梓「………」ゴクッ
梓「う…嘘……だよね……」
梓「でもこれ…二日前のものだし……」
ベーシスト「はぁ…見つかっちまったか…」
梓「!?お…お父さん!!」クルッ
ベーシスト「あぁ…それは俺の楽器の買取証明書さ…」
梓「な…なんで…?」
ベーシスト「………」
梓「なんで…あんなに大事にしていた楽器を売ったの…?」
ベーシスト「………」
梓「また黙ってないで何とか言ったらどうなのっ!!」
ベーシスト「…けじめ…ってやつだ…」
梓「はあ!?」
ベーシスト「母さんがなんで倒れたか分かるか?あれは音楽を続けたいという俺のわがままのせいなんだ…」
梓「………」
ベーシスト「そりゃあ…夢と現実の区別くらいは俺にだってつくさ…だけどよ、俺はやってみたかったんだ…音楽をよ…もちろん、母さんも同意した…」
ベーシスト「まぁ、しかし、夢とギャップがあるからこそ現実なんだろう…その埋め合わせを母さんにはきつかったのだろう…だからあんなことに…いつまでも俺が音楽を続けるから…」
梓「………」グッ…
ベーシスト「だから決めたんだ…この歳まで夢を追い求めることなんかしないで守るべき人を守ることに専念しようと…!」
梓「………」ググッ
ベーシスト「はは…母さんが倒れてからやっとこんな当たり前のことに気づくなんて…本当にアホだな俺は…はは…」
梓「……もの…」
ベーシスト「……ん?今なんて…」
梓「臆病者って言ってんのよっ!!」
ベーシスト「!?」
律『逃げるんですか…?』
ベーシスト「くっ……」
梓「お母さんが倒れたから夢を諦める?ふざけるんじゃないわよっ!!お父さんの夢ってそんなに安っぽいものなの?」
ベーシスト「そ…それは…」
梓「そんな夢とお父さんにお母さんが振り回されたというわけ?お母さんを…お母さんをバカにしないでよっ!!」
ベーシスト「っるせぇっ!!ガキがごちゃごちゃと分かったように言うなっ!!」
梓「………」
ベーシスト「………」
梓「…ち、違うよね…?本当はお父さん…こんなこと…決めたくなかったんだよね…」
ベーシスト「う……」
梓「あ…あのさ…私、バイトするからさ…お父さんだけ家のこと…背負いこまないでよ…ね?私も手伝うことがあれば手伝うからさ…」
ベーシスト「………」
梓「だから…私だけ何も気にしないで良いなんて…言わないでよ…家族じゃない…私もう高校生なんだよ…?」
ベーシスト「だがお前は…まだまだ子どもだ…そんなことをさせるわけには…」
梓「臆病者っ!!分からず屋っ!!もう、お父さんなんて…お父さんなんて……グスッグスッ…」
ベーシスト「………」
梓「……だいっきらい…」ダッ
ベーシスト「………」
ベーシスト「本当…俺ってアホだよな…」
~~
梓「こ…これがあったことの全てです…グスッ…グスッ」
澪「…実はムギから昨日、梓のおじさんの楽器らしきベースが楽器屋に買取されたということを聞いたんだ…まさか本当に梓のおじさんのベースだったとは…」
梓「グスッ…グスッ…」
澪「………」
梓「わ…私……」
澪「ん…?」
梓「私…お父さんのベースを弾く姿を小さい時から見てきました…」
澪「………」
梓「お父さんの様なずっとずーと好きなことに諦めない…そんな人になりたかったんです…いつか…お父さんとお母さんとでセッションしてみたい…あのライブハウスで演奏してみたかったんです…グスッ…」
梓「なのに…グスッ…なのに…お父さん…勝手だよ…勝手すぎるよ…うぐっ…うっ…」
澪「梓……」
ギュッ
梓「! み…澪先輩…」
澪「気が済むまで私に抱きついていいよ…そして思いっきり泣けばいいさ…」
梓「…うっ…うっ…む…むねぜんぶぁ~い!!」ギュー
澪「」
梓「ヒック…グスッ…グスッ…」
澪「…もう落ち着いた?大丈夫か?」
梓「は…はい…でも……」
澪「ん?どうしたの?」
梓「私…お父さんに酷いこと言っちゃっいましたね…」
澪「………」
澪「梓…謝りに行こう?私も一緒に行くからさ…ね?」
梓「む…胸先輩…!はい!」パアァ…
澪「………」
澪(もうつっこまないからなっ!)
