澪「所詮バカ律だな」ムク
梓「三次元に依存しないとダメとは、見込み違いでしたね」
律「なに!?」
澪「いいか? まず肉欲ありき、話はそこからだ」
梓「無から有を生む妄想力なくば覚醒は無いです」
律「だから入門って言ってるだろ」
紬「それで唯ちゃんはどうするの?」
唯「いや……私はノーマルだし」
バーン!
和「話は聞かせてもらったわ。唯にバカな事を教えないでちょうだい」
唯「和ちゃん!」
和「イチロー×松井以外の選択肢など邪道」
唯「は?」
和「本当はお互いに認め合っているのに、世間がそれを許さない」
和「また、決して同じチームになる事も許されない」
和「愛し合っているのに決して結ばれない……」
和「あぁ! これ以上の悲劇があるというの!?」
唯(和ちゃんの頭が一番の悲劇だよ……)
律「げ、現実100パーセントかよ」
澪「引くなぁ」
梓「ゲス」
紬「……」
和「分かってないのはあんた達よ!」
和「カップリングで一番大事なのは対比」
和「アベレージヒッターのイチローとホームランバッターの松井」
和「マスコミの前で粋がるイチローと真摯な松井」
和「相反する属性が互いの良さを引き出すのよ!」
律「確かに言う通りだ」
澪「ぐぅの音も出ない……」
梓「さすがのメガネですね」
和「良い? どうせやるならトコトンやらなきゃダメ!」
和「大学へ提出する小論文は『松井のバットで年間二百安打』にしようと思ってるんだから」
和「でも私にも責任はあるわね」
和「幼馴染だっていうのに、全然唯を教育してこなかったんだから」
唯「それはもう洗脳じゃないかな」
和「そもそも唯って野球のルール知ってた?」
唯「あんまり」
和「屈強な男が硬くて長い棒状の物で、白い物を遠くに飛ばすのよ」
紬(間違ってはいないけど)
和「最近はダル×田中も熱いわね」
唯「ダルビッシュは知ってるよ! カッコ良いよね!」
律「ダルドッピュ」
和「屋上」
和「二度と私の前でサセコを連想させない事。わかった?」
律「は、はい……」ガクブル
和「じゃあ私はもう行くから、唯に余計な事教えないでね」
和「唯はナベツネ×辰徳で育てるんだから……」ニヤリ
バタン
唯「やってられないよもう……」
紬「やさぐれないで唯ちゃん」
唯「もうムギちゃんしか味方はいないよ……女の子好きな方がマシだよ」
紬「うふふ」
紬「私の趣味が百合だけと思ったら大間違いよ」
紬「お察しの通り、私は百合スキー」
紬「しかしいくら華の女子高とはいえ限界はある」
紬「そもそも学校生活とは一つのサイクル」
紬「繰り返される毎日では同じネタしか拾えない……」
紬「私はずっとその事を悩んでいた」
紬「そしてある日、とっておきの解決法を見つけたの」
紬「一気に倍……いえ、それ以上のネタを得る方法」
律「まさか」
澪「あの禁断の奥義を」
梓「習得していると言うのですか!?」
紬「そう……男体化よ」
紬「例えば梓ちゃん」
梓「はい?」
紬「あなたがショートカットにして短パンになったら……」
紬「しかも生えてない事をコンプレックスにしていたら……」
紬「ふふ、うふふふふふふふふふ」
紬「ショタは魔窟……」
律「こいつ……友人をオカズにしてやがる……しかも性別反転だと……」
澪「なんという戦力差なんだ……」
梓「勝てない……」
唯(えーと、110番……救急車が先かな?)
紬「正直言うと男性って少し苦手だけど……」
紬「元が唯ちゃん達なら平気。それどころか大好物よ」
唯「吐きそう……」
紬「唯太のゲロ直飲みのチャンスよ! 律男!」
律「私もそれだけは無理……」
紬「澪吉!」
澪「いやいやいやいやいやいやいや」
紬「梓くん!」
梓「自分でやって下さい!」
紬「皆意外と腑抜けねぇ」
澪「お前が強過ぎるんだ!」
紬「澪ちゃんはね、ロングヘアーをポニーで纏めた優等生なの」
紬「マクロスのアルトって言えば分かりやすいかしら」
澪「話聞けよ」
紬「あ、梓ちゃんは眼帯キャラでもあるからね」
梓「黒執事のぼっちゃんみたいな?」
紬「ザッツライト」
唯「うぇ……うぇ~ん! 怖いよ~!」ビービー
紬「あらあら、唯太を泣き止ませるには澪吉が優しく背中を擦ってあげるのよ」
澪「こ、こうか?」スリスリ
唯「うぇ……ひっく」
紬「現 実 始 ま っ た わ !」
律(ダメだ……乗せられちゃダメだ!)
