―――そうそう、そのムギちゃんの悩み相談教室なんですが…
和「では…文化祭のクラス発表は『シスタームギの占い館』ってことで…」
紬「みんな…いいの?」
「いいよいいよ~~~!!」
「むしろやってくれ~!私も救われたんだから!!」
律「だってよー、ムギ、頑張れよ~」ニヤニヤ
―――なんと、文化祭では占い館として正式にオープンすることになり…!
父兄のみなさんや、ここを受験する予定の中学生に向けた相談室も行うみたいです。
―――文化祭といえば……HTTのライブも一味違うライブになるみたいです
律「ファンクラブのみんなと一緒に演奏するぞー!!」
澪「律!そんな大量の楽器どーするんだよ!!」
紬「うふふ…なんとシスタームギのお悩み相談室の一件をお父様に認めてもらい…」
紬「なんと、1日だけウチの楽器を全部無料でレンタルする事に承諾してもらっちゃいましたぁ~☆」バーン!
梓「すごすぎです…ムギ先輩……」
―――そして…
ベース10人…キーボード4人…ギター6人のドラム3人…総勢23名の超楽団!新生放課後ティータイムの結成です!!
ちなみに、中には憂と純ちゃんもちゃっかりいたりします…!
講堂
唯「みんな~~~~~!!!今日はありがとーーーー!!!!」
ワーワーワーワーワー!!!!!!
唯「ファンクラブのみんな!!お父さんにお母さんに世界中のみんなにありがとーーー!!!」
ワーワーワーワーワーワー!!!!
唯「放課後ティータイムは…いつまでも…いつまでも……放課後です!!!」
律「唯…!!」
澪「………それじゃ…聞いてください!!卒業しても変わらない輝きを…新生放課後ティータイム、NO,Thank you!」
唯「この曲は…タイトルから作詞まで部員のみんなで決めました!」
澪「みなさん、NO,Thank youのTHANKを書いてみてください!」
律「Tは田井中のT」
唯「Hは平沢のHで!」
澪「Aは秋山のA…」
梓「Nは中野のNで…」
紬「Kは琴吹のK!」
唯「私達に思い出はいらない!だって…今が輝いてるから!!!」
澪「でも、この輝きをあなたに託したい!このライブを見てる…すべての『あなた』へ…!!」
律「行くぜぇぇぇぇ!!!!!!」ドンドンドンドン……♪
「放課後ティータイムさいこーーーーー!!!!!」
「愛してるーーーーーっっっ!!!!!」
澪「~~~♪ホワイトボードにひしめきあう………♪」
――――――――ライブはもちろん…大成功!!!
その後…音楽室で皆で大泣きして………
律「…では…名残惜しいですが…我々放課後ティータイムはぁ…グズッ…受験勉強の為に…」
律「……一時解散とします!!みなさん!!今までありがとうございました………!!」
唯「でもでも、必ず再結成して…また歌うから…みんな、それまで…まっててね………!!」
「澪せんぱーい!お疲れ様でしたー!!」
「田井中先輩も平沢先輩も…中野先輩に琴吹先輩…今までありがとうございましたー!
憂「お姉ちゃん……お疲れ様…お姉ちゃん…すごく…かっこよかったよ……!!」ギュゥゥ!
唯「憂…ありがと…」
純「梓ぁ~!私、軽音部に入るから!約束するから!」
梓「純……ありがとね………」
――― 一時的な解散式も終えて、私達は本格的に受験勉強へ……!!
