「お姉ちゃんお帰り♪」チュッ

「えへへ~♪ただいま♪」チュッ

お姉ちゃんとは挨拶の度にキスするのが決まり事です。いつからかは覚えていませんが確か小さい頃にお父さんとお母さんがいってきますのキスをしていたのを見たのを真似したのが始まりだったと思います。

一度姉妹でキスするのは変だって和ちゃんが言ったのですが欧米では当たり前だとお隣のTommyおばあちゃんが言っていたので我が家では変な事ではなく普通の事として受け入れられてます。

「お姉ちゃん、朝だよ~♪」チュッ
「うい、おはよ~♪」チュッ
おはようの時にもキス

「行ってきまーす♪」チュッ
「ただいま♪」チュッ
行ってきますの時もただいまにもキス、

「お姉ちゃんありがとう」チュッ
「どういたしまして」チュッ
ありがとうの時にもキスは欠かせません。

敬愛を示すのに感謝を表すのに取り敢えずの挨拶に…etc
ありとあらゆる節目節目に私達は姉妹ではほっぺにキスをし合うのが普通でした。

でも最近私達は変です。
挨拶の度にほっぺにキスをするのはいつもの通りですが何かすっきりとしません。お姉ちゃんも同じなのかキスをした後にもう一度キスをしたりハグをしたりと色々してきます。
でもなかなか良い解決法は見つかりません。

和ちゃんに相談したのですが、「このバカップル!!」と言われただけで解決できませんでした。
和ちゃんは幼なじみの癖に意外と薄情です。

どうしたらいいか分からず、今日も悶々とした気持ちのまま一日が過ぎもう夜です。
お姉ちゃんとはおやすみのキスも済ませています。
今夜もどうすればこの気持ちを解決できるのかを考えながら寝ることにします。

トントントン。

少しうつらうつらして来た頃にドアがノックされました。

「憂、起きてる?」

お姉ちゃんが小声でドアの向こうから聞いてきます。

「うん。」

「入るね。」

さっき見たパジャマ姿のままのお姉ちゃんが入ってきました。

「どうしたのお姉ちゃん?」

「あのね、私どうしたらいいか分かったんだ。」

少し思いつめた感じでお姉ちゃんが口を開きました。
私も真剣な表情でお姉ちゃんを見つめてしまいます。

「あのね、解決するには…キ、キスすればいいと思うんだ。」

「いつもしてるよ?」

「そうじゃなくてもっと大人の…お父さんとお母さんがたまにしてるやつ。」

お父さんとお母さんがたまにしてるキス…ちゃんと見た事はあまりありませんが一度見た時はすごいドキドキした覚えがあります。

「あのキスをやればきっと悶々とした気持ちも消えると思うんだ。」

「でも…。」

やり方もよく分かりません。それになにかいけない事のような気もします。
でもお姉ちゃんがせっかく考えた方法です。無下にする訳にもいきません。

「うい…。」

お姉ちゃんの寂しそうな声で意を決しました。

「おねえちゃん、やろう!!」

「うん。」

「でもどうやってやるの?」

「えっと…たしか…。」

そういってお姉ちゃんが私の顔を両手で挟みます。

「こうして顔を近付けて…」

息がかかるぐらいにお姉ちゃんの顔が近付きます。

「で…。」

お姉ちゃんの唇が私の唇にそっと触れました。

唇がいったん離れ

「私のする通りにしてね。」

お姉ちゃんはそう言うとまた唇を触れ合わせました。

唇をくっつけあってるとお姉ちゃんが舌を伸ばしてきて舌が歯茎に触れます。
口を少し開けお姉ちゃんの舌と私の舌を触れさせました。
お姉ちゃんが舌を伸ばしてきたので私も舌を伸ばします
お互いに舌を伸ばしあってできる限り舌を絡め合わせました。

お姉ちゃんの言う通り出来る限り舌を絡め合っていましたが息が続かなくなってきました。
でも舌を絡めるのを止めたくありません。
手をお姉ちゃんの後ろに回して…お姉ちゃんの手もいつのまにか私の後ろに回っていました。

不意にお姉ちゃんの唇が離れました。
が、すぐに唇がまた触れます。
今度は私から舌を絡ませます。

だいたい十分ぐらいそうやって舌を絡ませあっていったん離れてまた舌を絡ませて…を繰り返しました。

お互いに少し満足したのか一旦離れます。

「憂、どう?これならキスの後変な気持ちにならないでしょ?」

「でもキスした後、ドキドキする…。ねえお姉ちゃん、もっとしていい?」

「お姉ちゃんも憂と同じ気持ちだよ。」

そうしてその日は朝までずっとキスをし続けていました。

「キスの後悶々としない為にこれから二人でするキスは全部大人にキスにする!!」

と決めたのは私が小学6年生の頃の話でした。



おしまい…でいい?



最終更新:2011年05月08日 21:50