憂「まだ5月だよお姉ちゃん」

唯「私は暑いの苦手なんだよ~~ギー太弾いてたらすぐ汗かいちゃって」ダラダラ

憂「まあそう言うと思って氷もう作ってあるんだけどね」

唯「おーさすがういー!」ガバッ

憂「冷蔵庫のポケットにあるから、ジュースにでも入れて飲んでね」

唯「ほほーい」ガチャ

唯「あ、あったあった。3つぐらいいれちゃおーっと。うわっ、つめたっ!」

唯「さてジュース・・・よりも」

ちょっとおもしろいこと思いついちゃった。

唯「ういーっ」ペタッ

憂「ひゃっ、つめたっ!ちょっとお姉ちゃんの手、なんでそんなに冷たいの・・・って、氷で冷やしたの?」

唯「えへへ~。ひんやりひんやり♪」

憂「ん~~、冷たい・・・ジュース飲むんじゃなかったの?」

唯「憂も暑いだろうと思ってね」

憂「気持ちは嬉しいけど、急に冷やされるとびっくりするから」

唯「ごめんごめん。んじゃジュース飲んでこよっと」

なーんちって。今のなんて序の口序の口。
憂は予想以上にかわいい反応をしてくれます。次は・・・

唯「憂、髪の毛にゴミ付いてるから取ってあげるね」

憂「あ、ありがとう。ちょうど今手話せないし、お願い」

さっきみたいなことがあったのに私に簡単に背中を預けるなんて、甘過ぎだね憂。
そんなんじゃ社会に出てから痛い目みちゃうだろうし、ここは一つお姉ちゃんが荒療治をしてあげましょう。
憂はいつものポニーテールだからうなじは丸見え。あとはこの氷を・・・

唯「えいっ!」ぴとっ

憂「ひゃあっ!」ビクッ

突然の冷たい感触に憂の体は大きく震えました。混乱している憂を尻目に氷を少しずつ憂の首にスリスリ押し付けます。

唯「ひゃあっ!だって。かわいいなあ~」スリスリ

憂「ちょっ、冷たいよ!お姉ちゃん止めて!」ジタバタ

唯「遠慮しちゃ駄目だよ。憂も暑いでしょ?」スリスリ

憂「そういう問題じゃ・・・冷たいぃ!んああぁ!」ジタバタ

私は憂を自分の体でキッチンに押しつけ、左手を前から回して固定しているのでさすがの憂もなす術がありません。

憂「ちょ、お姉ちゃん!冷たいよ、氷離して!」

憂の体温に負けて氷が溶け始めました。憂の首を水が流れていく光景がなんともせくしーです。
氷の滑りがよくなってきたところで、そろそろ前に回り込もうかな。やっぱり顔が見たいしね。

唯「ほれほれ~前の方も冷やしてあげよう」

憂「んはあぁ!離してっていったの、ずらしてとは言ってないよ!」

憂の言葉をよそに氷をうなじから前の方にずらしながら、憂の体を固定しつつ私も憂の前に回り込みます。
この動き、結構むずかしい・・・回り込むのに1分もかかっちゃった。
しかし憂ももはや抵抗する力がないのか私を引きはがすことが出来ないようです。
とうとう憂の正面に立ちました。憂の表情は私の予想通りとってもかわいく、それでいてかなりエロちっくです。

唯「ん~~憂かわいいよ憂」グルグル

憂ののど元で氷を円をかくように回します。

憂「んんっ!駄目、お姉ちゃん!冷たい、冷たいぃぃっっ!!」

憂「んん・・・はあ・・・はぁ」

憂が本格的に辛そうなのでここで終了。溶けかけの氷は私がいただきましょう。

憂「はあ、はあ・・・もう!お姉ちゃん何するの!」

唯「ごめんごめん。でも憂のかわいい声が聞きたくなっちゃって」ぱくっ

憂「そんなこといって・・・///って、私に擦り付けた氷食べちゃ駄目でしょ!」

唯「ん~ういのあひおいひいあ~~(ん~憂の味おいしいな~~)」れろれろ

憂「早く出して!私まだお風呂入ってないし、ばい菌ついてるかもしれないよ!」

唯「まはいういうふあへ~(まさに憂ルスだね~)」

憂「くだらないこと言わないの!」

憂「ほら、口開けて!」

唯「いいひゃんへふいー(いいじゃん別にー)」

出せと言われると意地でも出したくなくなります。

憂「むぅ。こうなったら・・・」ぐいぐい

唯「んんっ!」

憂も結構意地っ張りです。強引に口を開けようとしてきます。
とりあえず右ほっぺに氷を隠しときましょう

憂「えい!」ぷに

唯「ンゴッ!」

ほっぺに隠した氷を外から押し出そうとするなんて・・・やることがはしたないよ憂!
こうなったら維持でもこの氷は溶かしきる!

