唯『両親が帰ってこないなら、うちにホームステイしちゃいなよ』
梓(と、春休み前にいわれたので来てみれば)
唯「あ、いらっしゃいあずにゃ~ん」
梓(いつもと変わらないこの笑顔)
唯「えへへ、休みの間ずっと一緒だね~」ギュッ
梓(ああ、やわらかい……)
唯「ずっと……一緒だからだからね……」ニマア
抱きついた腕の向こうで、唯先輩がどんな笑顔をして何を考えていたのか
私には全く想像が出来ませんでした。
これから思いしる事になるんですけど、ね。
唯「ささ、私のお部屋にどうぞ~」
梓「はい、お邪魔しますね」
唯「んふふ~」ニコニコ
梓「?」
梓「にゃ……う、家の中だからって大胆すぎじゃないですか?」カアアッ
唯「んんー、そんな事ないよー。誰にも邪魔されないでイチャイチャできるんだから」
唯「もっと喜びたまえ、あずにゃんや」ナデナデ
梓「うう……」
梓(これはこれで気持ちいい、けど……)
コツコツ
唯「はっ! あずにゃん、隠れて!」バッ
梓「へっ、ふ、布団……わわっ!」
……ガチャッ
憂「お姉ちゃん、入るよ~」
唯「ん、どうかした憂?」
梓(憂……ていうかなんで私隠れてるんだろ)モソモソ
憂「誰か来てなかった? 声が聞こえたけど」
唯「ああ、えっとね」
梓(私が遊びに……)
唯「ううん、誰も来ていないよ~」
梓「!?」
憂「そう……ならいいんだけどさ」
梓(え? え? え?)
……バタン
唯「ふう……」
梓「ち、ちょっと唯先輩!」バッ
唯「あずにゃんあまり大きな声出しちゃだめだよ~」シッ
梓「う……な、なんで私がいるの秘密なんですか?」ヒソヒソ
唯「ふふっ、だって~」
唯「あずにゃんは私だけの……」
梓「え……」チクッ
唯「他の人に見られたくないんだよ~?」
梓「あ、あの唯先輩、それって……」
唯「ふふっ?」ニコニコ
梓「……」ゾクッ
梓「か、帰ってもいいですか?」
唯「だ~め」ギュッ
唯「離してあげな~い」スリスリ
唯「はぁ……いい匂いだよぉ」クンクン
クンクン クンクン
梓「ひっ……!」
唯「いい匂いだよね、本当」
唯「私の部屋、あずにゃんの匂いでいっぱいにしてね?」ペロッ
梓「ひゃあ、く、首……」ピクッ
唯「かわいい……そんなあずにゃんにご褒美あげちゃう」
梓「ご褒美……?」
唯「……はい、これ」ガチャッ
カチッ
唯「な~んだ?」ニコニコ
ガチャガチャ
梓「手錠……ですか?」
唯「ぴんぽ~ん」
梓「や……やめて下さいよこんな……」
唯「ふふっ、さっき帰ろうとしたよね? だからコレをしないとって思って」
唯「あ、大人しくなったらちゃんと外してあげるからさ?」
梓「やあぁ、解除して下さいよ……」ガチャガチャ
唯「だめだってば~。ほら、ベッドに片方つけて」カチッ
梓「あ……」
唯「はい」
唯「あずにゃん、つかまえた~」ニコニコ
梓「ゆ、唯先輩……」ウルッ
唯「あはは、いいねその表情。最高だよ?」
梓「な、何かの遊びですよね? 時間が過ぎればちゃんと解除してもらえるんですよね?」
梓「唯先輩……!」
唯「ご飯はちゃんと持ってきてあげるからね。一緒に食べようね?」
唯「あ、それと」
唯「お風呂は夜、憂が寝るまで我慢してね? 後おトイレは……」
唯「ちゃんと私が責任持って処理してあげるから……ね」ニマア
梓「ひぃっ……」ブルッ
唯「ふふっ、大丈夫。そういう趣味はないから……我慢しないでちゃんと言うんだよ?」
唯「あ、さっきみたいに憂が来たらちゃんと隠れる事。いいね?」
梓「み、見つかったらマズイんですかぁ?」
唯「……あずにゃんは私だけに見られていればいいんだよ?」ニコッ
梓(う、嘘でしょ、ねえ……)
唯「ねっ?」
梓「……」
唯「あ、そういう態度とるんだ。ふ~ん……」
唯「ねえあずにゃん。晩御飯抜きでも、いいんだよ?」
梓「えっ!? な、なんでです……」
唯「気付かない? 手錠に繋がれて、ご主人様の私からご飯をもらう
中野梓」
唯「あずにゃんはもう、私のペットなんだよ?」
梓(ペ、ペット……)ゴクッ
唯「いい子にしてれば、ご飯もあげるしナデナデだってしてあげるよ。ちゃんと世話してあげるから……」
梓「そ、そんな。私、そういう趣味は……」
唯「ふふっ、じゃあ調教しないとね」
梓「調……教」
唯「これから私のペットとして、ちゃんと教育してあげる」
梓「……な、なにするつもりですか?」ブルッ
唯「ん~、まだわからないや。でもね、これだけは絶対」
唯「私に逆らっちゃダメだからね?」ニコッ
梓(ゆ、唯先輩がご主人様……)ゴクリ
唯「わかったかな?」
梓「わ……」
梓「わ、わかりたくありません……」
唯「……」ピクッ
唯「それは、どういう意味かな?」
梓「だって変ですよ……先輩と後輩なだけなのに、こんなの……」
唯「……で?」
梓「そ、それに憂にだってバレちゃいますよ。私が大きな声出せばすぐに……」
唯「……」ズイッ
梓(わ……!)
