――イーノックとして生きよう。
例えそれが、人の夢のように儚くても……俺は、生きよう。
戦えるかどうかは……ちょっと不安だけどね。
◆
時間は遡り、少し前へ。
依然、1さんを探し求め、真っすぐ病院を目指している八頭身。
「……」
もう少しで、病院に到着するはずだ。
そう思って、ただただ歩く。
(待っててね、1さん。必ず守るからね……!)
幾度となくくり返した台詞を、再度心の中で反復する八頭身。
(全速力で病院に行かないと……。じゃないと、1さんが……!)
1さんの身を案じるあまり、八頭身の足に力が籠る。
……するとどうだろう、見る見るうちに速度が増して行くではないか!
ダダダッと薄暗い街中を走り抜け、一気に病院まで突っ走る!
グングン速度がます度に、ドンドン病院が近づく。
そしてついに……少々時間は掛かったが、病院に辿り着いたのだ!
「ハァハァ……や、やっと着いた……」
速度を落とし、フラフラを病院の敷地内に入る。
流石の八頭身と言えど、走り詰めだったお陰で、結構体力を消費してしまった。
病院の壁に背をつき、肩で息をしながら座り込む。
「と、とにかく……1さんがいるか調べないと……」
未だふらつく足で立ち上がり、歩き出す。
……何処から病院に入ろうか?とりあえず、ここから近いのは、裏口のようだ。なら、そこから入ろう。
そろりそろりと、裏口に近づく……。
多分、ここはお医者さんなんかが通る入り口なのだろう。
……早く、1さんを探さないと。
「1さん? どこ? 何処にいるんだい?」
目に付いた部屋のドアを片っ端から開け、中に入って1さんを探し回る。
ベッドの下、机の中、棚の上……ありとあらゆる場所を探った。
階段をかけ登り、階にある全ての部屋を、見て回る。
トイレ、病室、ナースセンター……だが、どこにも1さんはいない。
「……1さん、一体何処にいるんだろう……」
この階最後の病室。
そこにあるベッドに大の字に寝転がる八頭身。
……流石に、少し疲れ過ぎた。少し休まないと、体がもたないかもしれない。
もし、大事な時に疲労で動けなかったらどうする?
それじゃあ、1さんを守れないじゃないか。それじゃ駄目なんだよ。
いざと言う時には、僕が1さんの盾になる必要があるんだから……。
だから、今は、少しだけ休もう……必ず行くから、待っててね、1さん……。
「……」
……。
…………。
………………。
…………………。
「…………」
…………………。
………………。
…………。
……。
「……はっ!?」
完全に眠る寸前に、飛び起きる。
……疲れと少々の眠気が、どうやら僕を夢の世界に誘おうとしてたみたいだ。
寸での所で、目が覚めたみたいだけど……下手すれば、このまま眠っていたかもしれない。
危ないところだった。いくら疲れて休んでいるとはいえ、流石に眠る訳には行かない。
もし、僕が眠っている間に1さんに何かあったら……僕は、僕を一生許せないだろう。
「いけないいけない……」
部屋にあった洗面台に向かう。
蛇口を捻り、冷たい水を掌に溜めて、顔を洗う。少しは、目が覚めたかな?
……とにかく、1さんを探さなきゃ。
そう思って、病室を出ようとドアノブに手をかけた時。
「さて……!?」
タタタッ、とどこかで音がした……!今のは、もしかして銃声?
音から察するに、外から音がしたみたいだ。慌てて、窓から外の様子を伺ってみる。
「あ、あれは一体……」
……その時、僕は確かに、それを見た。
――――駐車場の明かりに照らされた、戦闘機の姿を。
一体何でこんな所に戦闘機が。誰かの支給品なのかな?
そうだとしたら、こんな所に放置していていいのかな。
「いい加減にしやがれッ!! これ以上俺を待たせるってんなら、腹いせにテメェを蜂の巣にしてやらぁ!!」
誰かの怒鳴り声が聞こえてくる。……一体、誰の声だろう?
駐車場の方から聞こえたけど、見た所、誰もいない。
あるのは、例の戦闘機だけだ。もしかして、誰か乗ってたのかな?
「……まあいっか。1さんとは関係なさそうだし」
1さんと関係ないなら、別にどうだっていいや。
……1さんを探しにいこう。
◆
「………………」
重い足取りで、フラフラと町を歩く。
……あれから何度立ち止まって、何度頭を抱えただろうか。
もう、自分でも何がなんだか分からない。
「私は…………どうすればいいの?」
自分で自分が分からない。自分の心が、分からない。
……最初は、タケシを護ろうと思っていた。でも……。
――――もしかしたら、私はそれを理由にただ人を殺したいだけなんじゃないか。
そんな考えが、頭に浮かぶ度に、必死に振り払う。
そんな訳ない。私は、タケシを護るために、危ない人間を……。
だけど、そう思う度に、頭の中で響く声がある。
一番最初に、私が手にかけてしまった人の、声。
――――人なんて表じゃどんないい顔してても、裏じゃどんな闇を抱えてるか分からないんだよ?
そうだ。誰だって、表には出ない一面……心の闇がある。
物によっては、自身でも窺い知る事の出来ない、心の深淵。
もしかしたら……いや、多分私にも。
――――誰かを殺したい、殺してしまいたい。
そんな、心の闇があるんじゃないか。
「…………違う。私は、絶対違う」
人を、徒に傷つけたい訳じゃない。私はただ、タケシを護りたいだけだ。
だって……私は、タケシの母親だから。母親として、愛しているから。
だからこそ、死なせる訳には行かない。私が、護らなきゃならない。
私の愛する息子だから……護らなきゃいけない。
その結果、自分が死ぬことになっても――――構わない。
「……」
だけど、一体どうすればいいのか。
当のタケシが何処にいるのか、全く以て分かっていなかったし、見当もつかなかった。
今は、とにかく探し回るしかない。自分の足で、歩いて……。
「タケシ……何処にいるのよ……」
何か、便利な……人の居場所が分かるような物でもあればいいのに。
そんな事を思いながら、ただただ歩いて行く。
……人っ子一人いない街が、これほどまでに不気味に見えるなんて。
本当に、ここが現実なのか疑わしくなるくらい……。
もしかして、これは性質の悪い夢なんじゃないか……。
そんな、下らない事まで頭に浮かぶくらい、私の心は疲れ果てているようだ。
「……あ」
辺りもろくに見ず、ずっと歩き続け……ふと顔を上げたら、何かの建物が目に入った。
あそこには誰かいるのだろうか?もし誰かいて、その人が殺し合いに乗っているのなら……。
私は、心を鬼にして、その人を――――。
(……でも、誰かいたとしても、その人が殺し合いに乗っていなかったら?)
