澪「こっ…ここはどこ…!?」

ほむら「魔女空間よ」

澪「まっ…魔女空間って…? それより、あ、あなたは」

ほむら「暁美ほむらよ …下がっていて」

澪「へ?」

 魔女 ROBERTA

ほむら「…」カチャ

澪「(ばっ、爆弾…!?)」

ほむら「…」バッ

ボカァァァァァァン

ROBERTA「」

澪「た、倒した…の?」

ほむら「ええ…ところで、貴女は?」

澪「あ、私は…秋山澪…(この娘、中学生…?)」

ほむら「わかったわ、よろしく」スッ

澪「…それは…?」

ほむら「グリーフシードよ」

澪「グリー…フ…?」

ほむら「! …説明は後…ついてきて」

澪「…あっ、ちょっと!」

ほむら「(…厄介なことになったみたいだわ…)」


―――

 魔女 CHARLOTTE

まどか「…あれ…? 何で私…魔女の結界の中に…!?」

まどか「…あれ…あそこに居るのは…誰…?」

唯「…う~ん…」

まどか「…あっ…あの! そこにいるのは誰…ですかぁっ!」

唯「…はっ! …れ…?」

唯「ここはどこ…わたしはだれ…」

まどか「あっ…あの…?」タッタッタッ

唯「…ねぇねぇ あの椅子の上の可愛いのは何?」

まどか「…あれ…は…」

ほむら「魔女よ」ポイッ

バゴォォォォォォン

CHARLOTTE「」

まどか「ほむらちゃん!」

唯「うおっ! ぬいぐるみが爆発したっ!」

澪「…あれは…? おーいっ、唯ーっ!!」

唯「みっ…澪ちゃん!」

ほむら「危ないから貴女たちは秋山澪のところへ」

まどか「わ…分かった! えっと…」

唯「おかしいっぱいだねぇ、ここ… …あっと」

唯「私は平沢唯

まどか「私、鹿目まどかです …こっちに!」ダッ

ほむら「…行ったようね」

CHARLOTTE第二「グァァァァァァッッ」

ほむら「…」ピキィン ポイポイッ ポイッ

ほむら「…解除」キィィィン

CHARLOTTE第二「」バゴォォォォン

唯「ああ…あんな可愛いのに一瞬で…」

まどか「可愛い…かな…? あれ?この人…」

澪「」

唯「澪ちゃんは怖がりだからすぐ気絶しちゃうんだよ」

まどか「へ…へぇ…」


―――

さやか「さーて、今日も見滝原の平和はこの魔法少女さやかちゃんが
守っちゃいますからねぇ~、っと!」

さやか「…おっと!早速魔女発見!」

 魔女 H N ELLY(KIRSTEN)

