──アイス屋
唯「おいしー♪」ペロペロ
律「夏はアイスに限るよなー」
澪「結局二人とも一段か」
律「しょうがないだろーお金がなかったんだから」
唯「あんまり食べると憂に怒られちゃう」
梓「…」ペロペロ
紬「梓ちゃんだんまりしてどうしたの?」
梓「…いつまでもこんなことしてていいんですかね」
紬「え?」
梓「もう夏休みになるのに練習すらまともにやらないですし…」
紬「うーん…大丈夫よ」
梓「そんなむちゃくちゃな…」
紬「でも部活してるときの梓ちゃんとても楽しそうよ」
梓「それは!…楽しいですけど…」ボソ
紬「うふふ、隙あり♪」ペロ
梓「あ!ああ…」(これって間接キス…!)
紬「も、もしかして嫌だった?…ごめんなさい」
梓「いえ!ありがとうございます!」
紬「?…梓ちゃんもわたしの食べる?」スッ
梓「へ、あ…はい。あーん…」(ムギ先輩の…ムギ先輩の…)ドキドキ
律「お!ムギのアイス美味そうだな!いっただきい」パク
紬「あらっ」
梓「!!…」ポカポカ
律「いてっいてて。何だよ梓ぁ」
──梓の家
梓「せっかくムギ先輩と間接キスできるとおもったのに…律先輩のバカ」
梓「はー、これからどうしよう…」
梓「…そういえば」
「ごめんごめん。そうだねー、好きな人に振り向いてもらうには…」
「もらうには?」
「やっぱり二人っきりでお出かけじゃないかなあ」
「そ、それってデートじゃ…」
「そうともいうかもねー」
「うう…」
梓「でもよく考えたら女の子二人でお出かけなんて普通だよね…」パカッ
梓「ムギ先輩ムギ先輩…あった」カチカチ
梓「なんて送ればいいのかな。ふ、二人きりで遊びませんかとか…なんか怪しいかな」
梓「ううん、弱気になったら負けだ!」カチカチ
──紬の家
ピローン♪
紬「あら、梓ちゃんからメール」パカッ
こんにちは梓です
もしよければ今週の土曜日に一緒にお出かけしませんか?
本当に、本当にもし良ければですけど…
紬「まぁ…うふふ♪」カチカチ
──梓の家
ピローン♪
梓「あ…」パカッ
良いわよ♪
梓ちゃんと二人でお出かけなんて初めてだからなんかドキドキしちゃう
梓「やったあー!」バタバタ
梓「っと、お礼のメール送っとかなきゃ…」カチカチ
梓「えへへ、早く土曜日にならないかなあ」
──土曜日
梓「早く来すぎちゃったかな…」
紬「梓ちゃーん」タッタッタ
梓「あっムギ先輩、おはようです!」
紬「ごめんなさい、待った?」
梓「いえ、今来たところです」
紬「梓ちゃんの服かわいいわね」
梓「そそそんなことないです!ムギ先輩こそとてもかわいいですよ!」
紬「あらそう?ありがとう♪」ニコ
梓「えへへ」
紬「じゃあどこいこっか?」
梓「えっと、ギターが見たいんですけど…いいですか?」
紬「ええ、もちろん」
───楽器店
梓「これいいなあ…って高い…」
紬「まけてくれるか聞いてきてあげようか?」
梓「えっいいですいいです!今日は見にきただけですし」
紬「遠慮しなくてもいいのに…」
梓「あははは…」
紬「あ、このピック梓ちゃんに似合いそうね」
梓「ネコだ…かわいいですね」
紬「気に入ったの?…すいませーんこれくださーい」
梓「え!?自分で買いますから大丈夫ですよ!」
紬「もー、これぐらいプレゼントさせて?」
梓「でも…」
紬「はい、梓ちゃん」スッ
梓「あ…ありがとうございます」ギュウ
紬「うふふ」
───
梓「そろそろお昼ですけど…ムギ先輩お腹空きませんか?」
紬「うーん…実はちょっと」
梓「えーとどこか食べるところは…あっあそこにしませんか?」
紬「まぁ、あそこで食べるの私初めて」
梓「え!?…あははは」(やっぱりお嬢様だ…)
───
梓「ムギ先輩きまりました?」
