泣きません、私絶対泣きませんから
先輩たちの最後のライブなんだから、我慢しなきゃってずっと思ってたんです
実際、リハとかでも大丈夫だったんですよ
でも……ふわふわ時間のサビの前にハモリの合図で唯先輩とアイコンタクトしたら、それまでの思い出が走馬灯みたいにフラッシュバックして……
どうしても耐えられなくなっちゃって……
何年経っても、思い出すと涙が出てきます

『放課後ティータイム・中野梓 インタビュー記事より抜粋』



卒業式の夜 深夜2時
軽音部部室

唯「なんかさー……“ありがとう”っていい言葉だよね」

澪「うん……そうだな」

紬「この部室にもありがとうだね」

唯「ホントだね……」

梓「は、はい……先輩……たちも……えぐ……ありが……ひっく……とう……うぐ……」

唯「あずにゃん……私たちこそありがとね」ギュッ

梓「唯……先輩……うわあああああん……」


屋上

律「ホラ」

純「あ、頂きます」ゴク

律「まだ未成年だけど今日くらいは……な」

純「律先輩もどうぞ」

律「サンキュ」グビ

純「部室行かなくていいんですか?」

律「泣いちゃうからやだ」

純「律先輩って実は涙腺緩い人?」

律「部長は大変なんだよ……あ、今は部長じゃないか」

純「ふふ……」

律「なあ純ちゃん……」

純「純でいいですよ」

律「ああ、純……梓のことよろしく頼む」

純「任せて下さい」

律「ありがとう、純も軽音部にいてくれたらなあ……」

純「私も軽音部入ってたらなあ……」

律「……乾杯しようぜ」

純「ういっす!」

律・純「乾杯!」カチャ

こうして私たちの高校生活は静かに幕を閉じた……


そして現在

唯「和ちゃん、純ちゃん、さわちゃん、憂……今日は来てくれてありがとね」

和「私も久しぶりにみんなに会えて嬉しかったわ」

純「私もです!」

さわ子「中身は変わってないようで安心したわよ」

唯「えへへ……」

憂「お姉ちゃん……今度のライブも絶対応援に行くね」

唯「ありがと~憂」

憂「お姉ちゃん大好き……」ギュッ

唯「私も大好き! みんな大好き! 今日はホントにありがとう!」


けいおん同窓会 おわり



12  ※おまけ
最終更新:2011年04月12日 23:38