さやか「とおっ!」フォンッ

―――

さやか「あれ、結界の中で誰か倒れてる…もしかして、他の魔法少女が
魔女にやられて…!?」

さやか「おーい! 大丈夫ですか~っ!!」ズダッ

HN ELLY「……」

さやか「…いや、さっさと魔女を倒すほうがいいか…!」ゴオッ

さやか「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっっっっっっっっ!!」ズアッ

ズドォォォォォォォッ

HN ELLY「」

さやか「よしっ 魔女空間もなくなったし…」

さやか「大丈夫ですかー!」

律「う…う~ん…」

さやか「…見慣れない制服だなぁ…そもそも中学生じゃないっぽいし…」

さやか「一応、怪我はなさそうだ…」

律「キャベツウメェ…」

さやか「はっ!?どんな寝言よ!」

さやか「とりあえず目が覚めるまではうちにおいておこう…」


―――

紬「…なんだろう、ここ…」

紬「不思議な感覚がするわ…」

紬「薔薇園…?」

紬「…あら? あそこにいるでっかいのは…」

 魔女 GERTRUD

GERTRUD「グァァァァァァッ」

紬「ひぃっ!? 薔薇園を荒らされたと思って怒っているのかしら…」

マミ「…どうやらそうみたい」

紬「…貴女は?」

マミ「…こんなところに一般人が迷い込むなんてどういうことかしら…」

マミ「…とりあえず、下がっていてください」

紬「?」

マミ「一気に決めますから…!」

マミ「ティロ…!」ゴォォォォッ

マミ「フィナーレ!!!」ドッガァァァァァァァン

GERTRUD「」

マミ「…危ないところでしたね」

マミ「あっ、自己紹介しなきゃ …私は見滝原中3年の巴マミです」

紬「見滝原…?聞いたことがないけれど…」

紬「私は琴吹紬、桜ヶ丘高校3年生です」

マミ「…そんな高校聞いた事ないですけど…」

マミ「(おかしなことになっているようね…)」

マミ「…こんなところで話すのもなんですし、良ければ私の家へ」

紬「あぁっ、はい!」


―――

梓「…おかしいなぁ」

梓「私、学校に居たはずなんだけど」

梓「唯先輩たちは見つからないし…」

梓「そもそもここはどこ…?」

 魔女 GISELA

ブゥンブゥンブゥゥゥゥゥゥゥゥン

梓「ひぃっ!? …エンジン音!?」

梓「(うるっさ…! どうしてこんなことに…っ!)」

ブゥンブゥンブゥゥゥゥゥゥン…

ズガァッッ!!

