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:無題 136-141 - (2009/02/11 (水) 20:17:58) のソース

136 :1/7:2009/02/11(水) 15:29:59 ID:qJu7hG+m

午前のスケジュールが終わるり、やっと昼飯にありつく。アーサーと俺は房が違うから、医務室以外で合流することが出きるのは 
レクリエーションの時間と、この食事の時間だけだ。 アルマイトの器に、ゲロみたいな食い物を受け取ってからアーサーの姿を探す。 
だけどそれらしい姿はなくて、仕方なく適当な席に座って、アーサーを待つことにした。 
と、急に見たことのない奴が俺の隣に割り込んできた。 
「お前がロイド…ロイド・バーカー?」 
キツメのイタリア鈍り。見た目も何だか胡散臭げな男がニヤニヤと笑いながらこっちを見ていた。 
「…だったら?」 
「ははっ、サンドロに毎晩犯られてるって聞いたぜ。昨日はどうだった?中出しされてイキまくったか?」 
ヘラヘラと皿の上のマッシュポテトを食いながらそいつは言った。 
「黙れよイタ公。飯が不味くなる。」 
「アメリカの飯が不味いのは最初からさ。それに俺はイタリア人じゃない。ナポレターノ、ナポリ人だ。」 
訳の分からないことをいうコイツにイラッときたが、昨日は明け方近くまでアナルと口をを犯されたせいで、怒る元気も出なかった。 
「悪かったよ。俺はマルコ。よろしくな。」 
握手を求めるみたいに手を差し出されたけど無視を決め込んで、目も合わせなかった。 
それよりアーサーだ。食堂の入り口を見て、まだかまだかたと待ち構える。 
「無視するなって。本当に悪かったよ。だけど災難だな。あのサンドロに目ぇつけられるなんて。」 
「うるさい。大体誰だよ、サンドロって。」 
「アレッサンドロさ。ああ、ここじゃアレックスだったか。アイツは親がナポリの人間だよ。“友達の多い”、な。 
だからココでも顔が効くんだ。」 
それは暗にアレックスがマフィアに繋がっていることを言っているつもりなんだろう。別に興味ない。だけどマルコは続ける。 
「アイツ随分“インテルナツィオナーレ”だろ?ココでもスターリンから逃げてきた腰抜けと、ゴルフ狂の馬鹿“パディ”が仲間にしてる。」 
「知るか。お前、仲間なんだろ?アイツラんとこ行けよ。」 
「ははは、遠慮するさ。俺にはペデラスティの趣味も無いしな。」 


137 :2/7:2009/02/11(水) 15:31:10 ID:qJu7hG+m
微グロ?注意 

いきなり皿の上にミートボールを放り込まれた。驚いてマルコの方を見ると、いきなり耳打ちされる。 
「時間貰った礼だよ。とにかくアレックスに逆らわない方が身のためだぜ。“弟のためにも”な。」 
そう言ってマルコはウインクをしながら消えた。ウザイだけの、お節介野郎だったみたいだ。 
アレックスに逆らうな? 
そんなこと言われなくったって解りきってる。 
ここに入ってからすぐ、若い看守が耳を“落とされる”事件が起きた。その看守はガキの俺でも判るほどいかにもな新米で、 
なまっちょろい奴だった。無闇に怒鳴ったり、気に食わないという理由でここのガキを殴ったりなんてしない。それどころか、 
よくチビどもの傍にキャンディを“置き忘れる”常習犯だった。 
目隠しをされていて目撃者もゼロ、誰がやったかわからないってことだったが、俺達には犯人の見当がすぐついた。 
事件のあった日の昼、一人のチビをサンドバッグにしていた三人。新人看守はその三人を止め、それでも止めない一人を警棒で 
殴って制圧した。その時看守に組み伏されていたのがアレックスだった。 