私は、どうするべきなのか。
……幾ら何でも、そんな人までは、殺せない。
(だけど……心の中じゃ…………もしかして)
私は超能力者なんかじゃない。人の心の中は読めない。
もし、一見して殺し合いに乗ってないような感じでも、本当は。
――――裏では、他の人を殺そうとしているかもしれない。
例えば、食事に毒を盛って。
例えば、背後から忍び寄って刃物で。
例えば、離れた場所から銃で。
考え出せばキリが無い。
それならば――――怪しい人は全部、この手で"排除"するべき?
……キリキリと、頭が痛む。
どうすればいいのか。
どちらが正しいのか。
今の私では、正常な判断が下せそうにない。
そう思っていた時。
「いい加減にしやがれッ!! これ以上俺を待たせるってんなら、腹いせにテメェを蜂の巣にしてやらぁ!!」
銃声と怒号が、いきなり聞こえて来た。
近くに、誰かがいる!?聞こえて来た方向は……あの、建物の方。
(そんな……あれほど乱暴な声の人がいるなんて……)
恐ろしい。
間違い無く、出会ってしまったら、手も足も出ずに、殺される……。
……向こうに、行ってはいけない。
怖くて、足が動かない。
(……私は、どうすればいいの……?)
◆
「フン、やっと出てきやがったか」
こうやって、A-10神の前に立つのは久々かもしれないな。
だが、やる事はもう決まってるんだ。
だから、戸惑うことも、恐れる事もない。
「で、どうする? 俺の武装を探しに行くか、行かねぇのか。白黒つけやがれ」
「――――俺は、行かない。俺の道を行く」
「……ほぅ」
A-10神の声のトーンが下がる。
「するってぇと……俺の言う事が聞けねぇ、ってのか?」
「そうだ」
「なら……ここで、テメェの人生は終わりだッ!」
「……!!」
……来る!!
俺は、イーノックになる!なるんだッ!
これくらい――――躱してやる!!
「はッ!!」
するとどうだろうか……。体が、軽い!
連続バック転で、機関銃から放たれる銃弾を、危ないところで躱すことが、できた!
……自分でも、信じられない。こんな事が、できるなんて。
本当に、俺は――――イーノックになったのか。
……だが、今はその事を深く考える余裕はない。
とにかく、A-10神をなんとかしないと。
「ちょこまかと動き回りやがって……うざってぇんだよ!!」
「えいやッ!」
今度は、側転で躱して行く。
一発でも食らえば、そのままズルズルとやられる。
なら、やはり躱すしかない。そして……スキを見て、ここから逃げる。
……今の俺の力では、流石にA-10神を破壊するのは少々厳しいだろう。
今の俺の武装は、非力なナックルダスター……所謂"メリケンサック"だ。
腕力全開で殴りつければ、表面をへこませるくらいはできるかもしれない。
だが、それでは駄目だ。余計に、相手を怒らせるだけだ……。
「いつまで躱してるつもりだ!? とっとと……食らいやがれッ!!」
このままじゃいけない。
ここは、一旦引いたほうがいいのか。
そう思った瞬間、足が動いていた。
「うおおおぉっ!!」
丁寧に、入り口から入る余裕なんかない。
なら、どうするか?あまり好ましくはないが、これしかない。
――――助走を付けて、頭を庇いながらガラス窓に飛び込む!!
「何ィ!? あいつ、イカれてやがるのか!?」
外から、A-10神の驚きの声が。
……その直後、また機関銃の連射音と、銃弾が壁に当たる音。
ここなら、少なくとも銃弾は防げる。
「……どうしようか……」
とにかく、今は逃げよう。
A-10神は、後で、何とかしよう。アレは俺の手に余る。
幾らなんでも……倒せない、ってことはないはず。必ず、倒す方法はあるはずだ。
だが、今は倒せない。それだけははっきりしている。
「もう、さっきから一体何なの? 銃声がうるさくて、落ちついて1さんを探せないじゃないか」
何故か、いきなり声をかけられた。一体、こいつは?
見た所、八頭身のスラっとした奴だけど……何か、怪しい。
だが……敵意はないようだ。
もしあるなら……こいつの持つ拳銃で、俺は今頃。
「と言っても、もうここは調べ終わったんだけどね。1さんいないし、もう用はないや」
じゃ、と小さく言うと、そいつは廊下を走り去って行った。
……何なんだ、一体。
って、呆気に取られている事態じゃない。
……銃声は止んでいた。
「こんなヒョーロク玉じゃダメだ! アヴェンジャーなら壁ごとブチ殺せるってのによぉ!」
攻撃が無駄と見て、やめたらしい。
こっちにとっては幸運だ。
とにかく、ここから逃げなければ。
「……裏口から出よう」
姿勢を低く保ち、裏口へと走る。
……所々の部屋のドアが開けっ放しのまま放置されている。
あの八頭身の奴が、"1さん"なる人物を調べて、そのままにしているのだろう。
「……あっ、あれは」
俺の目に映ったのは……
#aa(){{{
_/ ̄ ̄\_
└-○--○-┘
}}}
「……タクシー?」
1台の車だった。
……こんなところに車が。病院内は調べたが、外は調べてなかった。
調べていれば、もっと早くこれに気付いてたのに。
だが、今さらボヤいてもどうしようもない。
とにかく、これを借りよう。
「アイヨー」
「……喋った!?」
何故だろうか、そこまで驚きはしなかった。
まあ、前例をさっきまでイヤってほど見ていたからか。
……静かに、助手席の扉が開く。乗れ、ってことなのか?
ええい、どうだっていい。とにかく、今は乗るしかない。
「失礼するよ!」
「アイヨー」
「えーっと……とにかく、急いで行ってくれ!」
「アイヨー」
そう言うと、急にエンジンがかかった。
そして……タクシーは、ゆっくりと走り出した。
◆
「……ううん、1さんはどこにいるんだろう?」
街をとぼとぼと歩いてゆく八頭身。
……結局、病院には1さんはいなかった。しかし、クヨクヨしてる時間はない。
僕には、一刻も早く1さんを見つける使命があるんだから。
だからこそ、早く探さないと……。
「あぁ……どこにいるんだい、愛しの1さん……早く君に会わないと、僕はおかしくなりそうだよ」
急がなければ。
1さんを、護るために。
早く、見つけなければ……。
「他にも人が集まりそうな場所は何処だろう……? 思い付かないや……」
仕方無く、地図を取り出し、近くに何があるか確認する。
(百貨店、公園、工場……ううん、何処に行こうかな……)
迷っても仕方が無い。
とにかく、今は進むしかない。
そう思って、僕は歩き続けた。
【C-3・病院付近/1日目・早朝】
【八頭身@AA】
[状態]:健康、疲労(小)
[装備]:デザートイーグル(7/7)@現実、トンファー@トンファーキックのガイドライン
[道具]:基本支給品一式、PDA(忍法帖【Lv=00】)
[思考・状況]
基本:1さんを護る。邪魔する奴には、容赦しない。
1:百貨店、公園、工場……どこに、人が集まるかな?