梓「!!」

杏子「あれ…誰だい、あんた…見慣れない格好じゃないか」

梓「赤い変な格好の人に言われたくないわ…」

杏子「んだとっ…! …っと」ズバァッ

杏子「まぁいいさ、とりあえずそこで見てな!」バッ

梓「あっ、ちょっと!」

GISELA「」

梓「…すごい…一瞬で…!」

杏子「はん、あたしは魔法少女だからな!」スッ

梓「…魔法少女…?」

杏子「そうさ …おっと自己紹介が遅れたな、あたしは佐倉杏子」

梓「…あっ、私は中野梓

杏子「そっか、よろしくな、梓!」


―――

澪「うーん…恵方まき…こわいぃ…」

唯「澪ちゃん…」

まどか「ほむらちゃん、マミさんたちと合流しない?唯さんの友達にも
会えるかもしれないし」

ほむら「…ええ…そうね、わたしも少し考えている事があるから…」

唯「あっ、それならわたしが皆に連絡するよ!」ピッピッピッ

唯「ほむらちゃんのうちに集まるように言えばいいんだよね?」プルルルルル


―ほむホーム―

ほむら「――というわけで」

唯「みんな集まったね!」

マミ「…暁美さん、そちらは…?」

さやか「…っていうかそちらもこちらもみんな知らない人ばっかりだし」

まどか「…そうだね、とりあえず皆自己紹介から」

紬「…あのー…」

梓「…まだ二人寝てるんですけど…」

律澪「ZZZ…」

―――

唯「…ふたりを起こしたところで」

まどか「皆自己紹介を…」

ほむら「暁美ほむらよ」

マミ「巴マミです」

杏子「佐倉杏子」

さやか「えと…美樹さやかですっ」

まどか「鹿目まどかです」

澪「…なんか普通すぎて盛り上がらないな」

律「盛り上がらなくて良いだろ」


まどか「えっと…じゃあ 軽音部の皆さん」

唯「平沢唯です!ふんす!!」

澪「あ…秋山澪です」

律「イェーイ! みんなのアイドル田井中律ことりっちゃんです!」

紬「琴吹紬です」マンボウ

梓「…中野梓です… あの…」

唯「どしたのあずにゃん」

梓「自己紹介は描写要らないと思います…」

律「…そうだね」

ほむら「…ほむんっ」

ほむら「気を取り直して…まず」

ほむら「軽音部の五人…貴女たちはどうしてこの世界に迷い込んだか…」

ほむら「知りたくはないかしら」

梓「もちろん! だって私達…」

澪「いつもどおり部室で」

唯「いつもどおりお菓子食べて」

律「いつもどおり帰るはずだったんだし」

杏子「いやそれ軽音部って言わないんじゃないのか」

ほむら「…いいわ、まずそこから話しましょう」

ほむら「結論から言うと、貴女たちがこの世界に迷い込んだのは…」

ほむら「…私のせいよ」

マミ「…どういうことかしら?」

ほむら「まず私の能力は時間を停止させる事と…もうひとつ」

ほむら「時間を巻き戻すこと」

QB「その無理な時間遡行をしているうち…時間のみならず空間にまで
干渉してしまった…ということだね? 暁美ほむら」

まどか「キュゥべえ…」

ほむら「…ええ…そのとおりよインキュベーター」

唯「ぬ…ぬいぐるみが!ぬいぐるみが歩いて喋ってるよ!」

澪「こ…今度は口から何か出てきたりしないだろうな…」

QB「おや…君たちも僕が見えるのかい?」

QB「…まぁ 魔女が見えたのだから当然といえば当然か」

さやか「…あれ?ってことはそれって…」

QB「そう…つまり、君たち軽音部の五人にも、魔法少女の素質があるって
ことになるね」

梓「ほ…本当なの!? それって!」

QB「ああ…だけど、魔法少女は戦いのさだめを背負う事になる…」

QB「そもそも異空間の人間を魔法少女にするとややこしい事になるし」

QB「僕は君たちと契約するつもりはない」

ほむら「…ややこしいこと…ね…」

QB「…?」

ほむら「本音はそういうことではないのでしょう? インキュベーター」

QB「…いいのかい、それを…今ここで話して」

唯「ねぇ…な…なんのこと…?」

杏子「そうだよ、あたしらおいてけぼりかよ!」

ほむら「…少し静かにして…いまから話すところよ」

ほむら「インキュベーター…お前の目的は魔女を掃討することではないわね」

マミ「…!」

さやか「…!?」

QB「…ああ、どうせ君には全てが分かっているのだろう」

ほむら「…ええ… こいつの目的は…魔法少女が魔女になる瞬間に生まれる
エネルギーを回収すること…」

マミ「…それって…!まさか…!!」

律「おいっ そもそも魔女って言うのはなんなんだ!」

QB「…暁美ほむら…説明していなかったのかい?」

ほむら「……」

QB「やれやれ、基本も説明しなかったら誰だって理解できないさ」

QB「いいかい?希望を振りまくのが、ここにいる4人の魔法少女だとすれば、
絶望を振りまくのが魔女といったところさ」

紬「でも…どちらも…基は同じ、ってこと…?」

ほむら「…そういうことになるわ」

QB「…そして彼女たちが持っているのはソウルジェム」

澪「魔女も何か持っているんだろ?」

QB「ああ、それがグリーフシードさ 簡単に言えば魔女の卵、だね」

ほむら「ソウルジェムは魔力の詰まった宝石…いえ、本体、ね」

ほむら「ソウルジェムが魔力をなくし…絶望の色に濁り切ったとき」

ほむら「肉体を残し…グリーフシードと化して…魔女と化す」

さやか「…この宝石が…本体…? ってことは…!!」

マミ「…うそでしょ…? ねぇキュゥべえ!!」

マミ「嘘っていってよ…私…魔女になるなんていや!!」

まどか「マミさん…」

梓「…キュゥべえ…だっけ? お前の…お前の目的っていうのは…?」

QB「さっき暁美ほむらの言ったとおり…魔法少女が魔女になる瞬間の
エネルギーを回収することさ」

QB「普段だったら君たち軽音部の五人にも契約を迫るところだったけれど…」

QB「今は君たちの小さなエネルギーに興味はない」

QB「もっと莫大なエネルギー源を見つけたんだ、それが」

ほむら「…鹿目まどか」

まどか「…わっ…私…?」

律「…おい、魔女ってのがなんなのかよくわかんないけど」

律「聞いてたらいいもんじゃないみたいだな」

律「いまさらそんなもんになろうだなんて思う奴はこのなかにはいないだろ」

QB「…確かにそうかもしれないね」

QB「…まぁいいさ、僕の話はこれで終わり」

QB「…後は任せたよ、暁美ほむら」

ほむら「……」

ほむら「…インキュベーターの思い通りになんかさせないわ…」

ほむら「(折角…99%の絶望の中の…1%の希望にかけたのに…)」

ほむら「(台無しになんてさせてたまるか…!!)」

ほむら「…最初の話に戻っていいかしら」

マミ「…ごめんなさい、席をはずすわ」

さやか「…あたしも」

杏子「…悪い、あたしも…」

唯「…みんな…」


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最終更新:2011年04月06日 03:21