唯「なべぱ!」


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ぶしつ!


唯「最近寒いよね~」

唯「あずにゃんあっためて~」スリスリ

梓「や、やめてください!」

紬「///」ホンワカ

律「しっかしほんとに寒いよなぁ」

律「こう寒いとなんかあったかいものが食べたいよな」

澪「そうだな…」

律「よしみんなに聞こう!この季節に食べるあったかいものと言えば?」

唯澪梓「…なべ!」

紬「」ポワー

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たいなかけ!

律「というわけで、本日より『毎晩みんなで鍋囲みパーティー連続5日間プロジェクト』を始めます!」

唯梓紬「ワーワー」

澪「長ったらしいから鍋パでいい」

律「ルールは簡単!毎晩、主催者には自宅で自己流の鍋を振舞ってもらいます!」

律「では僭越ながらワタクシから」

唯「よろしくりっちゃん!」

トントントン…ジャージャー…グツグツ
律「フフフ…」

唯「こ…このにおいは!!!!!」

梓「嗅覚が刺激されて食欲がかきたてられます!」

紬「スパイシーないいにおいね♪」

澪「これは間違いない…」

唯梓澪紬「カレー鍋!!!!!!」

律「へいおまちー!」

ト゛ン!!!!!!

唯「おいしそ~~~!!!」

梓「この色と見た目のインパクト…律先輩っぽいです!」

律「おいどういうことだ梓」

澪「ではさっそく…」

唯梓澪紬律「いただきまーーす!」

紬「はふはふっ…お肉おいしーわー♪」

澪「野菜もよく煮込まれててほどよい柔らかさだな!」

唯「スープもカレー味でおいしいよ~!」

梓「これはカレーに最も合うとされる豚バラ肉ですね…」

梓「そして野菜はポピュラーなキャベツ、薄切りの人参とじゃがいも。しめじもいいアクセントになってます」

唯「でもうちで作る市販のカレー鍋スープとなんか違うよ?こっちのほうがおいしい!」

律「よく気付いたな唯。市販のスープはお財布に優しくないんだ」

紬(3万円くらいするのかしら…)

律「あんな液体が300円は馬鹿らしいと思わんかね?」

紬(やすっ…)

律「それにせっかくの機会に市販スープも味気ないから市販スープ禁止ルールを追加させてもらおう!」

澪「よし分かった!じゃあこの鍋はカレールーから作ったのか?」

紬「カレールーって何かしら」ポワポワ

梓「ベースはカレールーですね。ただ、そこにかすかに鰹だしの香りがします」

律「そのとーり!スープは水にカレールーにめんつゆを足しただけだ」

律「お手軽さならNO.1だろ?」

律「チーズを入れてチーズカレーにしてもいいんだぞ!」

唯「ういにも教えとこーっと♪」

澪「シメのうどんもそのまんまカレーうどんでおいしいな…」

律「おそまつさまでした!どうだ!」

澪「律やるな…」

梓「律先輩なかなかやりますね」

唯「りっちゃんアイス~」

律「…はいよ」


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翌日…

なかのけ!

ク゛ツク゛ツク゛ツク゛ツ…

唯「あずにゃーんまだ~?」

梓「ちょっと待ってくださいよ」

律「なにを煮込んでるんだ?」

澪「学園祭でやる曲の話でもして暇つぶすか…」

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―――――

―――

唯「もう1時間は煮込んでるよ?」

澪「野菜はさっき入れたばかりみたいだしな…」

梓「おまたせしましたです!」

ドン!!!!

唯「いよっ!あずにゃんまってました~!」

律「なるほど…モツ鍋だな!モツを柔らかくするために煮込んでたのか!」

梓「ラーメンも茹でて来たのでスープにつけて食べてくださいです!」

唯「おいしそー!早く食べたいよ!」

梓「では…」

唯梓澪紬律「いただきまーーす!」

紬「具はニラとキャベツともやしかしら?」

梓「そのとおりです!」

唯「味噌味だね!モツと合う~!」

紬「この一味唐辛子もピリっとしておいしいわ~」

律「味噌のほかに何か入ってるのか?」

梓「えーとですね、味噌ベースに鰹だし、醤油、料理酒、塩コショウ、それにすりおろしニンニクとごま油です!」

唯「あずにゃんすごーい!」

梓「///」

紬「あら?澪ちゃんどうしたの?」

澪「モツだめなんだ…なんか気持ち悪くて…だって内蔵だろ?」

梓「」

律「まあ、澪は置いといてかなりおいしいぞ梓」

梓「ありがとうございます」

唯「あずにゃんアイス~」

梓「…しょうがないですね…はいです」


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翌日…

チェサ…あきやまけ!

