………
……
…
カトレア「放して!!」
律「カトレア…!!」
カトレア「このままではコクランは死んでしまうわ!! 助けにいかないと…!」
律「でも、コクランさんはお前のために…!」
カトレア「分かっています!!!」
律「!」
カトレア「でも…、コクランは……。大切な人なんです…!」
律「大切な…人……?」
律(カトレアの大切な人…、助けてほしい人ってコクランさんだったのか!)
カトレア「うぅ…コクラン……」
律「カトレア! 私の背中に乗れ!!
レンブは走れるな!?」
レンブ「ああ」
律「アデクさんの所へ急ぐぞ!!」
律(コクランさん…、必ず後で助けに行きます!!)
………
……
…
ドサッ!!
コバルオン「」ガクッ
マツブサ「う~ん…」
メラルバ「モスー!!」
アデク「よくぞやった、メラルバ。
今度はこの“バリアー”を破壊するぞ」
メラルバ「モスー!!」
アデク「“かえんぐるま”だ!!」
ボオオオッ!!!!
律「アデクさーん!」
アデク「む…、律か!
カトレアにレンブも…。ぬ?
コクランはどうした?」
レンブ「コクラン殿は…我らを逃がすために戦っています…」
アデク「なんだと!」
律「カトレアを守るために…」
カトレア「……」
アデク「ぬう…、そうか……。
では早くここを抜け出そう。レンブ、手伝ってくれ」
レンブ「はい、師匠」
レンブ「ダゲキ!」ボム!
ダゲキ「フシュー!」
レンブ「まだ未熟だが…『剛の奥義』!!
どんな壁も破る、この技の前では防御技は一切無意味だ!!
“かわらわり”!!!」
ダゲキ「フシュー!!」ブンッ!
ドガッ!!
バキイイイン!!!!!!
アデク「いいぞ、レンブ! また腕を上げおったな!」
レンブ「いえ、まだまだですよ」
律「さあ、早く外に!」
アデク「ああ!
…む? 律、どうした!?」
律「私はコクランさんを助けにいきます」
アデク「なにい! 無茶だ!!」
律「…」
ポン!
カトレア「!」
律「コクランさん、絶対助けてやるからさ!」ニコッ
カトレア「あ…」
律「じゃあ!」ダッ!
アデク「律!!
…早く追いかけなければ!!」
アデク(だが…、カトレアとレンブを安全な場所へ……)
アデク「ぬう…」
………
……
…
ドオオオオオオオオオ!!!!
コクラン「が…は……!!」
ドシャアアン!!!
アカギ「ふん、なんと二匹の攻撃を受け切るとはな」
アオギリ「ふふ、しかし…」ザッザッ…
ガシッ!!
コクラン「…!」
アオギリ「もう終わりです」
コクラン「ムク…ホーク…、ブレイブ…バー……」
アオギリ「ふふ、ムクホークなら先程焼き払い、恐らく命を落としましたが…なにか?」
コクラン「ぐ…う……」カチャ
アオギリ「…ビリジオン」
ビリジオン「ききゅああああーっ!」
ザキイイッ!!!
コクラン「ぐあっ!」ドサッ!
アオギリ「ボールの開閉スイッチは破壊しました。もうあなたに手はありません」
コクラン「う…あ…」
アオギリ「どうせなら美しく散りなさい。
…そうです、最後になにか言い残すことはありませんか?」
コクラン「カト…レア…お嬢……」
アオギリ「…ふ」
アカギ「テラキオン…」
アオギリ「ビリジオン!」
アカギ・アオギリ「“せいなるつるぎ”!!」
テラキオン「ぐるるおおーっ!」
ビリジオン「ききゅああああーっ!」
ドオオオオオオオオン!!!!!
………
……
…
律「はっはっ…」タッタッ
アオギリ「では、帰るとしましょうか。アカギさんはマツブサを連れていってください」
アカギ「ああ」
律「お前ら!!」
アオギリ「…おや」
アカギ「……」
律「くそ! ボルト!!」
ボルト「シマー!!」
アオギリ「バスラオ、“アクアジェット”!!」ボム!
