ジョン「なんでって言われても…あ、バンドのこと話したらさ、みんなノリノリだったよ」

ジョージ「メンバー、すでにこっちで集めちゃったよ」

ジョン「そうなの!?さすがジョン、友達多いな」

ジョン「みんなごめん、もうバンドメンバー決まってた…」

レヴ「えー…やりたかったあー…」

ロニー「こら、わがまま言うな。決まったもんは仕方ないだろ」

ジョン「だからさ、君らみんなでDEATH DEVILやりなよ!」

ジョージ「!?」

ジョン「一緒にライブやろう!」

レヴ「やりたい絶対やりたい!」

クリフ「この面子だとそうなるよな」

ゲイリー「ただのコピーはつまらん」

ダレル「適当にアレンジすればいいだろ」

ロニー「これは腕が鳴るな」

レヴ「激重サウンドにしてやるwwwwwww」

ジョン「これで解決だな」

ジョージ「ちょっと待ってジョン、さっきライブって言った?ライブやるの?」

ジョン「せっかく組んだのに発表しないつもりか!?やるに決まってんだろ」

ジョン「で、俺たち“冥界ティータイム”のメンバーはどうなったんだ?」

ジョージ「勝手に名前付けるなwwwキース、ビリー、それとオールマン・ブラザーズ・バンドのベリー・オークリーってベーシストだよ」

ジョン「いいねー!早く演りたいよ」

ジョージ「ライブやるなら何度か合わせないとね」

ジョン「よし、明日さっそくスタジオ入るぞ!」



ベリー「ジョージ、昨日は電話ありがとう!俺もう興奮しちゃって」

ジョージ「こちらこそ、いきなりだったのにありがとう。デュアンも気を失ったみたいだけど大丈夫だったか?」

ベリー「すごく元気だったよ。それよりあいつ、昨日から浮かれてるみたいなんだけど何か言ったの?」

ジョージ「まあちょっとね。ほら着いた、ここだよ」

ベリー「スゲエ、りんごのマークがついてる!アップル・スタジオだー!」

ジョージ「あ、もうみんな来てる。お待たせー」

ジョン「よし、みんな揃ったな!俺たちは今日から“冥界ティータイム”として活動を共にするわけだが」

ベリー「ヒュー!」

キース「ごめーん、その話長い?」

ビリー「ちゃんと聞いてあげて」

ジョン「お前ら、冥界DEATH DEVIL(仮)とのジョイントライブに向けて今一番大切なものは何だと思う」

キース「ちゃっちゃと始めること」

ジョン「違う!答えは…そう、お茶だ!」

ジョージ「は?」

ジョン「お茶にするぞ、ジョージ、お茶を淹れてくれ!」

ジョージ「僕がやるのかよ!?はぁ…真似するのはいいけど自分でやれよ…」

ジョン「お茶菓子にはケーキを用意しといた。だからお茶だ!」

ジョージ「……ふふ、君って奴は。ちょっと待ってて、淹れてくる」

ベリー「うまー!ジョージの淹れた紅茶すげーうまい!」

ビリー「本当だ。知り合って長いけど初めて知ったよ」

ジョージ「一応英国人だからね。このケーキもうまいな」

ジョン「な?ジョージにやらせて正解だっただろ」

キース「ほんとこれうめー!」

ジョージ「…」

ジョージ「キース…誰も言わないから僕言わせてもらうけど…」

キース「うん?」

ジョージ「その格好は何なんだ…」

ビリー「触れないようにしてたのに…」

キース「何ってブ・ラ・ジャー!見て分からない?もしかして見たことないのか?」

ジョージ「そういう意味じゃなくて、どうして女性用の下着を身につけて平然とお茶してるのか聞いてるんだよ!」

キース「下も見る?」

ジョージ「見ない!!」

ベリー「キース・ムーン…パネェ」

ジョン「仕方ないだろ、趣味なんだよ。分かってやれ」

ジョージ「それは分かるけどさ、どうしても気になるんだよ…」

キース「まーまー別にいいじゃん!」

ジョン、ジョージ、ビリー、ベリー「お前が言うな」

ビリー「改めてすごいメンバーだな。お茶もなくなったし、そろそろ始めよう」

