梓「は?」
純「純ちゃんねるです!」
梓「なにそれ」
純「知りたい?知りたい?」
梓「特には」
純「もー!ノリ悪いー!そういうのアレだよ?嫌われるよ?」
梓「『純に』だったら特に問題ないけど」
純「バカ言うな!5000億人にだよ!世界中の純ファン、イケメン5000億人にだよ!」
梓「……病院いこっか」
純「待つからやだ!」
梓「待たないなら行くんだ」
純「で、純ちゃんねるってのはね」
梓「聞いてないよ」
純「かわいい純ちゃんのかわいい情報を毎日世界にお届けする全世界待望のビッグイベントだよ!」
梓「あ、今日仏滅なんだ」ペラッ
純「ちょっと梓聞いてる?」
梓「ごめん六曜確認してた」
純「そっかーそれならしょうがないなー」
梓「ないんだ」
純「それでははい、梓さんどうぞ」
梓「は?」
純「純ちゃんのかわいいエピソード、純ちゃんのかわいい写真公開、純ちゃんのここがかわいい!
などなど、純ちゃんのかわいさに関するイントネーションをどうぞ!」
梓「……」
梓「色々言いたいことあるけど」
純「ほうほう!」
梓「イントネーションって、もしかしてインフォメーションって言おうとしたの?」
純「……」
梓「……」
純「なるほどー。純ちゃんドジっこかわいい!というお話ありがとうございましたー」
梓「純、ポジティブぅ」
梓「で、なんだっけ。純を線路に突き飛ばしたくなるエピソードを言うんだっけ」
純「そうそう、ついつい私の背中をドンって……ってオイオーイ!なんで突き飛ばすねん!」
梓「イラつくから」
純「……」
梓「……」
純「それはか私がかわい過ぎてっていうゼラチン的なやつ?」
梓「……???」
梓「ごめん。分かんない」
純「なにが?」
梓「そもそもさ、純さっき『世界中にお届け』って言ってたじゃん?」
純「そうだっけ」
梓「自分の発言に責任持ちなさいよ…。
で、『世界中に』って言ってもさ、それは無理だと思うんだよ」
純「まぁ時差的に寝てる人もいるもんね」
梓「あーうんうん。それでさ、今ここ、教室だよ?何の設備も無い、ただの放課後の教室」
純「ノストラダムスだよね」
梓「ノスタルジックね」
梓「…純のせいで全然話が全然進まないけどさ」
梓「教室からどうやって世界に発信するの?」
純「チッチッチ…甘いなぁ梓は!私の首筋のかほりぐらい甘いよ!」
梓「(イラッ)」
純「千里の道はローマに通じずんば虎児を得ずって言うじゃない?」
梓「聞いたことないよ」
純「まず一歩一歩地道に『純ちゃんねる』を開くことが、いつか世界へとつながるんだよ!」
梓「純ちゃんねるってそんな局地的開催なんだ」
純「そう。まずは身近なところからコツコツと、ね。今日は第二弾!」
梓「えっ第一弾は誰に開いたの!?」
純「律先輩」
梓「げぇぇーっ!?」
梓「ええ…何それ…こわっ、もう私あんたが怖いよ。恐れを知らな過ぎるでしょ」
純「へへん」
梓「褒めてないよ。」
梓「…で、律先輩はなんかリアクションしてくれた?」
純「『純ちゃんはかわいいこと考えるなぁ』って言ってぎゅーってしてくれた」
梓「はあっ!?」ドン!
純「ちょっと机叩かないでよ、私のマミーが倒れたらどうすんの」
梓「マミー倒すどころじゃすまないよ今の話がリアルなら」
純「まごうことなき実話だけど」
梓「律先輩と純ってそんな親しいんだ?!」
純「時々二人でいっしょにゲームするくらいだけど」
梓「うわー結構仲いいじゃん…。そんで律先輩とどういうゲームすんの?」
純「『街』」
梓「渋っ」
純「…というわけで、意外と他クラブの先輩とも親しい!純ちゃんのかわゆい情報でした♪」
梓「…シめないでよ」
純「さて、お名残惜しいですが今日の純ちゃんねるはこれでおしまいです!」
梓「…なんかもやもやが残ったままなんだけど…」
純「シーユーネクストデーイ♪」
梓「凄く不吉な文句で終わるんだね」
――――
純「じゃあ純ちゃんは部活に行ってきます!」
梓「…行ってらっしゃい。私も行くけど」
純「きゃっ!?」ツルッ ステーン!
純「……パンツ見た?いや観たでしょ!?」
梓「…………」すたすたすた
……
梓「はぁ…疲れた…こんなくだらないことで部活に遅れてしまうなんて…」すたすた
梓「一日を…いや人生を無駄にした気分だよ…」すたすた
ガチャッ
梓「すみませーん遅れまし…
律「りっちゃんねるーー!!」
梓「!!??」
おしまい
純ちゃんがかわいかったので立てた。
後悔はしていない。
震災から早数カ月。
その傷跡が一向に消えぬばかりか、段々と湿気や気温も上がっていき、生活しづらい日々が続いているかと思います。
そんな時には「けいおん」を見ましょう、いや純ちゃんを観ましょう。
彼女がいれば生きていける。彼女がいるから生きていける。
その人類普遍の定理になぜ世の多数が気づかないのか不思議でなりません。
最終更新:2011年06月27日 20:53