しんねん!
しぎょうしき!
さわ子「はい。みんな明けましておめでとう。正月ボケはしてないかしら?」
唯「ほへー・・・」
さわ子「(まぁ、あの子は正月というより年がら年じゅう・・・)
さわ子「おほん・・・正月ボケで、もしかしたら育成に力が入って無い人が多いかもしれないわね」
さわ子「そんな人はこれ!はい、プリント後ろに回してくださーい」
和「ニューイヤーズ杯?」
さわ子「1月の最終週に行われるフリーランクの大会よ」
さわ子「ランク関係無しでやったら誰が一番強いのか・・・ゾクゾクしない!?」
和「(ランク関係無しで・・・よく言うわよ・・・)」
和「(フリーの大会だし優勝しても賞金だけでランクが上がるわけじゃない・・・)」
和「(別にスルーしても・・・)」
さわ子「ちなみにこの大会!私も出場するわよ!」
和「!?」
唯「・・・ほへ?」
生徒1「おいおい・・・それってマグマハートってことか・・・!?」
生徒2「そんな大会に出ても勝てるわけないじゃない!」
生徒達「ガヤガヤ・・・」
和「(マグマハート・・・!)」
唯「・・・おおっ!」
唯「はーい!私とかべちゃん出場しまーす!」
さわ子「あら?平沢さん目が覚めた?ふふ、ブリーダー魂ね!」
唯「はい!さわちゃん先生と戦ってみたい!」
さわ子「あら!嬉しいわ!じゃああとで職員室にいらっしゃい」
生徒1「すげー・・・怖いもの知らずだな平沢さん・・・」
生徒2「ストレートでSランク突破した二人のうちの一人だもんね・・・」
生徒1「二人?もう一人って真鍋さんか?」
生徒2「ううん。違うクラスの子で・・・秋山さんって人。真鍋さんは負けちゃったみたい」
和「・・・!」
生徒1「お、おい・・・声が・・・」
生徒2「あっ・・・」
和「・・・先生!」
さわ子「・・・あら?何かしら真鍋さん?」
和「(あと3週間・・・)」
和「(それまでに・・・!)」
和「私も参加します!」
唯「おおっ!和ちゃんも参加だ!大会で戦うのは初めてだね!」
さわ子「・・・・・・」
さわ子「・・・ええ。わかったわ。あとで職員室にいらっしゃい」
和「・・・はい!」
和「(あの恐怖を乗り越えてみせる・・・!)」
ほうかご!
しあいじょう!
律「ああ、ニューイヤーズ杯なぁ・・・私も出たいけどリキイシの怪我がなぁ・・・」
唯「あぁ・・・そっかぁ・・・ムギちゃんは?」
紬「次の公式戦に向けてトレーニングを重ねたいから・・・私も辞退かな・・・」
唯「うぅーん・・・じゃあ澪ちゃん!」
澪&ジャンヌ「出ない」
唯「がーん」ガーン
ジャンヌ「(またタナトスとか出てきたら洒落にならん・・・)」
澪「だって・・・無差別大会なんて・・・怖いんだもんっ・・・」グスッ
律「Sランク突破してもこれかよ・・・」
紬「でも、澪ちゃんらしいわね」クスッ
律「しかし和も出るとはな。あんま興味無さそうなのに」
和「そんなことないわ。私だって今の実力がどれほどか試してみたいもの」
律「あーなるほど。それなら、らしいや」
和「(倒したい相手がいる!って言ったら、私らしくないかしら?)」
唯「私はさわちゃん先生と戦ってみたいからー!」
律「うぇっ!?さわちゃん出んの!?マグマハート!?」
紬「あらあら・・・フリーの大会に名人・・・とんでもなくハイレベルね・・・」
澪&ジャンヌ「こわいこわいこわいこわい」ブルブル
律「お前等Sランク突破しても、まだトラウマなのかよ・・・」
和「(いや、あれはトラウマになっても仕方ないわ・・・)」
和「(でも、いつまでもそのトラウマにとらわれるわけにはいかない!)」
和「(パルモンの為にも・・・)」
パルスコーン「・・・?」
モノリス「ソォイ!」ヒュン!