ジョン「そうだな。見せてやる、俺のレスポール・スタンダード!」

ジョージ「このためにわざわざ新しいのを?」

ジョン「当たり前だろ、色も同じだ」

ジョージ「本当にハマったんだなあ…(なんか微笑ましいや)」

ジョン「よし、じゃあ合わせてみるか」

ジョージ「うん、ライブに向けて練習だな」


――――


ジェシ「ここかー!ちっさい会場だなー」

デュアン「くそー、俺も参加したかった…!」

ジェシ「まだ言ってんのかよー。いずれお前にも機会があるって!」

デュアン「あのバンド始めてからベリーは毎日楽しそうでさ」

ジェシ「そーかそーか羨ましいか。じゃあこれ終わったら、俺たちもジョージと
3人でスライド・ギター三つ巴セッションだー!」

デュアン「!!ジェシ、君は最高だよ(泣)」

ジェシ「あ、ラヴィ師じゃん」

ラヴィ「ひしゃしぶりじゃなあジェシ」

ジェシ「お久しぶりでーす。ラヴィ師も見に来たんだあ」

ラヴィ「当たり前じゃろ。弟子の勇姿じゃて」

ジェシ「そっかそうですよね。人多いんで足元気を付けてくださいねー」

ジェシ「うわ、デュアンあの人だかり見て!ジミヘンがいる!」

デュアン「本物!?」

ジェシ「話しかけてみようぜ!」

ジェシ「あの~」

ジミ・ヘンドリックス「ん?」

ジェシ「ジミだよね?俺ジョージの友達のジェシ。でこっちはデュアン」

デュアン「初めまして(ドキドキ)」

ジミ「ああ、よろしくジェシ、デュアン」

ジェシ「こんなとこでジミヘンに会えるなんて!手でっかいなー!」

デュアン「できないフレーズなんてないだろ?」

ジミ「そうだなあ、小回りが利かなくて不便なこともあるよ」

ジェシ「へえー」

?「ちょっと、あたしもいるんだけど」

ジェシ「わ!ジャニス・ジョプリン!」

ジャニス・ジョプリン「どうも、よろしくねジェシ、デュアン」

ジェシ「一緒に来たの?仲良かったんだー」

ジャニス「ブライアンとカート、ジムも一緒よ」

ジェシ「なんか面白い組み合わせの面子だね」

ジャニス「それはね、私たちが…」

カート・コバーン「また言ってるよ」

ブライアン・ジョーンズ「いいんじゃね?本人は気に入ってるんだし」

ジム・モリソン「俺は気に入ってないけどな」

いかりや長助「ダメだこりゃ」

カート「今の誰」

ジム「知らん」

ジャニス「“花の27歳組”だからよ!」

ジェシ「君たち同い年なんだー。でもそのネーミング、ダサいね」

ジャニス「そんなことないわよ」

ジム「そんなことあるだろ」

ジャニス「ない!」

ジム「ある!」

デュアン「お、始まるみたいだ」

ジェシ「おー!デュアン、前に行こう!じゃーねみんな!」

デュアン「ちょ、待ってジェシ!」



ジェシ「“DEAD DEVIL”だって」

デュアン「ダサいな…」

ジェシ「うん、ダサい…」

ロニー「そんじゃ聴け!『Maddy Candy』!」

ドドドドドドドドド


ジェシ「あれ、この曲こんなブラスト多用だったっけ?ねえデュアン?」

デュアン「」

ジェシ「聞こえないよね」

DEAD DEVIL「ドドドドドギャンギャイーン」

ジェシ「俺の好みとは違うけどメタルも結構かっこいいじゃん!いえーい!」



ロニー「次が最後の曲だ、短かったけど楽しかったぜ!聴いてくれ、『LOVE』」

ジェシ「4曲だけ?もっと聴きたかったな」

ロニー「またどこかで!」


ジョージ「いよいよだな、僕こんなに時間をかけて準備したライブは久しぶりだから少し緊張するよ」

ジョン「リラックスしていけよ、ジョージ」

ベリー「ステージに上がればあとはなんとかなるよ」

ビリー「キースは用意にやたら時間がかかってるなあ」

キース「いやーごめんごめん、みんなお待たせ!」

ジョン、ジョージ、ビリー、ベリー「・・・・・・・・・」

キース「?」

ジョージ「キース、これを君に聞くのは2回目だけど…」

