…………
………
……

《シッポウシティ》


澪「……」

澪「あそこが博物館か…」

下っ端男「澪様、どうします? もう突入しますか?」

澪「ああ、時機を見計らってな…。でもお前達の判断で頼むよ。
私は“ヤグルマのもり”で待機している。目的のものを盗ったら来い」

下っ端男「はっ!」

澪「……」ツカツカ

ザッザッ…

「ふう…、ここが“シッポウシティ”ね~」

紬「…梓ちゃん!」

梓「はい。唯先輩達を追って、ここまで来ちゃいましたが…」

紬「どこにいるのかしらねえ、唯ちゃんとりっちゃん…」

梓「もうここを通り過ぎちゃいましたかね…」

紬「澪ちゃんのこと、伝えようと思ったんだけどね~」

梓「まあこのシッポウには違う用事もあります」

紬「ショウロさんからもらった……化石だっけ?」

梓「はい、“ふたのかせき”です!」

紬「じゃあ復元しに行こっか♪」

梓「はい!」

…………
………
……

《ヤグルマのもり》


澪「……」

ガサッ!

澪「…誰だ?」

カトレア「あら、すみません。驚かせましたね。
アタクシは七賢人のカトレアです」

澪「……なにをしに?」

カトレア「ゲーチス様に言われたのですよ。あなたの手助けをするように、と」

澪「…必要ないな」

カトレア「まあまあ、念のためですよ」

澪「……」

カトレア「それにアタクシも…」

澪「なんだ?」

カトレア「いえ…、なんでもないです」

カトレア「…あ、ちょっと失礼しますね」

ガサガサッ

澪「…?」

………
……


ピッ

カトレア「もしもし?」

『ドサイドン、いい調子だ!!
いけえ、そこだあ!!』ドガーン!!

カトレア「……」

『よおーし、いい“がんせきほう”だ……。ふう…、ん?』

『なんだ、“ポケギア”が通話中だ。……なんだかなー。
まったく、誰だ。こんな時に…』

『はい、もしもし?』

カトレア「……カトレアですけど」

『……げっ、カトレア…!?』

カトレア「…ちゃんと前もってお電話をすると伝えておきましたよね?」

『す、すまんカトレア…。バトルの特訓とかで……』

カトレア「しっかりしてくださいよ!!
その歳になって、約束もお忘れになられるのですか!?
それでも“タワータイクーン”なのですか!?
クロツグさん!!!」

クロツグ『すまんすまん…!!
許してくれぇぇ…』




Episode.12 fin



Episode.13




カトレア「いいですね? アタクシが前に言っておいたこと分かっていますよね!」

クロツグ『分かっているとも!
そちらに行けばいいのだろう?』

カトレア「ええ、プラズマ団の件です」

クロツグ『分かっている』

カトレア「…頼みますよ? 大・至・急!! ですよ!?」

クロツグ『はいはい…』

カトレア「なんですか、そのやる気のない返事はぁ!?」

クロツグ『ひええ、うんうん! すまんすまん!!』

カトレア「はあ…、じゃあ切りますね?」

クロツグ『ああ』

ピッ

カトレア「……はあ。
まったく、あれで“バトルフロンティア”で最強のブレーンなのが不思議ですね」


………
……

《ジョウト地方・・・バトルフロンティア》


クロツグ「…ふう」ピッ

クロツグ「なんだかなー。
すぐに行きたいのは山々だけど…」

クロツグ「今日は大事なお客さんが来るんだよなー」

ドサイドン「ドサイー!!」

クロツグ「おっ! もういっちょうやるか!!」

…………
………
……

《アサギシティ・・・アサギジム》


「ストライー!!」シュッ!

ザキィ!!!

「ハガネ…」バタン!!

ミカン「ああっ! ハガネちゃん!!」

審判「ハガネール、戦闘不能!
よって勝者、鈴木純!!」

純「やったあ!!」

エヌターク「ストライー!」

ミカン「負けました…。どうぞ、スチールバッジです」スッ…

純「ありがとうございます!」

………
……

ウィーン

純「~♪」

憂「どうだった、純ちゃん!?」

純「もちろん、勝ったよ!」ブイッ

憂「おめでとおっ!!」ギュウッ!