梓「ち、ちかい……」
唯「お口塞いじゃおっと」
梓「え?」
唯「んっ」チュッ
梓「!!」
唯「はぁっ、はぁ……」チュッ チュッ
梓(し、舌が……)レロッ
唯「……」クスッ
梓(か、勝手に……)ペロペロ
唯「……」スッ
梓「はぁ、あっ……」
唯「くすっ……何勝手にペロペロしてるのかな?」
梓「はぁ、はぁ」トローン
唯「私はちょっとお口塞いだだけなのにな~。こんな事されるなんて思わなかったな~」レロレロ
梓(唯先輩の舌、なんかエッチに動いてる)
梓(舐めたい……)ゴクッ
梓「あ、あのっ……!」
唯「大声だめだってば」ブチュッ
梓(ふわああぁ、き、気持ちいい……)チュッ
唯「んー、ちゅっちゅっ」
梓(溶けそう……)ペロペロ
唯「んっ」グイッ
梓(ああ、また離れる……)
唯「さっきからすぐにペロペロするよね?」
唯「あずにゃんてそんなにエロ猫だったんだ?」ニヤニヤ
梓「そ、そんな事……だってキスが気持ちよくて」
梓(言っちゃった……)
唯「だから、私はただ塞いでるだけだってば。ペロペロしちゃだめだよ?」
梓「で、でも……」
梓(もっとチューしたい)
唯「……んー、何か言いたげだね。ふふっ、ご主人様に何でも話してごらん?」ナデナデ
梓「は、はい」
梓(唯先輩とチューが出来るなら。ご主人様が唯先輩なら、わ、私……)
梓「先輩と……キスしたいです」
唯「ふふっ」
唯「だ~め」
梓「えっ……」
唯「ペットとキスなんてしないよ。私、そういう趣味はないもん」
梓「で、でもさっきはしてた……」
唯「あれ、敬語じゃなくていいのかな? もう構ってあげないかもよ?」
梓「し、してたじゃないですか……」
唯「ん~、そうだっけ。しらな~い」
梓「にゃぁ……」
唯「それとも何? あずにゃんは私とチューしたいのかな?」
梓「……」
唯「ん?」
梓「し、したい!」
唯「……敬語っ!」チュッ!