唯「X=…なんだっけ………?」
律「ここはだなー…………」
唯(………)ジーッ…
律「ん?どーした唯?」
唯「ううん…でも、髪を降ろしたりっちゃん、やっぱり可愛いねぇ~」ニヤニヤ
律「ば…バカいってないで…勉強すっぞ!べんきょー!」
澪(照れてる照れてる…)
紬「イメチェン大成功ねぇ…☆」
―――そして…みんなの第一志望への合格も決まり…シスタームギのお悩み相談室の最終日……
律「あれぇ?最終日だってのにえらく人少ないのな?」
紬「もう、みんな私の助けを必要としてないのかもね…」
唯「そうなのかな?」
紬「ええ、それに、悩み相談室がいつまでも人気があるなんて…やっぱりよろしくないわ…」
澪「ま、行列があるだけ、心を痛めてる人がいるって事だからな……」
紬「趣味で始めた道楽だけど…ここもお開きね…」ガチャッ…
律「ちょーっと待った!」
紬「りっちゃん…?」
律「まだ一人、悩みを打ち明けてない生徒がいるんじゃないのか?」
唯「………あー、そういえば…」
紬「……?」
澪「いたな、一人だけ…」
律「ムギ、お前だー」
紬「私……?」
唯「ムギちゃんだけだよ?ここを使わなかったのはー?」
紬「そんな…私は……」
澪「ムギ、最後ぐらい…何か言っちゃおう」
律「仲間だろ、私達は?」
紬「じゃあ……一つだけ………」
唯「うんうん…」
紬「卒業しても軽音部は…大丈夫かなって……」
律唯澪(………………)
紬「もちろん梓ちゃんの事を信じてないわけじゃないのよ、でも…」
「…………まったく……そんな事心配してたんですか???」
律「ムギの事だからそんな野暮ったい事考えてるんじゃないかと思ったよ……ほら…」
澪「その答えは、ドアの中を見れば分かるよ…」
紬「……?」ガラッ…!
梓「誰が心配なんですか~?」
憂「むしろ…こんなにいっぱいで大丈夫かなって…」
純「上級生3人に対し新入部員15人って…ジャズ研といい勝負ですよコレ…!」
後輩一同「ムギ先輩~~~~!!」
「私たちでがんばりますから!心配しないでください!」
「唯先輩みたいなギターはまだできませんけど!梓先輩にならって覚えます!」
「私も!律先輩みたいなドラマーになります!」
「私は…澪先輩を超えます!」
「じゃー私はムギ先輩みたいなお茶を!!」
紬「……みんな…………っ!」
律「見たかムギ!来年の新入部員は私らの時より4倍も多いんだぞ!」
唯「新歓ライブで獲得すればもっとだよ!」
澪「むしろ、全員分の衣装作るとか言ってた先生の方が心配だ!」
さわ子「なーにいってんのよ~~~~~~~………こーんくらい…へーきへーき………」バタッ!
律「どあー!さわちゃんが倒れたーー!!」
澪「ほ…保健室!保健室ー!」
唯「えいちきゅー!えいちきゅー!!」
和「あ、いたいた、みんなー?」
唯「あ、和ちゃん!」
和「みんなー、この1年お疲れ様、校長先生も褒めてたわよ、よかったわね?」
和「放課後の活動と昼休みの活動が認められて…来年度の軽音部の予算大幅アップだって」
紬「…………………っっっっ……!!」
梓「よかった~~~☆」
澪「これで梓も一安心だな。みんな…梓、軽音部…よろしく頼んだよ。」
梓「……は…はい!」
律「今から大変だな~、梓、部長頑張れよ~?」
―――なんと、私達の活動が認められて来年軽音部の予算が増えるらしいです。
よかったね、あずにゃん……☆
律「これで、悩みの種は綺麗に飛んだよな??」
紬「………ええ…ええ………っっ…みんな…ありがとぅ…ありがとぉぉぉっ!」
―――その時のムギちゃんの涙は…とても…とても輝いて見えました………!!!
