――放課後


唯「みんなおそいなあ」

唯「りっちゃんもムギちゃんもすぐ来るって言ったのに…」

唯「寂しくて死んじゃうよー…」

唯「って、わたしはウサギか!」

シーーン

唯「……」

唯「…ハア」

唯「そうだ!せっかくひとりなんだからなにか考えごとをしよう!」

唯「テーマは…『どうしたら澪ちゃんみたくなれるか』にしよう!」

唯「澪ちゃん、かっこよくてきれいだもんなあ」

唯「スタイルもいいし、おっぱいも大きいし…」

唯「ふ、ふん!あんな大きかったら肩こっちゃうもん!やっぱりいらないや」

唯「うーん、しゃべり方を変えたらいいのかな…」

唯「りつー、ムギー、あずさー、みおー、のどかー」

唯「おまえら練習しろ!」

唯「この野郎!ぶっ殺してやる!」

唯「…はあ、やっぱり難しいや」

唯「わたしはわたしのままでいいって憂も言ってたもんね。このままでいいや」


唯「あーあ、ムギちゃんのお菓子まだかなー」グテー

唯「今日はなにかなあ。わたくし的にはおケーキがよろしいかしら?」

唯「へへ~、ムギちゃんっぽく言っちゃった」

唯「わたくしのおギターのお腕前をお披露いたしますかしら~?」

唯「あはははははっ、なんか変~」

唯「あーもう寂しくて死んじゃうよ~」

唯「あーりっちゃんのデコをさすさすしたいよ~」

唯「そのデコをぺしってしたいよ~」

唯「そのあとまたさすさすしたいよ~」

唯「そのあとまたぺしってしたいよ~」

唯「…りっちゃんにしたいことこんぐらいだな~」


唯「はあ…ひますぎる」

唯「こんなときにこそあずにゃんが必要だってのに…まったくあずにゃんは~」

唯「……」

唯「『先輩、助けてください!』」

唯「どうしたの?あずにゃん」

唯「『わたし…抱きつかれないと死んじゃう病なんです!』」

唯「え~っ!そうだったんだ!」

唯「『はい!だから…わたしを思いっきり抱いてください!』」

唯「え~っ!そうだったんだ!」

唯「『はい!だから…わたしを思いっきり抱いてください!』」

唯「しょうがない子だね~。ほら、ぎゅ~~」

唯「『ああ、先輩、大好きです』」

唯「わたしもだよ!あずにゃ


ガチャ

梓「こんにちは~」

唯「ひいぃやあっ!!!」

梓「うわっ!…どうしたんですか、唯先輩」

唯「な、なんでもないよ」

梓「そうですか」

唯「ねえねえ、あずにゃん」

梓「なんですか」

唯「アリクイっているでしょ?」

梓「はい、いますね」

唯「アリクイはね、1日に何匹アリを食べると思う?」

梓「100匹ぐらいですか?」

唯「ノンノン!正解は3万匹でした!」

梓「へえ、すごいくいしん坊なんですね」

唯「そうだね~。アリクイはアリちゃんがないと生きていけないんだよ~」

梓「アメちゃんみたいに言わないで下さいよ」

唯「わたしもあずにゃんがいないと生きていけな~い」ガバッ

梓「あまいです!」サッ

唯「ああん!あずにゃんのいじわる!」

梓「抱きつかれる身にもなってください!」

唯「あずにゃんは抱きつかれるの嫌なの?」

梓「嫌です!」

唯「ええ~、わたしはうれしいよ?」

梓「そんなの唯先輩だけです!」

唯「そうかな~?」

梓「そうです」

唯「よーし、そんなこと言っちゃう悪い子には…こうだ!」ダキッ

梓「うわっ!ふいうちは卑怯です!」

唯「へへ~。あずにゃんあったかいよぉ」ギュー

梓「///」ホワーン


ガチャ

律「おい~っす」

澪「おっす」

紬「おそくなってごめんねー」

唯「ぎゅー」

梓「///」ホワワワン

律「…なんだこりゃ」

澪「いつもの光景じゃないか」

紬「あらあらあらあら」

梓「……はっ」

梓「は、離れてください!」バッ

唯「あああん、あずにゃんもっと~~!」

梓「もうダメです!」

唯「ちぇっ」

梓「こんにちは!澪先輩!」

澪「梓は元気だな」

梓「はい!」

