~とある豪邸、地下の秘密の部屋にて~

紬「ハァハァ……すごかったわ唯ちゃんりっちゃん……」ボタボタ

隠しカメラの映像を鼻血を垂らしながら鑑賞するのは、この屋敷のご令嬢、琴吹紬

彼女には女の子同士の絡みを見るのが好きという困った趣味がある。

紬「まさかあの媚薬がここまでとは……今度誰かと二人っきりの時に使って
恥じらう様子を楽しもうと思ってたけど……想像の斜め上を行ったわ……」ボタボタ

どうやらこれほどの展開は百合マスターの彼女にとっても予想外だったようだ。

紬「これは永久保存版ね……体育倉庫で撮ったエリちゃんとアカネちゃんの初々しい絡みと共に末代まで伝えねば……」

どうやら今日の二人の情事は琴吹家の家宝となることが決定したようである。

何も知らない当人たちにとっては迷惑以外の何物でもないが、
素敵なパートナーと結ばれた幸福を免罪符としていただこう。

紬「ああ……また疼いてきたわ……鎮まれ!わがパンドラの箱よ……」

紬の手がゆっくり、ゆっくりと股間にのびていく。

我々はそろそろお暇しよう。盗撮マニア相手とはいえ、これ以上はマナー違反だろう。

紬「その者蒼き瞳を持ちいて金色の野をかき分けるべし……失われし楽園(ヘヴン)との絆を結ばん……」


琴吹紬の長い夜はまだ始まったばかり……


~翌日~

唯「澪ちゃんおっはよ~っ!」

律「おっおはよ澪っ///」

澪「あっ!おい唯、律!!お前ら昨日どこ行ってたんだ!?
憂ちゃん、『お姉ちゃんが帰ってこない』って泣きながら電話してきたんだぞ!?」

唯「いや~ごめんごめん、実は昨日図らずも部室でお泊まりすることになっちないましてね~」

澪「はぁ!?何で!?……てかそうならそうで連絡くらいしろ!
憂ちゃんからも律ん家のおじさんからも電話なりっぱなしだったんだぞ!」

唯「知らない間に寝ちゃってて……反省してま~す」

澪「ム、ムカつく……まぁ何故かムギの家から、二人とも泊まりに来てるって連絡があって事なきを得たみたいだけど……」

唯「え、そうなの?なんで?」

澪「いや知らないけど……ムギに聞いてみたら?あと憂ちゃんにちゃんと顔見せにいけよ!」

唯「わかったよ~……お~いムギちゃ~ん!」

紬「なぁに?唯ちゃん?」ツヤツヤ

唯「おおっ、何だかムギちゃんツヤツヤしてるねぇ……目の下はすごい隈だけど……」

紬「昨日ちょっとね……そうそう唯ちゃん、昨日私の家に泊まってたって件、
気にしなくていいからね?困ったときはお互い様だから!」
唯「?よくわかんないけどわかったよ!世は全て事もなし、だね!」

紬「その通りよ~(素敵なお礼はいただいたしね……)」

ワイワイガヤガヤ

姫子「なんだか今日の律、大人しいね……それになんか……すっごく可愛い」

いちご「あれは女になった顔ね……」

姫子「えっそうなの!?あんた分かんの!?」

いちご「当たり前じゃん……(適当だけど)」

エリ「てか自然すぎて突っ込めなかったけど、何で唯も律もメイド服なんだろ?」

アカネ「さぁ……軽音部でコスプレ流行ってるのかな?」

律「///」モジモジ


~放課後、部室~

梓「もう!お二人とも!昨日すっごく心配したんですよ!」

唯「ごめんねあずにゃ~ん、ギュッてするから許して~」ギュッ

梓「に゛ゃっ!……も、もう!あんまり心配させないでください!」

律「ごめん梓……でも心配してくれてありがとね///」

梓(……澪先輩、律先輩どうしちゃったんですか?変なものでも食べたんですか?)