澪「今日は私の番だな」

唯「楽しみだよお~澪ちゃん!」

律「寒い寒い…澪まだか~?」

澪「おまたせ!」

ドン!!!!!

紬「わあ~真っ赤ね!何鍋かしら?」

澪「キムチチゲニダ…」

澪「…っ!」

唯「??」

澪「キムチ鍋だ!」アセアセ

梓「澪先輩…」

澪「さっそく食べようか!せーの」

唯梓澪紬律「いただきまーーす!」

律「はふはふっ…辛そうに見えるけどそこまで辛くはないんだな!」

唯「もぐもぐ…あったまるね~」

紬「これはりっちゃんのと同じ豚バラ肉ね?」

澪「そのとおり!」

梓「なんでキムチかは置いといて、野菜にキムチスープが染みてておいしいです」

唯「これは何が入ってるのかなー?白菜でしょ、人参、にら、きのこ?」

梓「えのきですね。やっぱり鍋にきのこ類は合います」

梓「白菜はキムチの白菜ですか?」

澪「正解!スープは自家製キムチを汁ごと入れて、醤油、料理酒、鶏がらスープの元、ニンニク、ごま油」

澪「そしてこれまた自家製のコチュジャンに豆板醤だ!」

梓「」

唯「澪ちゃん色々なものおうちで作ってるんだね!すごーい!」

律「ただ辛そうなだけに見えてかなり凝ってるんだな…」

紬「このお鍋と白ご飯がすごく合うわ~」

律「私も梓も麺類だったからな」

唯「わたし、次の戦争は鍋にはお米派と鍋には麺派の対立だと思う」

律「なにいってんだ」

澪「ふう、お粗末さまでした」

唯「ごちそーさま!澪ちゃんアイス~」

澪「イラッ…どれでも食べていいぞー」

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翌日…

ひらさわけ!

唯「うい~ただいま~」

憂「おかえり~あれ?みなさん!いらっしゃい!」

唯「今日はわたしがうちでみんなに鍋を振舞うんだ!」

唯「ういは口出ししちゃだめだからねっ!」

憂「だいじょうぶ?頑張ってねお姉ちゃん!」

唯「じゃー憂はそっちでみんなとおしゃべりしてて!」

憂「わかった!気をつけてね!」

唯「よーしみんなをびっくりさせちゃうぞ~!」フンス

唯「えーっと…白菜を…」タン、タン

唯「包丁怖いから…このくらいの大きさでいいか」ポイッ

憂(あっ…大きい葉っぱを3等分しかしてない…)チラッ

唯「ここも食べられるよね?」ポイッ

憂(あっ…今度は残った芯の部分丸ごと入れた…)

唯「うい~お肉どこ~?」

澪律「唯だいじょうぶかな…」コソコソ

憂「お肉ね!何肉がいいの?」

唯「ん~なんでもいいよ~」

憂(まあ豚バラ肉なら外れないかな…)

憂「ここに置いとくよおねえちゃん!」

唯「ありがと~!丸ごと入れちゃえばいっか」ポイッ

憂(それ切ってないバラ肉だよ…30センチはあるよ…)

唯「あ、スープつくんなきゃ!」

唯(しんぷるいずべすとって言うよね!塩とコショウだけでいいや)ト゛ハ゛ハ゛ハ゛ハ゛ハ゛ハ゛ハ゛

唯「あ、塩なくなっちゃった」

憂(料理できないお姉ちゃんもかわいいけど…入れすぎにも程があるし、それ砂糖…)

グツグツ

唯「できた~!」パカッ

唯「!!!!!!!!!!???????????」

唯「なにこれ…変な白いかたまりが浮いてて気持ち悪い…」

唯「み、みんな~…どうぞ~」コソーリ

ト゛ヘ゛ーン

律澪紬梓憂「」

唯「やっぱり…だめかな?」

澪「いや、がんばっt」モコ゛ッ

律「部長として言わせてもらうぞ唯…これはきつい」

梓「アクが浮きまくりです…」

紬「アクまみれのお鍋を見てみるのが夢だったの~♪」

唯「だよね…ごめんみんな…」グスッ

憂「おねえちゃんは一生懸命がんばったよ!次は一緒においしいの作ろうね?」

唯「うん…ヒグッ」

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―――――――

――――

憂「というわけで!みなさんおまたせしました!」

ドン!!!!

