唯「ああ~んまた負けちゃったぁ…」
律「はっはっは!大会出場経験のある私に勝とうなんて十年早いのだよ唯隊員」
澪「おい律!部室でポケモンなんかやるなよ…」
紬「お茶入りました~…あれ?ポケモンですか?」
律「そうそう!今唯に三連勝したとこ」
澪「え?ムギもポケモンなんかやるのか?」
紬「ええまぁ…少し…3350専門ですが」
澪「なっ…!?」
律「(こいつ…できる)」
唯「3350…?なぁにそれ」
紬「3匹対3匹の、レベル50戦のことです」
律「まぁバトルタワーの50レベ制限と同じだな」
唯「ふーん…」
澪「それにしても、ムギがポケモンやるとはなぁ…」
紬「澪ちゃんもやってるの?ポケモン」
律「澪の使うポケモンのセンスはすごいぞ~微妙なルックスのやつばっかりで…」
澪「そ、そんなことないだろ!」
唯「…」
ガチャ
梓「遅れました~!」
唯「あっ!あ~ず~にゃ~ん!」
律「おおっ梓来たか」
梓「すいません掃除当番で…って、ポケモンですか?音量大きいですよ…」
澪「ま、まさか梓も…」
唯「あずにゃんもポケモンやってるの?」
梓「は、はい、まぁ…それなりに…まだ全然強くないですけど…」
紬「はい、紅茶」カチャ
律「どうせ梓も唯とどっこいどっこいなんだろーなー」
梓「えっ?唯先輩もポケモンやってるんですか?」
唯「私だけじゃないよ!ここにいるみーんなポケモンやってるみたいで…」
澪「みんなレベル50のポケモンばっかり育ててるみたいだな…梓は…ストーリー攻略だけなの?」
梓「いっ、いえ!私もレベル50で止めたりしてます」
律「そうなのか!(フロンティア用かな?)じゃあ今度対戦しようぜ!」
梓「はい!いいですよ。ルールはどうします?あ、6650でいいですよね。準伝説は有りですか?持ち物の重複はどうします?催眠の重ね掛けは有りですか?」
唯「う、うわぁ…」
澪「…(こっち側の人間か…)」
律「はは…は…」
紬「あらあら」
律「…よーし!じゃあ今度、みんなで唯ん家集まってトーナメントやろうぜ!」
梓「トーナメント…ですか?」
唯「ええっ!?」
律「だ…ダメか?」
唯「いいけど…絶対負けちゃうよぉ…」
律「それなら大丈夫っ!私がみっちり教えてあげよう!」
唯「ほんとですか律ちゃん隊長!」
紬「じゃあ…ルールを決めておいた方がいいわねぇ」
澪「そうだな…それによって使うポケモン変わるし」
律「なら…見せ合い無しの…普通の3350でいいか」
梓「唯先輩初心者みたいですし、いいんじゃないですか」
律「よし!じゃあ今度の土曜!予定してた鍋パーティーのついでにやろうぜ!」
紬「じゃあ私、お菓子持って行きますね」
唯「よーし頑張っちゃうぞ~」
澪「何か新しいの育てようかな…」
律「で、早速だが、唯」
唯「なんでしょーか!」
律「唯がどの辺まで知ってるのかわからないからなぁ…個体値とか、努力値は知ってるよな」
唯「ど、どりょく…ち?…わかりません…」
律「…そこからか…その分だと、種族値も知らなそうだ…戦略の説明に行くまで時間かかりそうだな」
澪「じゃあ…基本的なことは私が説明するよ」
澪「唯、例えばこれを見て」
HP 攻撃 防御 特攻 特防 素早
65 65 60 110 95 130
唯「これは…?」
澪「これは、さっき唯が使ってたサンダースの種族値表だ」
唯「素早さが高くて…次に特殊攻撃が高いってことだよね」
律「そうそう。さすがに物理技と特殊技の説明は必要ないよな…?第四世代で随分仕様が変わったからな…」
唯「うん!私のサンダースの技でいうと…10まんボルトが特殊技、あなをほる、かみつく、にどげりが物理技…だよね?」
澪「そうだ。まぁもし忘れちゃっても「わざをみる」ってとこでわかるから…大丈夫だよな」
紬「うふふ(フルアタかよwwwwww)」