憂「お姉ちゃん!遊ばないの!」ぷにっぷにっ

唯「ういらっへあほんえうくへに~(憂だって遊んでるくせに~)」れろっれろっ

憂「くぅ、氷がちっちゃくなってきてる・・・こうなったら!」コショコショ

唯「んははは!うい、やめへ~」

駄目だ、憂のこしょこしょは的確です。あまりの笑いに口が塞がりません。

憂「さあ、早く氷を・・・」

やばい、このままじゃ吹き出しちゃう・・・って憂、顔近いよ!
そう思った刹那、憂の指が私の最大の弱点、脇の下を直撃しました。

唯「ぶはははははっ!!」べちゃべちゃっ!

憂「・・・・・」

やってしまった・・・私の唾液まみれの氷(というよりほとんど水)をあろうことか憂の顔にぶっかけちゃった・・・
憂はさっき自分の肌に擦り付けられた氷のばい菌の心配をしていましたが、今度はそんなものの比じゃないぐらいのばい菌のはず。はやく洗ってあげないと!



憂「~~っていうことが昨日あったの」

純「憂のお姉ちゃんってホントおもしろいよね~」

梓「おもしろいとかじゃないでしょ!唯先輩ってば・・・・」

純「でも氷に悶える憂は見たかったな~」

梓「なにいってるの!憂も変な遊びに付き合ってないで氷擦られたとこで怒らないと。相変わらず唯先輩に甘いんだから」

憂「うん・・・今度から気をつけるよ」

純「まあでも憂みたいなしっかりしてる子の弱々しい声って、ちょっと聞いてみたくなるよね」

梓「あのねー、そんな理由で虐められたら憂がかわいそうでしょ」

憂「い、虐めってことはないよ。軽いイタズラのつもりだと思うけど」

梓「まあ、唯先輩も本気で嫌がらせするような人じゃないけど、昨日の一件はどうかと思うよ」

純「抱きつかれるだけの梓なんて幸せなもんですなー」

梓「し、幸せなんかじゃないもん!」

憂「え?梓ちゃん、幸せじゃないの?」

梓「いや・・・そりゃ抱きつかれるぐらいなら嬉しいけどさ。今の憂みたいな目に合わされたらたまんないよ」

純「梓の反応もみてみたいけどな~。『冷たいにゃん!』とか言っちゃうんでしょ。プッ」

梓「純・・・」

憂「まあまあ梓ちゃん・・・純ちゃんもあんまりからかわないの」


――――

唯「~~っていうことが昨日あってさー」

律「なにやってんだよお前・・・」

澪「憂ちゃんも大変だな」

紬「そう?なんだかんだで憂ちゃんは幸せそうだけど」

律「いや、唯と一緒にいて幸せなのは分かるけどさ、氷擦られたあげくに唾液かけられたらたまんないだろ」

唯「私なりの愛情表現のつもりなんだけどねー」

澪「うそつけ!憂ちゃんの反応みて楽しんでただけだろ!」

唯「す、鋭い・・・」

律「まあ憂ちゃんみたいな真面目な子はいじりたくなるのも分かるけどさー、もうちょっとマシなやり方はないわけ?」

唯「だって憂に怖いもの見せても澪ちゃんみたいに怖がらないんだもん」

澪「なんで私基準なんだよ!」

和「おもしろい話をしてるわね」

紬「あら、和ちゃん」

澪「なあ和、唯のセクハラどうにかならないか?ちょっと憂ちゃんがかわいそうだと思うんだけど・・・」

和「そう?なんだかんだで憂は嫌がってないと思うけど。というか、私はイタズラされてる憂が少し羨ましいわ」

唯「さすが和ちゃん、分かっていらっしゃる!でも和ちゃんにイタズラはねえ・・・お返しで何されるかわかったもんじゃないよ」

和「あんたね、私にどんなイメージ持ってるのよ」

澪(でも確かに和っていじりにくい印象あるよな。実際誰にもいじられないし)