「これで“切った”んだよ。」 
何度目かのレイプの時、そう言ってアレックスが見せたのはコナーの首にかかったケルティック・クロスだった。説教に来る牧師が 
無意味に熱心な奴で、プロテスタントに限らず、カトリックだろうがオーソドックス(正教会)だろうが、信仰する者には最低限の 
シンボルを所持することを認めるべきだと所長にごり押ししたらしい。 
「もともと“切る”用のもんじゃねえからな。中々手間がかかったぜぇ。へへへっ。」 
つまりはナックルダスターよろしく十字架の輪っかの部分を握って、“長い棒の部分”で肉を抉って突き破り、それを何度も何度も繰り 
返して耳を“切り取った”わけだ。 
狂ってる。 
それ以来、アレックスに楯突く奴はいなくなった。ガキも、看守も、みんな。 


138 :3/7:2009/02/11(水) 15:33:10 ID:qJu7hG+m
「ロイド、大丈夫か?調子悪い?」 
気付けば目の前にアーサーが立っていた。心配そうな顔をしている。変に気を使わせて、不安にさせてしまったかもしれない。 
俺は笑ってアーサーの頭を撫でてやった。 
「何でもないよ。ただ、飯があんまり不味くて嫌になっただけだ。まったく、マーのご飯が食べたいよ。」 
「言えてる。早くマーやハーマン、フレッドに会いたい。」 
そこまで言って、アーサーは前のめりになって小さな声で言った。 
「でも俺、ロイドと一緒だから寂しくないし、全然平気だぜ。」 
にこっと笑うアーサーを見て、思わず溜め息が出た。 
この笑顔がある限り、俺はどんなに辛いことでも耐えられる。そう思えた。 
「……知ってるよ、アーサー。大丈夫。俺がいるから安心してろ。」 
そう言って俺は頭を撫でてやった。 

「ほら、さっさと脱げよ。」 
訛ったダミ声でアレックスが命令する。仕方なく俺は上着を脱いで床に置いた。 
「下も脱げ、馬鹿。」 
言われるままズボンのウエスト部分に手をかけ、ぐっと掴んだ。ちらりと視線を横にやる。そこにはいつものようにアーサーがいた。 
ユルギスに羽交い締めにされて、きゅっと唇を噛んでいる。少しはマシになったが、やっぱりアーサーにこんなこと見せるのは 
悔しいし恥ずかしいし情けない。 
だけどそんなことは言ってられない。一気に下を脱いで、俺は裸になる。 
「やっぱ小せえなあ。お前のチンコ。オマケに皮まで被ってやがる。」 
「毛も生えてねえし、勃起しても短小のまんまだもんなあ。」 
「その上早漏でケツ掘られれば射精しちまう変態野郎だ。」 
胸糞の悪い言葉で罵られるが、反抗したところで勝ち目なんてない。 
「ほら、“準備”しろよ。ファックできねえだろ。」 
コナーが気色悪いにやけた顔で促す。コイツは“準備”を見るのが好きな変態野郎だ。 
床に膝立ちになる。中指を嘗めて指をしっかり濡らすと、ゆっくりアソコに近づける。 