梓「ぷっ(にどげりって何wwwwww)」
澪「で、種族値っていうのはつまり…この数字のこと。『サンダースの素早さの種族値は130』なんていうように使うんだ」
律「ポケモンをやる上で、一番重要なのは素早さなんだぜ」
澪「そう、だから単に「種族値」って言った場合は、大体素早さのことを指すんだ。「130族」「90族」みたいにな」
唯「へぇ…でもなんで素早さが一番大事なの?攻撃とか特殊攻撃の方が強い方が良いんじゃないの?」
律「うーん、例えばだな…よく言われるのが…プテラとサンダースなんだけど…この二匹は、素早さの種族値が130で同じなんだ」
澪「つまり同速、同じ素早さってこと」
唯「ふんふん」
律「プテラはサンダースの10まんボルトで確定一発、サンダースもプテラの じしん で確定一発…」
律「まぁつまり、お互いに相手の攻撃を食らったら死ぬってことだ」
澪「つまり、この場合、先手を取った方が勝ちになる戦いになるよな」
律「なのに例えばプテラの方が素早さを落として、攻撃に力を入れまくったとする。「ゆうかん」な性格とかで…」
澪「そうすると、サンダースに余裕で抜かされて、プテラは地震が使えずにさようならと」
唯「なるほど……?」
澪「相手より先に攻撃すれば、技を出せる回数が増えるだろ?その分有利ってこと」
唯「ふむふむ」
律「まぁこれで素早さの重要性と、種族値の何たるかはわかったと思う」
澪「唯、サンダースは攻撃の種族値が低いでしょう?だから、にどげりとかあなをほるとかはあまり適した技とは言えないんだ」
唯「むぅ…」
律「さて、次は一番重要な努力値の説明だ」
澪「努力値がちゃんとわかってないと、絶対負けると言っても良いくらいだぞ」
律「なぁ唯、ストーリー中に「タウリン」とか「インドメタシン」とか拾ったことあるよな?」
唯「あるある!あの…ポケモンにあげると『ナントカのきそポイントが上がった!』って言われる…」
律「そうそう。その「きそポイント」っていうのが努力値のことだ」
澪「そうだな…例えば唯のサンダース、能力値を見せて?」
紬「あらあら…」
梓「どれどれ(うわっ素早さ165とかwww低っwww)」
澪「例えば、唯のサンダース、素早さが165になってるよね?」
唯「うん…」
澪「ところが、サンダースは努力値を活用することによって、レベル50で素早さを…最大200まで上げることができるんだ」
唯「すっすごいね…」
律「まぁ他にも性格補正とか…個体値とかあるけどな」
澪「素早さに努力値を振る、と、素早さが上がりやすくなるんだ。攻撃に振ると攻撃の値が上がる」
唯「ほうほう…振らない手はありませんなぁ……で、どうやって努力値を振るの?」
律「簡単なのは、さっき言ったタウリンとかを使うこと。素早さを上げたい場合はインドメタシンを」
澪「でも、これだけだと最大までは上げられないな」
唯「なんで?」
律「一つの能力にタウリンとかのドーピングアイテムが使えるのは、10回までなんだよ」
澪「…ここからの説明は大変だな…正直ググれって感じなんだが」
梓「あ、説明変わりましょうか?」
梓「唯先輩、努力値っていうのは、一つの能力に255まで貯められます。あっ、今は疑問があっても、ふんふんって流しててくださいね」
唯「ふんふん」
梓「一つの能力には最大255まで、一匹のポケモンには合計510まで貯められます。」
律「素早さがあがりやすい性格のポケモンの素早さに255の努力値を貯めたら、素早さが最大近くになるわけだ」
梓「そうです。ではどうやって努力値をためるかというと…」
梓「努力値っていうのは、主にポケモンを倒した時に、経験値なんかと一緒に入ってきます」
律「で、どのポケモンを倒したら、何の努力値が手に入る、っていうのが決まっていてな…」