律「そこへいくと憂ちゃんは唯相手だと反撃できないだろうしなー」

唯「甘いよりっちゃん!憂は怒るとホントに怖いんだから!」

律「あのかわいい『めっ!』を怖がるようなやつの言うことがあてになるかよ」

紬「話戻すけど、今度はどうして氷をくっつける作戦なんて思いついたの?」

唯「キンキンの氷触ったらすぐ思いついたよ。これくっつけられたらおもしろい反応するだろうなって。そしてちょうど料理中で無防備な憂がいて、
  しかもうなじが丸見えだった。うなじっていうのがミソだよね、一番急に触られたらびっくりするし」

澪「なにがミソだよ!」

律「あーでもうなじっていいよな。あたしさ、梓とか憂ちゃんとか、後ろ髪上げてる子の後ろ姿は絶対うなじ見ちゃうし」

紬「ないわー」

澪「お前、私が髪結んでる時もそんな目で見てるんじゃないだろうな!?」

唯「りっちゃんの性癖きもーい」

和「完全にオヤジだわ」

律「くそっ、言わなきゃよかった!」

唯(りっちゃんってうなじフェチなんだ。そんな理由でうなじ狙ったわけじゃないんだけど)
和(憂の魅力はやっぱおっぱいでしょおっぱい)

澪「まあ、律の性癖は置いといて。唯、ちゃんと憂ちゃんに謝ったんだろうな?」

唯「うん・・・憂に氷水かけちゃった瞬間一気に罪悪感が押し寄せてきたよ。そのあと憂の顔拭いて、必死に謝ったの」

律「唯に真剣に謝られちゃ、憂ちゃんもそれ以上怒れないんだろうなあ」

紬「憂ちゃんなら唯ちゃんが真剣かどうかも分かるでしょうしね」

和「でもね、気をつけなさいよ唯。憂は底なしの優しさを持つ子だけど、やられたまま引き下がるような子でもないわよ」

唯「うん。今日一日は油断ならないからね」

そう・・・
憂は私にとてもよくしてくれるし、何しても怒らないような子ではあるけど、
昨日私がしたみたいに、悪意なしのイタズラで反撃されるかもしれない。
だから今日は憂に大しては隙を作らないように行動しているのです。



その日の晩!

唯「んじゃ憂、おやすみ~」

憂「おやすみ、お姉ちゃん」

結局今日は憂の逆襲を警戒したまま1日を過ごしました。
憂とはいつも通り会話出来たし、昨日の事件の話題もありませんでしたが、
優しくても頭の切れる憂のこと、私の隙を伺っているのかもしれません。

明日は土曜日なのでぐっすり寝たいのですが、最後の最後まで油断は禁物。
憂が寝るのは遅くても0時から1時の間、それまでは起きていましょう。

憂は朝早く起きるので、夜は遅くまで起きていられないのです。

うぅ、眠たい・・・。あ、もう1時だ!
廊下に出て憂の部屋の様子を見ましたが、完全に寝ているようです。
私も和ちゃんも考え過ぎだったようです。
今思えば、私の隙を狙うために夜更かしなんて馬鹿馬鹿しいこと憂はしないかー。
とにかく、もう眠い・・・

さ、寝ちゃお寝ちゃお寝ちゃおーっ!






次の日の朝!

唯「ん・・・なんかお布団が硬い・・・って、ここお風呂場!?」

憂「おはよう、お姉ちゃん!」

唯「憂、なんで私こんなところに?寝相!?」

憂「そんなまさか。私が運んできたんだよ」

唯「な・・・・どうして?」

憂「お姉ちゃん起こしに行ったらね、汗かいて寝苦しそうなお姉ちゃん見て興奮しちゃって」

しまった・・・朝を忘れてた。憂には絶対早起きで勝てないんだった!
それにしても憂はどうしてこんなところに私を連れてきたんだろう・・・ん?憂が手に持ってるの、シャワー?

