純「お風呂沸かしてきますね」

唯「お願いします」

純「漫画でも読んでてください」

唯「ほーい」


唯「おお、これ面白そう」

ぱらっ


純「もうちょっとしたら沸きますよー」

唯「純ちゃん純ちゃん!ページめくってたらこんなの出てきた」

純「え?なんですか?」

唯「ほら、純ちゃんの髪の毛!」

純「あ、ホントだ。ってわー!駄目ー!」

唯「えっなんで?」

純「だってそれ……返して!」

唯「ごめんね。まさか陰毛だとは」

純「これからはもし見つけてもスルーしてください」

唯「はい」

純「あ、お風呂沸いたかな」

唯「わーい入ろう入ろう」

純「えっ先輩から入るんですか?」

唯「う、うん。そのつもりだったけど」

純「私が言うのもなんですけど…少し遠慮とかしてくださいよ」

唯「えー、たまには先輩らしいところ見せたいもん」

純「偉ぶってるだけじゃないですか!今日の唯先輩は何一つ先輩らしくありませんよ!」

唯「そもそも私純ちゃんの先輩じゃないんだけどね」

純「開き直っちゃった」

純「一番風呂は私って決めてるんです!」

唯「分かったよぉ。適当に遊んでるね」

純「あんまり散らかさないでくださいよ」

唯「純ちゃんの頭は散らかってるよね」

純「もう髪の毛ネタ禁止!」

唯「ええ?かわいいのに~」


純「とにかく、お風呂入ってきます」

唯「はーい」




純「はぁ。何かめちゃくちゃ疲れた……やっぱ憂って凄いんだなぁ」

純「あー、温かい」

ガラッ

純「!?」 ビクッ

唯「お邪魔しまーす」

純「わー!何で?わー!!」

唯「あっ今度こそ陰毛だ!」

純「当たり前じゃないですか!出てってくださいよ~」

唯「純ちゃんの背中流してあげようと思ったのにー」

純「結構ですから!間に合ってますから!」

唯「純ちゃんも髪の毛濡らすと結構ぺったりになるんだね」

純「そのときだけですけどね」

純「って結局入って来ちゃったよこの人」

唯「純ちゃんお背中を~」

純「ああ、はい。それじゃあもうお願いしますよ」

唯「…ヤケになってない?」


唯「純ちゃん気持ちいいー?」

純「は~い」

唯「ジャズ研楽しい?」

純「まあまあ楽しいです」

唯「そっかー」

純「軽音部はどうです?」

唯「知っての通りです」

純「そうですかー」

純「交代しましょうか先輩」

唯「いいの?」

純「いいですよ」

唯「じゃあ頭で洗って~」

純「私の頭はスポンジじゃありません!」

唯「いい感じにしっとりしててそれっぽいよ?」

純「それっぽいよ?じゃないです!却下です!」

唯「純ちゃんって自分のスキルを半分も活かせてないよね」

純「私だって直毛に生まれたかったっ」

唯「羨ましい?」

純「羨ましいことは羨ましいですけど、唯先輩だってくせ毛じゃないですか」

唯「えー、純ちゃんから見たら超絶150キロストレートだよ」

純「はいはい」

唯「今日家の近所でツバメの巣を見たよ」

純「そうなんですか」

唯「純ちゃんも鳥飼わない?」

純「どんなビックリ人間ですか」


純「そろそろお湯浸かりましょうか」

唯「そうだねー」

純「2人で入るとかなりキツキツだと思いますけど」

唯「仕方ない仕方ない」



純(うぅ…全然足伸ばせられない)

純「?」

純「うん?」

唯「♪」

純「陰毛サワサワしないでください!」

唯「うわっバレた」


純「着替え持ってきますね」

唯「お願いします」

純「私のパジャマですけど、いいですよね」

唯「うん、ありがとう」

唯「……」 キョロキョロ

純「毛はついてませんよ」

唯「分かってるよ!」

――――

唯「寝ようか純ちゃん」

純「え、早くないですか?」

唯「だってもう眠いよ?」

純(私の200倍くらいマイペースな人だなぁ)

純「じゃあ寝ちゃいましょうか」

唯「うん」

純「2人でこのベッドに寝ます?」

唯「純ちゃんにひざ蹴りされそう……」

純「そ、そこまで寝相悪くないと思いますよ。多分」

純「枕が1つしか無いですね」

唯「じゃあ私純ちゃんの髪を枕にするよ」

純「やめてください」

唯「それなら下の毛」

純「今すぐ帰ってください」

唯「冗談だよ冗談」

唯「別に枕無くても眠れるよ」

純「最初からそう言ってくださいよぉ」


純「おやすみなさい唯先輩」

唯「おやすみ純ちゃん」

純(あっ明日も行きのバス代貸さなきゃ)

唯「むにゃむにゃ」

純(もう寝ちゃったのか先輩)

唯「あ、純ちゃーん」

純「えっ何ですか?」

唯「純ちゃんじゃなくてミッ○ーだった」

純(寝言かよ。どんな夢見てるんですか!確かにシルエットは少し似てるかもしれないけど…)

純(面白いなぁ唯先輩って。もっと仲良くなりたいな~なんて)


~~~

  憂「お姉ちゃん、朝だよ」

  唯「あれ、憂おはよう」

  憂「おはよう、ごはん出来てるよ」

  唯「わーい」

  憂「焼きそばだよ!」

  唯「え?朝から焼きそば?」

  憂「そうだよ、いっぱい食べてね」

  唯「いただきまーす!」


~~~


唯「おいしいね憂~」 ムニャムニャモグモグ

純「痛ーい!髪の毛食べるなー!もう二度とこの人は家に呼ばない!」


おしまい



最終更新:2011年04月30日 21:09