梓「いいなあ、あそんでみたいなー」じー

梓「話しかけてみようかな?」

梓「はずかしいけど……ファイト、わたし!」ふんす

とてとて

ぎゅ

唯「ん?」

梓「……」ぷるぷる

唯「おや、どうしたの?」

梓「ん……」ぎゅー

唯「どこの子かな?見慣れない制服だけど」

梓「……ぁ、あの」

唯「もしかして、迷子?」

梓「んん!」ふるふる

唯「んー、困ったなぁ」

梓「~~~」ぷしゅー

唯「お名前、聞かせてくれるかな?」

梓「……ぁ」

唯「あ?」

梓「あじゅ……や、や!」わたわた

唯「あやちゃん?」

梓「やー!やー!」ふるふる

唯「んーと……」

梓「……あずさ!中野梓です!」

唯「そっかー、梓ちゃんか!」

梓「んん……」

唯「私はね、唯っていうんだ!平沢唯!よろしくね!」

梓「お名前、ゆいちゃん?」

唯「そう!よろしくね」にこっ

梓「~~~~~!」

唯「およ?どったの?」

梓「なんでもないですー!」ぶんぶん

唯「ところで梓ちゃん、こんなところでどうしたの?」

梓「え?……えっとー」

唯「その制服、桜高のじゃないよね?」

梓「えっと、えっとー」

唯「お母さんは?」

梓「……あ!」

唯「あ?」

梓「わすれてた!お母さんが迷子になっちゃったからさがしてたんです!」

唯「え、えー!」

梓「まったくー、お母さんにはこまったもんです!」ぷんぷん

唯(……)

梓「いつもかってに一人で行っちゃうんです!もう!」

唯「あ、梓ちゃん。いっしょにお母さん探しに行こうか」

梓「ぇ……」

唯「どったの?」

梓「……いっしょ、ですか?」

唯「うん、いっしょ」

梓「~~~~~!!」ぱたぱた

唯「?」

……

梓「しゅっぱーつ!」

唯「おお、元気いっぱいだね!」

梓「ふふーん!」にこにこ

唯(まあ、制服も着てるしすぐ見つかるよね)

唯(それにしても……)

梓「……」ちらちら

唯「……」ちらっ

梓「ぷいっ」

唯(必要以上に視線を感じるよぉー)

梓「ゆいちゃん!ほら、タンポポ!」くいくい

唯「おお、見事な綿毛だねー」

梓「ふーふーしたいです!」

唯「なんかお誕生日のケーキみたいだねー」

梓「ぷー!ぷー!」

ふわふわ

唯「綿毛が梓ちゃんに、ありがとうって言ってるよ」

梓「さようならー!」ぶんぶん

唯「……さて、お母さん探そうか」

梓「あ!テントウムシ!」とてとて

唯「梓ちゃん待ってー!」

……

梓「♪迷子の迷子のこねこちゃん~」

唯(……ふぅ、やれやれ)

唯(幼稚園の先生って、大変だろうなぁ)