紬「どれもすごく安いのね」
梓「ええ、それが売りですし」
紬「じゃあ私はドリアにしようかな」
梓「私はカルボナーラとドリンクバーで…ムギ先輩はドリンクバーいりますか?」
紬「梓ちゃん、ドリンクバーって何?」
梓(ドリンクバーも知らないんだ…)「えーと、ジュースが飲み放題になるんです」
紬「まぁすごい!それじゃあ私も頼むわ♪」
梓「わかったです」ポチ
店員「ご注文はお決まりでしょうか?」
梓「えと、ドリアとカルボナーラ、ドリンクバー二つ」
店員「かしこまりました」スタスタ
紬「梓ちゃんすごい!いつ店員さんを呼んだの?」
梓「このボタンを押すと店員さんがくる仕組みなんですよ」
紬「へえー」スッ
梓「押しちゃだめですよ!?」ギュッ
紬「きゃっ」
梓「あっごごごめんなさいです…」パッ
紬「私こそごめんね、初めてだから興奮しちゃって…」
梓「あはは…ムギ先輩意外とおっちょこちょいですね」
───
紬「ふー、おいしかったわ」
梓「満足してくれてよかったです」
紬「次はどこかいきたいところある?」
梓「えーと…すいません…決めてないです」
紬「うふふ、謝ることないのよ?」
梓「…はいです!」
───
梓「本当にブラブラするだけで終わっちゃったです…」
紬「あら、私は梓ちゃんと一緒に歩くだけで楽しかったわ♪」
梓「ムギ先輩…」
紬「でも、何で私を誘ってくれたの?」
梓「へ?」
紬「ほら、梓ちゃんって私より唯ちゃんと遊んでるイメージあるから」
梓「そ、そうですか?」
紬「誘われた時驚いちゃった」
梓「えと、ムギ先輩を誘ったのは…」(言うなら今しかないよね…)
紬「?」
紬「私が…?」
梓「あったかぽわぽわだからです!!」
紬「え…?」
梓「え!あ、ちが!」(私のばかあぁぁぁぁ)
紬「…ありがとう、梓ちゃん♪」ニコ
梓「あはははは…」
───
紬「じゃあここで」
梓「今日は本当に楽しかったです!」
紬「私こそすごく楽しかったわ。初めての体験も色々あったしね」
梓「良ければまた遊んでくださいです!」
紬「うふふ、喜んで」
梓「ありがとうございます!」
紬「いえいえ。じゃあまた明後日学校でね」
梓「はい、さようならです!」
──梓の家
梓「うぅ、最悪だよ…完全にチャンス逃しちゃった…」
梓「はー…もうこのままの関係でもいいかな…」
──数日後
澪「今年の夏も合宿をするぞ」
梓「合宿?」
律「あーそういえば梓には言ってなかったっけ」
唯「去年の夏ムギちゃんの別荘で合宿したんだよー」
梓「べ、別荘ですか…」
紬「あんまり大きくはないけど…」
律「なーに言ってんだか。すっげーでかかったんだぜ」
澪「でもムギ、今年も別荘貸してもらえるのか?」
紬「ええ、大丈夫よ。去年とは違うところになっちゃうけど」
唯「わーい!今度は海?山?」
紬「海よ♪」
律「こりゃ泳ぐしかないですなー」
唯「水着買わなきゃ!」
梓「あのー…澪先輩、軽音部の合宿ですよね?」
澪「何も言うな…」
──別荘
律「うわー…」
唯「すごく…」
梓「おおきいです…」
紬「一番大きいところは借りれなかったの…ごめんなさい」
澪「いや、十分すぎるぞ」
梓「一番大きいところはいったいどれだけなんですか…」
───
律「じゃあ早速泳ぐぞー!」
唯「泳ぐぞー!」
澪「待て」ガシッ
律「離せえー!」
唯「りっちゃんが捕まった!」
澪「今年こそ練習をしっかりするんだ」
唯「えーあそびたーい!」
澪「…じゃあ多数決を取ろう。私は練習」
唯律「遊ぶ!!」
梓「練習がしたいです!」
澪「ムギは…?」
紬「遊びたいです♪」
梓「んな!ムギ先輩!?」
澪「まさかの裏切り!?」
最終更新:2010年01月12日 03:09