2:1さん……どこにいるんだい……?
3:さっきの人から、話を聞いてなかったけど、まぁいいや
※ZUN、壁殴り代行、竹安佐和記の名前を聞いていません
※八頭身が、百貨店・公園・工場の何処に向かうかは、以降の書き手さんに任せます
◆
「畜生が……あのクソ野郎、俺の命令を聞かねぇとはな……」
駐車場で、一人愚痴をこぼすA-10神。
……さっきまで、てっきり"もう一人パシリが増えた"と思っていたのだが。
結果は、このザマである。始末することも出来ずに、逃がしてしまった。
「クソッタレが……!! この俺をナメやがって……!!」
だが、あまりの怒りから、辺り構わず滅茶苦茶に銃を乱射しまくるA-10神。
…………頭が冷えた頃には、機関銃の弾倉は空になっていた。
「あの野郎……イーノックとか言ったか……次見かけたら、ブッ殺してやらァ!!!」
……A-10神の声が、辺りに響いた……。
だが、彼はまだ分かっていなかった。
武器が手に入っても、彼の体躯では飛び立てない。
いや、無理を押し通せば出来なくもないのかもしれない。
ただし、その状態で戦えるかは……分からない。
【C-3 病院・駐車場/一日目・早朝】
【A-10神@軍事】
[状態]:損傷無し、燃料微消費、激怒
[装備]:MINIMI軽機関銃(0/200)@現実、アヴェンジャー(0/1350)@現実
[道具]:基本支給品、PDA(忍法帖【Lv=00】)、不明支給品(0~2)
[思考・状況]
基本:「敵」は全て殲滅する
1:イーノック(竹安佐和記)は絶対にブッ殺す
2:次誰か来たらどうするか……?
3:T-72がいれば戦う
4:兵器が手に入ったら、存分に暴れる
※竹安佐和記の名前を「イーノック」だと思っています。
◆
「一体……どうすればいいの……」
さっきまで響いていた銃声は、すでに静まっている。
だが、依然身動きは取れずにいた。…………恐ろしくて、足が動かないのだ。
ここまで弾が飛んでくるかは分からない。多分、届きはしないだろうが……。
――――それでも、恐ろしい。死にたくない。その思いが先行して、動けなかった。
少しは、「あそこにタケシがいたら」と思ったが、やはり動けない。
……命を賭けてでもタケシを護るんじゃなかったのか。
それなのに、この程度のことで恐れていていいのか?
「タケシ……カーチャンね、もうどうすればいいのか分からなくなっちゃったよ……」
――――そんなの知るかよ。
いつもなら、そうやって返されそうな言葉。そうそう吐く事の無い弱音。
だが、どうしても。
こうやって、力無く口から零れてしまう……。
ああ、私は母親失格なのかもしれない。
だって、いざと言う時に動けないのだから……。
「ああ……私は……どうすれば……」
がっくりと項垂れ、ボロボロと涙をこぼす。
私は、タケシを護れないのか。絶対護る、とさっきまで言っていたのに。
……ああ、神様。何故、私にこんな辛い経験をさせるのですか?
今まさに、私の心は狂いかけているのです。
それでもまだ、こんな辛い目に遭わせようと言うのですか?
それでもまだ、私に選択を強いるというのですか?
私には……私には、もう何が何だか分からないのです。
「…………もう……嫌……」
いっその事、何もかも捨てて狂いきってしまおうか。
タケシの事も、自分の事も、何もかも忘れて。
そうすれば、もう恐れることなんてなくなる。
そうだ。完全に壊れてしまえば、何も恐れる事なんか……。
――――いや……駄目だ。私は、タケシを護らなくちゃ……。
私の心が、激しく揺れ動いていた、そんな時。
「……えっ?」
車道を、1台の車が走り抜けていった。
普通ならおかしくはないが、今の状況では……。
……通り過ぎたと思ったその車は、何故か引き返して私の近くに停車した。
(どういう事? 何故、私の所に?)
まともに考えようにも、今の私の頭は混乱しきっている……。
道端で弱っている私を見つけて、殺しに来た?
それとも、一見助けに来たように見せて、私の命を……?
駄目だ。もう私は、まともな思考が出来なくなっているのかもしれない。
それとも、タケシ以外を信じる事が出来なくなっているのかもしれない。
……誰かが、車から降りてこちらに向かって来る。
私は、反射的に武器を鞄に仕舞った。
「……大丈夫ですか?」
「……」
車から降りて来た人……何だか、ゲームに出てきそうな格好をしている。
「怪我とかは……してませんか?」
「ええ、大丈夫……」
「良かった……」
男性は、心の底から安堵したような表情を浮かべる。
……だけど、信用なんか出来ない。
表じゃこんな顔しても、裏じゃほくそ笑んでるかもしれないのだから。
「とにかく、この辺りから離れた方が良い。……乗って下さい」
そう言うと、閉まっていた後部座席の扉が開いた。
……私は、タケシ以外の人は信用しない。
だが、ここで下手に断って怪しまれるのも……。
「……あ、貴方は誰なの?」
「俺の名前は……イーノックだ」
……外国人? でも、どう見ても日本人だし……。
まさか、偽名?
「イーノック……さん」
……ここで、私の頭にいい案が浮かんだ。少しの間、この人と行動してみよう。
それで、この人が"使える"ならそのまま利用させてもらおう。
"使えなさそう"なら、車だけ貰ってこの人とは別れよう。
そして……"乗っている"なら、頃合いを見て……。
「分かりました……急ぎましょう」
「なら、後部座席にどうぞ!」
鞄を抱え、車に乗り込む。
……勝手に扉が閉まった後、車は走り出した。
「……行ってくれ」
「アイヨー」
……とにかく、色んな事を聞きださないと。
「あの……貴方は、何故あそこに……?」
「とんでも無い化け物に、命を狙われてて……命からがら逃げ出したんです」
「そうだったんですか……」
本当にそうだろうか。
もしかしたら、嘘をついているんじゃないか。
怪しまれない程度に、その話題に踏みこんでゆく。
「……その場には貴方と、その化け物しか?」
「ええ。……まあ、逃げる途中で妙な奴にも出会いましたが」
「妙な……?」
「八頭身の、スラッとした奴です。どこかに行ってしまいましたが」
八頭身……こっちは、別に注意しなくてもいいだろう。
記憶の片隅にでも、留めておけばいい。
「……あと1つだけ、聞いてもいいかしら」
「いいですよ」
……タケシに遭遇したかどうか。
聞いておかなければ。
例え名前は聞いていなくても、誰かに会ったことくらいは覚えているはずだ。
「……これまで、私とさっきの話に出て来た人以外で、誰かに会ったの?」
「ああ……1人いますね。神と名乗る、奇妙な男でしたけど……何か、"裁き"とか言って俺の服を
この装備に変えたんですよね……今じゃ、ある意味感謝してますが」
「……そう」
……望んでいた情報は得られなかった。まあ、仕方が無い。
「かなりお疲れのようですし、少し休んでてください……」
「ええ……」
もし今後、この人に何か聞かれるなら……絶対に黙っていなければならないことが2つ。
――――私が、既に1人殺めている事。
そして……息子を護るために、危険人物を排除しようとしている事。
この2つは、何があっても話す訳には行かない。
ふと……車の中にあるデジタル時計に目が行った。
今の時間は、5時45分。……最初の更新まで、あと15分。
――――私の額を嫌な汗が伝う。
(更新の時に、私の名前が……!)