澪「梓、そろそろ行こうかと思うけど、大丈夫?」
梓「は…はいっ!すいません…澪先輩…忙しいのに…」
澪「そういうことは気にしないの!私が好きでやっているだけなんだから…」
梓「胸s…あ、澪先輩!」
澪「……な…何かな…?」
澪(落ち着け私!梓はちょっとあれなところもあるけど基本良い子なはず…!うん、そうだ!)
梓「澪先輩に出会えて本当に良かったと思っています…」
澪「梓……」
梓「もし澪先輩に相談していなかったら私…不安でいっぱいいっぱいだったと思います…本当に相談して良かったです!ありがとうございました!」ペコッ
澪「あ…あ…いや、そ…そんな…私…梓の話を聞いただけだし…///」
梓「それだけでも嬉しかったのですよ!えへへ…」
澪「……///」
梓「…澪先輩がお姉ちゃんだったらいいなぁ…///」
澪「そ…それは私を買いかぶりすぎだって…!///」
―――
澪父「……///」モジモジ
澪母「……///」モジモジ
澪「ギャーッ!」
澪父「……///」モジモジ
澪母「……///」ササッ
澪「ママ…何これ…?」
澪父「……///」パッパッパッ
澪「え?梓の親に渡してほしいの?何これ?」
澪母「……///」ゴニョゴニョ
澪「へ…赤飯…?」
澪母「……///」コクコク
澪「………梓、さっさと行こう」
梓「は…はぁ…」
澪母・澪父「!?」ガーン
澪(まったく…///)
道中
梓「………」スタスタ
澪「………」スタスタ
梓「……///」チラッ
澪「……ん?どうしたの?」
梓「いえ…なんかむn…澪先輩と二人きりでいるの…久しぶりだなと思いまして…///」
澪「そういえば入学祝い以来だったな…」
梓「……あ…あの…///」
澪「ん?どうしたの?」
梓「手を…つないで良いですか?///」
澪「………」
澪「へ…?///」
梓「あ…そそその…決して寂しいとかそんなんじゃないんです!そ…そう!暗いからこけてしまいそうだったので…その…///」
澪「………」
スッ
梓「え…澪先輩…?///」
澪「ほら、行くよ」
梓「は…はいっ!///」ギュッ
中野家前
澪「着いたな……」
梓「はい……」
澪「私は着いて来たけど、謝るのは梓本人じゃないといけないのは分かるよね…?」
梓「……はい…」ギュッ
澪「大丈夫…きちんと謝れば伝わるよ…」
梓「…ありがとうございます…今のでなんだかほっとしました…」
梓「…スー…ハー…」
ガチャ…
梓「ただいまぁ…」
澪「お…おじゃまします…」ドキドキ
梓「お父さん…いる…?」
パチッ
澪「いないようだな…」
梓「私、お父さんの部屋見てきます!」タタタタ
澪「………」
澪(そういえば梓の家って初めてだったな…)
カサッ
澪「ん?何か落ちているな…」
澪「!? こ…これは…!?」
梓「もー、せっかく澪先輩まで来てもらったのにぃー」
澪「!!」ササッ
梓「澪先輩?どうしました?」
澪「あ…はは…な…何でもないさ…」
澪(思わずポケットに入れてしまった…早く梓に返さないと…!)
