どうも平沢唯です!

大学生になって約一ヶ月が経ち明日からはいよいよ大型連休です。

本当は家に帰ってくる予定は明日だったんだけど、憂をびっくりさせようと思って今日帰って来ちゃいました!

憂に見つからないようにこっそり鍵を開けて進入……と。

さて憂はどこかなー。

リビングでもないし……お風呂にもいない……。

もしかして留守だったら私馬鹿みたいだね……

でも憂が電気を点けたまま家を空ける訳ないし……


という事は部屋かなぁ?


抜き足……差し足……忍び足……と

あれ……憂の部屋から何か物音が聞こえる


……ガタ……ギシギシ……アンアン……


なんだ、やっぱり部屋に居たのかぁ

うふふ……突然帰ってきたから憂、きっとびっくりするだろうなぁ……

ガチャリ

唯「憂!ただい……」


――――

梓「はぁ……」

純「梓、どうしたのさ溜息なんて……って、まぁ大体想像はつくけどね……」

憂「梓ちゃん、やっぱりお姉ちゃんが居ないの辛い?」

梓「だってさ、恋人になってそんなに時間も経ってないのに……」

憂「でも、お姉ちゃんと梓ちゃんなら離れてたって大丈夫だよ!」

純「どうかなー。遠距離恋愛は8割は破局するらしいし……」

憂「純ちゃん!」

純「じょ、冗談だって」

梓「破局……」

純「ちょ、梓!本気にしないでって!」

憂「そうだよ!あくまでも割合なんだから気にする事ないよ」

憂「ところで純ちゃん、遠距離恋愛が破局する原因って……?」

純「え?あぁ、大体浮気が原因らしいよ」

梓「浮気……」

ブーブー

梓「あ、メール……」

梓「!?唯先輩からだ!」

憂「え!本当!?」

純「へぇ、良かったじゃん、梓」

梓「うん!えへへ……」

純「それで内容は?」

梓「えっと……『新しい友達が出来たよー!』って……画像も……」

憂「…………」

純「…………」

梓「…………」

純「浮気……」ボソッ

梓「!?」

憂「純ちゃん!!」

純「ご、ごめん……つい……」

梓「ぐすっ……」

憂「あ、梓ちゃん、泣かないで?」

純「そ、そうだよ。考えすぎだって!」

憂「トドメさしたの純ちゃんじゃない……」

梓「だ、だからごめんって……」

純「でもさ、憂は大丈夫なの?」

憂「え……」

純「憂だって唯先輩が居なくて辛いんじゃない?修学旅行のときなんて見てられなかったよ?」

憂「私は大丈夫だよ。いつまでもへこんでちゃ何もならないし……。今はお姉ちゃんに代わって、私が梓ちゃんを元気付けてあげないと!」

純「へえ……、憂も成長したねぇ……」

コロン……

憂「あれ?このシャーペン確かお姉ちゃんの……」

純「あぁ、その席元々唯先輩の席だし忘れてったんじゃないの?」

憂「そっか……お姉ちゃんが……」

憂「お姉ちゃん……」

憂「お姉ちゃん……グスッ……」

純「え……」

憂「うわあぁぁぁん!おねえちゃあああんんん!!!!」

梓「ゆいせんぱああぁぁぁいいいいい!!!!」

純「ちょ、ちょっと2人とも!?」

憂「おねえちゃああんんん!!!!寂しいよおおおおぉぉ!!!おねえちゃああああんん!!!!」

梓「ゆいせんぱあああぁぁぁぁいいいい!!!!会いたいよおおおぉぉぉ!!!ゆいせんぱあああぁぁぁい!!!!」

ざわ……ざわざわ……

純「ちょ……ふ、二人とも……みんな見てるから……ねぇ……」

憂梓「うわあああああぁぁぁんんんん!!!!」

純「あぁもう!!今日泊まりに行ってあげるから泣き止めええええ!!!!」

憂「ヒクッ……じゅ、純ちゃん、いいの?」

純「はぁ……こんなあんた達見てられないからね」

梓「グスッ……純なんかじゃ唯先輩の代わりにならないよ」

純「殴るよ?」

憂「ま、まぁ確かにお姉ちゃんとは違うけど、誰かが一緒に居てくれるだけでも私はすごく嬉しいな」

梓「そうだね……純でもいないよりはマシか……」

純「梓……私友達やめるよ?」

梓「冗談だよ。さっきの仕返し」

純「……あんたって意外と根に持つタイプ?」

梓「さぁ、どうかな」


――――

梓純「お邪魔しまーす」

憂「二人ともいらっしゃい!」

純「はい、これお土産。ケーキの詰め合わせだよ」

憂「わぁ!ありがとう純ちゃん。さっそくお茶淹れてくるね」

梓「また一口ずつ食べてたりしてないでしょうね?」

純「いくら私でもケーキでそんな事やらないって」

梓「普通ドーナツでもやらないよ」

