和「唯~!!こっちこっち!!」

唯「あっ、和ちゃーん」

唯「和ちゃん、ひっさしぶりー」

和「元気そうね~。大学はどう?ちゃんと授業には出てる?」

唯「授業にはまじめに出てるよ。授業は長いけど、なんせ出席とったら後は寝ててもいいし、
  あっそうそう!!大学でも4人揃って軽音楽部に入ったんだよ♪」

唯「でもちょっとだけ辛いこともあるかな...」

和(ムギと律の事ね)

和(唯は仲間想いだもんね。やっぱり私がお節介を焼くことにしましょ)

和「ねぇ、唯?私で良かったら何があったのか話してくれない?
  幼馴染みなんだから遠慮しなくてもいいのよ」

唯「うーんとねー」

唯「りっちゃんとムギちゃんが喧嘩しちゃったの」

唯「最初はね、すぐ仲直りするって思ってたんだけどね」

唯「いつの間にかムギちゃんがバンド練習に来なくなっちゃったの」グスッ

唯「ムギちゃんとりっちゃんがこのまま喧嘩わかれするなんて嫌だよぉ~」ウェーン

和「ちょっと唯!!こんなところで泣かないの!!」

和(あいかわらずねぇ~、大学生でここまで純真だとかえって心配になっちゃうワ)

和「あーもう!!唯!!落ち着きなさい!!」コツン

唯 ビクッ

和「でも、唯がそこまで心配するなんてよほどの事なのね?」

和(ムギの話だとそうでもないようなんだけど...楽天家の唯にとって事態が好転しないことは程
  辛いことはないんでしょうね)

和「ねぇ、唯?唯にとって音楽ってなんなの?」

唯「へっ?何?和ちゃん?」

和「だからぁ。唯にとって音楽ってなんなのよ?」

唯「音楽は音楽だよ文字どおり音楽を楽しむのが音楽だよ」

和(それじゃあ音楽楽じゃないの...)

和「じゃあ音楽は唯だけが楽しかったらいいの?」

唯「違うよ!!りっちゃんがいて、澪ちゃんがいて、ムギちゃんがいて、もちろんあずにゃんもいて」

和「みんなは唯を楽しませるために集まってきたの?」

唯「和ちゃん!!それは違うよ!!みんなはそれぞれの音楽を楽しむために集まったんだよ。」

唯「そんなみんなが集まってできたのが放課後ティータイムなんだよ!!」

唯「放課後ティータイムは放課後ティータイムの音楽を楽しむためにできたバンドなんだよ!!」

和(なんかまともな事をいってるようだけど、トートロジーの域ね)

和(でも、唯がここまで真剣に打ち込めるなんて、放課後ティータイムってやっぱり凄いわねぇ)

和「唯。こんなこと言ったら変かもしれないけど...」

和「唯も自分が楽しみたいって音楽をやってみたら?」

唯「へっ????」

唯「私は今までで十分だよ。だから自分が楽しみたい音楽って言われてもわからないよ」

和「でしょ?」

唯「へっ?????????何言ってるの和ちゃん」

和「律とムギが喧嘩してるのは、自分の楽しみたい音楽をやろうとしているかもしれないのよ?」

唯「ほぇ~...りっちゃんもムギちゃんも凄いことしようとしてるんだねぇ~」

和「別に感心するところでもないんだけれど...でもね?」

和「これが自立なのよ!!」

和「それぞれが興味がある方向に進んでいく事は避けられないの。」

和「そして、今はムギがいろんな音楽に興味を持っているのよ」

和「軽音楽部に入って、今までに出会ったことのない音楽に出会って、ワクワクしているのよ」

和「あらゆる音楽を体感して、吸収して、自分の物にして」

和「それを放課後ティータイムで表現したいと思ってるのよ。」

唯「うーん...わからないや」

和「................................................................................」

和「そうねぇ、サーティ○○アイスクリームの3段重ねのクリスピー○○○ムドーナツサンドを作ろうとしているのよ」

唯「わぁぁぁお!!、それは一度で二度美味しいね!!」

和「でもねぇ、クリス○ークリー○ドーナツが好きな人からしたら、それは許せない事なのよ。」

唯「そっかな~」

和「じゃあ、一度で二度美味しいサーティ○○アイスクリームの3段重ねのクリスピー○○○ムドーナツサンドの方がそれぞれ2つを買うより値段が高かったらどうする?」

唯「うーん...自分で2つを買ってサンドを作るかな?」

和(ダメだった...この子は食欲に関する経済学はノーベル経済学賞なみに頭が働くんだった...)

和「じゃあ唯!!誰もサーティ○○アイスクリームの3段重ねのクリスピー○○○ムドーナツサンドを発表しなかったら唯はサーティ○○アイスクリームの3段重ねをクリスピー○○○ムドーナツを発明するかしら?」

唯「無理だね!!」

唯「だって、別々で食べても十分美味しいもん!!それ以上を望んだら贅沢だよ!!」

和「でもムギはその贅沢に挑戦しようとしているのよ」

和「一方律は新しいものではなく、今までの味をもっと良くしようとしているの」

和「唯はどっちがいい?」

唯「え~?そんなの決まってるじゃん!!」

唯「今までの味をもっと良くした上で贅沢な挑戦をするに決まってるじゃん!!」

和「失敗するかもしれないのよ?」

唯「失敗してもアイスとドーナツとして食べたらいいじゃん!!なんの問題もないよ」

和(この子に工学的な才能があれば、世の中はさぞかり便利になるでしょうね...)