律「おい、わたしたちもいるんだぞ」

梓「ああ、ムギ先輩と律先輩もこんにちは」

律「なんだそのついでみたいな扱いは」

紬「あらあら、梓ちゃんは澪ちゃんになついてるのね」

梓「そ、そんなことないです…///」

律「くくくっ、いいなあ澪ちゃんはー。後輩になつかれちゃってさー」

澪「な、なんだよ。わたしじゃ不満か?」

律「いや~こんな暴力的な先輩だとおもうと梓がかわいそうで」

澪「だれが暴力的だ!」バスン

律「あいてっ!そういうとこだよ!」サスサス

紬「ふふふ、仲がいいわねえ」


梓「……」

唯「わたしは蚊帳の外ですかー」

律「あれ、唯いたのか」

澪「まったくきづかなかった」

唯「もう!澪ちゃんまでひどい!」

律「で、なんで梓と抱き合ったりしちゃったの?」

唯「もちろんあずにゃんとの愛を確かめあって

梓「唯先輩が無理やり抱きついてきたんです!わたしは被害者です!」

律「そうだったのか、大変だったなー」

唯「なんでわたしが悪者扱いなの?」

澪「よしよし、もう大丈夫だぞ」ナデナデ

梓「へへへ///」

唯「……」


紬「じゃあお茶にしましょう」


唯「ねえねえ、みんなしってる~?」

律「なにが?」

唯「さっきあずにゃんにも言ったんだけどさ。アリクイは1日に何匹アリを食べると思う?」

律「5匹ぐらい?」

唯「すくなっ!少なすぎるよりっちゃん!」

律「な、なんだよ!知らないから別にいいだろ!」

澪「で、何匹ぐらいなんだ?」

唯「それがね…さ

梓「3万匹なんだそうです」

律「へえ~~、そりゃすごいなあ」

唯「もうあずにゃん!何で言っちゃうの!」

梓「さっきのお返しです」

唯「ぬわっ、あずにゃんが反抗期だよぉ」

澪「唯がいじめるからじゃないか?」

唯「いじめてなんかいないよ?わたしは愛をもってやってるよ」

梓「愛があるなら抱きつくのはやめてください」

唯「ええ~~!わたし、あずにゃんをぎゅーってしないと死んじゃうんだよ~」

梓「そんなの聞いたことないです!」

澪「唯。梓も嫌がってるんだから少しは自重しなさい」

唯「ええ~~~、そんなああ」

梓「ありがとうございます!澪先輩!」

澪「そんな…礼を言われることじゃ…///」

律「あ、澪の奴照れてるぞっ」

澪「ううううるさい!」ベキン

律「いてっ!最近、殴る回数増えてないか?」サスサス

紬「うふふ」ニコニコ


ジャーーーン

澪「よし!今日はこれぐらいにしとくか」

律「よーし!みんな、今日は何の日か知ってるか?」

唯「えーなになに?」

律「今日は駅前のアイス屋がおまけにもう一個キャンペーンを開催中だぞ!」

唯「キターーーーーーーーーーーー!!」

梓「またアイスですか…」

澪「まあいいじゃないか。唯なんて喜びのあまり死にそうだぞ」

唯「イエス!イエス!」グッ

梓「まあ澪先輩が言うなら…」

紬「うふふ」



律「よし!ついてこい隊員ども!」

唯「ラジャ!りっちゃん隊長!」


唯「おいし~~~~~!!」

律「唯、大丈夫か?4段なんて無理だろ」

唯「この平沢唯に不可能はない!」

澪「ああほら、ほっぺについてるぞ」フキフキ

唯「ありがとう、澪ちゃん!」

梓「……」

梓「あの、澪先輩、わたしもその、ついちゃいました」

澪「まったく梓もか。ほら」フキフキ

梓「ありがとうございます…///」カアア

唯「……」ジーー



律「澪、それくれよ」パクッ

澪「ああ!勝手に食いやがって!」

律「うーん、やっぱミントはきついな」

澪「うるさい!そういうおまえのはどうなんだ」パクッ

律「ああ!わたしのポッピングシャワー!!」

澪「…意外といけるなこれ」

律「だろ?」

唯「……」ジーー


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最終更新:2010年01月17日 23:57