某月某日 事務所にて
唯「ねえ、りっちゃん」
律「何だよ 私今忙しいんだけど」
平沢唯の呼びかけに、
田井中律はパソコンのキーボードを叩きながら怪訝そうに答える
唯「まだ終わんないのー?」
律「まーだまだ終わらないよ、で何?」
唯「私たちっていっぱい曲出してきたよね」
律「うん、そうだけど?」
唯「100曲あるかなー」
律「じゃあ数えてみれば」
唯「ぶーっ なんか冷たいよー」
律「忙しいのリーダーは! あ、そうだ」
唯「?」
律「数えるついでに曲名をそのパソコンに打ち込んでくれ あとで
リスト作ってライブの曲決める資料にするから」
律は向かいのデスクのパソコンを指差す
唯「任せたまえ!」ふんす
律「おーう、頼んだぞ」
唯「ところで何でりっちゃんと私だけなんだろ」
律「お前昼過ぎに来たから知らないんだっけ……」
唯「うん」
律「澪とムギは雑誌の取材 梓は同窓会」
唯「あー……憂がそんなこと言ってたよーな……」
律「そういうこと」
唯「あ、ちょっといい?」
律「今度は何だよ?」
唯「カップリングとか隠しトラックも書き出したほうがいいの?」
律「そうだな……そうしてくれ」
唯「ほーい」
放課後ティータイム 全曲リスト
1 Cagayake!GIRLS 唯
2 Happy!? Sorry!! 唯
3 Don't say Lazy 澪
4 Sweet Bitter Beauty Song 澪
5 翼をください 律・澪・唯・紬
6 カレーのちライス 唯
7 私の恋はホッチキス 唯・澪
8 ふでペン~ボールペン 唯・澪
9 ふわふわ時間 唯・澪
10 ギー太に首ったけ 唯
11 Sunday Siesta 唯
12 Heart Goes Boom!! 澪
13 Hello Little Girl 澪
14 Girly Storm 疾走 Stick 律
15 目指せハッピー100%↑↑↑ 律
16 Dear My Keys~鍵盤の魔法~ 紬
17 Humming Bird 紬
18 じゃじゃ馬Way To Go 梓
19 私は私の道を行く 梓
20 Lovely Sister LOVE 唯
21 GRADUATION 全員
22 『レッツゴー』 全員
23 GO! GO! MANIAC 唯
24 Genius…!? 唯
25 Listen!! 澪
26 Our MAGIC 澪
27 Utauyo!!MIRACLE 唯
28 キラキラDays 唯
29 NO,Thank You! 澪
30 Girls in Wonderland 澪
31 合言葉 全員
32 チャレンジ! 全員
33 ごはんはおかず 唯
34 U&I 唯
35 ぴゅあぴゅあはーと 澪
36 桜が丘女子高等学校校歌 全員
37 いちごパフェが止まらない 唯
38 Honey sweet tea time 紬
39 五月雨20ラブ 澪
40 ときめきシュガー 澪
41 冬の日 唯
42 天使にふれたよ! 律・澪・唯・紬
43 放課後ティータイム 全員
44 あめふり 唯
45 Oh My ギー太!! 唯
46 しあわせ日和 唯
47 青春Vibration 澪
48 蒼空のモノローグ 澪
49 ??? 律
50 ??? 律
51 ??? 紬
52 ??? 紬
53 ??? 梓
54 ??? 梓
55 Come with Me!! 全員
56 BATON OF FOREVER 律・梓
57 DESTINY 全員
唯「57曲かー……バージョン違いとか編曲したやつも入れると80曲くらいいくんだけどなー」
唯「りっちゃんできたよー」
律「おうご苦労さん、それで何曲なんだ?」
唯「うーんとね、57曲」
律「57か……リアクション取りづらいな」
唯「100曲にはまだまだだったね」
律「そうだなー あ、ちゃんと保存しとけよ」
唯「分かってるよー」
律「さーて……もうひと頑張りしますか」
唯「ファイトだりっちゃん!」ふんす
『ある日の二人』
私立桜ケ丘女子高等学校
中野梓の通うその学校には軽音楽部があり、梓はその部に所属している
梓の肩書は『軽音楽部部長』
まだ軽音部としての歴史は浅いが梓はこの桜高軽音部の七代目の部長だ
梓「えーと……確かこの辺に……」
部室に入った梓は鞄の中身をガサゴソと漁り、何かを探しているようだ
梓「あった」
取り出したるは一枚の紙切れ
純「おーっす部長ー」
梓「あれ? 今日純ジャズ研に顔出すとか言ってなかった?」
純「今、自主練させてるトコ お茶飲みにきたんですよー」
梓「言っとくけど淹れないからね、自分で淹れてよ」
純「分かってるってー あ、そうだ」
梓「ん?」
純「さわ子先生、その日ちょうど別な用事あるんだって」
梓「そっか……じゃあ私たちだけで行く形になっちゃうか……」
純「ソレ、提出明日までだから気をつけてよ」
純は梓の持っている紙を指差す
梓「分かってるよ、純も印鑑忘れないでよ 一応副部長なんだから」
純「一応ってなんだ一応って」
梓「でも先生が来れないならこの引率責任者って誰にすればいいんだろ?」
純「さあ? ジャズ研は合宿とかしないし私は書いたことないからなー」
梓「あ、そうだ」
梓は何事か思いつき、携帯電話を取り出す
純「(ああそういうこと……)」
梓「あ、もしもし律先輩?」
律『おー梓どうした?』
梓「ちょっと聞きたいことが……」
律『よかろう! 言ってみろい」
梓「部活動外泊届の引率責任者ってところって誰の名前書けばいいんですか? さわ子先生は駄目でした」
律『部活動外泊届……?』
梓「ホラ、合宿したりする時に学校側に出すアレですよ」
律『あー何となく思い出したわ』
律『そこは基本的に顧問か部長の名前書いて出せばOKだ 部長と副部長は印鑑押さなきゃいかんぞ、まあ梓と純だし大丈夫か』
梓「ふふ……」
律『ん? どした?』
梓「いえ、律先輩変わらないなーって思って」
律『あのなあ……私だって少しは変わったんだぞー』
梓「はいはい、今度会った時にたくさん聞きますから」
律『中野ぉ!』
梓「あはは、じゃあ律先輩ありがとうございました」
律『おう、またな』
電話を切ると梓は一息つく
純「相変わらず律先輩のこと大好きだね梓は」
梓「そ、そんなんじゃないって……とにかく純も書いてよ」
純「へいへい」
中野梓は純に紙切れを渡すと立ち上がった
梓「(先輩……私たち頑張ってるよ)」
梓「(だから……また導いて下さいね)」
『ある日の二人』 おわり
最終更新:2011年04月12日 23:45