澪(わからん、朝からあの調子でな。まぁたまにはあんな律もいいだろ?……可愛くて///)

梓(……まあ可愛らしいのは認めますけど……すっごい違和感あります)

ムギ「二人とも何コソコソしてるの?ケーキ切れたわよ~」

唯「おおっ!今日のケーキは一段とすごいねムギちゃん!」

紬「ええ、今日はお祝いだから特別製よ~」

澪「お祝い?誰かの誕生日……じゃないよな?何のお祝いなんだ?」

紬「それは……ヒ・ミ・ツ……ねっ!」

唯「?な~にムギちゃん?私何も知らないよ?」

律(ムギ……もしかして気付いて……///)モジモジ

唯「まぁいっか?食べよ食べよ~……はいりっちゃんあ~ん」

律「ええっ!?///いいよ唯、恥ずかしいよぉ///」モジモジ

唯「遠慮しなさんな!ほれっあ~ん!」

律「あっあ~ん……モグモグ……すっすっごくおいしいよ……唯に食べさせてもらうと///」モジモジ

唯「嬉しいこと言ってくれるね~」ナデナデ

イチャコライチャコラ

梓「あの二人なんかあったんですかね?仲良すぎません?」

澪「律……そんな顔私にも見せたことないのに……一体何が……」ズーン

梓「あ、再起不能」

ポット「シューシューカタカタ」

紬「あっ、お湯沸いたわね。今紅茶入れるね~」

唯「ムギちゃん!私ミルクティー!」

梓「今日は蜂蜜いれようかな……」

律「唯と同じの///」モジモジ

澪「初恋と涙の味……レモンティーで……」ズーン

紬「はいは~い」

梓「あっ私手伝いますね」

唯「私もお砂糖とか入れるの手伝うよ!」フンス!

紬「ありがと~。じゃあお願いしようかな」

梓・唯「はーい!」ビシッ!


……
………

紬「それじゃあみなさんご一緒に~」

唯梓律紬「いただきま~す!」
澪「いただきます……」

梓「約二名フライング済みですけどね」

唯「固いこと言いっこなしだよあずにゃ~ん」

律「///」モジモジ

澪「失恋ハートにサワーレモン……今日も視界はビターカフェ……ははは……没だな……」ブツブツ

紬「うふふ……あら?何かこの紅茶不思議な味がするわね……私何も入れてないけど……」

唯「あっムギちゃん!ムギちゃんの紅茶は特別製平沢ブレンドだよ!」

紬(……何かイヤな予感が……)

紬「えっと、ちなみに唯ちゃん……何を?」

唯「戸棚の奥の綺麗な瓶のやつだよ~何かすっごくいいものなんでしょ?」

律「!!!」ビクッ

紬「う、うふふふ……ちなみに唯ちゃん、いかほど?」ピクピク

唯「んーっと、スプーン五杯くらいかな?私いっつもお砂糖それくらい入れるんだ~」

律(あ、あたしでも昨日ティースプーン一杯だったのに……///)モジモジ

梓「なんなんですか?何のお話ですか?」

唯「あずにゃんはいいんだよ~。まぁ見ててごらんよ」

梓「はぁ……」

紬「ウッ……はぁ、はぁ……熱い……身体が……火のようだ……」ハァハァ

律(単純に考えると……あれの五倍?リアルにステアウェイトゥヘヴンだよぉ……///)モジモジ

紬「よくも……よくもこの琴吹紬にこのような仕打ちを……許さぬ……許さぬぞぉぉおぉ!!!」グワッ!

唯「もうムギちゃん怒っちゃやーよ?ほれっおっぱいっ」ツンッ☆

紬「んっひゃあぁぁあぁああっ!!!ちゅむぎパイタッチれいっひゃいましゅぅぅうぅううぅぅうぅ!!」プッシャアアアアア!!

梓「ひっ!ムっムギ先輩の股間がスプリンクラーのように!」ビクーン

律(また身体が疼いてきちゃったよぉ///)モゾモゾ

澪「私の心は涙雨……私の愛するお日様は……今日からあの娘に夢中なの……」ビチャビチャ

唯「ふふふっ……ムギちゃんや……りっちゃんと同じ目にあって反省するがいいさ……ああ勝利のお茶はおいしいねぇ」ゴキュゴキュ

梓「あっでも先程のお話の瓶の中身なら、私も蜂蜜と間違えて紅茶に入れちゃいました。
気付いたので唯先輩のと交換しといたんですけど」

唯「えっ」

梓「えっ」

律「えっ///」

さわ子「えっ」

澪「ふふ……ふふふふ……」

紬「あぁあああおまんこほじほじきもちひいよぉぉおぉお!!!」プッシャアアアアア



(終)



最終更新:2011年03月19日 22:32