このままではマズい。
だが、下手な行動を取れば間違い無く怪しまれる!
最悪、私の行いが知られてしまう可能性も……。
何か、防ぐ方法はないか……!
(……このままじゃ……何か、良い方法は……!?)
一体、どうすれば……この危機を乗り越えられるのか。
何とかして、乗り越えなければならない。
タケシを護るためにも、必ず……。
【C-3/一日目・早朝】
【カーチャン@ニュー速VIP】
[状態]:健康、強いストレス、焦り
[装備]:アロハ調館内着@現地調達
[道具]:基本支給品一式×2、PDA(忍法帖【Lv=01】)、不明支給品(武器無し)×1~2、防弾ベスト@現実、
壁殴り代行のチラシ@ニュー速VIP、匕首@現実、ベレッタM92(15/15)@現実
[思考・状況]
基本:必ずタケシを生き残らせる
1:何とかして、イーノックに私の素性を悟られないようにする
2:イーノックが使えるかどうか見極める。ダメなら……
3:タケシの害になりそうな参加者を、命を賭けて排除する
※竹安佐和記の名前をイーノックだと思っています
※竹安佐和記と共にタクシー@AAに乗っています
【竹安佐和記@ゲームサロン】
[状態]:健康、現実逃避、疲労(小)
[装備]:一番いい装備@エルシャダイ、ナックルダスター@現実
[道具]:基本支給品一式、PDA(忍法帖【Lv=00】)、不明支給品(1~2)
[思考・状況]
基本:"イーノック"として生き、全てを救う
1:女性を助けたはいいけど……これからどうするか……
2:何処に向かおうか……?
3:A-10神を倒す方法が見つかり次第、A-10神を倒す
4:さっきの男はいったい……
5:――――現実は見たくないけど、いつかは……
※自身をイーノックと思いこむ事で、運動能力が向上するようです。それを疑うと力が無くなります。
ファヌソの力による物かは不明。
※カーチャンと共にタクシー@AAに乗っています
≪支給・現地調達品説明≫
【ナックルダスター@現実】
メリケンサックとも。拳による打撃力を上げるのに用いられる。
【タクシー@AA】
≪衝撃】白昼の惨事【映像】≫より。先頭のカッコが抜けているのは仕様。
(゚」゚)がタクシーを呼ぶ度に轢かれると言うAAスレ。
運転手がいると言うより、タクシー自体が意思を持っているようである。
(゚」゚)が何処にいようと、一度呼び止められたらどこまでも追いかける。
なお、ロワ内では呼び止めても轢かれることはない、はず。
|No.66:[[Moral Hazard]]|[[時系列順>第一回放送までの本編SS]]|No.68:[[unknown]]|
|No.66:[[Moral Hazard]]|[[投下順>51~100]]|No.68:[[unknown]]|
|No.55:[[暇を持て余した神々の馬鹿騒ぎ]]|A-10神|No.:[[]]|
|No.55:[[暇を持て余した神々の馬鹿騒ぎ]]|竹安佐和記|No.83:[[――の前の静けさ]]|
|No.51:[[メンタルヘルス]]|カーチャン|No.83:[[――の前の静けさ]]|
|No.42:[[探し物はなんですか~?]]|八頭身|No.:[[]]|
*feeling of love ◆i7XcZU0oTM
----
「……ふぅ……」
椅子に腰掛け、もう何度目かも分からない溜息をつく。
……この"時間稼ぎ"も、いつまで持つか。
あの時、"俺の武装を探す手伝いをしろ"と言われた時に、俺が言った言葉は……。
――――病院内を先に見て来ても良いか?どうするかはその後で答える。
こうやって答えて、ずっと病院から出てないんだから。
外で、何十分と待たされれば、怒るのも無理はないだろうが。
だが、別にこうやって時間を稼いでいたのは、手伝うかどうか考える為って訳じゃ無かった。
正直な所……A-10神に従う気はさらさら無かった。
「……」
もちろん、最初は何とか会話でも交わしてみようかと思った。
だが、あの機関銃がそうはさせてくれない。
……少しでも下手な事を言えば、即座に俺は殺される。
その危険性がある以上……他の事は何も言えなかった。
それに……俺は、他にも"考えたい事"があったんだ。
その為にも、俺はその場を無難にやり過ごしたんだ。
「おいッ、いつまでやってるつもりなんだッ!?」
外から、A-10神の声がまた聞こえてくる。
……これで何度目だろうか?確か、もう10回はやってたような……。
とにかく、無視する訳には行かない。
窓を開け、答えようとした時。
「もう少し……うわぁっ!?」
タタタッ、と音がした瞬間に、ガラスが窓枠ごと砕け散る……!
突然の出来事に足が滑り、その場で尻餅をついてしまった。
A-10神も、とうとう痺れを切らしたようで……あの機関銃っぽい奴で撃たれたようだ。
幸いにも当たりはしなかったけど……もし当たってたらマズかった。
ものの数秒で、俺は床に散らばる窓の残骸のようになっていただろう……。
間髪入れず、A-10神の怒号が聞こえてくる。
「いい加減にしやがれッ!! これ以上俺を待たせるってんなら、腹いせにテメェを蜂の巣にしてやらぁ!!」
これは相当怒ってるな……。
できるだけ、神経を逆撫でしないように、下出に出る必要がある。
だが、もう少しだけ時間が無いと困る……。
「あと……もう少しだけ、時間が欲しい」
「…………ざけんじゃねぇ。と言いたい所だが……今の俺は気分がいい。もう少しだけ待ってやろう。
俺の寛大な心に感謝するんだな」
「……どうも」
……ホッと胸を撫で下ろす。何とか時間ができた。
とにかく……これからどうするのか、最終的な判断を下さなければならない。
椅子に再度腰掛け、頭を抱える。
(そうさ、これは夢。なら、自分のやりたいようにやる。……でも、俺のやりたい事って一体何だ?)
