梓「んにゃ……んぅ……ふっ」

憂「どう……?」

唯「ふー、きもちいでしょ? ね?」

梓「んっ……くすぐった」

憂「私はこっちをしてあげるね?」

梓「やっ……んはぁ」

唯「あずにゃんココ弱いなぁ……はむはむ」

梓「だめなのぉ……そこ、敏感で……んっ」

唯「これが平沢家名物の姉妹サンドだよ?」

憂「おいしーねぇお姉ちゃん」ペロッ

梓「んにゃぁ……だめなのぉ……感じちゃう」

唯「何がだめなの? いってごらん?」

梓「あふっ……あふっ、んんぅ……耳はだめなのぉお!!!!」



第三話「お散歩」


梓「ふにゃあ……ううう」ヘロヘロ

唯「ふふふ、あっという間に骨抜きだね」

憂「お姉ちゃんの耳攻めは世界一だよぉ」

梓「あぅ……きもちぃ……です」

唯「さぁ、あずにゃん。あずにゃんのご主人様は誰? いってごらん?」

梓「あぁぅ……それは、唯先輩と憂です……」

憂「ん? その呼び方は変じゃない?」

唯「もっかい聞くよ? ちゃんと答えないと……ふふ」

梓「うぅ……あずにゃんのご主人様は唯様と憂様です……」

憂「うんうん! お姉ちゃん、やっと調教が完了したね」

唯「えへ~、はじめからこうすれば良かったねー」

憂「これで平沢家に平穏がもどるよ」

唯「あずにゃん、今度はもう首輪はつけないから安心してね?」

梓「はい……ありがとうございますぅ」

唯「えへへ。いまのデロデロのあずにゃん、このまま食べちゃいたいくらい可愛いよぉ」

梓「どうぞ、召し上がってください……」ウルウル

憂「!!」

唯「いいのっ!? いいのぉ!!?」

憂「だ、だめだよお姉ちゃん……これ以上は」

唯「でもでもでもでもっこんな顔されたら抑えきれないよ!」

憂「お姉ちゃんとどまって! 相手は猫だよ! ただの猫!」

梓「唯さまぁ……」

唯「はふううううん!! 憂……私、もう理性が、あずにゃ、襲っちゃう」

憂「あずにゃん! 誘惑しちゃだめっ!! ほらあっちの部屋いこ!」

梓「憂さまぁ……うぅ」

憂「ハァ……はぁ、もう、あずにゃんはほんとにだめな子……ふううう!」

梓「ご主人さまぁ……もっとしてほしいです……」

唯「神さま、飼猫に欲情しちゃうダメな主人をお赦しください」

憂「いいんだよお姉ちゃん! 悪いのはこの猫だから! あずにゃんだから!」

唯「そうだね! あずにゃんが悪い!! だからーえへへへっへへ」

憂「お姉ちゃん……わたし、晩ご飯の準備するねっ」

唯「そ、そう!? じゃあ私はあずにゃんと遊んでるね!! えへへへ」

憂「うん。遊ぶだけだよ。これからお姉ちゃんはあずにゃんと二人で遊ぶだけ!」

唯「また部屋くるときはノックしてね」

憂「う、うん! ただ遊んでるだけだろうけど一応ノックするね!! 一応ね!」

唯「えへへへへ~」

梓「唯さまぁ……」

憂「じゃあねお姉ちゃん。次は私も混ぜてね」

唯「うん!」

ガチャリ バタン


梓「……にゃあ」

唯「さぁあずにゃん」

梓「唯さま……」

唯「ふへ……可愛いにゃあ! ささっ、そこのベッドに寝て?」


梓「にゃあ」ゴロン

唯「ついにあずにゃんが私になつく日がきた……」

梓「にゃーにゃー」

唯「こんな嬉しいことはないよ」

梓「ふにゃあ」

唯「あずにゃ~ん」ギュウウウ

梓「んぅ……唯さま」

唯「こんなラブラブ抱っこするなんて久しぶりだねーうふふふ」

梓「唯先輩……んぅ」

唯「どったのーあずにゃん。腕まわしていいよ~」

梓「ふふふ……」

唯「あずにゃんも嬉しいね~?」

梓「えぇそうですね」

唯「あれ、なんか手に持ってる?」

梓「うれしいです、とっても。まさかこんなに早くふたりきりになれるチャンスがやってくるとは」

唯「え? どういうこと?」

梓「こういうことです」

シャコン

唯「わふっ!?」

梓「はい、とりつけ終了です」

唯「わぅうん!!?」

梓「似あってますよ。その首輪」

唯「わん!! わぉおお!!」ガシャガシャ

梓「あ、そんなことしても取れませんよ。唯先輩が私につけてくれたのと同タイプです」

唯「わんわんわんわん!!」

梓「通販つかって内緒で買ったんですよ。ほかにもいいものがあります」

唯「わおおおお!! わううう!!」

梓「はい、犬耳です」

スチャッ

唯「くううん」

梓「あはははっ、可愛いっ! 似あってます似あってます」

唯「くぅん……」

梓「どうですか? 首輪があると力がはいらないでしょ? 私もそうだったんです」

唯「くぅうん、わぅん」

梓「名前かいときましょうね~、中野唯わんっと。できた~」