.....................................

和(行き詰まった感が漂いだしたわね)

和(でも、唯にとって難しい事は不要なのかも)

和(唯の最大のスキだらけなところ...心配だけど...)

和(今はゴタゴタでスキがないけど、今日みたいに和んだ雰囲気だとスキができるし...)

和(そのスキがあれば、みんなを取り込めるはず...)

和(なんて、上手いこと行ったら、とっくに世界から紛争・戦争はなくなってるわよね...ハァ)

和(でも、唯が『もうちょっと待ってみようよ』って思うようになったら事態は好転するはず)

和(なんせ唯は天然の楽天家だし...今のシリアス唯の方が異常なくらいだし...)

和(ここはいっちょうハッタリをかまして)

和「ねぇ唯?」

唯「何?和ちゃん?」

和「この問題はすぐに解決するわよ。」

和「なんせ、あなたたち4人は高校の3年間でしっかりと結び付いた上に、大学も同じところに進んだんでしょ?」

和「だったら、お互いを信用し、尊敬できるようになったらいいんじゃない?」

和「高校生で信用とか尊敬とかは背伸びしすぎだけど、これからはお互いが意見を交わして行く上でどうしても信用とか尊敬は必要になるんじゃない?」

和「今回はその入口じゃないかしら?」

和「唯には難しいかもしれないけど傍観者として見ていたらそんな気がするのよ」

和「いいんじゃない?大人への一歩を進めるって!!澪なら歌詞にすると思うわよ?」

唯「ふーん。大人かぁ~...大人って難しいんだね?」

唯「でも、悪くはないかな?」

唯「だって、サーティ○○のアイス3段とクリスピー○○○ムドーナツが食べられるんだもんね」

唯「よーし!!りっちゃんにも大人になってもらって、一緒にサーティ○○のアイス3段とクリスピー○○○ムドーナツを食べよう!!」

和(完全に甘いものに取り付かれたわね...)

和(まぁいいか...唯の勘違いパワーはときには全てを丸く納めるし...)

和(今回もそれに期待してもいいかしら?ねぇムギ?)

........................................................

紬(和ちゃんありがとう。多分、好転するんじゃないかしら?)

澪(和ありがとう、それでいいと思う)

律(あれ?なんだか答えが見えてかも?)



律の部屋...

律(なんでムギは私に相談したんだろ?)

律(自分でやってみたいことは自分でやって来たのがムギだろ?)

律(あの時相談してきたってことはムギが迷ってたからじゃないのか?)

律(ムギは演奏技術も作曲能力も並外れてるし、上を目指せると思ったらいくらでも目指せるじゃないか?)

律(でもあの時は『放課後ティータイムとは両立させる』って言ってたよなぁ~」

律(それって、やっぱり上を目指す云々以前に放課後ティータイムがあるってことだよなぁ~)

律(ムギもずるいよなぁ~、才能もテクニックもありながら『仲間意識』を持ってるなんて)

律(私がムギの立場だったらどうだろう?)

律(もっと上に行けると思ったら、あっさりバンドを辞めるかな?)

律(できないよ...せっかく一緒の大学に来たのに...)

律(答えはでてるんだよなぁ~)

律(でもこれを上手く表現できないんだよなぁ~)

律(澪に頼んだら...)

澪『私の気持ちは風船模様
  まっすぐ上に上がりたいのに
  あなたの言葉は風になり
  右にいったり、左にいったり
  恋の樹海に迷いそう』

律(なんて奇妙なことになるんだろうなぁ~)

Let's see action!! Let's see People ♪

気がつけば今日も The Who を聴いていた。

律「えーい!!やめやめやめやめやめやめやめやめやめやめやめやめ!!」

律(何回いったっけ?)

律「答えはわかってんだよ!!」

律「悩む必要なんて、なーい!!」

律「気持ちをそのまま伝えればいいんだよな?」

律「そうだよな?律?」

律「ムギは絶対にそれに応えてくれるよな?」

律「いや!!応えないとおかしいよな?」

律「よーっし!!全員集合だぁ」


――――

律「というわけで...」

律「私は旧桜ケ丘軽音部部長として皆の衆に一言いいたいことがある!!」

唯「えー?りっちゃんの言いたいことって大抵無駄な事だよぉ~」

唯(やっと聞けるんだよね?)

澪「もったいぶらずにさっさと言えよ!!」

澪(律らしくもないけど、律らしいな!!これからもよろしくな!!)

紬「わっ、私も一緒でいいの?」

紬(うふふっ。りっちゃんの器が一回り大きくなったってわけね?)

紬(是非とも琴吹グループにスカウトしなくっちゃ!!)

律「それではみんな」

唯・澪・紬「ハイっ!!」

律「Join Together!!」

律・澪・唯・紬「イエッーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」







最終更新:2011年06月25日 23:18