梓「んんんっ!?」ビクッ
唯「ふっ……ん」チュー チュー
梓(ふぁ、は、はげし……)ビクビク
梓(き、きもちいいよぅ……)ビクン
唯「ん~……ひゃんと敬語つかう?」レロレロ グイッ
梓「ち、ちゅかいまふ……」ピクッ
梓(やぁ、舌押し付けないください……)ビクン
唯「私のペットりなふ~?」ペロペロ チュッ
梓「は、はひぃ……な、なるぅ……」
唯「……」ピタッ
梓「な、なりますっ!」
唯「ふふっ……」チュッ
唯「危なかったね。次やったら……お仕置きだからね?」
梓(お仕置き……)レロレロ
梓(唯先輩にお仕置きしてもらえるなら、いいかも)
梓(はぁ……キスきもちいいよぅ)ペロペロ ペロペロ ペロペロ
唯「はぁ……んっ、涎でびちゃびちゃ」ツーッ
梓「糸ひいてますね……」ハァハァ
唯「エッチだね、あずにゃんは」ナデナデ
梓「そ、そんな事……」カアアッ
唯「ふふっ。そろそろご飯だからさ。私行かなきゃ」
梓「わ、私は?」
唯「あとでちゃんとご飯持ってくるよ~。あ、携帯渡しておくね、もし何かあったら電話して?」
梓「は、はい……」
唯「あ、当然みんなには内緒だからね。何か連絡来ても普通に返す事、いいね?」
梓「わ、わかりました」
唯「えへへ~いい子いい子」チュッ
梓「にゃぁ……」
唯「じゃあいってくるね~」
……バタン
梓「……一人だ」ポツーン
梓「んっ……」ガチャガチャ
梓「手錠」
梓「ペット」
梓「……」
梓「監禁……?」ゾクッ
梓(って、なにちょっと背中ぞくぞくさせてるのよ私)
梓「こんなの、いけないのに」
梓「いけない……はずなのに」ゾクッ
梓(どうしてこんなに、背中ぞわぞわするんだろう)
梓(ああ……)
梓「唯先輩、早く帰って来ないかな……」ゴロン
梓(お布団気持ちいい、唯先輩の匂い)クスッ
……。
梓「でも……さ」
梓「よく考えたらこんなのおかしい、よね?」
梓「なんか、歪んでるよ……」ポツリ
梓(そうだよ、さっきはキスでちょっと揺らいでたけど。普通にイチャイチャすればいいんだよね)
梓「むしろこんな扱いなんかされないで……」ガチャガチャ
梓「よし。来たらちゃんと言おう……」
梓「……にしても遅いな唯先輩」
梓「もう一時間もたってるのに」
梓(メールしてみようかなあ……)ポチポチ
梓「えっと」
梓『まだ私、このままですか?』
梓「と……送信」ピッ
梓「……」
トタトタ
梓(ん、足音?)
トタトタ
……ガチャッ
梓「あっ」
唯「……」
梓「ゆ、唯せんぱ……」
唯「あのさあ、あずにゃん」ハァ
梓「は、はい? あれ、なんか怒って……」
唯「ドア開けたのが憂だったら見つかってたよ? どうして布団に隠れてないのかな?」ツカツカ
梓「え……だ、だって……」
唯「だって? だめだよペットが言い訳しちゃ。せっかくご飯持ってきたのに、これじゃあ今夜はご飯なしかな?」
梓「い、いいじゃないですか。別に憂になら見つかったって……!」
唯「何? もしかして憂に見つけてほしいの?」
梓「そ、そういう意味じゃないですけど」
唯「ふぅん」ジトッ
梓(め、目が怖いよぅ……)
唯「まだペットになれてないみたいだね」
梓「な、なれるわけないじゃないですか……」
唯「その割には大人しく手錠されて繋がってるよね?」クスッ
梓「だ、だって……」
唯「だって何? 言い訳したらこのご飯が食べられなくなるよ。それでもいいなら言ってみなよ?」
梓「う……」グゥゥゥ
唯「あはは、そろそろ餌付けしてあげないとね。さ、ご飯食べよう、ね?」
梓(餌付け……)
唯「ほら、あ~んして?」スッ
梓「あ……」
梓「あ~ん」パクッ
唯「美味しい?」
梓「お、美味しいです」モグモグ
唯「たくさん食べていいんだよ。はい、もう一回あ~んして……」スッ
梓「そ、それくらい自分で出来ますってば! お箸貸して下さい、大丈夫ですから」アセアセ
唯「あずにゃ~ん、ペットはお箸なんて使わないよ」
梓「ゆ、ゆいせんぱ……」
唯「つ、か、わ、な、い、よ、ね?」ニコッ
梓「……」
梓「じ、じゃあ……食べません。いりません」プイッ
唯「あれ、反抗期入っちゃったかな?」クスクス
梓(なんでそんな余裕たっぷりで笑ってるんですか、もう……!)
唯「あずにゃ~ん?」
梓「……」プイッ
唯「一人で食べたい? 私のご飯のあげ方気に入らない?」
梓「は、恥ずかしいじゃないですか……あ~んなんて」
唯「気にしないでいいのに。そんなに一人で食べたい?」
梓「……出来れば」
唯「そっか。じゃあこれからずっとご飯は一人だよ?」
梓「えっ……」
唯「寂しいなあ。あずにゃんとご飯食べられないなんて」
唯「あ、あと」
唯「当然お箸やスプーンなんて使わせないから。猫みたいに貪って食べるんだよ?」
梓「にゃあぁ……」
唯「じゃああずにゃん、私はお風呂入ってくるから……」スッ
梓「ま、待って!」グイッ
唯「……」バッ
梓「あ……」
唯「け、い、ご」
バタン
梓「……」
梓「……」
ポチポチ
梓『待って下さいよぅ……』
ピッ
梓「……」
最終更新:2011年04月10日 21:20