梓「そうですか…すいません…お父さん今出かけちゃっているみたいですね…」
澪「そ…そうなのか…」
梓「すいません…せっかく来てくださったのに…」シュン
澪「あ…私のことは気にしなくていいって…」アセアセ
梓「………」
梓(お父さん…どこ行っちゃったんだろう……)
澪「な…なぁ…梓…」
梓「何ですか…?」
澪「わ…私の家でと…泊まらないか…?そ…その…なんというか…ゆ…夕ご飯とかまだじゃないか?もしおじさんから連絡が来ればその時に帰ればいいし…」
梓「………」じぃ~
澪「うぅっ…」
梓「………」じぃ~
澪(ば…バレたかな…?)
梓「行きますっ!!お手柔らかにお願いしますっ!!///」
澪(最後の一言はなんなんだ…)
秋山家
ガチャ…
澪「ただいま…」
澪父「♪~///」パタパタ
澪母「♪~///」トトトト
澪父・澪母「!?」
澪「あ…この子を泊めさせて良いかな…?」
澪父「……///」サッサッサッ
澪「え…?だからこの子のところに挨拶に行っただけだって!…ってこの子を貰いに行ったわけじゃないっ!///」
澪母「………」シュン
澪「なぜ落ち込む…」
梓「………」
澪「梓…」
梓「は…はい…!」
澪「二階に行こう!私の部屋はそこにあるからさ」
梓「………」
梓「はい!」
トトトト
澪父・澪母「……///」ワクワクワク
バタン…
澪「まったくあの親は…///」
梓「………」
澪「あ、くつろいでいていいよ。ご飯ももうすぐできるみたいだし…」
梓「は…はい…!」
梓(胸先輩と二人きりの部屋…そしてディナー…!///)ドキドキドキ
~~~
澪「梓…今日のご飯のメインはなんだと思う?」
梓「え?何ですか?」
澪「分からないのか?」スッ
梓「にゃっ…せ…先輩…何をするんですか…!///」ドキドキドキ
澪「ん~…」
ペロッ
梓「ひゃうっ!///」
澪「はは…答えは…耳が弱いあ・ず・さだよ…///」ニンマリ
梓「せ…先輩…じょ…冗談ですよね…?あは、あはは…///」
澪「…信じられないの…?」
梓「へ…?///」
澪「それならこうだ…!ん…んんっ…ん…」
梓「!? ん…んん…ん…///」
梓(胸先輩から私にき…きき…キスを…!?私…心の準備とかまだだったのに…!!///)
澪「ん…んんっ…ん…///」サスリサリ
梓「んんっ…!?ん…ん……ん………///」
梓(胸先輩から…舌が…私の舌を絡めとってくれる…///)
澪「んん…んっ…ん…ん…///」
梓(だ…だめ…脳が…脳がとろけちゃいそう…///)ぽー…
澪「ん…ぷはっ…これでも信じられないとでも?///」
梓「あ…あう…わ…分かり…まひたぁ…///」とろーん
澪「ほーら梓…今度は首が美味しそうだよ…///」ツー
梓「あふんっ…あっ…そ…そこはだ…だめっ…///」
澪「んー?梓は首まで感じちゃうのか?えっちだなぁー」ツー
梓「あふっ…え…えっちなんか…えふっ…ないれしゅ…///」
澪「ふふ…かわいいな…やっぱり梓は私のかわいい妹になってもらわないとな…そうだな、これからは『お姉さま』と呼ぶんだぞ///」ハムハム
梓「あふっ…ひぇんふぁい…ひゃ…ひゃめてふらはい…///」
澪「『先輩』じゃなくて『お姉さま』だろ」ツー
梓「ひゃっ…ひゃいっ…お…おへーはみゃ…///」
~~~
梓「えへ…えへへ…えへへへ…///」
澪「………」
澪(なんであのおじさんとおばさんからこの子が生まれたんだろう…)
最終更新:2011年05月14日 23:10