梓「あ!ゆいちゃん、ねこー!」

唯「およ、本当だ!」

梓「ねこー!ねこー!」とてとて

猫「!?」びくっ

梓「♪にゃんにゃん、にゃーん!」べたべた

猫「……」

梓「にゃんにゃんにゃ~!ねこねこー!」ぎゅうぎゅう

猫「ギブギブ」

唯「……」にこにこ

梓「ゆいちゃん、どうしたの?」

唯「……あーずにゃんっ」

梓「!?」

唯「今日からキミはあずにゃんだ!」

梓「~~~~~!!」ばたばた

唯「およ?どったのあずにゃん」

梓「なんでもないですー!」ぶんぶん

猫「……ほっ」すたこら

……

唯「♪あっずっにゃーん、梓ちゃんはあーずーにゃーん」

梓「わたしあずにゃんじゃないですー!」ぽかぽか

唯「いたたた……ありゃ、あれは」

梓「!!」

唯「タイヤキ屋さんかー、今の季節はあったかでおいしいだろうなぁ」

梓「……」じー

唯「あ……」

梓「……」だらー

唯「……食べたい?」

梓「たべたい!」

唯「トホホ」

梓「わーいわーい!タイヤキー!」ぴょこぴょこ

唯「残りわずかなお小遣いが……」しくしく

梓「♪~」じー

唯「ほい」さっ

梓「~~~!」ぱあっ

唯「やっぱあげなーい」

梓「……」しょぼー

唯「ほい」さっ

梓「~~~!」ぱあっ

唯「やっぱり」

梓「……」しょぼー

唯(おもしろい)


梓「うまー!」

唯「うんうん、うまー!」

梓「うまうまー!ヒヒーン」とてとて

唯「あっ、急に走ったら」

梓「あっ!」ぽてっ

唯「あ……」

梓「……」

唯「あちゃあ」

梓「……ぅう」じわー

ぽんぽん

梓「ゆいちゃん?」ぐずっ

唯「ほら、肩車」

梓「わあっ!たかーい!」

唯「タイヤキも、交換しよっ!」

梓「ゆいちゃんはやさしいですね!」

唯「えっ」

梓「すごくかっこいいです!」

唯「~~~~~!」

……

梓「おかーさーん!迷子のおかーさーん!」

唯「あずにゃんママー」

梓「……」

唯「いないねー」

梓「うぅ……」じわ

唯「あ……」

梓「うぇっ……うぇっ……」

唯「あ、あずにゃん……」

梓「……うぁあああん!あああああん!」

唯「あずにゃん、泣かないで……」

梓「おがあじゃあぁああん!うああああん!」

唯「困ったなぁ……」

梓「うぅ……まんまあぁ……」

唯「……キミを見てると、いつもハートDOKI☆DOKI」

梓「……?」ぐすっ

唯「♪揺れる想いはマシュマロみたいにふーわふわ」

梓「……わぁ!」

唯「♪いーつもがんばる」

梓「いつもがんばーる!」

唯「♪キミの横顔」

梓「キミのよこがー!」にこにこ

唯「♪ふわふわターイム」

梓「ふわふわたーい!」

ぱちぱちぱち

梓ママ「二人ともすごく上手ね~」

唯「いやいや、どもども~」てれてれ

梓「ゆいちゃんは歌もうまいです!」

唯「そ、そうかなぁ……?」

梓「やっぱりゆいちゃんはかっこいいです」

唯「はうぅ……って」

梓「あ!おかーさんだー!」

唯「うおおおおぉぉーい!!」ずこー

……

梓「おかーさん!おかーしゃん!」すりすり

梓ママ「はいはい」

唯「……」

梓ママ「娘がお世話になりました、すみません」ぺこぺこ

唯「いえいえー」

唯(タイヤキ代はきついけど……)

梓「ゆいちゃん、もうあえないですか?」うるうる

唯「きっとまた会えるよ……そうだ!私の学校においでよ!それで軽音部に入って!」

梓「けーおんぶ?」

唯「うん!そこでさっきの歌をうたって、いっしょにケーキ食べよう!」

梓「タイヤキは?」

唯「タイヤキも?」

梓「いく!ぜーったいにいきます!」ぱたぱた

梓ママ「あらあら、がんばらないとね」


梓「さよーならー」ぶんぶん

唯「バイバーイ」

唯「……ふぅ」

唯「幼稚園とか学校の先生ってのも、悪くないかも」




そして……

梓「唯先輩!ちゃんと練習してください!」

唯「ほげー、あずにゃんや、もう少しまったりやりましょうや」

梓「ダメです!今度のライブでは二人で歌うんですよ!」

澪「……やれやれ」

律「二人とも、今日も相変わらずだなぁ」にしし

紬「仲良きことは美しきかな、ね」にこにこ

梓「……唯先輩」

唯「ほげ?」

梓「かっこいい先輩に、戻ってください」

唯「ふんす!」



おわり



最終更新:2011年06月18日 22:53