テクノドラゴン「ぎゃ・・・おおお・・・!」ドシン!バタッ・・・
唯「あっ、かべちゃん勝った!」
紬「あらあら・・・お正月もトレーニング詰んだのに・・・」
律「・・・・・・・」
律「しかしなんだよなぁ」
律「まさか唯と澪が一番乗りでSランク突破するなんてさ」
ジャンヌ「まぁ、澪なら当然のことだ」
律「いや澪のパートナーが弱過ぎて・・・」
ジャンヌ「・・・貴様は新年から蹴り飛ばされたいらしな!決闘だ!」
律「上等だ!受け止めてやる!」
澪「あわわ・・・!」
和「(この新年になってもこのやりとりは変わらないわね・・・)」
紬「でも確かに驚きよね~。あっ、イヤミとかじゃなくてね?」アセアセ
紬「唯ちゃんはモンスターの知識もブリーダーの知識も全く無い状態だったしね」
紬「それでストレートで勝ち進んでいるんだから天才そのものよ!」
唯「そ、そっかなぁ・・・そういうのはよくわかんないけど・・・あはは」
律「おっ?なんだ?照れてんのか?アハハ、珍しいな!」
和「唯にもそんな感情があったのね。驚きだわ」
唯「そ、そんなんじゃないよ~!!」
唯「(みんなで一緒に名人になるって約束だったから・・・)」
唯「(なのに私と澪ちゃんだけがSランクを突破しちゃったから・・・なんて返せばいいのか・・・)」
澪&ジャンヌ「・・・・・・」
げこうじかん!
キンコーンカーンコーン
紬「あら、もうこんな時間なのね」
律「ホントだな・・・よし!んじゃあそろそろ帰るか!」
和「うん、そうね」
唯「かえろー!」
澪「あっ、唯!」
唯「ん?なぁに澪ちゃん?」
ジャンヌ「今日は私と澪と貴様の3人で帰る。良いな?」
唯「えっ?」
律「おぉっ!?なんだ!?澪をめぐっての修羅場か!?」
紬「いいわぁ・・・///」ポワーン
澪&ジャンヌ「ちがーう!!」
唯「?」
かえりみち!
澪「無理やり付き合わせた感じになっちゃってごめんな」
唯「えっ?ううん!全然大丈夫!」フンス
モノリス「!!!」フンス
ジャンヌ「私はまどろっこしいのは好きじゃない。本題から入るぞ」
唯「ふぇっ?」
澪「お、おいジャンヌ・・・!物事には順序っていうのが・・・」
ジャンヌ「貴様・・・何故Sランクを突破したというのに冴えない顔をしている?」
唯「・・・!!」
モノリス「!!!」
ジャンヌ「また名人に一歩近づけた。喜ばしいことだろう?なのに何故だ?」
唯「そ、それは・・・」
澪「ちょ、ちょっとジャンヌ・・・」
唯「・・・だって」
唯「だってみんなで名人になるって約束したのに私と澪ちゃんだけが勝ちあがっちゃって・・・」
唯「ムギちゃんは「すぐに追いつく」って言ってくれたけど・・・和ちゃんやりっちゃんまで負けちゃって・・・」
唯「それなのに私と澪ちゃんは四大大会・・・」
唯「嬉しいことだよ!?でも・・・」
唯「あんまりみんなの前で浮かれるのはどうかな・・・って・・・」
澪「唯・・・」
ジャンヌ「・・・・・・」
ジャンヌ「ふん。珍しく悩んでいるかと思えば案の定くだらんことか」
唯「なっ!?」
澪「お、おい・・・ジャンヌ!」
モノリス「・・・!!」
ジャンヌ「中身のあるバカかと思ったら本物のバカだったとはな・・・ガッカリだ・・・」
唯「な、な・・・!」
澪「もうそれぐらいに・・・!」
モノリス「・・・!!!」ワラワラ・・・
唯「なんだよー!そこまで言うことないじゃんかぁー!!」
モノリス「!?」
澪「ゆ、唯・・・?」
唯「もぉー!私だってそんな風に言われると怒るんだよー!!」
澪「(唯が大声出して怒るなんて・・・)」
澪「(でも・・・)」
唯「もぉー!!」プリプリ
澪「(迫力はあるけど・・・こわくないな・・・)」
モノリス「むしろ可愛い。おk」
ジャンヌ「・・・・・・」
ジャンヌ「・・・ふん。少しはらしくなったな」
唯「・・・へっ?」
ジャンヌ「貴様が元気な時は・・・時々ウザイ」
唯「う、ウザイ・・・!?」ガーン
ジャンヌ「しかし不思議と場を和ませる」
唯「えっ・・・?」
澪「!!」
ジャンヌ「貴様が落ち込んでいると・・・その・・・皆の調子が狂うんだ!もっと周りに気を使えるようになれ!」
唯「ジャ、ジャンヌちゃん・・・」
ジャンヌ「・・・ふん。澪、帰るぞ」スタスタ
澪「あっ、ま、待って!」
唯「・・・・・・」
モノリス「・・・・・・」
唯「・・・かべちゃん!かえろ!」
モノリス「おk」
唯「(・・・ありがとう!ジャンヌちゃん!)」
あきやまけ!
