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去り行く人と残された絆 - (2013/09/13 (金) 22:27:06) の1つ前との変更点

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「はあっ……」 遠坂邸の与えられた一室に,リインフォースはサーチャーで索敵を行いながらもどこか上の空だった。 同じ部屋に名無がソファーに寝そべりながらエロ本を読みふけっていても怒るどころか気にも留めない様子は、二人の関係を知るものがいれば目を疑うような光景だった。 「さっきからどったのリインちゃん?お腹すいた?」 気になったのか一旦エロ本を置き近づく名無。 真名で呼ぶなと注意するがその声はいつものように覇気がない。 「ほんとにどうしたんだよリ…キャスター。まだ調子がもどんねえの?令呪もう一個使う?」 「やめろ、魔力は十分に回復した。・・・お前のおかげでな。―――それとは別の事情だよ」 「別の事情って?・・・はっ!?もしやついに俺に惚れたか!いやっほう!!」 「ねーよ。」 荒れた口調で即答するがやはり元気がない。 さすがにおかしいと心配になる。やや逡巡したがやがて意を決して問いかける。 「あのさリインちゃん。何か悩みがあるなら話してくれよ。―――そりゃ俺はほかの奴等みたいに頭良くないけどさ、ひょっとしたら力になれるかもしれないぜ?」 口調こそはいつものようにへらへらしたものだったが、その表情は真剣だった。 わずかに驚きながらリインフォースは―――― 「いや、別にいい」 あっさりと返した。 「えーとつまり・・・要約すると、殺し合いはしたくないけど願いは叶えたい・・・って事で
「はあっ……」 遠坂邸の与えられた一室に,リインフォースはサーチャーで索敵を行いながらもどこか上の空だった。 同じ部屋に名無がソファーに寝そべりながらエロ本を読みふけっていても怒るどころか気にも留めない様子は、二人の関係を知るものがいれば目を疑うような光景だった。 「さっきからどったのリインちゃん?お腹すいた?」 気になったのか一旦エロ本を置き近づく名無。 真名で呼ぶなと注意するがその声はいつものように覇気がない。 「ほんとにどうしたんだよリ…キャスター。まだ調子がもどんねえの?令呪もう一個使う?」 「やめろ、魔力は十分に回復した。・・・お前のおかげでな。―――それとは別の事情だよ」 「別の事情って?・・・はっ!?もしやついに俺に惚れたか!いやっほう!!」 「ねーよ。」 荒れた口調で即答するがやはり元気がない。 さすがにおかしいと心配になる。やや逡巡したがやがて意を決して問いかける。 「あのさリインちゃん。何か悩みがあるなら話してくれよ。―――そりゃ俺はほかの奴等みたいに頭良くないけどさ、ひょっとしたら力になれるかもしれないぜ?」 口調こそはいつものようにへらへらしたものだったが、その表情は真剣だった。 わずかに驚きながらリインフォースは―――― 「いや、別にいい」 あっさりと返した。 「えーとつまり・・・要約すると、殺し合いはしたくないけど願いは叶えたい・・・って事で合ってる?」 「え?あ、うん・・・すごい要約したな」 間違ってはいない・・・むしろこれ以上ないほど端的に判り易い答えだったが、大切な所をスッパリと省略された気持ちになってくる。 「つーかそれって悩むことか?普通に聖杯ほしいでいいじゃん」 「そうもいかないだろう・・・ルルーシュも泉も衛宮も、聖杯の破壊を目的に行動しているんだ。そうなれば必ず衝突が起きる」 なにしろ叶えたい願いがあった花村ですら、聖杯の破壊に動いているのだから・・・ 「大体聖杯を手にするということは、今一緒に行動している花村たちを裏切るとゆうことだぞ。お前はそんなことを出来る様な人間じゃあ―――」 「いやいやだからさ」 名無は話す途中で割り込みあっけらかんとこう言った。 