・・・・・・

憂「ふぅ……何とか屋上まで辿り着いたこどこれからどうしよ……あれ?」

憂「ひゃっほーい!」

憂「あれは?消防車じゃねぇか!」

憂「よーしいい子だ!そう……そのままビルへ来ておくれ~ぃ」

憂「おい!どうしたんだ!おい!何処行きやがるってんだマヌケ!」

憂「クッソタレ!」

憂「くそぉ!折角、火災報知機鳴らしたのにどうなってやがんだ!ちくしょう!」

憂「あ、無線があるの忘れてた……」

憂「でも使い方わかんないよ……」

憂「何だろコレ?ここのスイッチ押せばいいのかなぁ?」

ザッザーッ

憂「も、もしもし?」

・・・・・・

ハンス「シーッ」

憂『もしもーし?あれ?やっぱりダメかな?』

ハンス「何処から来てる?」

フリッツ「屋上からです」

ハンス「カール、フリッツ、フランク行け」

カール「俺の弟を殺した奴か?」

ハンス「おそらくそうだ」

憂『おーい?もしもーし?』

ハンス「どうやら相手は無線機の使い方も知らない間抜けのようだ」

・・・・・・

憂「やっぱりダメか~」

パララララ。

憂「きゃあ!」

フリッツ「いたぞ!あそこだぁ!」

カール「フーッフーッ」

パララララララ。

憂「見付かった!逃げなきゃ!」

フランク「逃げたぞ!追え!」

憂「鉄砲……使い方分かんないけどこうかな」カチッガシャン

バララララララ。

憂「おおっ!出たっ!」

カール「ちくしょう待ちやがれい」パララララ

憂「うぅ……怖いよ!来ないでよ!」バララララ

フリッツ「くそっ!素早しっこい野郎だぜ」

憂「はぁっはぁっ」タッタッタッタッタッ

カール「くそおおおおお!」パララララ

憂「はぁっはぁっ」タッタッタッタッ

カール「何処行きやがった!」

憂「ふぅ……何とか逃げれた……でも此処に居たら見付かる……逃げなきゃ」

ハンス『見付けたか?』

フリッツ「すみません。どうも素早しっこい野郎で見逃しました!」

憂「はぁっはぁっ……あれ?この無線機……テロリスト達の会話もつつ抜けなんだ!」

ハンス『引き続き探せ。何としてでも見付けだすんだ!』

憂「此処に居たら何時か見付かるよね」

憂「エレベーターもアイツらが使うから使えないし……」

憂「自力で下に降りるしか無いってのかい?」

憂「ヘヘッ覚悟を決めろ憂。目の前の排気口を辿れば下に降りれるさ」

憂「全く……今日はクリスマスだよ!」

ガコン。

・・・・・・

唯「ムギちゃん何をしてるの?」

紬「知らない誰かさんのおかげでテロリスト達は動揺しているわ……だから、その隙に警察へ通報しているの」ボソボソ

唯「そっか……上手く行くかなぁ?」

紬「分からないわ……警察とは話しも出来無いし……でも、こうやって通報し続けてれば警察が来るかも知れないわ」

・・・・・・

アル「はい、こちらアル・パウエル巡査部長」

女『クリスマスなのにごめんなさいね。ナカトミビルで悪戯電話よ』

アル「悪戯電話?」

女『えぇ、電波で分かったわ。もう何十回も掛けて来てる人がいるの。職務妨害よ。行って懲らしめて来て』

アル「オーケー分かったよ」ブツッ

アル「はぁー…ドーナツを味わう時間も無いってか」

・・・・・・

憂「はぁ~……これからどうしよう」

憂「あんな怖い人達は相手に出来無いし……」

憂「……ん?」

憂「わっ!パトカーだ!あれ、パトカーだよっ!」

憂「んふふぅ~やっと来たか~ぃ。くそったれ~い。」

憂「ケツにキスしてやるから早く助けに来ておくれ~ぃ」

憂「あれ!帰っちゃう!帰っちゃうよ!」

憂「どーしよう……ううっ……ごめんなさい!」

バラララララ。

憂「ご、ごめんなさい!ごめんなさい!」

憂「あ……パトカー横転しちゃった!」

マルコ「居たぞ!」

ハインリッヒ「撃……」

憂「うおおおおお!」

バラララララ。

ウリ「マルコ!ハインリッヒ!くそぉ」パララララ

憂「きゃあああ!」ササッ

ウリ「テーブルの下に隠れても無駄だ!」パララララ

憂「きゃああああ!」パララララ

ウリ「いいか?人を撃つ時は躊躇しちゃいけねえんだぜ」

憂「そうかい。アドバイスありがとさんよ」

バララララ。

ウリ「うぐっふわぁっ」

フリッツ『おい!奴が警察に向かって撃ちやがった!このままじゃ警察が来ちまうぞ』

ハンス『大丈夫だタイミングが悪かっただけだ!対策はちゃんと練ってある!中に入って来させなければいい!それと無線は使うな!奴に聞かれてるかもしれん』

憂「そんなの分かんねぇぜ。掲示板にでも書いててくれないとそりゃあ分かんねぇぜハンスゥ~」

ハンス『どうして私の名前を知ってる?』

憂「名前ぇ?そんなのお仲間に聞いたさ。たった今死んだお仲間になぁ~どうだい寂しいかい?おっと死んだお仲間の荷物をあさってたら……ヒュウ~♪ど偉い物が見付かったぜ」

