- 1. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/22(火) 23:42:48.21 ID:hUWTjWFA0
- 唯「今までほんとにありがとね、憂」
憂「うん……お姉ちゃん、元気でね」
唯「憂もね。私、ぜったいちゃんとやっていくから」
憂「うん」
唯「ういがいなくても、ちゃんと一人で……」
憂「うん」
唯「ひと、りで………」
憂「お姉ちゃん?」
唯「いやだ」
憂「え……」
- 5. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/22(火) 23:44:51.85 ID:hUWTjWFA0
- 唯「やだよ……憂がいなきゃいやだよお!」
憂「おねえちゃん、わがまま言わないで」
唯「ひっぐ、憂がいなきゃやだやだやだやだうええええええええ」
憂「……そんなこと言ったら、私だって」
憂「私だってお姉ちゃんがいなきゃいやだよおおおおお」
唯「ういいいいいいいいいい」
憂「お姉ちゃん!」ダキッ
和「下駄箱でいつまでも馬鹿やってないで自分の教室にいきなさい、ばか姉妹!」
- 8. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/22(火) 23:49:52.36 ID:hUWTjWFA0
- 唯「ごろごろー」
唯「ごろごろー」
唯「ごろごろー」
唯「ごろごろー」
憂「お姉ちゃん、そんなところでごろごろしてたらお洋服にほこりがつくよ?」
唯「ういー」
憂「なあに?」
唯「おトイレ行きたいよお」
憂「行っといで。(あっ、しまった、今の『行っトイレ』みたいに聞こえちゃったかも)」
- 12. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/22(火) 23:54:52.92 ID:hUWTjWFA0
- 唯「めんどくさい!」
憂「でも我慢するとからだに悪いよ?」
唯「トイレまで行きたくないよお」
憂「うーん……あっ、そうだ私が代わりに行ってあげるよ!」
唯「憂、気持ちはありがたいんだけど……」
憂「お姉ちゃんのためならなんでもできるよ」にこにこ
唯「憂が行っても意味ないというか…ひょっとして憂はばかなの?」
憂「大丈夫、ちゃんと作戦があるの」
唯「やっぱり憂は頼りになるよー」
憂「あのね、まず私がここでお姉ちゃんのおしっこを飲むでしょ」
唯「ばか!」
- 14. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/23(水) 00:05:15.56 ID:520/tLWo0
- 憂「ねえねえ、梓ちゃん、純ちゃん!」
梓「はい、なんですか」
憂「昨日ね、お姉ちゃんがね!」
純「はいはい」
憂「私のことぎゅーっ、って抱きしめてね、ぎゅーって!」
梓「うんうん」
憂「それでね、私のこと……私のこと大好きだって!きゃっ!」
純「うん、それさっきも聞いた」
梓「昨日も同じようなこと聞いた」
純「ていうか毎日だよね」
憂「それでね、私もお姉ちゃんのこと大好きだよ!って、そしたらお姉ちゃんが」
純「聞いちゃいねえ」
- 16. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/23(水) 00:13:51.92 ID:520/tLWo0
- 梓「もう、姉妹で仲良しはいいけどさあ。そんなにお姉ちゃんのこと大好きでどうするのさ、憂」
憂「どうするのって……残念ながら女の子同士では子どもはつくれないんだよ。何言ってるの梓ちゃん」
純「お前が何言ってるんだ」
梓「じゃなくって、いつまでもお姉ちゃんといっしょにいられるわけじゃないでしょ」
憂「え……」
梓「唯先輩だっていつかひとり暮らしするだろうし、そうしたら」
純「ちょ、ちょっと梓」
憂「ひっぐ……ぐすっ」
梓「あ」
憂「うわあああああああん!やだやだやだあ!」
梓「ご、ごめん憂!あやまるから泣かないで!」
- 17. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/23(水) 00:17:25.54 ID:520/tLWo0
- <ダーレダー……ダーレダー……!
純「遠くから聴こえるこの声は……」
ガチャ バタン!