椅子に座ったまま、一人思案に耽る。
何度も何度も考え、それでも答えが出ない。
俺の頭の中は、モヤモヤと纏まりの無い状態に陥っていた。
互いに対立する考えが、俺の中でぶつかり合っている。
心の中の"俺"が、声を上げる。
――――どうせ夢なら、好きにやろう。イーノックのように、全てを救おうじゃないか。
それに反発するように持ち上がる、もう一人の"俺"の意見。
――――目を覚ませよ。これは、紛れもない現実だろ?俺に何ができるって言うんだ。
俺は、どちらの声を聞くべきなんだ?俺は、どちらに従うべきなんだ?
……分からない。夢を信じるか、夢を捨てるか。2つに1つ。どちらかしかないんだ。
だから、選ぶ必要が……いいや、選ばなきゃいけない。
このまま夢を信じて、"イーノック"として歩んで行くか?
それとも夢を捨てて、"竹安佐和記"として歩んで行くか?
中途半端は存在しない。どちらかしか、ないんだ。
「……一体、俺はどうすればいいんだよ」
どうすればいいのか。一体、どちらが正しい判断なんだ。
俺の心なのに、俺ですらどうなっているのかが読めない。
俺は……俺は、どうすれば。
誰か、教えてくれよ。
俺は、どうすればいいんだ。
「くそっ……くそっ!!」
まるで、たった一人で、何も無い砂漠を歩いているような気分だ。
どうすればいいのか分からない。
何処に行けばいいのかも分からない。
ただただ歩いて、当てのない旅を続けているような……。
「俺は……夢を見ていたい、のか?」
分からない。
「……」
だが、もし夢を見るのならば。夢を追うのならば。
俺……"竹安佐和記"とは、ここでお別れになるだろう。
"竹安佐和記"としてではなく、"イーノック"として生きて、戦うしかない。
もしかしたら、これはただの現実逃避なのかもしれない。だけど、それでもいい。
俺は、夢を追う。現実が悲しいならば、楽しい夢に変えてしまえ。だからこそ、俺は。
竹安佐和記と言う名を、捨てよう。そして、新たな俺……。
「俺は――――"イーノック"だ」
――――イーノックとして生きよう。
例えそれが、人の夢のように儚くても……俺は、生きよう。
戦えるかどうかは……ちょっと不安だけどね。
◆
時間は遡り、少し前へ。
依然、1さんを探し求め、真っすぐ病院を目指している八頭身。
「……」
もう少しで、病院に到着するはずだ。
そう思って、ただただ歩く。
(待っててね、1さん。必ず守るからね……!)
幾度となくくり返した台詞を、再度心の中で反復する八頭身。
(全速力で病院に行かないと……。じゃないと、1さんが……!)
1さんの身を案じるあまり、八頭身の足に力が籠る。
……するとどうだろう、見る見るうちに速度が増して行くではないか!
ダダダッと薄暗い街中を走り抜け、一気に病院まで突っ走る!
グングン速度がます度に、ドンドン病院が近づく。
そしてついに……少々時間は掛かったが、病院に辿り着いたのだ!
「ハァハァ……や、やっと着いた……」
速度を落とし、フラフラを病院の敷地内に入る。
流石の八頭身と言えど、走り詰めだったお陰で、結構体力を消費してしまった。
病院の壁に背をつき、肩で息をしながら座り込む。
「と、とにかく……1さんがいるか調べないと……」
未だふらつく足で立ち上がり、歩き出す。
……何処から病院に入ろうか?とりあえず、ここから近いのは、裏口のようだ。なら、そこから入ろう。
そろりそろりと、裏口に近づく……。
多分、ここはお医者さんなんかが通る入り口なのだろう。
……早く、1さんを探さないと。
「1さん? どこ? 何処にいるんだい?」
目に付いた部屋のドアを片っ端から開け、中に入って1さんを探し回る。
ベッドの下、机の中、棚の上……ありとあらゆる場所を探った。
階段をかけ登り、階にある全ての部屋を、見て回る。
トイレ、病室、ナースセンター……だが、どこにも1さんはいない。
「……1さん、一体何処にいるんだろう……」
この階最後の病室。
そこにあるベッドに大の字に寝転がる八頭身。
……流石に、少し疲れ過ぎた。少し休まないと、体がもたないかもしれない。
もし、大事な時に疲労で動けなかったらどうする?
それじゃあ、1さんを守れないじゃないか。それじゃ駄目なんだよ。
いざと言う時には、僕が1さんの盾になる必要があるんだから……。
だから、今は、少しだけ休もう……必ず行くから、待っててね、1さん……。
「……」
……。
…………。
………………。
…………………。
「…………」
…………………。
………………。
…………。
……。
「……はっ!?」
完全に眠る寸前に、飛び起きる。
……疲れと少々の眠気が、どうやら僕を夢の世界に誘おうとしてたみたいだ。
寸での所で、目が覚めたみたいだけど……下手すれば、このまま眠っていたかもしれない。
危ないところだった。いくら疲れて休んでいるとはいえ、流石に眠る訳には行かない。
もし、僕が眠っている間に1さんに何かあったら……僕は、僕を一生許せないだろう。
「いけないいけない……」
部屋にあった洗面台に向かう。
蛇口を捻り、冷たい水を掌に溜めて、顔を洗う。少しは、目が覚めたかな?
……とにかく、1さんを探さなきゃ。
そう思って、病室を出ようとドアノブに手をかけた時。
「さて……!?」
タタタッ、とどこかで音がした……!今のは、もしかして銃声?
音から察するに、外から音がしたみたいだ。慌てて、窓から外の様子を伺ってみる。
「あ、あれは一体……」
……その時、僕は確かに、それを見た。
――――駐車場の明かりに照らされた、戦闘機の姿を。
一体何でこんな所に戦闘機が。誰かの支給品なのかな?
そうだとしたら、こんな所に放置していていいのかな。
「いい加減にしやがれッ!! これ以上俺を待たせるってんなら、腹いせにテメェを蜂の巣にしてやらぁ!!」
誰かの怒鳴り声が聞こえてくる。……一体、誰の声だろう?
駐車場の方から聞こえたけど、見た所、誰もいない。
あるのは、例の戦闘機だけだ。もしかして、誰か乗ってたのかな?