澪「・・・・・・」ポー
ジャンヌ「・・・?どうした澪?さっきからポーっと・・・」
澪「ジャンヌ・・・」
ジャンヌ「なんだ?」
澪「・・・・・・」
ジャンヌ「・・・・・・」
澪「ジャンヌー!!!」ダキッ
ジャンヌ「うおっ!?み、澪!?」
澪「さっきかっこよかったよー!!!」デレデレ
ジャンヌ「は?さっき・・・」
ジャンヌ「(まさか帰り道の・・・?)」
ジャンヌ「(そのポーっとしてたのはその余韻に浸っていたから!?)」
澪「ジャンヌー///」ウリウリ
ジャンヌ「や、やめ・・・わ、私はそっちの気は・・・あっ!もぅ・・・離せー!!」
すずきけ!
純「(ニューイヤーズ杯のお知らせが届いてる・・・)」
純「(でも憂は参加しないんだろうなー・・・)」
純「(あーあ・・・私も憂のレベルまで到達したいなぁー!)」
純「(コイツがもう少し言うことさえ聞いてくれればなぁー)」チラッ
エンドブリンガー「・・・・・・」
純「(相変わらず無愛想・・・まぁ機械だからのもあるだろうけど・・・)」
純「(はぁ・・・なんでこんな激ワルモンスター再生しちゃったんだろ・・・)」
純「(実力だけは確かなはずなのになぁ・・・)」
純「(これじゃあ・・・いつまで経っても半人前ブリーダー扱い・・・)」
純「(トホホ・・・)」
たいかいとうじつ!
ニューイヤーズ杯会場
唯「フリーの大会って初めてだね!わくわくするね、かべちゃん!」
モノリス「!!」
唯「フリーの大会でも玉砕でひゃういごー!」
モノリス「おk」
和「(朝からテンション高いわね・・・)」
和「(まぁ、そういう私も今日は気持ちが昂ってるけどね・・・!)」メラメラ
パルスコーン「(ご主人様・・・燃えてる!)」
パルスコーン「(ぼ、僕も!)」メラメラ
さわ子「二人ともおはよう!」
唯「あっ、さわちゃん先生!」
和「・・・!」
さわ子「・・・おはよう。真鍋さん」
和「・・・・・・」
和「おはようございます」
さわ子「うふふ」
和「(・・・今日は絶対に逃げ出したりはしない!)」メラメラ・・・
さわ子「(あら良い気迫ね・・・この前よりもっと楽しませてくれそう・・・)」
さわ子「ところで二人ともトーナメントの組み合わせはもう見た?」
和「はい。確認しました」
唯「はい。確認してません!」
さわ子&和「・・・・・・」
唯「えへへ・・・」
パルスコーン「Sランク突破しても相変わらずだね・・・」
モノリス「可愛いからおk」
和「はぁ・・・この調子だと今日が総当たり戦じゃなくて勝ち抜き戦だってことも忘れてそうね・・・」
唯「かちぬきせん?」
さわ子「名前通りよ。出場するモンスター全員と戦うわけじゃなく、一回戦、準決勝、決勝と勝ちあがっていく方式よ」
唯「勝ちあがっていく?あれ?じゃあ一回でも負けたら・・・」
和「そこでおしまいよ」
唯「ほえー!大事なことなんだからちゃんと確認しておかなきゃダメでしょ、かべちゃん!」
モノリス「!!!」ガーン
さわ子&和「あんたよ、あんた!」
さわ子「はい、組み合わせ表。ちゃんと確認しておくのよ」
唯「あ、ありがとうございますー!えーと・・・」
Aブロック一回戦
マグマハートVSオルドーフ
二回戦
パルスコーンVSエンドブリンガー
Bブロック一回戦
モノリスVSキティー
二回戦
ワームVSカタリーナ
唯「一回戦!」
和「Bブロックのね。まだ試合まで時間はあるわよ」
唯「だってかべちゃん!」
モノリス「おk」
最終更新:2011年06月07日 03:44