キース「何が?」

ジョージ「 そ の 格 好 は 何 な ん だ 」

キース「だーかーら見て分かるだろ!りっちゃんだよー!」

ジョン「その制服、用意したのか?」

キース「もちろん!スカートの中見ちゃう?」ぴらっ

ベリー「ギャー!!」

ジョージ「頼むからパンツは履いてくれ!もうその服はいいから!」

キース「ジョージのケチー」

ジョージ「意味が分からないよ。お前はドラマーなんだぞ、客に中が見えるだろ!」

ビリー「あの、全員揃ったことだしそろそろ…」

ジョージ「はっ。そうだな、行こう」


ジョン「みんな、今日は冥界ティータイム、略してMTTのライブに集まってくれてありがとう。大勢の友達に支えられてこの日を迎えられたことを心から嬉しく思うよ」

ジョージ(いい感じだ、やっぱりミュージシャンだな)

ジョン「それじゃあ行くぞ、『ごはんはおかず』」

MTT「~~~♪」

キース「どぎゃーん!ぎゃおーーん!!」ドカドカドカ

ジェシ、デュアン「ごーはーんーっ!!」

ジェシ「超楽しいwwwww」


ジョン「みんなけいおん観てるー?俺ははね最初ジョージに紹介してもらって……」

ジョージ(このジョンのMCはラスト前までノンストップ)

MTT「~~~♪」

キース「どごーーん!!ヒャッハーー!!!」

ジョン「みんなごめんなー、次でラストなんだ」

ジェシ「えー」

ジョン「お約束のリアクションありがとう!じゃあ最後の曲、『Don’t say “lazy”』!」

ジョン「Please don’t say you are lazy!」

ジョージ(ここまで心配してたトラブルもなく来られた)

ジョージ(カッコよく締めくくるぞ!)

キース「ヒャハハハハハ!!ドォン!!ドォーン!!!」

ガコッバキッガリガリ
バリッ

ジェシ「あー…ドラム大破…」

デュアン「あれがキース・ムーンか…」

ジョージ「おいキース!!ちゃんと演奏しろ!!」

キース(ニヤリ)ドサッ

デュアン「あれは…まさか…大量の…」

キース「点火ッ!!」シュッ

ジリジリジリジリ…

ジェシ「爆竹だ!みんな耳塞げ!!!」

ジョージ「目を瞑って伏せろ!!!」

バチッバチバチバチッ!パン!パン!パン!

キース「お次は花火♪点火!」

ヒューン…ッバーーン!!

キース「壁にも火薬ちゃん仕込んだよ~」

ドン!ガラガラガラガラ




――――――――

ジョージ「散々な結末だったね…」

ジョン「片付け大変だったな…」

ジョージ「会場崩壊するわキースは全裸になるわ」

ジョン「あんな地獄絵図、逆に貴重な体験だったけどな」

ジョージ「うん、実はちょっと楽しかったよ」

ジョン「みんなで音楽するのはいいなーやっぱり!」

ジョージ「なあジョン」

ジョン「なんだ」

ジョージ「みんなで行ったインド旅行、楽しかったよなあ」

ジョン「あー、いい思い出のひとつだよ」

ジョージ「ビートルズってさ」

ジョン「うん?」

ジョージ「こんなふうにただ楽しんで音楽だけをやってたら、解散なんかしなかったのかな」

ジョン「…」

ジョン「言っとくけど僕は解散の原因が君やヨーコにあるなんて思ってない。ただ、あの頃は色んな歯車がずれてしまってたよね」

ジョン「ああ…ありがとう」

ジョージ「ポールとリンゴがこっちに来たら、また4人で何かやりたいな。なるべく先の方がいいけど」

ジョン「でも俺、まだポールと」

ジョージ「ちゃんと仲直りしてないんだろ?向こうは君より歳取ってるんだし、大丈夫だよ」

ジョン「そうだな…」

ジョン「あいつが来るまでには考えとくよ。ずっと先のことだろうけどな」

ジョージ「ふふ、そうだね」

ジョン「さて!じゃー飲みにでも行くか」

ジョージ「そうだ、みんなが待ってるよ」


おわり







最終更新:2011年05月24日 20:54