言語の一つの特徴に、「二重分節性」がある。言語を分析してみると、一段階目の分節と二段階目の分節と、二重の分節に分けられる、ということである。
言語は、発せられるとそれは「文章」というような形で出てくる。
しかしそれは、もうちょっと良く見ると、「文」がまとまって出来たものであるとわかる。
で、その個々の文も、さらによく分解してみると「単語/語」が集まって出来ているものだとわかる。
ちなみに、個々の語も、ものによってはさらに分解できそうなものがある。この分解してできた、意味のある最小の単位を「形態素」と呼ぶ。
形態素をさらに分解すると、意味が無くなってしまう。でも、色々な音が組み合わさって出来ていることがわかる。この音を、「音素」と呼ぶ。
おさらいしよう。
文章:
「言語の一つの特徴に、「二重分節性」がある。言語は、発せられるとそれは「文章」というような形で出てくる。」
文:
「言語の一つの特徴に、「二重分節性」がある。」
「言語は、発せられるとそれは「文章」というような形で出てくる。」
語:
「言語の」
「一つの」
「特徴に」
「「二重分節性」が」
「ある」
形態素:
「言語」「の」
「二重」「分節」「性」「が」
こうしてみると、言語は5段階くらいあるような感じがするが、これは分析する人によっていろいろ考え方が違う。
「語」の分析に、「「言語の」っておかしくない?「言語」でいいんじゃない?」と思った方もいるかもしれない。実はこの「語」という単位は、いろいろ微妙なのだ。
「形態素」と「音素」の間に、「
文字」とか「
音節」を入れて、
形態素:「言語」
文字/音節:「げ」「ん」「ご」
音素:「g」「e」「n」「g」「o」
としたい人もいるかもしれない。ひとまず「文字」というのは扱いが面倒なので保留。「音節」というのも普通は音素に含めて考える。
一番最初の「文章」というのも、言語学の対象として考えられるようになって歴史が浅い。ひとまず、こうした分析からは除けられることが多い。
そうすると、
文
形態素
音素
みたいな3つの要素が出てくる。これらは、
という研究分野に繋がる。そして、
文を分解すると語または形態素が、
形態素を分解すると音素が、
得られる、という二段階が言語にはある。そしてこれは言語の大きな特徴であると考えられている。これを、言語の二重分節性と呼ぶのだ。
最終更新:2012年12月07日 02:09