エリザベスバルキリー内!

澪「愛をこめてスラスラとね~、さあ書きだそう~♪」

律に…、

澪「受け取ったキミに、幸せふが~、つながるように~♪」

未来に…、

澪「夢を見せてぐるぐるとね~、字が舞い踊る~♪」

届ける!

澪「がんばれふでペン、ここまで来たから~♪」

ささげる!!

澪「かなり本気よ☆♪」


バトル7ブリッジ!

ミホ「HT3発見しました!」

マクシミリアン「何処だ!?」

サリー「敵陣中央です!」

マクシミリアン「なに!?どうやってあれだけの敵を突破したんだ!?」

千葉「まさか!」

マクシミリアン「どうした?」

千葉「エリザベスのサウンドフレームに歌エネルギーを充満させて高次のステルス機能を発揮したのか!?」

(澪「ふでペンFu Fu 無理かもFu Fu くじけそうになるけれど~♪」)

マクシミリアン「パッシブステルスのVF17だからこそできた芸当…。天才か!?」

(澪「手書きがMISSION 熱いわTENSION 印刷じゃつまらない♪」)

エクセドル「はたまた偶然か…。」


エリザベスバルキリー内!

違うな。

澪「ハネるとこトメるとこ~、ドキドキまるで恋だね♪」

このジャズベは、エリザベスは「目立たないけれど埋もれない」、そんな私の音づくり、放課後ティータイムのベースラインをずっと支えてきた。

澪「これからもよろしくね♪」

天才でも、ましてや偶然でもない。

澪「一言添えて~♪」

確信だ!!

澪「はしゃぐ文字はピカピカにね~、ほら磨きかけ~♪」

ヤーマ「フッ…」

敵陣中央に到着した私を待っていたのは死神だった。

澪「くっ…、律を、返してもらうぞ!」

ヤーマ「フッフッフ…」

恐ろしい形相でこちらを睨む。

―「敵なんていねえぜ!あるのは、あいつらを敵だと思う俺たちの心だけだ!」

そうだ!

澪「走る軌跡、キラキラだね~、そう乾くまで~♪」

次の瞬間

バシュぅーーーーーーーーー!!

ヤーマ「ぐあ…」

澪「死神が…、死が…、死んだ?」

背後から現れたのはこれまでのどの神よりも恐ろしく、そして美しい姿だった。

シヴァ「よくぞ…、たどりついた…。」

ヴァルキリーの3倍はあろう紫色の身体から発せられる言葉は、一語一語が音楽のようである。

澪「律を…、律を返せ!」

シヴァ「必要、ない…。」

澪「なぜだ?なぜこんなことを?私たちを襲おうとする?」

シヴァ「人間らしい質問だ…。」

澪「質問に答えろ!」

シヴァ「宇宙が収束し、終わりを迎えるだけのこと…。」

澪「そ、そんな勝手な!」

シヴァ「『愛のない世界なら終わればいい』のではなかったのか?」

澪「何を言っている!?」

シヴァ「所詮世界などマーヤー(まやかし)に過ぎん。」

澪「…。」

シヴァ「終わりだ。」

バシューーーーーーーーーーーン!!!!

そういうと額から光線をだし、シティセブンバルキリー、神々、宇宙、世界の全てを焼き尽くした。
















天地の初めにはアートマン(自我)のみがあった。”






「平和だ…。」心地よい光に包まれながらまどろむ。





“見わたす限り自我しかなかった。彼のものはこう言った。「私は…」”






「私は…」

まっ白い空間の中で一人つぶやく。


“彼のものは恐れた。”




澪「」がくがくぶるぶる





“しかし彼のものしかいないのに何を恐れる必要があろうか。ここに由来して人は一人でいると恐怖を感じるのである。”




“彼のものは寂しいと感じた。それゆえに人は一人でいると寂しいと感じるのである。”




澪「さみしいな…」



“彼のものは自分とは別の二つ目の存在を欲し、作り上げた。”




「どうしたの?みおちゃん。」



澪「律…。」



“そうして彼のものとその妻によってすべてが生み出された。”



澪「律っ!」


イーシュヴァラ「フッ…。」


澪「イーシュヴァラ?」


イーシュヴァラ「好きなように呼ぶがいいさ。」


澪「全ての…、神?」


イーシュヴァラ「それはあなたも同じ…。」


澪「律を返してください!」


イーシュヴァラ「…。」




澪「たった一曲のロクンロール、明日へ響いてく~♪」

イーシュヴァラ「…。」

澪「朝焼けの~、彼方へおまえをさえぎるものは、なにもない~♪」

澪「今日こそ響かせてやる!宇宙よ!神よ!律よ!私の歌を聞けぇーーーーーーーっ!!」

澪「戦い続ける空に~、オーロラは降りてくる~、打ちひしがれた夜、おまえは一人ぼっちじゃない、いつだって~♪」

イーシュヴァラ「自我を、死を超克し、神と一つになり、寂静の境地に至ったというのに、まやかしの世界へまた帰ろうというのか?」

まやかしだろうとなんだろうとそれが律と私たちが大切にしていた、愛していた“現実”なんです!