バスラオ「ラーオ!!」シュバッ!
ドン!!!
律「くっ…!」
アオギリ「戻りなさい、バスラオ」シュウウッ
律「…?」
アオギリ「今回はあの方に免じて、ここで引き上げましょう」タッ
律「…! コクランさん!?」ダッ!
コクラン「……」グタッ
律「そんな…! 遅かったのか!?」
コクラン「…あ、あ……」
律「! コクランさん!!」
コクラン「律…様……、ですか……」
律「喋っちゃダメです!
今から助け……」
コクラン「いえ、面倒はかけれません…。それにもう長くありません……。
だから、これだけ……」
コクラン「私の代わりに…、カトレア様を……。
カトレアお嬢様を…頼み、ま…す…」ガクッ
律「コクランさ…!!」
ギュオッ!!!
律「!? もう3時間が経ったのか!!」
律「クソオ!! コクランさん!!
早く助けないと!!!」
律「コクランさああああん!!!!」
…………
………
……
…
《ブラックシティ》
ゴヨウ「3時間を過ぎましたね。
…それにしても、“ゆめのけむり”の色が黒い……」
カトレア「……」
唯「りっちゃん…」
シュウウ…
ゴヨウ「“ゆめのけむり”が消えていきます…」
ピカッ!!!
ドサッ
律「う…」
カトレア「!」
唯「りっちゃん!!」
律「戻ったのか…」
ゴヨウ「…ものすごく悲惨な夢をみていたようで」
律「…そうだ……。
カトレア!! ごめん!!!」
カトレア「え…」
律「カトレアの大切な人って、コクランさんだろ!? 私…、私……!!」グスッ…
律「守り切ること…できなかった……!!!」
カトレア「…!!」
律「ごめんな…、ごめん……。コクランさんは………」
ゴヨウ「なんと……」
唯「りっちゃん…」
カトレア「……」カツカツ
カトレア「あなたが自分を責めることはありません…。アタクシが未熟だったのが悪いのです」
律「そんなこと…」
カトレア「それに、コクランはアタクシを守ってくださいました。それで…よいのです」
律「カトレア…」
カトレア「すみません。アタクシの都合であなた方を巻き込んでしまって…。
さあ、あなた方をお送りします。先に外で待っていてください」
律「でも…」
カトレア「…お願いします」
律「……」
ガチャッ
カトレア「……うう」
ゴヨウ「…カトレアさん」
カトレア「すみません…、でもアタクシ…」
ゴヨウ「はい。分かっています。
どうぞ泣いてください。私は窓の外を見ていますから…」
カトレア「すみません…」
ゴヨウ「…!?」
カトレア「…どうしました?」グスッ
ゴヨウ「カトレアさん! 早く外へ!!」ガシッ!
カトレア「え!? ちょっと…!」
ゴヨウ「」ガチャッ!!!
唯「あ! ゴヨウさん、カトレアさん!!」
カトレア「これは……」
律「驚いたぜ。
外出たらこんなになってるんだからさ」
唯「綺麗に咲いてるね~! なんの花かなあ?」
カトレア「なぜ…、“ブラックシティ”に花が…」
ゴヨウ「『カトレア』……」
カトレア「…え?」
ゴヨウ「ラン科の植物…、この花の名前です。まあ本来はこのような都会ではみられない植物ですがね」
カトレア「……」
ゴヨウ「…以前とは少し変わった未来へ着地したようですね」
カトレア「…綺麗」
ゴヨウ「また昔のような自然を取り戻せるといいですね…」
カトレア「はい…」
唯「お花畑~♪」
律「はしゃぐな! 子供かっ!」
唯「子供だもーん♪」
律「…ったく」
ヒュウウッ!
カトレア「気持ちいいそよ風…。こんな風、この街でも吹くのですね…」
キラッ…
カトレア「このお花…本当に綺麗……」
カトレア「…コクラン、あなたは私を守ると言いました……」
カトレア「コクラン、見てますか?」
カトレア「これが、あなたが守った『カトレア』ですよ…」
優しく微笑む花がそこにあった。
Episode.20 fin
最終更新:2011年04月05日 23:12