紬「りっちゃんは唯一の運動部でね、サッカーの県代表なのよ」
律「なんか良い評価だな」
紬「律男に群がる後輩達、しかし律男は唯太しか見えない……ぐふふ」ジュルリ
紬「ヤンデレには気をつけてね律男」
律「突っ込みどころ満載だが、まずネーミングセンスを何とかしろ」
澪「……もしかして」
紬「ん?」
澪「唯が総受けなのか?」
紬「もちろん!」
唯「受け?」
梓「簡単に言うと、全員が唯先輩狙いって事です……男になった私達が」
唯「うわぁぁぁぁ!」
唯「やだやだぁ!」
澪「お、落ち着け唯太! 全てムギの妄想だ! 悪い夢だ!」
律(唯太呼びしてるがな)
紬「でねでね! 三人で仲良くやってたのに、梓くんが入ってきて……」
梓「ふむふむ」
バーン!
さわ子「いい加減にしなさい!」
唯「さわちゃーん!」ダッ
さわ子「よしよし、怖かったわね」ナデナデ
唯「うぇ~ん」
さわ子「もう皆素人なんだから……」
さわ子「憂ヘタレ攻め唯太受けでしょうが!!」
唯「死のう」
…
唯太『ただいま』
憂『お兄ちゃんお帰り!』
唯太『この匂い……またカレーか』
憂『だってお兄ちゃんがカレー好きって』
唯太『いくら好きでもこう続くとな……』
憂『ご、ごめん……』ウルウル
唯太『あぁもう泣くなよ。面倒くさい』
憂『だ、だって……お兄ちゃんに嫌われたらって思うと……』グス
唯太『たった一人の弟を嫌うわけないだろ?』ナデナデ
憂『お兄ちゃん……』
唯太『さ、飯にしよう』
憂『あ、あのね。その前に…………ただいまのチュー、して欲しいな』
…
さわ子「はいここ基本だから」
梓「勉強になります!」
唯「あはははは! あはははははは!」
律(同性愛に性別反転に近親相姦……とどめに教師からの発信じゃこうもなるよな)
さわ子「ちなみに律男も聡くんと……」
律「うわぁぁぁぁぁ! 聞きたくない聞きたくないぃぃぃぃ!」
紬「澪吉との取り合いですね!?」
さわ子「さすがムギちゃん、飲み込みが早いわ!」
唯「もうやだ! こんな部なんてやめてやる!」
澪「唯太!」
紬「イベントキマシタワー!」
さわ子「きっとこの後、心配した憂と……」
梓「け、見学に行かなくちゃ!」
律(助けてやりたいけど、私も自分の近親ネタが足にきてる……)
唯「うるさい! 皆嫌い!」
紬「ツン期入ったー!」
梓「仲直りイベントは神回の可能性が高いです!」
さわ子「なんて優秀な子なの」
唯「ダメだ……何言っても無駄だ……」
…
唯「とにかく今日はもう帰る! ギー太、行くよ!」
紬「……」
澪「……」
律「……」
梓「……」
さわ子「……」
唯「な、何?」
さわ子「私達はとんでもない見落としをしていたわ」
紬「ええ」
梓「唯太×ギー太……」
澪「こんな身近に最高の素材があったなんて」
律「まだまだ甘いな、私達も」
唯「……………………さよなら」
……
唯「っていう事があってね。もう今日は最悪だったよ」
憂「へ、へぇ……皆さんがそんな……」
唯「二次創作ならまだしも、友達をオモチャにするなんて最低だよ!」フンス
憂「まぁ……口に出すべきじゃないよね」
唯「大体皆何にも解ってないよ!」バンバン!
憂「?」
唯「触手が最強なの! それ以外は全部ごみくず!!」
憂「え?」
唯「レイプ目最高!! 卵なんか産み付けられたらもうたまんない!!」
憂「もしもし、救急車を一台……いえ、頭の方が少し……」
おわり
最終更新:2010年01月14日 00:49