「……まあいっか。1さんとは関係なさそうだし」
1さんと関係ないなら、別にどうだっていいや。
……1さんを探しにいこう。
◆
「………………」
重い足取りで、フラフラと町を歩く。
……あれから何度立ち止まって、何度頭を抱えただろうか。
もう、自分でも何がなんだか分からない。
「私は…………どうすればいいの?」
自分で自分が分からない。自分の心が、分からない。
……最初は、タケシを護ろうと思っていた。でも……。
――――もしかしたら、私はそれを理由にただ人を殺したいだけなんじゃないか。
そんな考えが、頭に浮かぶ度に、必死に振り払う。
そんな訳ない。私は、タケシを護るために、危ない人間を……。
だけど、そう思う度に、頭の中で響く声がある。
一番最初に、私が手にかけてしまった人の、声。
――――人なんて表じゃどんないい顔してても、裏じゃどんな闇を抱えてるか分からないんだよ?
そうだ。誰だって、表には出ない一面……心の闇がある。
物によっては、自身でも窺い知る事の出来ない、心の深淵。
もしかしたら……いや、多分私にも。
――――誰かを殺したい、殺してしまいたい。
そんな、心の闇があるんじゃないか。
「…………違う。私は、絶対違う」
人を、徒に傷つけたい訳じゃない。私はただ、タケシを護りたいだけだ。
だって……私は、タケシの母親だから。母親として、愛しているから。
だからこそ、死なせる訳には行かない。私が、護らなきゃならない。
私の愛する息子だから……護らなきゃいけない。
その結果、自分が死ぬことになっても――――構わない。
「……」
だけど、一体どうすればいいのか。
当のタケシが何処にいるのか、全く以て分かっていなかったし、見当もつかなかった。
今は、とにかく探し回るしかない。自分の足で、歩いて……。
「タケシ……何処にいるのよ……」
何か、便利な……人の居場所が分かるような物でもあればいいのに。
そんな事を思いながら、ただただ歩いて行く。
……人っ子一人いない街が、これほどまでに不気味に見えるなんて。
本当に、ここが現実なのか疑わしくなるくらい……。
もしかして、これは性質の悪い夢なんじゃないか……。
そんな、下らない事まで頭に浮かぶくらい、私の心は疲れ果てているようだ。
「……あ」
辺りもろくに見ず、ずっと歩き続け……ふと顔を上げたら、何かの建物が目に入った。
あそこには誰かいるのだろうか?もし誰かいて、その人が殺し合いに乗っているのなら……。
私は、心を鬼にして、その人を――――。
(……でも、誰かいたとしても、その人が殺し合いに乗っていなかったら?)
私は、どうするべきなのか。
……幾ら何でも、そんな人までは、殺せない。
(だけど……心の中じゃ…………もしかして)
私は超能力者なんかじゃない。人の心の中は読めない。
もし、一見して殺し合いに乗ってないような感じでも、本当は。
――――裏では、他の人を殺そうとしているかもしれない。
例えば、食事に毒を盛って。
例えば、背後から忍び寄って刃物で。
例えば、離れた場所から銃で。
考え出せばキリが無い。
それならば――――怪しい人は全部、この手で"排除"するべき?
……キリキリと、頭が痛む。
どうすればいいのか。
どちらが正しいのか。
今の私では、正常な判断が下せそうにない。
そう思っていた時。
「いい加減にしやがれッ!! これ以上俺を待たせるってんなら、腹いせにテメェを蜂の巣にしてやらぁ!!」
銃声と怒号が、いきなり聞こえて来た。
近くに、誰かがいる!?聞こえて来た方向は……あの、建物の方。
(そんな……あれほど乱暴な声の人がいるなんて……)
恐ろしい。
間違い無く、出会ってしまったら、手も足も出ずに、殺される……。
……向こうに、行ってはいけない。
怖くて、足が動かない。
(……私は、どうすればいいの……?)
◆
「フン、やっと出てきやがったか」
こうやって、A-10神の前に立つのは久々かもしれないな。
だが、やる事はもう決まってるんだ。
だから、戸惑うことも、恐れる事もない。
「で、どうする? 俺の武装を探しに行くか、行かねぇのか。白黒つけやがれ」
「――――俺は、行かない。俺の道を行く」
「……ほぅ」
A-10神の声のトーンが下がる。
「するってぇと……俺の言う事が聞けねぇ、ってのか?」
「そうだ」
「なら……ここで、テメェの人生は終わりだッ!」
「……!!」
……来る!!
俺は、イーノックになる!なるんだッ!
これくらい――――躱してやる!!
「はッ!!」
するとどうだろうか……。体が、軽い!
連続バック転で、機関銃から放たれる銃弾を、危ないところで躱すことが、できた!
……自分でも、信じられない。こんな事が、できるなんて。
本当に、俺は――――イーノックになったのか。
……だが、今はその事を深く考える余裕はない。
とにかく、A-10神をなんとかしないと。
「ちょこまかと動き回りやがって……うざってぇんだよ!!」
「えいやッ!」
今度は、側転で躱して行く。
一発でも食らえば、そのままズルズルとやられる。
なら、やはり躱すしかない。そして……スキを見て、ここから逃げる。
……今の俺の力では、流石にA-10神を破壊するのは少々厳しいだろう。
今の俺の武装は、非力なナックルダスター……所謂"メリケンサック"だ。
腕力全開で殴りつければ、表面をへこませるくらいはできるかもしれない。
だが、それでは駄目だ。余計に、相手を怒らせるだけだ……。
「いつまで躱してるつもりだ!? とっとと……食らいやがれッ!!」
このままじゃいけない。
ここは、一旦引いたほうがいいのか。
そう思った瞬間、足が動いていた。
「うおおおぉっ!!」
丁寧に、入り口から入る余裕なんかない。
なら、どうするか?あまり好ましくはないが、これしかない。
――――助走を付けて、頭を庇いながらガラス窓に飛び込む!!
「何ィ!? あいつ、イカれてやがるのか!?」
外から、A-10神の驚きの声が。
……その直後、また機関銃の連射音と、銃弾が壁に当たる音。
ここなら、少なくとも銃弾は防げる。
「……どうしようか……」
とにかく、今は逃げよう。
A-10神は、後で、何とかしよう。アレは俺の手に余る。
幾らなんでも……倒せない、ってことはないはず。必ず、倒す方法はあるはずだ。
だが、今は倒せない。それだけははっきりしている。
「もう、さっきから一体何なの? 銃声がうるさくて、落ちついて1さんを探せないじゃないか」
何故か、いきなり声をかけられた。一体、こいつは?