「全員で聖杯にたどり着いてさ、聖杯壊す前に―――― 横から掠め取っちゃえばいいじゃない」 「・・・・・・・」 何言ってんだコイツ・・・ 「何言ってんだコイツ・・・」 「口に出てるぜリインちゃん」 いやだって・・・ 「不可能だろうそんなことは・・・他の奴等が許しは―――」 「なんで?花村も衛宮もルルーシュもこなたちゃんだって聖杯いらないんだろ?掠め取るっていうのは無理でも使わしてもらうくらいいいじゃん。どうせ壊すんだし」 あっけらかんと話す名無、その内容は完全に自分の想像を超えた内容だった。 ぶっ飛んだ内容と言い換えても良いかもしれないが・・・ 「だいたい槍王の力だってぶっちゃけ掠め取ったみたいなもんだしなー」 「そうだったのか・・・」 おそらく偶然手に入れた力だろうとは思っていたがまさかそんなオチだったとは予想外だった。 「だからさリインちゃん。もっと欲張ってもいいと思うぜ。殺し合いをせずに願いを叶える―――それでいいじゃん。俺だってそのつもりで行動してるしな」 「だけど、でも・・・」 「なんだよまだ心配なのかよ・・・あ、じゃあこうゆうのはどうだリインちゃん」 そういって名無は私の正面に座り目を合わせる。 「もし他の奴等がリインちゃんの敵になってもさ・・・俺は最後までリインちゃんの味方でいる。なにが起こっても、ずっとリインちゃんの心を支えてやる」 「お前・・・・」 「だからさ、あきらめないでよリインちゃん。きっと大丈夫・・・あきらめなければまた出会えるさ!」 「また・・・出会える・・・・」 もう一度・・・もう一度はやて達に・・・ 「信じろよリインちゃん。皆の協力があれば絶対大丈夫だ」 そういって私の手を握る名無の目を、なぜか見ることは出来なくて 「お前の癖に生意気だ」 「アイタ!?」 振り払いデコピンを当てる。手加減したとはいえサーヴァントの力でぶつけられたおでこは赤くなっていた。 その様子に少しスッキリしながら、ソッポを向いてぶっきらぼうに言い放つ。 「でもまぁ―――――ありがとう・・・・マスター」 そう言うと名無はまじまじとリインフォースの顔を見つめた。よく見ると頬がわずかに赤くなっていた。 名無はとても驚いた表情をした後、満面の笑みを浮かべ――――― 「リインちゃんがデレた!!」 「な!!?デレてない!!」 荒れた口調で反論するがまったく聞いていない名無はいやほぉぉう!と部屋を跳ね回る。 いっそバインドで拘束してやろうかと魔力を手に集めたときにドアからノックの音が響いた。 目を向けるのと同時に扉が開かれる。 「こなたとライダー?どうした、何かあったのか?」 「うん、あのね、士郎君が目を覚ましたから皆居間に来てほしいってルルーシュ君が」 「わかった。すぐに行くぞマスター・・・いい加減おちつけ!」 今だ飛び回るマスターにバインドを放ち、泉たちと一緒に名無を引きずるようにして向かった。 「みんなごめん、迷惑かけた。えっとそれと始めまして衛宮士郎です。よろしく」 全員集まった居間で目を覚ました衛宮士郎は頭を下げた。隣にはセイバーが座っている。 すでに顔見知りのルルーシュと泉には申し訳そうに、初対面の花村と名無には礼儀よく挨拶する。 「まったく休みすぎだ。」 「まあまあルルーシュくん。士郎くんも大変だったんだしさ。」 あきれたように返すルルーシュに苦笑しながら宥めるこなた。 「士郎君、セイバーさん。俺はあなた達に謝らなきゃいけない事がある。」 こなたの傍らにいたライダーは士郎とセイバーの方に近づき頭を下げた。 「俺は凛ちゃんを守れなかった。凛ちゃんを殺してしまった陸くんを止められなかった。陸くんが犯人だとわかっていても、士郎くん達と向き合うことから逃げていた。謝って許される事じゃないけどそれでも―――」 「違うよ!映司さんは悪くないよ!元はといえば私が気絶したから助けを呼べなかったんだし、それにりっくんが疑われたとき私がかばったんだよ。悪いのは私のほうだよ。―――ごめんなさい士郎くん。セ

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