憂「ねえ、暑かったでしょ?布団蹴り飛ばして汗びっしょりで寝てたんだから。涼しくしてあげるね♪」

しゃわーーーーーーーーーーーーーー

唯「きゃあっ!、つ、冷たい!冷たいよ憂!許してえ!」ジタバタ

憂「遠慮しないでお姉ちゃん。暑かったんでしょ?」

憂は寝そべっている私の上に乗っかってガッチリホールドしてきました。
憂は自分が濡れるのもおかまいなしのようです。まったく身動きがとれません。

唯「いやあ!駄目だよ憂、風邪引いちゃうよ!寒いいいっ!」

憂「そうだね。冷水はここまで」

唯「ふにゃ~~~。憂、お返しにしてもやり過ぎだよっ!もうパジャマびしょびしょ・・・」

憂「このぐらいやらないとまた何されるか分からないもん。ところでお姉ちゃん。相変わらず寝る時はノーブラなんだね」

唯「ほへ?そうだけど・・・って、いやあっ!」

パジャマが濡れて乳首が透けてみえちゃってる・・・実の妹とはいえこれを見られるのは恥ずかしい!

憂「うふふ。氷も持ってきてよかった。確かに風邪ひいちゃうといけないから、これで最後にするね」

唯「最後・・・・まさか!」

氷を握った憂の手がまっすぐ伸びてきます。私の乳首に向かって。

唯「憂、それはさすがにハードだよ!もはやエロだよ!」

憂「服越しの乳首なんて全然セーフだよ。さ、はじめよっか」ピタッ

唯「はううっ!つ、冷たいっ!」

私が憂の首で氷をぐるぐるしたように、憂は私の乳首を中心に氷をぐるぐるしてきました。
しかし憂の動きは、私のそれと違ってなんだか厭らしい気がします。

唯「んんん!駄目、乳首使えなくなっちゃう!んんっ!」

憂「大丈夫だよお姉ちゃん。乳首は氷一つで冷やすぐらいで駄目になったりしないよ」

憂の口調はいつも通りですが顔が明らかに欲情しています。
氷が溶けるまでの時間が・・・長いっ!

唯「ああ!なんか変な気分に・・・」

憂「あ、もう氷溶けちゃった。よく耐えたね、お姉ちゃん!」

唯「う、うい・・・恐ろしい子・・・」

憂「さて、もうお風呂は湧かしてあるから、早くはいって温まって・・・クシュン!」

唯「憂?もしかして水かかったから風邪引いたんじゃ・・・」

憂「大丈夫だよ、お姉ちゃんの方がビショビショなんだから早く・・・クシュンクシュン!」

唯「だーめ。憂、一緒にお風呂入ろ?」

憂「ええっ!なんでそんな」

唯「私も寒いし、憂も冷えちゃったでしょ?さ、入ろ入ろ~」じゃっぱ~ん

憂「お姉ちゃん・・・こんなことした私のこと心配してくれてるの?」

唯「そもそもの原因は私だしね。それに憂が風邪引くところなんてみたくないもん」

憂「お、お姉ちゃん・・・・」じゃっば~ん

唯「あったかあったか~」

憂「////」

唯「憂?なんでそんなに照れてるの?」

憂「・・・だって今日は、タオルも巻いてないし///」

さっきまで乳首スリスリしてた子の発言とは思えません。これは賢者タイムですね。
でもね憂、私は逆に・・・

唯「ていっ!」

憂「きゃっ!お、お姉ちゃん、どうしてち、乳首なんかプッシュするの・・・?」

唯「憂。さっきのはお返しにしてもやりすぎだったでしょ?その差分を今から埋めてあげよう」

憂「ちょ、お姉ちゃん・・・今度はなにをするの・・・?」

唯「自分でも分かんないよーっ!」バッ!

唯「えへへ~ういー♪」

憂「ちょ、お姉ちゃん!なにするの、駄目だよ!」

唯「私の乳首いじっといてよく言うよ!ほれほれ」くちゅくちゅ

憂「あんっ、ああっ!こうなったら・・・」じゅるじゅる

唯「んんん!憂、おとなしく私にやられなさい!」くちゅくちゅ

憂「負けないよお姉ちゃん!」じゅるじゅる

~~~~~~~~~~~~

私のちょっとしたイタズラから始まった私たちの二日にわたる対決は、
お風呂での激しい攻防の後二人とも同時に果てるという結末を迎えました。
それから少し、恥ずかしくてお互い目が合わせられませんでしたが、
お風呂上がりのアイスを一緒に食べてからはいつもの私と憂に戻りました。

私と憂はまれに見る仲良し姉妹だと自負していますが、
こんなに仲の良い姉妹でもこんな事件が発生してしまうことがあるのです。
みなさんも、仲の良い兄弟や姉妹には気をつけましょうね。

おしまい!



最終更新:2011年05月22日 22:49