純「うわっぷ」

アンズ「まさか…本当に勝つとは…」

純「これでジョウトのジムバッジ、コンプリートですよ!」

アンズ「…なにかの前兆ではござらんか……」

純「なにそれ!」

憂「まあまあ♪」

アンズ「で、純殿。
憂殿はとっくにコンプリートしたわけでござるが…」

純「いちいち私を罵らないと会話ができないんですか」

アンズ「純殿が『バッジをコンプリートしたら行くところがある』と言ったんでござろう」

純「あ、そうだった…」

憂「どこに行くの?」

純「この“アサギシティ“のはずれにある施設…“バトルフロンティア”!!」

憂「“バトルフロンティア”?」

アンズ「…まさか挑戦する気でござるか? バッジをコンプリートしたからって調子に乗りすぎではござらんか」

純「だーかーら、最後まで聞いてくださいよっ!!」

憂「まあまあ」

純「“バトルフロンティア”には私のお父さんがいるんです!」

憂アンズ「お父さん?」


…………
………
……

《バトルフロンティア》


憂「へえ~! すごいところだね!!」

純「まあ私はもう来慣れてるけどね~」

純「私にとっちゃ、ここは庭よ! 庭!」

憂「純ちゃんすごぉい!」

純「えへへ、もっと褒めて!」

アンズ「……」

アンズ(“フロンティアブレーン”の娘でござるか…。確かに父上がそのようなことを言っていたような……。
しかし、なら何故純殿はああもバトルセンスがないのでござろうか…。父上は『純にはバトルセンスがある』とおっしゃっていたが…)


憂「わぁ! 色んな施設があるね!
“バトルファクトリー”や“バトルステージ”、“バトルルーレット”に“バトルキャッスル”!!」キラキラ

純「憂、はしゃぎすぎ…」

憂「どれに挑戦するか迷っちゃうね!」キラキラ

純「今日は挑戦しにきたんじゃないんだけどね」

アンズ「そうでござる。純殿が挑戦を目的にここへ来ると思うでござるか?」

純「むっ…。どういう意味ですか!」

アンズ「まったくそのとおりの意味でござる。純殿ではどの施設でも勝ち抜けないでござろう」

純「なに~!?」

憂「まあまあ…」

憂「…ん?」

純「どしたの? 憂」

憂「“バトルキャッスル”…閉鎖中、なんだ?」

純「ん? ああ…私がここに初めて来た時から、“バトルキャッスル”だけはずっと閉鎖中なんだよね…。私もよくわかんないけど」

憂「? へえ…」

純「まあそんなことより、見なさい!!」

憂「ん…?
わあっ!!」

憂「す、すごい…」ホワー

純「ここが“バトルタワー”!!
“バトルフロンティア”の頂点の施設!!
そして……!!」

純「“タワータイクーン”クロツグ!!
私のお父さんがいる所!!!」

アンズ「タワー…タイクーン……!!」

…………
………
……

《バトルタワー》


純「まあまあ、遠慮せずに上がって~」

憂「お邪魔しま~す」

アンズ「でござる」

憂「うわあ~! 中も綺麗で広~い!」

純「へっへー、そうでしょー?」

アンズ「お父上殿はどこにいらっしゃるのでござるか?」

純「ああ、もう迎えに来る頃ですね。
でも厄介なことがあって…」

アンズ「?」

ドオン!!

憂「きゃあ!!」

アンズ「…!? 憂殿!!
あれは…!」

ゴクリン「ゴクー!!」

アンズ「野生ポケモンでござるか!? 何故この中に…!!」

憂「ぶらら、お願い!」ボム!

ぶらら(ブラッキー)「ブラー!」ダッ

ゴクリン「ゴクー!」

ポカスカ

アンズ「助太刀申す…!」カチャ

純「違うんですよ」

アンズ「…なに?」

憂「“しっぺがえし”!!」

ぶらら「ブラー!」ドガッ!

