唯「出てって・・・」ボソッ
憂「えっ?」
唯「出てって!」
憂「」ビクッ
憂「ごめんなさい、ごめんなさい・・・」
唯「いいから一人にして!」
憂「う・・・うわーん!」ダッ
バタン
憂「うぅ・・・。お姉ちゃんに嫌われちゃった・・・」
憂「ど、どうしよう・・・」オロオロ
憂「と、とりあえず落ち着かなきゃ・・・」
憂「スーハースーハー」クンカクンカ
憂「・・・はぁ。やっぱりお姉ちゃんの下着は落ち着くよ」
憂「で、でもこれからどうしよう・・・」
憂「謝ったら許してくれるかな?」
憂「それとも開き直ったほうが・・・」クンカクンカ
憂「・・・」クンカクンカ
―――
唯「憂が私のタイツを・・・」
唯「・・・はぁ。これからどう接すればいいんだろう」
唯「いきなり怒鳴って悪いことしちゃったな」
唯「謝らなきゃ!」
唯「あれ?憂はどこに?」キョロキョロ
唯「洗面所かな」ガチャ
憂「いい匂いだよ、お姉ちゃん」クンカクンカ
唯「」
唯「ちょっと憂!私のパンツ返してよ!」バッ
憂「あっ・・・」
憂「ぐすん」
唯「なんで人のパンツなんて嗅いでるの?汚いよ?」
憂「汚くないよ!嗅いでるとすっごく落ち着くんだよ!」
唯「落ち着くって・・・」
唯「い、一体いつから・・・」
憂「えっと、・・・中学に入ってからかな」
唯「」
唯「そんな・・・、5年も嗅ぎ続けてたの・・・」
憂「それだけじゃないよ」
憂「お姉ちゃんの入ったお風呂の水飲んだり」
憂「お姉ちゃんの食べたアイスの棒をペロペロしたり」
憂「お姉ちゃんが入った後のトイレで深呼吸したり」
憂「お姉ちゃんの(ry」
唯「」
唯「・・・憂が変態さんだったよー」ウワーン
唯「こんな変態さんと一緒になんて暮らせないよ!」
唯「出ていきます!」
憂「・・・え?」
唯「家出します!」
憂「・・・そんな。お姉ちゃん?」
唯「」ピポポ
唯「もしもーし。あずにゃん?しばらく泊めてくれない?」
梓『はい?しばらくってどういうことですか?』
唯「事情はあとで話すよ。今からそっちに行くねー」ピッ
憂「そんな!行かないで、お姉ちゃん!」
唯「だめです。しばらく反省してください!」
憂「うん。反省したよ!すっごく反省した!」
唯「・・・」
唯「」スッ←パンツ
憂「」クンカクンカ
唯「・・・じゃあね。憂」
憂「お姉ちゃーん!」
―――
唯「やっほー。あずにゃん」
梓「どうしたんですか?いきなり泊まるなんて」
唯「憂とちょっとね・・・」
梓「ケンカですか?珍しいですね」
唯「そ、そう!ケンカしちゃって」
梓「まぁ数日なら親は帰ってこないのでどうぞ」
唯「ありがとう!あずにゃん!」ダキッ
梓「も、もう。ここ玄関ですよ?恥ずかしいです」
唯「おっと失礼失礼」
唯「えへへーっ。あずにゃんのお部屋だー」
梓「あまり漁らないでくださいよ」
唯「・・・」
唯「せい!」ガラッ
梓「あ!」
唯「・・・」
唯「・・・なんで私が無くしたと思ってたTシャツがあるの?」
梓「・・・えっと、偶然じゃないですか?」アセアセ
唯「私の下着もある・・・」
唯「・・・あずにゃんも私の下着の匂い嗅いでたの?」
梓「も?」
唯「・・・憂が私のタイツの匂い嗅いでて、家出したんだよ」
梓「タイツかぁ。いいなー」
唯「!」
梓「おっと」
唯「あずにゃんは信じてたのにー!」ダダッ
梓「待ってください。タイツは置いていってください!」
唯「あずにゃんのばかー!」バタン
―――
唯「ぐすん。これからどうしよう・・・」トボトボ
紬「あら?どうしたの、こんなところで」
唯「ムギちゃん・・・」
唯「ムギちゃんは人の下着でクンカクンカしないよね!」
紬「クンカクンカ?何のことかわからないけどしないと思うわ」
唯「・・・うぅ。ムギちゃーん」ダキッ
紬「あらあら」ナデナデ
唯「ごめんね。私、今家出してるんだよ」
紬「家出?じゃあどこに泊まるの?」
唯「・・・まだ決まってない」
紬「そうなの?なら家にこない?」
唯「え、いいの?」