「違うだろロイド。足開けよ。」 
畜生。クソッタレが。思いきり睨み付けてから俺はM字に足を開いて、指を挿入していった。 
「くぅ……!」 
何度も犯されているから、指一本なんてそれほど痛みはない。痛みより居たたまれなさの方が強かった。ただ、ここでしっかり 
解さないと後が辛い。とにかく孔を広げるように、ぐちゃぐちゃ指を出し入れする。 
「…っ…んっ……うんっ……はぁっ…んんぁっ…!」 
涎と腸液が混ざっていやらしい音を立てる。それが指を伝って俺の手を汚した。声も抑えようと思っても、勝手に出てきてアイツラを 
喜ばしてしまう。 
「見ろコナー、ロイドの奴勃ってきたぜ。」 
「汚ねえ。けけけっ、アナルオナニーしながらカウパー出してるぜコイツ。野郎の癖に、野郎にチンコ突っ込まれんの 
想像して感じてやがる。」 
コナーはいつもこの“準備”を見たがるクソ野郎だ。俺が孔をいじるのを見て下品な妄想して罵る。 
「うるっ…さ……あ…くぅんっ…!」 
うっかり前立腺を擦ってしまい、軽くイってしまう。 
ムカつくことに、そこは一番敏感な場所だから、どんなに頭が拒否しても触られれば体が感じちまう。初めてそれに気付いた時は 
死にたくなった。生ゴミみたいなヤツラ、しかも男相手に快感を感じるなんて、それじゃあ俺は生ゴミ以下、生ゴミにたかる 
蛆虫みたいだと思った。 
でもどうしようもないんだ。 
これは単なる生理現象だ。俺はゲイじゃない。変態は俺じゃなくて、俺みたいな子供にハメて悦ぶコイツラなんだ。 
「…んっ…ふぅぅっ…」 
三本目の指もスムーズに入るようになった頃、アレックスが俺の前に立つ。俺はそっと指を抜いて、ぬめっている手を床で拭いた。 
「しゃぶって勃たせろ。」 
アレックスがズボンを下げると、半勃ちになった汚いペニスが出てきた。すえたような臭いがする。思わず顔を背ける。と、目に 
アーサーの顔が見えた。微かに首を横に振って、唇を小さく震わせている。 
こんなことでビビって堪るか。覚悟を決めて、グロテスクなそれに口をつける。 


139 :4/7:2009/02/11(水) 15:35:18 ID:qJu7hG+m
「ん…くちゅ……」 
生臭い臭いが口に広がった。吐き気がする。それを無理矢理押さえつけてフェラチオをはじめた。口が小さいせいで、口の端から 
涎やアレックスの汚い汁がダラダラ溢れる。いくら頑張っても全部くわえきれない。 
「もっと真面目にやれよ、クソガキ。」 
いきなり頭を掴まれてイラマチオをさせられる。 
「んぐぅ!?…じゅぽっ…じゅる…んんっ!……げぼっ…はぁっ…むぐうぅ…!…あむっ…!じゅぶ…んん……ごほっごほっ 
……ひあっ…むごぉ…!!」 
じゅぶじゅぶと音を立てて、涎と先走りが混ざって泡立っていく。息をしようと頭を引いてもすぐに引き戻されて、喉を 
思いきり突かれた。苦しくて涙が出てくる。先っぽが上顎をゴリゴリ擦る感覚があんまりにも生々しくて、俺の脳ミソが 
犯されているような錯覚がした。窒息寸前になったところでガチガチになったペニスが口から引き抜かれた。勃起しきった 
ペニスの頭と俺の口に、銀色の糸が引いた。 
「げほっげほっげほっ…!っ…はあっ……あぁっ…発情してんじゃ…ねぇっ…!」 
「減らず口叩くなよロイド。さっさとケツ出せ。」 
ガタイだけはいいアレックスは軽々と俺の両足を抱えて、そのまま突っ込んできた。 
「んあああぁぁぁっ!」 
腹の中がいっぱいになって、破裂するかと思った。ギリギリまで引き抜かれて、すぐに一番奥まで貫かれる。内臓をズタズタに 
されるのがはっきり感じた。 
――それと同時に、あの忌々しい感覚。 
「何だよ、ロイド。はっ、感じてるのか?チンコがギンギンにしやがって。お前ココ超感じるだろ?ああ?」 
「ひゃああぁっ!黙っ…!あぅっ!クソっ…!ぅんっ…ひっ…!きああっ!」 
容赦なく感じちまうところを抉られた。ペニスの裏側から射精を強制する衝撃が体中を走る。触られてもいないペニスが 
びくびく痙攣して、みっともなく透明なモノを垂れ流す。死ぬほど嫌だと拒絶しまくる頭と、馬鹿になって感じちまう体の 
ギャップについていけない。神経がバラバラにされる。限界だった。 
「ひぐっ…あ…あ…あ…畜しょっ…も、ダメっ……!」 
「けっ、エロガキ!アナルファックで感じやがって!さっさとイっちまえ、クソ野郎!」 
尻の中で、アレックスのペニスがビクンビクンと震えた。 