律「はらへったー!」

澪「なんだこの鍋?これってもしかして」

紬「今流行りのトマト鍋ね!」

憂「そうです♪」

梓「でも憂、市販のスープ禁止なんだった」

憂「だいじょうぶ、梓ちゃん。市販のは使ってないよ~」

律「市販のを使わないでトマト鍋が出来るのか?憂ちゃんさすがだな…」

唯「出来る妹をもってお姉ちゃんは幸せです…」グスッ

憂「お姉ちゃん///ではみなさんさっそく!」

唯梓澪紬律憂「いっただきまーーす!」

紬「入ってるのはえーっと、白菜、人参、豚バラ肉、ウインナー、トマト?」

澪「しめじも入ってるな」

律「鶏肉も見つけたぞ!」

梓「でもスープに何入ってるか全然わかんないです」

憂「ヘヘヘ えっとねー、まず蒸し鍋風に、白菜とお肉を交互に重ねて鍋に敷いてくんです」

憂「最後にウインナーも入れて、その上からホールトマトの缶詰をどばっと入れちゃうんです」

律「ほうほう」

憂「味付けにコンソメとバジル、すりおろしニンニク、塩、粗引きブラックペッパー、料理酒を入れて」

憂「最後にオリーブオイルで味を調えて終わりです!あ、味が薄かったのでケチャップもちょっと入れました」

憂「ポイントはすりおろしニンニクとブラックペッパーをこれでもかと入れるところです♪」

憂「蒸し鍋なので蓋をして弱火でじっくり煮ました!」

唯梓澪紬律「おお~~~」

紬「お水はいれないのね」

憂「そうなんです!蒸し鍋ですからね~白菜とトマト缶の水分で十分です」

憂「もしそれで水分が足りなかったら少しは入れますけどね♪」

澪「もぐもぐ…おかげでスープが凝縮されてるな」

律「うますぎる…唯、幸せだな」

唯「うんうん」ホロリ

憂「食べ終わったらリゾットにしますね!」

憂「スープにご飯を入れて、チーズをどばどばっ♪」

梓「はふはふ…イタリアと日本の見事すぎるコラボです…」

律「私はいま日本にいるのか?ローマじゃないのか?」

憂「ふふっ おそまつさまでした!」

唯「ありがと~うい~助かったよ~」

律「憂ちゃんまたなんかおいしい鍋レシピあったら教えてな!」

憂「はい♪」

唯「うい~アイス~」

憂「はいはいお姉ちゃん」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

翌日…

ことぶきけ!

紬「では…僭越ながら最後をしめさせていただきます!」

律「いつ来てもすごいなこの家は…」

紬「あまり料理したことないけど頑張るわね♪」

トントントン…ポイポイッ…グツグツ

紬「最後は王道、寄せ鍋にしてみました~!」

ト゛ーーーーン!!!!!

律「なんじゃこりゃあああああ」

澪「なんか見たことない食材がいっぱい…」

唯「寄せ鍋ってタラとか鶏肉とかのあれだよね?」

紬「え~、って言っても入れたの伊勢海老とアワビとカニくらいよ~」

梓「伊勢海老…アワビ…カニ…」

唯「ムギちゃんすごすぎるよっ!」

紬「ではでは♪」

唯律澪紬梓「いただきまーっす!!」

梓「これ、ダシだけでとろけそうです…ホタテの香りも…」

唯「ホタテちゃん?!どこどこ?」

紬「あら、ホタテはダシだけとって捨てちゃったわ~」

唯律澪梓「」

唯「とにかく…おいしすぎるよ~こんな豪華なものが食べられて平沢唯、生きててよかったです」

紬「あらあら♪」

梓(全部持って帰りたいです…)

澪「今日のシメはなんなんだ?」

紬「海鮮ダシの雑炊よ♪どーぞ!」

律「もぐもぐもぐ…ごちそーさん!」

梓「ごちそうさまです!」


―――――――――――――――

唯「ついに5日間の鍋パが終わったね~!全部おいしかった~」

律「まあ唯のは食えたもんじゃなかったけどな」

唯「グサッ…りっちゃんひどい」

律「とにかくだ、これで『毎晩みんなで鍋囲みパーティー連続5日…」

澪「長い」ゴチン

律「ててて…わかったよ」

律「これで鍋パ5日間は終了とする!」

律「どれもうまかったけど、みんなはどうだ?」

梓「そうですね、順位はつけられないです」

澪「楽しかったし、最高の5日間だったな」

唯「それじゃ、みんな引き分けだね!」

梓「しいて言うなら唯先輩の一人負けですね」

唯「うっ…ムギちゃんアイス~」

唯(ムギちゃんちだし…ハーゲンダッツかな?)ワクワク

紬「あらあら♪じゃあこれをどーぞ」

紬(人の家でもアイスばっかりおねだりする唯ちゃんにはおしおきよ♪)

唯「うわ高そうな箱に入ってる!いいの?なんのアイス?」

紬「黒毛和牛とフォアグラと大トロ風味のチョコアイス♪」

唯「」

おしまい



最終更新:2011年04月06日 22:03