梓「例えば、ムックルやコイキングを倒したら、素早さの努力値が、1、手に入ります」
紬「ムックル一匹倒せば、素早さの努力値が1たまるの」
唯「えっ…じゃあ素早さの能力を最大まで上げるには、ムックルとかコイキングを255匹倒さなきゃいけないの…?」
梓「そのための、ドーピングアイテムです」
紬「インドメタシン一回で、素早さの努力値が10たまるわ」
梓「一つの能力に、10回まで使えるんで、つまり…100まではアイテムを使うだけで貯められます」
唯「255-100で155…155匹でも大変だよ~」
紬「大丈夫よ。努力値がたまりやすくなる道具だってあるんだから」
律「パワーアンクルとか、パワーレンズとかだな」
梓「これを持たせておくと、本来もらえる努力値が、+4されるんです」
紬「つまり、ムックルを一匹倒すだけで、5の努力値がたまるの」
唯「155÷5で…31匹かぁ…まぁそれくらいなら大丈夫かな」
梓「あっ先輩、ちなみに」
唯「ん?なぁに?」
梓「能力値の計算上、努力値は、4の倍数じゃないと効率が悪いんです」
唯「そ、そうなの?」
律「計算式がちゃんとあるんだが…」
紬「まぁここでは触れませんが、…4の倍数以外の努力値をためた場合、端数が切り捨てられてしまうんです」
澪「つまり、255の努力値を振っても、252の努力値を振っても、能力は同じになるんだ」
梓「そうです!だから、一番効率の良い努力値のためかたは…」
律「どこかに252、またどこかに252、そして余った6(4)をどっかに振ると」
唯「よくわかんないけど…その数字を丸暗記するよ…」
澪「ま、最初はそれでも問題ないかな」
律「例えばサンダースだと…一般的なサンダースは、大抵素早さに252、特攻に252、どっかに6、って感じに振ることが多いかな」
澪「もちろん、素早さに性格補正かけてね」
唯「性格補正…?ああ、あの「おくびょう」とか「いじっぱり」とかのやつだね?」
梓「そうです。正確に言えば、上がりやすい能力に×1.1倍の補正、上がりにくい能力には×0.9倍の補正がかかるんです」
唯「なるほどねぇ…素早さに補正かけた方が良い、ということかな?」
律「まぁサンダースの場合はそうだろうな」
澪「耐久型のポケモンは、防御系に補正かけて努力値振ったりするんだ」
梓「まぁ大抵のアタッカーは素早さ第一、次に攻撃系、ですね」
紬「さあさあ、次は個体値の説明よ!」
律「これは比較的簡単かな…」
紬「ポケモンって、同じ性格でも、捕まえる度に強さが違うでしょう?」
唯「うんうん」
紬「あれは個体値っていうものがあるからなの」
澪「生まれながらの、得意不得意ってとこかな」
唯「つまり私は…勉強分野の個体値が低い、とか、ムギちゃんは眉毛の個体値が高い、って感じ?」
梓「そうです」
律「そうだな」
澪「そうだね」
紬「あらあら」
梓「各能力に、0~31の数字が割り振られています。この数字が個体値で、高い程良いんです」
唯「じゃあ、全部の能力の個体値が31だったら最強ってこと…?」
律「…ま、まぁな」
梓「でも先輩、6V出すのにどれだけの時間がかかることか…」
澪「単純に考えても、1/32^6の確率だからな…」
紬「まぁ遺伝とか色々ありますが…めざパが悪確定なのは残念ですし…」
唯「????」
律「ま、個体値までこだわり始めると廃人への入り口かな」
澪「基本的なことはこんなもんか…」
律「よーし!じゃあいよいよ実戦訓練だ!…と言いたいんだが」
澪「唯は一回、ポケモンを育て直した方がいいな…」
唯「ガーン!」
律「これも勝つためだ…諦めろ唯」
梓「じゃあ今度の土曜日までに、頑張って育てておいてくださいね」
律「じゃ今日は解散!」
澪「結局お茶飲んで終わりか…」
基礎編 完
最終更新:2010年01月16日 23:54