唯「ういを泣かすのはだーれだー!!」
純「うわあ!なまはげ、じゃなかった憂のお姉ちゃん!」
憂「おねえちゃあん、うえええええん!」ぎゅー
梓「やったのは純です!」
純「おい貴様!あんたと私は、仲間じゃなかったんで……」
唯「純ちゃん。めっ!!!」
純「えっ」
憂「……ひっく、……まいったか!」
純「な、なにが!?」
- 19. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/23(水) 00:31:19.46 ID:520/tLWo0
- 律「お昼休みだぞ、いえーい」
唯「いえーい!」ぱしん
紬「いえーい!唯ちゃんは元気ねー」
澪「ついさっきまで寝てたのにな」
唯「だって憂のお弁当が食べられるんだよー、寝てるわけにはいかないよお」
澪「それがなかったら放課後まで寝てるんだな」
唯「さーて、今日のお弁当はなにかな〜。………あ、グリンピース」
律「なんだあ、唯、グリンピース嫌いなのか?」
唯「うん……」せっせ
澪「おい、私のお弁当に無言でグリンピースを運ぶな」
唯「憂って時々グリンピース使うんだよね……昨日の夕飯も今日の朝もグリンピースだったし。なんで?」せっせ
律「グリンピースがたまたま安かったんじゃねーの」
唯「そうかあ」せっせ
澪「おいきさま」
唯「今晩もグリンピースかなあ」せっせ
- 20. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/23(水) 00:41:41.96 ID:520/tLWo0
- 純「……憂のお弁当すごいね」
梓「うわっ、緑色!」
憂「ちょっとグリンピース買い過ぎちゃって」
純「もう、それ既にリビアの国旗みたいじゃん。どうしてこんなことに?」
憂「実はお姉ちゃんのことなんだけどね」
純「わかった。よく分かんないけど、なんか分かったからもういいよ言わなくて」
憂「うちのお姉ちゃん、グリンピースがあまり好きじゃないんだ」
梓「聞いちゃいねえ」
- 21. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/23(水) 00:42:28.02 ID:520/tLWo0
- 憂「それでね、夕御飯の時とかに私がグリンピースのおかず作ってだすとね、
私がよそ向いてる間にお箸で私のお皿に自分のグリンピースを乗っけてるの!」
梓「うん」
憂「だから私ついついグリンピースのおかずを出したくなっちゃうんだ」
純「……なんで?」
憂「お姉ちゃんのお箸は、さっきまでお姉ちゃんが口にくわえてたお箸なんだよ?」
純「うん。それが?」
憂「はあ……こんなこと純ちゃんに言っても無駄だったか……」
純「わたしもためいきつきたい」
- 22. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/23(水) 00:52:08.52 ID:520/tLWo0
- 唯「えへへー、あずにゃーん」
梓「ナズェミテルンデス」
唯「あずにゃんってかわいいねえ」
梓「なんですか藪から棒に」
憂「お姉ちゃんもかわいいよ!」
唯「もちろん憂もかわいいよお」
憂「お、お姉ちゃん……」てれてれ
唯「ういー」てれてれ
律「うるわしい姉妹愛ですこと」
澪「うん、そうだな。なぜ憂ちゃんが部室にいるのかがすごく気になるけど」
- 24. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/23(水) 00:58:18.37 ID:520/tLWo0
- 憂「なに言ってるんですか澪さん、ここにはお姉ちゃんがいるんですよ?
私が存在する理由なんてそれだけで充分じゃないですか」
澪「ここ部室なんだけど」
律「諦めろ。たぶん何を言っても無駄だ、澪」
梓「そうですよ澪」
澪「おい貴様」
紬「あの、実は、ケーキ五人分しか用意してなくて……」
憂「大丈夫です、私はお姉ちゃんさえいればかすみでも食べて生きてますから!」
律「なにもそんなにへりくだらなくても」
澪「へりくだってるのか、これは」
- 26. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/23(水) 01:03:57.73 ID:520/tLWo0
- 唯「しょうがない、ここは私が人肌脱ぐよ!」
憂「お姉ちゃん?」
唯「澪ちゃん、じゃんけんしよ!」
澪「なんでだよ」
唯「私か澪ちゃん、負けた方が憂にケーキをあげるのです」
澪「なんでだよ」
唯「皆からケーキを取っちゃうわけにはいかないし、私は憂のためならケーキがなくても平気だから……
だからじゃんけんしよ、澪ちゃん」
澪「だからなんでだよ」
憂「お姉ちゃん……」
紬「憂ちゃんったら感動のあまり泣いてるわ」
澪「だからなんでなんだよ」
律「ここはもう従った方がよさそうだぞ、澪」
梓「そうですよ、澪」
澪「なんでだ!」
- 29. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/23(水) 01:22:24.12 ID:520/tLWo0
- 唯「あ、和ちゃーん!」
憂「和ちゃーん!」
和「あら、憂に唯」
唯「えへへ、一緒にかえろー」
憂「帰ろう、和ちゃん」
和「相変わらず仲良いわねえ」
唯「そうだよお」
憂「いつも一緒だもんね、お風呂も一緒、トイレも一緒!」
和「うん」スタスタ
唯「ほんとはトイレについてくるのはやめてほしいんだあ」
和「そうね」スタスタ
律「……和ってなんかすごいな」
梓「完全に慣れてますね」
- 30. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/23(水) 01:31:23.49 ID:520/tLWo0
- 和「はあ……まあトイレ一緒はいいんだけど」
澪「いいのか」
和「あなたたち、いつまでも姉妹一緒にいられるわけじゃないのよ。わかってる?」
憂「(……こないだ梓ちゃんにも同じこと言われた)」
唯「うう、和ちゃんどうしてそんなかなしいこと言うのっ!」
和「だって事実だもの、仕方ないじゃない」
唯「そんなことないもん!」
梓「唯先輩、そこはウソダドンドコ……」
澪「真剣なシーンだから黙っていような」
梓「ごめん、澪」
澪「ついに敬語が消えた!」
- 33. 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/02/23(水) 01:38:37.22 ID:520/tLWo0
- 和「唯だってほんとはわかってるんでしょ」
唯「そんな、そんな……」
憂「おねえちゃあん……」ウルッ
唯「和ちゃん、めっ!」
和「…………めっ返し」
唯「ひいっ」
憂「うわああん!」
紬「い、今のが伝説のめっ返し……!」
澪「急に何を言いだしたんだムギ」
和「無様ね……その時が来たらどうするのか、宿題にしとくからよく考えておきなさい」スタスタ
唯「うええええん!」
律「和、行っちゃったな」
澪「ああ、和の家あっちじゃないけどな」
和「…………道を間違えたわ」
澪「…………。」
最終更新:2011年02月26日 17:43