ゴクリン「」ドサッ

《ピピーッ!! 勝者、チャレンジャー!!》

憂「え!?」

アンズ「……どういうことでござる?」

純「“バトルタワー”は挑戦者が来ると、自動的にタワーの挑戦が始まるんですけど…、誤作動で“挑戦者じゃない人”が来た時にも、挑戦が始まっちゃうんですよ……」

アンズ「…なんと」

ガラー

アンズ「む…、エレベータが…」

「いやぁ~、すまんすまん」

純「ちょっとお父さん! これで何回目!? 私が来る度に作動するけど!!」

「すまんすまん…」

憂「お父さん…!?」

アンズ「ということはこのお方が…、
“タワータイクーン”、クロツグ殿でござるか!!」

クロツグ「なんだかなー」

純「なんだってのよー! は私のセリフだよ!!
前もって、行くって言っておいたでしょ!?」

クロツグ「バトルの特訓をしていて…」

純「理由にならない!!」

クロツグ「まあそう怒るなよ…。
ん? ああ、君が憂ちゃんか」

憂「へ?」

純(話そらした!)

クロツグ「純から話は聞いているよ。純がいつもお世話になっているね」

憂「いえいえ、こちらこそ♪」ニコニコ

クロツグ「それに、アンズさん」

アンズ「! 私のことを?」

クロツグ「知っているさ。四天王キョウの娘さんだろう?
キョウにも純がお世話になっているからな」

アンズ「左様でござるか」

クロツグ「…ところで純、お前は何しに来たんだ?」

純「父親に会いにくる理由はいるの…?
まあいいや。私ね、ついにやったよ!」

クロツグ「?」

純「ほら! シンオウとジョウトのバッジ!!」

キラッ

クロツグ「うおお!! すべて集めたか! すごいぞお!!」

純「えへへ…」

憂(仲いいな~)ニコニコ

クロツグ「よしッ!! これなら大丈夫だな!!」

アンズ憂「??」

純「な、なにが…?」

クロツグ「“バトルタワー”への挑戦だあ!!!」

純「ええええ!!?」

アンズ「クロツグ殿…言いにくいことでござるが、純殿の実力では……」

純「あんた、よく人の父親の前で言えますね!」

クロツグ「ハッハッハ! 心配しなくてもいいさ。
前々から純には挑戦させようと思っていたんだ!」

憂「純ちゃん頑張ってね!」フンッ

純「やらなくちゃいけないのか…」

クロツグ「お? …そうだ!
憂ちゃんも一緒にどうだ? マルチバトルで!!」

憂「へっ?」

純「ちょっと、なに勝手に…!」

アンズ「憂殿が一緒なら大丈夫でござるな」

純「うおおおおい!!」

クロツグ「ハッハッハ!」

純「ていうか、憂も迷惑…」

憂「“バトルタワー”…」キラキラ

純「…でもないか!」

純「……はあ、しょうがない。
やるしかないか」

………
……

クロツグ「使用ポケモンは一人二体。マルチバトルだ。
20戦勝ち抜けたら、私と勝負する権利が得られるぞ」

憂「クロツグさんとバトルかあ…」

純「実際、お父さんは目茶苦茶強いよ」

クロツグ「では、21階で待っているぞ!」クルッ

純憂「……」

アンズ「私は二人のバトルを見学しているでござる」

純「私の実力を見せてあげますよ!」

アンズ「頑張るでござるよ、憂殿」

憂「はい!」

純「私は!?」

アンズ「…まあ純殿もせいぜい頑張れよ」

純「口調変わってるけど!」

憂「頑張ろ! 純ちゃん!」フンッ

純「…ん。まあ、お父さんのところまでは行かないとね」

………
……

《バトルタワー1階》


純「最初のバトルだね」

憂「どんなポケモンが相手だろ~」

パッ!

トレーナー「クチート!」ボム!

クチート「クチー!!」ダッ

純憂「!!」

アンズ「あざむきポケモン、クチート!!
“かみくだく”でござる!!!」




Episode.13 fin



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最終更新:2011年04月05日 23:01