紬「もちろんよ。さぁ行きましょう」
唯「わーい。ムギちゃんのお家初めてー」
紬「ふふっ。好きなだけ泊まっていってね」
唯「うわーっ。ムギちゃんの家おっきいね!」
紬「ふふっ。そうかしら?」
唯「えへへっ、ありがとう。ムギちゃん!」
―――
紬「ここが私の部屋。ゆっくりしていってね」
唯「うん!」
唯「・・・」
唯「・・・あの、クローゼット。開けてもいい?」
紬「?いいけど」
唯「では」ガチャ
唯「」キョロキョロ
唯「(よかった・・・。ムギちゃんは普通だったよ・・・)」
唯「安心したらおトイレに行きたくなっちゃった」
紬「えっと、ここを左に行った突当りよ」
唯「ありがとう。ちょっと借りてきます」
唯「にしても憂とあずにゃんは・・・」ブツブツ
唯「ふいーっ。すっきりした」
唯「・・・あれ?あの部屋開いてる・・・」
唯「わっ。なんか画面がいっぱいだよ!」ガタッ、ポチッ
ヴイーン
憂『お姉ちゃん、はぁはぁ・・・』クンカクンカ
唯「へ?憂?ていうか私の部屋がなんで画面に・・・」
唯「勝手に私のベットに入らないでよー!」
憂『お姉ちゃん、お姉ちゃん!枕いい匂いだよ!』クンカクンカ
紬「・・・見てしまったのね」
唯「・・・はっ!」
唯「こ、これはなに?なんで私の部屋が!」
紬「ふふっ。私の趣味よ」
唯「・・・趣味って。これって盗撮だよ!いけないんだよ!」
紬「ふふふ。憂ちゃんも同意してる、問題ないわ」
唯「私の同意は不必要!?」
唯「こ、こんなのムギちゃんじゃないよー!」ダダッ
紬「きゃっ」ドンッ
唯「ご、ごめん。でもさよならーっ」
紬「ま、待って!唯ちゃーん」
―――
唯「・・・盗撮されてたなんて」トボトボ
唯「いつからなのか聞けばよかったかな・・・」
律「お?なにしてんだこんなところで」
唯「りっちゃん!」
唯「りっちゃんは人の下着クンカクンカしたり盗撮したりなんてしてないよね!」
律「は?なに言ってんだ・・・」
律「してるに決まってるじゃん」
唯「・・・そ、そんな」ガックリ
律「てか唯はしないのか?」
唯「普通しないよ!おかしいよ!」
律「いや。普通するって」
律「盗撮はともかくクンカクンカは常識だぞ?」
唯「・・・そんなこと」
律「私も毎日澪の下着でクンカクンカしてるし」
唯「そのことを澪ちゃんは・・・」
律「もちろん知ってるよ。そして私の下着でクンカクンカしてるさ」
唯「そんなの絶対おかしいよ!」
律「おかしいのは唯だって。ほら澪のパンツ貸してやるよ」
唯「なんで常備してるの・・・」
律「ほら」グイッ
唯「や、やめっ。汚っ」
唯「あ」クンッ
唯「」クンクン
唯「・・・いい匂い」
律「だろ?だからみんなクンカクンカしてるのさ」
唯「」クンカクンカ
唯「・・・私が間違ってたよ!」
律「うむ。わかってくれてうれしいぞ」
唯「ごめん!私家に帰るね!」
律「おう。暗いから気をつけろよ」
―――
唯「ういー!」ガチャ
憂「お姉ちゃんの使ってる消しゴム」ペロペロ
憂「お、お姉ちゃん!こ、これは・・・」
唯「ごめん憂!私が間違ってたよ!」
憂「お姉ちゃん?」
唯「クンカクンカするのが常識だったんだね!私、知らなかったよ・・・」
憂「わ、わかってくれたんだね。お姉ちゃん」ホロリ
唯「うん。怒鳴ったりしてごめんね・・・」
憂「気にしてないよ」
憂「ふふっ。お姉ちゃんクンカクンカ」
唯「憂いい匂いだよ。クンカクンカ」
数日後!
和「珍しいわね。唯から一緒に勉強しようなんて」
唯「へへーっ。私は生まれ変わったのです!」
和「そうなんだ。じゃあ私飲み物でも持ってくるね」
唯「わーい」
ガチャ
唯「ふふふ。和ちゃんのパンツ発見!クンカクンカ」
唯「えへへっ。いい匂いだよー」クンカクンカ
ガチャ
和「…え…?」
唯「あ、おかえり」
和「…唯…?何してるの…それ・・・私のパンツじゃ…」
唯「え?クンカクンカは常識なんだよ?」
和「…気持ちわるい…」ボソッ
唯「え?」
おわり
最終更新:2012年03月04日 21:55