澪「たった一つの言葉で~、未来は決まるのさ~、俺たちのビートは輝くダイヤモンド♪」

イーシュヴァラ「人間らしいな…」

その時、私の胸に律のビートが強く響いてきた。

澪「本当の空へ~、本当の空へ~、いのち輝く空へ~♪」

ブファーーーーーーーン!

イーシュヴァラは女神へと姿を変え、世界を修復していく。

澪「FLY AWAY! FLY AWAY! 登ってゆこう!」

(バサラ「TRY AGAIN! TRY AGAIN! 昨日に手を振って~♪」)

澪「バサラさん!」

気づくと周りには唯たちのバルキリーが、そして膝には律が寝ていた。

バトル7ブリッジ!

(澪バサラ「FLY AWAY! FLY AWAY! 信じる限り~♪」)

ミホ「敵が消えていきます!」

マクシミリアン「やったのか?」

和「澪…」

エクセドル「一時はどうなるかと思いましたな。」

(澪バサラ「TRY AGAIN! TRY AGAIN! 日はまた昇るだろう~♪」)


エリザベスバルキリー内!

私の膝の上で眠っていた律が目を醒ます。

律「澪…。」

澪「律…。本当に無事で良かった。」

私は青い星に向かってバルキリーを走らせる。

律「なあ、澪?」

澪「ん?」

律「神は、死んだのか?」

澪「“命そのもの”を神と呼ぶのなら、死んだり生まれたりするようなものではないよ。」

律「そっか。」ニコ

そう言ってほほ笑むと律は再び眠った。


地上!

地球型の自然が豊かな惑星に傷ついたマクロス7船団と私たちのバルキリーが着陸する。

レイ「最高のライブだったな。」

澪「あ、ありがとうございます。」

ガムリン「シビルの能力とフォールド断層を使えば元の世界に戻れるそうだ。」

律「よかった~。」

別れの時は突然訪れる。

バサラ「どうだった?」

澪「なんていうか…。言葉には上手くできないんですが…。」

バサラ「それで良い。」

バサラさんが突如右手人差し指を天空へと向ける。

バサラ「人差し指が太陽を指しているとき、指ばかり見ていたら太陽を見ることができないぜ。」

澪「!?」

バサラ「情熱は、ハートで感じるんだ!!」

澪「は、はい!」

バサラ「ファイヤー!」

澪「ボンバー!」

バサラさんが指さしていたのは大いなる正午の太陽。
それは人が過去の自分から新たな自分への一歩を踏み出そうとする中間点にある太陽だ。

和「じゃあシビルさん、お願いします。」

シビル「うん…。」

ミレーヌ「元気でね!」

ミレーヌさんが涙をぬぐいながら手を振る。

唯「うん!またね!」

バサラ「未来で待ってるぜ!」

ピユーーーーーーーン!

ミレーヌ「行っちゃった…。」

レイ「気持ちのいいやつらだったな。」

ビヒーダ「」タカタカタン♪

バサラ「朝焼けの彼方へ~、おまえをさえぎるものは、何もな~い、WOWOWO~♪」

バサラさんが地平線に向けて歌う。



学園祭!

ピューーーーーーーーーーイン!

梓「(も、戻ってこれた…。)」

律「(よっしゃー!ライブの続きだ~!)」

さわ子「(なんか今一瞬で唯ちゃん達の顔つきが変わったような…)」

唯「改めまして…、放課後ティータイムです。」

観客「きゃー!澪もなんか言って~!」

澪「おれの歌を聞けぇーーーーーーーーっ!!」

デテテーン!テテテレーーン!♪



澪「歌い始めたころの~、鼓動揺さぶる想い~、なぜかいつかどこかへ置き忘れていた~♪」

みんなありがとう。

澪「生ぬるい毎日に~、ここでサヨナラ言うのさ~、そうさ誰も俺の熱い思い止められない~♪」

時が…、歌ってるぜ。

To be ぴゅあぴゅあ! (おしまい)









最終更新:2011年06月08日 21:25