ハンス『……何が見付かった?』

憂「爆弾さコイツを使って何をやろうとした?えぇ?言ってみろよぉ~」

ハンス『お……前には関係無い』

憂「随分、動揺してるじゃないかハンスゥ~ママのセックスを見た気分だろぉ?よっぽど大事な物みたいだな」

ハンス『ご同情どうもありがとう。立派な守衛ぶりだな』

憂「いー。違うぜハンス。職業当てクイズでもやってみるかい?んー。そいつはちょっと健康に悪いぜ」

ハンス『お前は誰だと聞いている!?』

憂「人の趣味を邪魔するのが趣味な女さ。悪いけどね」

ハンス『調べに行け』

憂「ご忠告どうも逃げさせて貰うよ」

ハンス『いいか、悪い事はしないすぐに爆弾を私達に渡すんだ』

憂「信じると思うかい?警察が集まりだすまで隠れてるよ。物思いにふけながらね」ブツッ

憂「こ、怖かったよ~早く別の階に逃げなきゃ!」

・・・・・・

フリッツ『居ねぇぜボス!』

ハンス「絶対に探しだせ。そして爆弾を取り返すんだ」ブツッ

律「何かあったのかな?」

唯「何か様子が変だね……テロリストの人達イライラしてる」

紬「憂ちゃんが何かしたのかしら?」

澪「オイオイ。そこで何で唯の妹の名前が出て来るんだい?」

紬「憂ちゃんがテロリストと戦ってくれてるの」

澪「おぅ……何てこった。大丈夫なのかい?」

唯「多分、大丈夫だと思う」

梓「今は憂が無事に居てくれる事を祈るのみですよ」

律「そうだな……」

憂「ふぅ……機動隊が外に集まって来たね。これで助かった」

ザッザーッ。

アル『もしもし誰かいるかい?』

憂「あぁ、お前さんは誰だい?」

アル『アル・パウエル巡査部長だ』

憂「デカか……パトカー派手に吹っ飛んでたな」

アル『お前さんが撃ったのかい?』

憂「そいつは違ぇぜ。撃ったのはこのビルに占拠してるテロリストだ」

アル『テロリスト?』

憂「あぁ、数十人の人質を取り琴吹ビルを占拠してる。テロリストの数は十数人。四人殺してやったぜぃ」

アル『くそっテロリストか!しかしお前さんは何者だい?』

憂「この無線機はテロリストにも聞かれている可能性がある今は名前は明かせない。そうだな……ギー太と呼んでくれ」

アル『まいったな。ひでぇコードネームだ』

憂「全く……今日はクリスマスだってのに言ってくれるな」

アル『まぁな。もう休んでいいぞ。後はコチラにまかせろ』

憂「うん、分かりました~」ブツッ

憂「これでみんな助かるのかな?」スーファー

アル『……おい、ギー太聞こえるか?』

憂「あぁ、聞こえてるさどうした?」

アル『機動隊の奴ら突入するつもりだ』

憂「はあああん!?」

アル『俺は止めたがどうもお偉方の頭が腐ってやがる……』

憂「くそっ!奴らはプロだぞ!何かしら対策がある事が分からないのか!?」

アル『だろうな。どうするギー太?』

憂「どうするも……くそっ!くそぉっ!」

バララララ。

アル『くそっ!味方が撃たれちまった!』

憂「おい!あれは何だ!?」

アル『装甲車だ……突っ込むつもりか!?』

ドカアアアアン。

憂「くそおおおおおう!」

憂「はぁっはぁっ」カチャカチャカチャ

アル『おい!?ギー太聞こえるか?』

憂「うおおおっ!」ポイッ

