……。

澪「……んっ、あ、私。寝ちゃってたのか」ハッ

澪「えっと、あれ? 私、なんでこの電車に乗ってるんだっけか?」

澪「……」

『電車内でお待ちのお客様に申し上げます。ただいま当線路で人身事故が発生したため、運転を見合わせております』

澪「……私、どっかに出かける予定だったんだっけ?」

澪「まあ、いいや」

『繰り返します。この電車はしばらくの間運転を見合わせて……』

澪「帰るか……な」


そろそろ、月が満月になりそうだ。



部室

唯「……ムギちゃん。今日も学校来なかったね」

梓「またお休みですか? もう一週間になりますよ?」

澪「うん……心配だよな」

梓「お見舞いとか行ったほうがいいんですかね?」

律「ん~、一応ムギの家に電話したんだけどさ。どうも面会出来ないくらい悪いみたいで……」

唯「心配だよね~」

澪「うん……早くよくなって欲しいよな、切実に」

梓「……ですね」

律「じゃあ、今日は解散な~」

澪「ああ、またな」

唯「あずにゃ~ん、一緒に帰ろう~」

梓「はい、そうですね……って、あ!?」

梓「すいません唯先輩、先に玄関で待ってて下さい。私、忘れ物しちゃいました」

唯「忘れ物~?」

梓「宿題のノートを……多分教室だと思うんですけど……」

唯「そっか~、じゃあ玄関で待ってるよ。いってらっしゃい」

梓「はい、すいません」タタタタッ

梓「ええっと、確かここに……」ガサガサ

「……」コツ

梓「ああ、やっぱりあった」ペラッ

「……」コツ

梓「さ、早く唯先輩に合流し……」

「!」バッ

梓「きっ……」

梓「きゃあああああ!」

梓「この! このっ!」ペシペシ

純「うわあぁぁああぁあああ! ま、待って! 痛い痛い!」

梓「きゃああ……って、純!?」ペシペシ

純「いたたたた、ひどいよぉ。いきなり叫びながら叩いてくるんだもん……」

梓「だ、だって……いきなり後ろから肩を叩かれたから」

純「そりゃあ、ちょっと驚かしてやろうとは思ったけどさ~……うん」

梓「ほら、やっぱり! もう純のバカ!」

純「あははっ、怖がりだな~梓は」

梓「……て言うか純、こんな時間に何やってんのよ」

純「いや~、ちょっと忘れ物しちゃってね。教室来たら梓の姿が見えたから……」

梓「もう、悪ふざけは止めてよね!」

純「だからごめんてば~」

梓「……私、帰るからね」

純「うん、バイバイ梓~」

梓「あれ、純はまだ帰らないの?」

純「あ~、うん。私が探す物、たくさんあるからさ、帰っちゃっていいよ」

梓「そう……それなら」

梓「じゃあね純」

純「うん、バイバ~イ」

タタタタッ

純「……さて、探しますかっ!」

ガサガサ

純「ふんふ~ん」ガサガサ

「……」コツ

純「おかしいな~、ここじゃなかったっけか?」ガサガサ

「……」コツ

純「……ああ、あったあった。まず一枚~」ペラッ

「……」コツ

純「あとはノートと教科書と、お弁当箱と……」

「……!」バッ

純「ひゃっ……! もう、止めてよ。どうせ梓でしょ?」

「……」

純「あはは、そんな事しても私は驚いたりなんか……」クルッ

「……」

純「えっ……嘘……」

「……」ザシュッ

純「ぐっ……え……」

純「なんで……どう……して……」ガクッ

「……」ザクッ

純「ぁ……」パク パク

「……」

純「……」

ズリッ ズリッ

ズリッ ズルッ ズルッ……



次の日

校舎前

警察『近づかないで! 近づかないでぇ!』

刑事『……被害者は?』

警官『鈴木純、この学校の生徒です。ナイフで腹部を……あと、片方の腕が切り取られた跡が……』

……

梓「……嘘でしょ」

唯「あずにゃん……」

梓「私、昨日純と話してたんですよ。放課後挨拶して……」

律「梓……」

梓「純、普通に笑ってたのに」

梓「なんで……」

澪「梓……」

梓「……純、誰に殺されたんでしょうね」ボソッ

澪「殺された……どうなんだろうな。変質者……とか」

唯「最近、私の周りでも変な事があったから、かも」

律「ああ、そういえば唯も何か言ってたよな」

梓「……そうだとしても、許せません。どうして純を……純」


澪「……」

律「……ま、梓。しばらくゆっくり休めよ。学校も休みになるんだしさ」

梓「そう……ですね」

律「ん、それがいいさ」

澪「何かあったらすぐに言うんだぞ?」

梓「はい、ありがとうございます。先輩」

唯「ふふっ、あずにゃん元気出してね」ナデナデ

梓「……はい」

和「ああ、あなたたち。まだいたの?」

唯「あ、和ちゃん」

和「一般生徒は速やかに下校すること、そう放送したでしょ?」

律「あははっ、悪い悪い」

和「もう……」


41:02:23

……♪

和『ほら、早く帰りなさい。それと、休みの日程はちゃんと把握している?』

唯『プリント貰ったから大丈夫だよ~』

和『そう。じゃあしっかり休んでね、さよなら』

梓『……あれ、和先輩はまだ帰らないんですか?』

和『ええ、生徒会はもう少し学校に残って作業があるのよ』

和『休みの日程も微妙に違うしね』

澪『……大変なんだな』



二日後

プルルルル

プルルルル

唯「ん……りっちゃんからだ。もしも~し」ピッ

律『ゆ、唯! た、大変だ大変だ!』

唯『どうしたの? そんなに慌てちゃって……』

律『実は……いちごが消えちゃったみたいなんだ。行方不明なんだよ』

唯『え、いちごちゃんが!?』

律『ああ、とにかく今から学校、来れるか?』

唯『う、うんわかった。すぐ行くよ』

律『待ってるよ……じゃあな』

ピッ

唯(いちごちゃん……)




意外と書けない……

夜になったら、アラ、また

あと1話と半分





※完結の内容次第では執事に移動するかもしれません
最終更新:2011年06月05日 23:31