140 :5/7:2009/02/11(水) 15:35:49 ID:qJu7hG+m
「うるさっ…!馬鹿っ…!…ひ!?あ、んぐっ!ああああぁぁぁぁ――!」 
熱い塊が、内臓を焼いた。びゅくびゅくと脈打ちながら、何度も何度も汚物をぶちまけた。同時に俺も冷たいコンクリートの 
上に白く濁った液体を吐き出す。粘ったそれはべちゃっと音を立てて床に叩きつけられた。 
馬鹿みたいにたくさん射精し終わった後も、アレックスはまるで壁に精液を刷り込むようにゆっくりペニスを動かした。 
「…ひくっ…やめっ……変態っ……!」 
「変態はそっちだろーが。マスかかれた訳でもねぇのにザーメンぶちまけるなんざ屑の便器野郎だけさ。」 
悔しい。悔しい。悔し過ぎて涙が出てきた。 
どうして俺はガキなんだろう。ハーマンみたく、大きくて強くて頭がよくて格好良ければ、こんなヤツラボコボコに 
してやれるのに。 
こんな惨めな格好をアーサーに晒さないでも、ちゃんと守ってやれるのに。 
悔しい。悔しい。悔しい。 
「おら、次は俺だぜ、ロイド。そのザーメンでどろどろになったケツ穴よこせ。大好きなアナルセックスしてやるぞ。」 
「待てよユルギス。俺も犯る。口は俺な。歯ぁ立てんじゃねえぞ。」 
涙で滲む視界に入って来た男二人にのし掛かられる。クソの役にも立たない貧弱な体が軋んで、悲鳴をあげる。 
「…ドっ!ロイド!」やだよ…ロイド…!」 
アーサーの声が聞こえた。こんな悲しそうな声をして、可哀想に。 
俺がもっと強かったら。 
こんなヤツラに、こんな体にされなくてすんだだろうか。 
俺がもっと大人だったら。 
アーサーに怖い思いをさせなくてすんだだろうか。ぐちゃぐちゃの頭の中で、そんな考えばかりがまるでマグマみたいに 
溶け合って脳ミソを焼いていった。 


141 :6/7:2009/02/11(水) 15:36:35 ID:qJu7hG+m
その日はいつもより早く目が覚めた。もうベッドに寝かされていて、服も殆んど元通りに着せられている。思ったよりも体にダルさはない。 
「あ……ごめん、起こした?」 
その時アーサーはタオルで俺の腕を拭いていた。 
「……お前がきれいにしてくれてたんだな。」 
「…俺、これくらいしかできないし…ロイドのこと、他の奴にあんまり触らせたくないから…」 
静かに、丁寧に肌の上をタオルが滑る。 
「アーサー。」 
ぴたりとアーサーの動きが止まる。 
「ありがとう。」 
次の瞬間、軽い衝撃が体を襲った。衝撃を感じたあたり、具体的には胸の辺りを見た。そこにはアーサーの頭があった。 
「っ……あっ…ご、ごめ…ごめ…ロイっ……ごめんなさっ…っ…ロイドっ…ごめ、さっ…」 
そっとアーサーの頭を抱き締めた。 
ふいにアーサーの頬に触れてみたけれど、そこはやっぱり濡れていなかった。 
ひきつけを起こしたみたいに、息を詰まらせるアーサー。 
“アレ”のせいで泣きたくても涙が出せないから、こんな風に酷い発作になる。 
だからアーサーはこんな辛い思いをする。 
アーサーは悪くないのに。 
悪いのはアイツラだ。 
それから、“アレ”。 
そして弱虫で、非力で、役立たずの俺。アーサーは何にも悪くない。 
「……そうだ。アーサーは何にも悪くないないんだ。だから、苦しまなくていいんだよ。アーサー。」 
アーサーの旋毛にキスをした。 
それから、出来るだけ優しく頭を撫でてやった。ずっと、ずっと、撫でてやっていた。 
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