ドガアアアアン

憂「うっふぅーい!」

アル『おい、ギー太何をした?』

憂「爆弾をぶち込んでやったのさ」

ロビンソン『何が爆発させただぁ!?今ので私の部下が数人ガラスを被ったぞ!』

憂「ガラスを被っただぁ?それで済んでよかったよな!あのまま、お前が部下を突入させてたら今よりもっと酷い状況になってたぞ!」

ロビンソン『チイッ!』ブツッ

アル『言ってくれたな最高だったぜギー太』

憂「えへへ~ありがとうございます!」フンス

アル『お前さんはこれからどうするつもりだい?』

憂「いー。ちょっと引っ掛かる事があってな……調べに行ってくる」

アル『そうかい。気をつけてな』

憂「言われなくてもわかってる」ブツッ

・・・・・・

澪「ったく何ださっきの爆発音はビビッちまって少し漏れちまった」

律「おい、汚ねぇな。でも、トイレに行きたい人いるだろうから私が今から交渉してみるよ」

澪「大丈夫なのかい?」

律「多分……」

唯「りっちゃん私も着いて行くよ!」

律「あぁ、サンキュー唯」

・・・・・・

憂「んー?これは爆弾か?」

憂「ここにも……あそこにも爆弾がある」

憂「ハンスの野郎いったい何をするつもりだ?」

カツン。

憂「誰だぁっ!?」

ハンス「ひぃぃ。助け……助けて下さい!」

憂「お前さんは誰だい?」

ハンス「テ、テロリストから逃げて来たんです。どうか命だけは!」

憂「安心しな俺ァ、テロリストじゃねぇぜ」

ハンス「そ、そうですか……じゃあ一体アナタは誰ですか?警察?」

憂「私はただの女子高生だよ」

ハンス「女子高生……?」

憂「銃の扱い方は分かる?えーっと」

ハンス「あっ分かります。名前はジョン、ジョン・スミスです」ニコッ

憂「ジョンかい。私は平沢憂だ。ほら受け取れ」

ハンス「ありがとうございます」

憂「ふぅ……しかし。よく此処まで生きて来られたな」

ハンス「はい、運がよかったんだと思います」

カチャン。

憂「すぅーふぅー。素人にそうやすやすと銃を渡す程、私は馬鹿じゃないよ」

ハンス「くそっ!」

カール「ボス!」

ハンス「奴が居たぞカール!」

憂「くっそぅ!」タッタッタ

カール「うおおおお!」パラララララ

憂「きゃああああ!」タッタッタ

ハンス「あそこの部屋に逃げ込んだぞ」

憂「くそう!爆弾落としちまった!」

ハンス「おい!フリッツ!奴が落とした爆弾を探せ!」

フリッツ「へい!」

憂「くそう!くそう!」パラララララ

ハンス「……ん?」

フリッツ「ボス見付けました!」

ハンス「そうか。おい!ガラスだ!ガラスを撃て!奴は裸足だ」

カール「うおおおお!」

バララララ。

憂「…………!」タッタッタッタッタッ

フリッツ「奴は?」

カール「くそっまた見失いやがった!」

ハンス「もういい。爆弾は取り返した行くぞ」

・・・・・・

純「憂?憂?さっきから何をブツブツ言ってるの?」

憂「あれ?純ちゃん?」

梓「今、授業中だから静かにしてなきゃ」

憂「う、うん」

純「テロリストがどうとか言ってたけどどうしたの?」

憂「テロリストと戦う私を妄想してたんだ~えへへ~」



おわり



最終更新:2011年03月31日 21:16