純「えーそうかなぁ?」

梓「そうだよ」

憂「このケーキおいしいね」

梓「これ結構高かったんじゃないの?」

純「さぁ、どうだろう?冷蔵庫に入ってたの適当に持ってきただけだから」

梓「ちょ、本当にこれ食べていいの!?」

純「いいのいいの、気にしないで食べなって」

憂「わ、私もうお腹いっぱいかな……」

梓「私も……ごちそうさま」

純「えー?」

梓「純はさ、もうちょっと思慮深くなったほうがいいよ」

純「何さー。梓なんて偉そうな事言ってお土産の1つも持ってきてないじゃない。あんたのために来てあげてるっていうのに」

梓「そ、それは関係ないでしょ!勝手に家のもの持ってくるよりはマシだよ!大体純は……」

憂「まぁまぁ、二人とも」

純「ってかさー、平沢家の両親っていつも居ないよね?」

憂「うん、家にいる時の方が珍しいくらいかな」

梓「憂はすごいね。昔の私ならともかく、今の私ならそんなの寂しくてどうにかなっちゃうよ」

憂「ううん。私もね、お布団の中で泣いちゃったりするよ。ごはんもつい二人分作っちゃったりするんだ……」

梓「憂……」

純「ストーーーップ!!湿っぽくなるのヤメーー!!」

憂「そ、そうだねごめん」

純「全く、何のために私が来てると思ってるのよ」

憂「うん、ありがとう純ちゃん」

梓「まぁ、今回ばかりは純の能天気さに感謝するよ」

純「あずさー、あんたもちょっとは素直に感謝したらどうなのよー」


憂「お風呂沸いたよー」

純「梓、入ってきなよ」

梓「え、いいよ私は。憂が先に入りなよ」

純「は?何言ってんの。お風呂は小さい順でしょ、普通」

梓「ムッ」

憂「それとも一緒に入っちゃう?」

梓「え?」

純「あーそれもいいかもね。修学旅行っぽくて」

梓「えー」


カポーン

純「狭い……」

梓「狭いよ……」

純「狭いね」


憂「ご飯出来たよー」

純「うわっすごい豪勢!」

梓「すごい気合の入りよう……」

憂「えへへ……誰かにご飯作ってあげるの久しぶりだったから……」

純「いやー、やっぱ憂はすごいよ。そこら辺のお店より全然イケるって、これ」

梓「本当……これで生活できるんじゃない憂?」

憂「そんな、大袈裟だよー」


――――

純梓「ごちそうさまー」

憂「お粗末さまでした」

純「いやーおいしかったよ、憂」

憂「うふふ、ありがとう。やっぱり誰かにご飯食べてもらうのっていいね」

憂「私二人が友達で居てくれて本当に良かったな……ありがとう、梓ちゃん、純ちゃん」

梓「憂……わ、私だって……」

純「ちょ、ちょっとやめてよ。痒くってしょうがない」

憂「あはは、純ちゃん顔真っ赤だよ?」

梓「ぷっ……純もかわいいところあるんだね」

純「なっ……!?」


――――

純「すーすー……」

憂「純ちゃん、寝ちゃった……」

梓「相変わらず寝付き良すぎだよ」

憂「じゃ、電気消すね」

梓「まだ眠くないよ……」

憂「それじゃ、また布団の中でお話しようよ」

梓「……うん」

憂「梓ちゃん、そっちの布団行ってもいいかな?」

梓「え……う、うん」

憂「えへへ、あーずにゃーん」ギュ

梓「う、憂……やめてよ……」

憂「どうして?」

梓「今そんな事されたら……我慢できなくなっちゃう」

憂「……いいんじゃないかな?」

梓「え……?」

憂「我慢しなくてもいいんじゃないかな」

梓「う、うい?何を言って……んっ!?」ちゅ

憂「ちゅう……んっ……ちゅ……」

梓「んぅ……!ゃ……ちゅ……ぷはっ……だ、だめ憂……やめて」

憂「どうして?梓ちゃん寂しかったんでしょ?私が梓ちゃんを慰めてあげる」

梓「こんなの……こんなの唯先輩に対する裏切りだよ……」

憂「違うよ、今梓ちゃんは憂とキスしたんじゃないよ」

梓「え?」

憂「私は唯だよ。ね?あずにゃん」

梓「憂……ダメ……こんなの」

憂「ねぁあずにゃん……呼んでよ……いつもみたいに唯先輩って……」

梓「ダメ……ダメだょぅ……」

憂「あずにゃん……あずにゃん……」

梓「ゆ……い……せん……ぱい?」

憂「大好きだよ、あずにゃん」ギュ

梓「にゃあぁ……私も大好き……です……唯先輩ぃ……」

憂「あずにゃん、触るよ……」クチュ

梓「っ!!あっ!ぁぁん!!」

憂「しーっ……。静かにしてないと純ちゃん、起きちゃうよ?」

梓「そ、そんなっ……んっ……!はぁっ……!」

憂「あずにゃん、感じてるね。最近ご無沙汰だった?」