見た所、八頭身のスラっとした奴だけど……何か、怪しい。
だが……敵意はないようだ。
もしあるなら……こいつの持つ拳銃で、俺は今頃。
「と言っても、もうここは調べ終わったんだけどね。1さんいないし、もう用はないや」
じゃ、と小さく言うと、そいつは廊下を走り去って行った。
……何なんだ、一体。
って、呆気に取られている事態じゃない。
……銃声は止んでいた。
「こんなヒョーロク玉じゃダメだ! アヴェンジャーなら壁ごとブチ殺せるってのによぉ!」
攻撃が無駄と見て、やめたらしい。
こっちにとっては幸運だ。
とにかく、ここから逃げなければ。
「……裏口から出よう」
姿勢を低く保ち、裏口へと走る。
……所々の部屋のドアが開けっ放しのまま放置されている。
あの八頭身の奴が、"1さん"なる人物を調べて、そのままにしているのだろう。
「……あっ、あれは」
俺の目に映ったのは……
#aa(){{{
_/ ̄ ̄\_
└-○--○-┘
}}}
「……タクシー?」
1台の車だった。
……こんなところに車が。病院内は調べたが、外は調べてなかった。
調べていれば、もっと早くこれに気付いてたのに。
だが、今さらボヤいてもどうしようもない。
とにかく、これを借りよう。
「アイヨー」
「……喋った!?」
何故だろうか、そこまで驚きはしなかった。
まあ、前例をさっきまでイヤってほど見ていたからか。
……静かに、助手席の扉が開く。乗れ、ってことなのか?
ええい、どうだっていい。とにかく、今は乗るしかない。
「失礼するよ!」
「アイヨー」
「えーっと……とにかく、急いで行ってくれ!」
「アイヨー」
そう言うと、急にエンジンがかかった。
そして……タクシーは、ゆっくりと走り出した。
◆
「……ううん、1さんはどこにいるんだろう?」
街をとぼとぼと歩いてゆく八頭身。
……結局、病院には1さんはいなかった。しかし、クヨクヨしてる時間はない。
僕には、一刻も早く1さんを見つける使命があるんだから。
だからこそ、早く探さないと……。
「あぁ……どこにいるんだい、愛しの1さん……早く君に会わないと、僕はおかしくなりそうだよ」
急がなければ。
1さんを、護るために。
早く、見つけなければ……。
「他にも人が集まりそうな場所は何処だろう……? 思い付かないや……」
仕方無く、地図を取り出し、近くに何があるか確認する。
(百貨店、公園、工場……ううん、何処に行こうかな……)
迷っても仕方が無い。
とにかく、今は進むしかない。
そう思って、僕は歩き続けた。
【C-3・病院付近/1日目・早朝】
【八頭身@AA】
[状態]:健康、疲労(小)
[装備]:デザートイーグル(7/7)@現実、トンファー@トンファーキックのガイドライン
[道具]:基本支給品一式、PDA(忍法帖【Lv=00】)
[思考・状況]
基本:1さんを護る。邪魔する奴には、容赦しない。
1:百貨店、公園、工場……どこに、人が集まるかな?
2:1さん……どこにいるんだい……?
3:さっきの人から、話を聞いてなかったけど、まぁいいや
※ZUN、壁殴り代行、竹安佐和記の名前を聞いていません
※八頭身が、百貨店・公園・工場の何処に向かうかは、以降の書き手さんに任せます
◆
「畜生が……あのクソ野郎、俺の命令を聞かねぇとはな……」
駐車場で、一人愚痴をこぼすA-10神。
……さっきまで、てっきり"もう一人パシリが増えた"と思っていたのだが。
結果は、このザマである。始末することも出来ずに、逃がしてしまった。
「クソッタレが……!! この俺をナメやがって……!!」
だが、あまりの怒りから、辺り構わず滅茶苦茶に銃を乱射しまくるA-10神。
…………頭が冷えた頃には、機関銃の弾倉は空になっていた。
「あの野郎……イーノックとか言ったか……次見かけたら、ブッ殺してやらァ!!!」
……A-10神の声が、辺りに響いた……。
だが、彼はまだ分かっていなかった。
武器が手に入っても、彼の体躯では飛び立てない。
いや、無理を押し通せば出来なくもないのかもしれない。
ただし、その状態で戦えるかは……分からない。
【C-3 病院・駐車場/一日目・早朝】
【A-10神@軍事】
[状態]:損傷無し、燃料微消費、激怒
[装備]:MINIMI軽機関銃(0/200)@現実、アヴェンジャー(0/1350)@現実
[道具]:基本支給品、PDA(忍法帖【Lv=00】)、不明支給品(0~2)
[思考・状況]
基本:「敵」は全て殲滅する
1:イーノック(竹安佐和記)は絶対にブッ殺す
2:次誰か来たらどうするか……?
3:T-72がいれば戦う
4:兵器が手に入ったら、存分に暴れる
※竹安佐和記の名前を「イーノック」だと思っています。
◆
「一体……どうすればいいの……」
さっきまで響いていた銃声は、すでに静まっている。
だが、依然身動きは取れずにいた。…………恐ろしくて、足が動かないのだ。
ここまで弾が飛んでくるかは分からない。多分、届きはしないだろうが……。
――――それでも、恐ろしい。死にたくない。その思いが先行して、動けなかった。
少しは、「あそこにタケシがいたら」と思ったが、やはり動けない。
……命を賭けてでもタケシを護るんじゃなかったのか。
それなのに、この程度のことで恐れていていいのか?
「タケシ……カーチャンね、もうどうすればいいのか分からなくなっちゃったよ……」
――――そんなの知るかよ。
いつもなら、そうやって返されそうな言葉。そうそう吐く事の無い弱音。
だが、どうしても。
こうやって、力無く口から零れてしまう……。
ああ、私は母親失格なのかもしれない。
だって、いざと言う時に動けないのだから……。
「ああ……私は……どうすれば……」
がっくりと項垂れ、ボロボロと涙をこぼす。
私は、タケシを護れないのか。絶対護る、とさっきまで言っていたのに。
……ああ、神様。何故、私にこんな辛い経験をさせるのですか?
今まさに、私の心は狂いかけているのです。
それでもまだ、こんな辛い目に遭わせようと言うのですか?
それでもまだ、私に選択を強いるというのですか?
私には……私には、もう何が何だか分からないのです。
「…………もう……嫌……」
いっその事、何もかも捨てて狂いきってしまおうか。
タケシの事も、自分の事も、何もかも忘れて。
そうすれば、もう恐れることなんてなくなる。
そうだ。完全に壊れてしまえば、何も恐れる事なんか……。
――――いや……駄目だ。私は、タケシを護らなくちゃ……。
私の心が、激しく揺れ動いていた、そんな時。
「……えっ?」
車道を、1台の車が走り抜けていった。
普通ならおかしくはないが、今の状況では……。
……通り過ぎたと思ったその車は、何故か引き返して私の近くに停車した。
(どういう事? 何故、私の所に?)
まともに考えようにも、今の私の頭は混乱しきっている……。
道端で弱っている私を見つけて、殺しに来た?