卒業式
唯「卒業かぁ……」
律「名残惜しいけど、卒業だよなぁ~…」
澪「まだ泣くなよ…みんな…」
紬「うふふっ、一番涙目なのは誰でしょうかね~?」
澪「ムギー!」
律「とりあえず、呼ばれてるから部室に行くぞー!」
部室
梓「あ、きたきた…」
憂「おねーちゃん、みなさん、卒業おめでとうございます☆」
「おめでとうございます!!!」
純「名残惜しいけど…今日で最後ですね…えへへっ!」グズッ…
憂「純ちゃん…泣かないって言ったのに……」
純「だってさぁ………っ!」
梓「みなさん…もう…大丈夫ですから…私達………っっっ…」
後輩A「梓先輩!やりましょう!」
梓「そう…だね……っん(ゴシゴシッ)……みなさん、私達の演奏…聞いてください……!」
後輩(ドラマー)「わんつーすりーふぉー!」
~~~♪~~♪~~
澪「この歌は……」
梓「今ー私のー…願ーいごとがー…」
律(唯。覚えてるか?この曲…)
唯(忘れるわけないよ……私がここに来て…初めてみんなが演奏した歌だもん…!)
紬(なつかしいわ…あれからいろんなことがあったものね……)
澪(合宿やって……文化祭やって…ライブハウスでライブやって…夏フェスにも行っていっぱいいっぱいあったな…!)
律(澪…最初の文化祭の時…あははっ)
紬(りっちゃん、ふざけるのはあとで…)
律(ああ、ごめん…)
全員「こーのー大空に翼を広げ…飛んで行きたいよーー…」
悲しみの無い自由な空へ…翼はためかせ……行きたい――――――――――
梓「………どう…だったでしょうか……」
律「……」パチパチパチ……
パチパチパチ………!!!!
唯「みんな…すごいよ!もう…私…感動だよ!!」
澪「みんながここまでしてくれて…最高に幸せだ!!」
律「もう思い残す事…ないよな?」
紬「ええ…………!!」
澪「じゃあ、今度は私達から…」
唯「勉強の合間縫って曲作ってみたんだ、聴いてくれるかな?」
梓「唯先輩……」
憂「お姉ちゃん…私、聴きたい!」
律「じゃー行くぞ!みんなハンカチ持ったかー!?」
一同「おー!!」
唯「私達の最後の…『桜高で歌う』最後の歌です!聴いてください!『天使にふれたよ!』!!」
ワーワーパチパチパチパチ!!!!
―――演奏中…みんなは涙を止めて聴いてくれてました
―――――でも、演奏が終わったら…もう、どこからそんなに涙があったのかってぐらい号泣で……
憂「みんな…みんな…本当に…おめでとぅ……っっっ!」
唯「みんなみんな……ありがとーー!!大好き!!」
紬「みんなに会えて…私…幸せよ…!」
梓「みんなー!胴上げやるよー!!」
澪「ちょっ!梓!!みんなまで///」
一同「せーのっ!」
唯「あははははっ!!」
律「澪ー!スカートひっくりかえってって…うわー私も!///」
澪「ひいぃぃ~~~!!♪」
紬「もっと高くーーー!!」
胴上げで決まった写真には、みんなの笑顔が…!!
後日
紬(最初は小さな夢を叶えるつもりだった…)
―――でも、その夢は雪だるまのように大きくなり…小さな悩み相談室は…大きな希望へと変わり…
―――大きな希望は―――小さな奇跡を生み…
―――今でも思う、あれは夢だったのではないのかと…
―――でも、夢じゃなかった…!
―――この写真は…あの時のまま変わらず輝いていて…そして私は……
司会「それではまいりましょう!夏の野外ロックフェスAステージ!まずは放課後ティータイムのみなさんです!!!」
律「いえええいい!!!みんなー盛り上がってるかー!!」
唯「私達が…放課後ティータイムでーす!!!」
澪「まずは一曲目!私達の代表作、ふわふわ時間!!聴いてください!」
ワーー!!ワーー!!ワーーーーー!!!!
―――大学に入ってからも…あの輝きを…あの時以上に…輝かせている――――
おしまい。
最終更新:2011年04月06日 01:12