梓「だって唯先輩だから……!自分でしても気持ちよくなくて……!」

憂「あずにゃん、かわいい……」

憂「レロ……ペロペロ……」

梓「あっ……ダメっ!乳首弱いのぉ……!」

憂「んっ……あずにゃんのおっぱいおいしい……レロレロ……」

梓「唯先輩ダメ……!声……あんっ!出ちゃう……!」

憂「ペロ……いいんじゃない?レロレロ……んっ……恥ずかしい思いするのはあずにゃんだけどね」

梓「いやぁ……意地悪しないでぇ……」

憂「はむっ……」

梓「ひゃあああぁぁんっ!!!!噛んじゃらめぇぇぇ!!!!」


憂「…………」

梓「……フー……フー……」

純「すーすー……」

憂「良かったね、あずにゃん。純ちゃんが起きなくて」

梓「うぅっ……唯先輩……酷いです……」

憂「えへへー、スリルがあっていいじゃん」

梓「バカ……」

憂「ごめんねあずにゃん、ちょっとやりすぎちゃった」

唯「意地悪な唯先輩は嫌いです……」

憂「次は優しくするからー」スリスリ

梓「にゃあ……もう……」

憂「あずにゃん大分濡れてきたね?」クチュクチュ

梓「だって唯先輩があんな事するから……」

憂「あずにゃんってひょっとしてM?」

梓「き、聞かないでください……」

梓「あんっ……唯先輩……私もう……」

憂「イッちゃう?イッちゃうの、あずにゃん?」

梓「は、はいっ!だからっ!チュー……チューして!」

憂「いいよ、あずにゃん……んっ……ちゅう……」

梓「んうっ……はっ……唯先輩……ちゅう……ん~~~~!!!!」ビクッビクッ

憂「ふふ、かわいかったよあずにゃん……」ちゅっ

梓「はぁはぁ……ふにゃあ……唯せんぱぁい……」

純「すー……すー……」(ごめんなさい唯先輩。これに割って入る勇気は私にはありませんでした……)

梓「ぐす……うっ……ひぐっ……うえっ……えっぐ……」

梓「ごめんなさい……ごめんなさい……」

梓「唯せんぱぁい……ごめんなさいぃ……」

憂「…………」

純「すーすー……」(死にたい……)



翌朝

純「zzz……」

憂「ふあぁ……あれ?」

憂「梓ちゃん……いない……」

ガチャ

憂「あ、梓ちゃん」

梓「……ごめん、勝手にシャワー借りちゃった……」

憂「ううん、構わないよ」

憂「それより、梓ちゃん。昨日の事は……」

梓「やめて」

憂「梓ちゃん……」

梓「昨日はどうかしてたんだよ、私達」

憂「…………」

梓「お願い……忘れたいの……」

憂「……分かったよ」



ガチャリ

唯「憂!ただい……」

憂「きゃあっ!お姉ちゃん!?」

唯「わっ!ご、ごめん着替え中だったんだ……」

憂「う、ううん大丈夫、平気。でも帰ってくるのは明日の予定だったんじゃ……」

唯「えへへー、憂を驚かせようと思って」

憂「もうお姉ちゃんったら……」

唯「でも、どうしたのこんな時間に着替えて」

憂「うん、ちょっと買い忘れたものがあってね……」

唯「そうなんだ。じゃあ折角だから私お使い行ってくるよ!」

憂「本当?じゃ、ハイお金」

唯「いいよいいよ、私のお金使うから」

憂「え、そんな悪いよ」

唯「妹が遠慮しないの。お姉ちゃんに任せなさい!」

憂「うふふ、それじゃお言葉に甘えちゃおうかな?」

唯「うん、それじゃ行ってきまーす!」

憂「行ってらっしゃーい!」

憂「…………」

憂「梓ちゃん、もういいよ出ておいで」

梓「…………」

憂「ふう……危ないところだったねー。これからは部屋でするときも鍵かけておかなくちゃね?」

梓「憂、やっぱりもう無理だよ。こんな事やめよう?」

憂「はぁ……梓ちゃん、そのセリフ今まで何回言ったと思う?」

梓「それは……」

憂「無理なんだよ……もうとっくに分かってるでしょ?私も梓ちゃんもそんなに強くない……」

梓「…………」

憂「私はお姉ちゃんの代わりでも構わないから……ね」

梓「でも……」

憂「大丈夫、梓ちゃんは何も悪くないから……」

梓「違う……そんな事ない……」

憂「ううん、だって梓ちゃんが好きなのは今でもお姉ちゃんだけ。私と寝てるのもお姉ちゃんが好きだからこそでしょ?
  だから梓ちゃんは悪くない。悪いのは全部私だから……」

梓「そんなの……詭弁だよ……」

憂「……梓ちゃん……もう何も言わないで……お願い……」ギュ

梓「うっ……ぐすっ……ういぃ……」

おしまい



最終更新:2011年05月20日 03:52