唯「あぅううん……」

梓「なんて言ってるかわかりませんねー。受信端末どこだっけな」

唯「わんわんわんわん!!」

梓「待ってください。しつけは今からしますから」

唯「わんわんわんわん!!わんわん!!」


 【わんわん】


梓「あはっ、壊れてますねこれ」

唯「わんわんわんわん!! ……くぅ~ん」

梓「あ、犬が服きるなんて虐待ですよね。脱ぎましょっか」

唯「あぅぅん! わん……」

梓「え? 嫌なんですか? どうして?」

唯「くぅぅ~ん」

梓「でも端末には脱がして~ってでてますよ。プッ」

唯「わんわん!! がるるる!!」

梓「むぅ、ご主人様に牙をむくなんて……」

唯「ぐるるるるっ」

梓「ふふ、これはちょっときつい調教が必要かな」

唯「ぐ、ぐるる……」

梓「どっちが立場が上かわかりますか? わかるよね? ならいい子にしてようね?」ナデナデ

唯「くぅ~ん」

梓「唯先輩も痛いのは嫌でしょ? あ、唯先輩じゃなかった。唯わん」

唯「くぅん……」

梓「心配しなくても大丈夫だよ~私は優しいご主人様だから」

唯「……」

梓「さぁ、あるがままの姿になろうね~」

唯「くぅん」

梓「ほんと何言ってるかわかんないや。まぁそのうちわかるようになるよね」

唯「くううん!!」

梓「抵抗しない! 私は優しいけど調教は厳しいよ?」

唯「わぅ……」

梓「わかればよろしい」

スルスル ストン

梓「脱ぎ脱ぎっと、あはははっ! 唯わん可愛い~」

唯「くぅ~ん……」

梓「何隠してるの? 犬は裸が常でしょ?」

唯「わぅ……」

梓「そうそう、いい子いい子」ナデナデ

唯「わん……わん!」

梓「唯わんはなでなでが好きだよね~」ナデナデ

唯「わん!」

梓「首のとこコチョコチョされるのも好きでしょ~?」

唯「わん! わん!」ペロペロ

梓「んっ、もう、舐めないでよ~えへへ」

唯「わん!」

梓「かわいいね? たぶん世界一可愛い犬だよ」

唯「わぅん」

梓「そろそろ晩ご飯の準備終わってるかな? 下いこっか?」

唯「わん!」

梓「大丈夫だよ。すぐに憂も憂わんにしてあげるから。仲間が増えるよ~」

唯「わんわん! はっはっ!」

梓「もう、くすぐったいってばぁ……ペロペロするのはだ~めっ!」

唯「わんわん!!」

梓「さ、行こ?」


……


憂「な、なに……これ……うそでしょ?」

唯「わんわんわんわん!」

憂「なんでお姉ちゃんが……」

梓「……ふふふ」

憂「も、もしかしてお姉ちゃん梓ちゃんに……てか服きてよ!」

梓「犬が服なんて着るわけ無いじゃん」

憂「!!」

梓「ねー? 唯わん?」

唯「わんわん!!」

憂「唯わん……!!?」

梓「そうだよ。私の飼い犬。かわいいでしょ?」

憂「梓ちゃん……ぐぐぐぐ」

梓「大丈夫、安心して。憂もすぐ一緒に飼い慣らしてあげる……ふふふ」

憂「や、やってみなよ……」

梓「えへへ~」

憂「そ、それ以上近づいたら……耳にふぅ~ってやってヘロヘロにしちゃうんだから!」

憂「平沢流の調教はちょっとやそっとじゃとけないよ!!」

梓「ふふふふ、これつけようね~憂わん」

憂「憂わんじゃないもん! お姉ちゃん待っててすぐ元に戻してあげる」

梓「はーい、つけちゃうよー」

憂「く、くらえ~! ふぅ~」

梓「……なんかした……クスクス」

憂「うそっ!! 効かない!? 平沢流耳調教がっ!!?」

梓「ここ見てみなよ」クイッ

憂「!!」

梓「猫耳をね、改造して耳あて型にしたんだ~」

憂「ま、まさか梓ちゃん……いままで虎視眈々と……」

梓「唯先輩とふたりきりなら陥落させるなんて楽勝だからね。ふふふ」

憂「ま、まずい……」

梓「唯わん。憂をおさえて」

唯「わん!」ガシッ

憂「お、お姉ちゃん! やめて!」

唯「わぅ~ん!」

梓「憂の声なんて届かないよ。だって私がご主人様だもん」

唯「わんわん!」

憂「そんな……」

梓「ふふふ~、さぁ覚悟して。大丈夫、唯わんと同じくらい可愛がってあげるから」

憂「い、いやっ! 私はご主人様だもん! あずにゃんのご主人様だもん!!」

梓「終わったんだよ。そんなごっこ遊びは。これからは私がご主人様」

憂「待って! 私が犬になったら家事はどうするの! ご飯は!?」

梓「そんなの私が用意してあげるよ? 私だってある程度はちゃんとできるし」

憂「……」

梓「だから安心して憂わんになろ? ね?」

憂「ここまでなの……私の平沢あずにゃん調教計画……うう」


5
最終更新:2011年02月06日 23:23