それとも、一見助けに来たように見せて、私の命を……?
駄目だ。もう私は、まともな思考が出来なくなっているのかもしれない。
それとも、タケシ以外を信じる事が出来なくなっているのかもしれない。
……誰かが、車から降りてこちらに向かって来る。
私は、反射的に武器を鞄に仕舞った。
「……大丈夫ですか?」
「……」
車から降りて来た人……何だか、ゲームに出てきそうな格好をしている。
「怪我とかは……してませんか?」
「ええ、大丈夫……」
「良かった……」
男性は、心の底から安堵したような表情を浮かべる。
……だけど、信用なんか出来ない。
表じゃこんな顔しても、裏じゃほくそ笑んでるかもしれないのだから。
「とにかく、この辺りから離れた方が良い。……乗って下さい」
そう言うと、閉まっていた後部座席の扉が開いた。
……私は、タケシ以外の人は信用しない。
だが、ここで下手に断って怪しまれるのも……。
「……あ、貴方は誰なの?」
「俺の名前は……イーノックだ」
……外国人? でも、どう見ても日本人だし……。
まさか、偽名?
「イーノック……さん」
……ここで、私の頭にいい案が浮かんだ。少しの間、この人と行動してみよう。
それで、この人が"使える"ならそのまま利用させてもらおう。
"使えなさそう"なら、車だけ貰ってこの人とは別れよう。
そして……"乗っている"なら、頃合いを見て……。
「分かりました……急ぎましょう」
「なら、後部座席にどうぞ!」
鞄を抱え、車に乗り込む。
……勝手に扉が閉まった後、車は走り出した。
「……行ってくれ」
「アイヨー」
……とにかく、色んな事を聞きださないと。
「あの……貴方は、何故あそこに……?」
「とんでも無い化け物に、命を狙われてて……命からがら逃げ出したんです」
「そうだったんですか……」
本当にそうだろうか。
もしかしたら、嘘をついているんじゃないか。
怪しまれない程度に、その話題に踏みこんでゆく。
「……その場には貴方と、その化け物しか?」
「ええ。……まあ、逃げる途中で妙な奴にも出会いましたが」
「妙な……?」
「八頭身の、スラッとした奴です。どこかに行ってしまいましたが」
八頭身……こっちは、別に注意しなくてもいいだろう。
記憶の片隅にでも、留めておけばいい。
「……あと1つだけ、聞いてもいいかしら」
「いいですよ」
……タケシに遭遇したかどうか。
聞いておかなければ。
例え名前は聞いていなくても、誰かに会ったことくらいは覚えているはずだ。
「……これまで、私とさっきの話に出て来た人以外で、誰かに会ったの?」
「ああ……1人いますね。神と名乗る、奇妙な男でしたけど……何か、"裁き"とか言って俺の服を
この装備に変えたんですよね……今じゃ、ある意味感謝してますが」
「……そう」
……望んでいた情報は得られなかった。まあ、仕方が無い。
「かなりお疲れのようですし、少し休んでてください……」
「ええ……」
もし今後、この人に何か聞かれるなら……絶対に黙っていなければならないことが2つ。
――――私が、既に1人殺めている事。
そして……息子を護るために、危険人物を排除しようとしている事。
この2つは、何があっても話す訳には行かない。
ふと……車の中にあるデジタル時計に目が行った。
今の時間は、5時45分。……最初の更新まで、あと15分。
――――私の額を嫌な汗が伝う。
(更新の時に、私の名前が……!)
このままではマズい。
だが、下手な行動を取れば間違い無く怪しまれる!
最悪、私の行いが知られてしまう可能性も……。
何か、防ぐ方法はないか……!
(……このままじゃ……何か、良い方法は……!?)
一体、どうすれば……この危機を乗り越えられるのか。
何とかして、乗り越えなければならない。
タケシを護るためにも、必ず……。
【C-3/一日目・早朝】
【カーチャン@ニュー速VIP】
[状態]:健康、強いストレス、焦り
[装備]:アロハ調館内着@現地調達
[道具]:基本支給品一式×2、PDA(忍法帖【Lv=01】)、不明支給品(武器無し)×1~2、防弾ベスト@現実、
壁殴り代行のチラシ@ニュー速VIP、匕首@現実、ベレッタM92(15/15)@現実
[思考・状況]
基本:必ずタケシを生き残らせる
1:何とかして、イーノックに私の素性を悟られないようにする
2:イーノックが使えるかどうか見極める。ダメなら……
3:タケシの害になりそうな参加者を、命を賭けて排除する
※竹安佐和記の名前をイーノックだと思っています
※竹安佐和記と共にタクシー@AAに乗っています
【竹安佐和記@ゲームサロン】
[状態]:健康、現実逃避、疲労(小)
[装備]:一番いい装備@エルシャダイ、ナックルダスター@現実
[道具]:基本支給品一式、PDA(忍法帖【Lv=00】)、不明支給品(1~2)
[思考・状況]
基本:"イーノック"として生き、全てを救う
1:女性を助けたはいいけど……これからどうするか……
2:何処に向かおうか……?
3:A-10神を倒す方法が見つかり次第、A-10神を倒す
4:さっきの男はいったい……
5:――――現実は見たくないけど、いつかは……
※自身をイーノックと思いこむ事で、運動能力が向上するようです。それを疑うと力が無くなります。
ファヌソの力による物かは不明。
※カーチャンと共にタクシー@AAに乗っています
≪支給・現地調達品説明≫
【ナックルダスター@現実】
メリケンサックとも。拳による打撃力を上げるのに用いられる。
【タクシー@AA】
≪衝撃】白昼の惨事【映像】≫より。先頭のカッコが抜けているのは仕様。
(゚」゚)がタクシーを呼ぶ度に轢かれると言うAAスレ。
運転手がいると言うより、タクシー自体が意思を持っているようである。
(゚」゚)が何処にいようと、一度呼び止められたらどこまでも追いかける。
なお、ロワ内では呼び止めても轢かれることはない、はず。
|No.66:[[Moral Hazard]]|[[時系列順>第一回放送までの本編SS]]|No.68:[[unknown]]|
|No.66:[[Moral Hazard]]|[[投下順>51~100]]|No.68:[[unknown]]|
|No.55:[[暇を持て余した神々の馬鹿騒ぎ]]|A-10神|No.86:[[神々の戦い]]|
|No.55:[[暇を持て余した神々の馬鹿騒ぎ]]|竹安佐和記|No.83:[[――の前の静けさ]]|
|No.51:[[メンタルヘルス]]|カーチャン|No.83:[[――の前の静けさ]]|
|No.42:[[探し物はなんですか~?]]|八頭身|No.:[[]]|
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