紬「ううん違うの、ホントなら私が和ちゃんに取ってあげたかったのに……全然ダメだったごめんなさい……」
和「だからそんなしょげないでよ……また今度いっしょに行きましょ、そのとき取ってよ、ね?」
紬「え……また一緒に来てくれるの?」
和「ええ、私もゲームセンターは嫌いでは無いしそれにムギと一緒に居るのは楽しいしね」
紬「ホントに!?やった!ありがとう和ちゃん!」ダキッ!
和「ム、ムギ!?」
紬「すっごく嬉しい!」ムギュウウウウウウウウ!!
和「う、う……(ムギの体柔らかい///胸も大きい///)」
和(それに……良い匂い……)ポワ~ン
紬「あっごめんなさい!大丈夫和ちゃん!」
和「だ、大丈夫よ心配しないで(ふぅ……)」
紬「つい興奮しちゃったの、また一緒に来てくれると思わなかったから」
和「喜び方が大げさよ、びっくりしたわ」
紬「私興奮するとすぐ手が出るタイプなの~」
和「その言い方だと誤解を招くわよ……」
紬「和ちゃん次はあれをやりましょ!」スタタタタタッ
和「あ、ムギちょっと待ってよ!」スタタタタタタっ
和「シューティングゲーム?」
紬「うん!2人で力を合わせて迫りくるモンスターをこのトカレフでやつけるの!」
和「トカレフ……」
紬「初めての共同作業ね~」
和「きょ、共同作業ってそんな///」カァーッ
紬「ではさっそくやりましょ!」 チャリン
(゚A゚) (゚A゚) (゚A゚) (゚A゚) (゚A゚) (゚A゚) <ジュンジュワー
紬「さっそくきたわ和ちゃん!撃って!」
和「う、うん」パンパン
和「えいっえいっ!」パンパン
紬「バンバンバンバン!!」パンパン
和「うりゃうりゃ!」パンパン
紬「和ちゃん上手!ガンマンみたい!バンバン!」パンパン
和「そ、そう……」パンパン
紬「神出鬼没のモンスターね!!」パンパン
和「くっ……」パンパン
紬「バンバンバンバンバン!!」パンパン
和「……」パンパン
紬「バンバンバンバンバン!!」パンパン
和「……」
紬「バンバンバンバンバンバンバン!!」パンパン
和「ねぇムギ」
紬「バンバンバンバンバンバンバンバンバン!!」パンパン
和「なんでさっきからわたしに向かって撃ってるのよ……」
紬「もうノリが悪い和ちゃん!撃たれたんだからリアクションしなきゃダメだよ!」
和「えぇ……大阪人じゃないんだしそんなこと出来ないわよ」
紬「りっちゃんなんかノリノリでやってたわ」
和「まぁ律ならね……」
紬「わたしが見本を見せてあげる!ほら撃って!」
和「え……」
紬「早く!どんとこいです!」
和「う、撃つわよ!えいっ!」パンパンパンッ!
紬「うわぁやられたぁっ!!かはっ!!」バタン
和「ム、ムギ!?」
紬「軽音部のことは……まか……せたっ」ガクッ
和「……」
紬「」
和「ムギ恥ずかしいから起きてよ……周りの人たちが見てるわ……」
紬「えへへ~」ムクッ
和「ノリが良すぎわよ……ちょっと焦ったわ」
紬「ホントに死んだと思った?」
和「それは無いわね。あまり不慣れなことはやらないほうがいいわよ」
紬「うん!」
和「じゃあ次は……」
紬「プリクラ撮ろう!」
和「プリクラね、わかったわ」
その後2人はプリクラを何回か撮り、店を出た
マックスバーガーにて
紬「いっぱい遊んだわね~」
和「そうね」
紬「和ちゃんとこんなに楽しい時間を過ごせるなんて思ってもいなかった、ありがとう和ちゃん!」
和「お礼を言いたいのはこっちよ、私も毎日勉強で鬱憤が溜まってたから良い気分転換になったわ、ありがとムギ」
紬「うふふ~」
和「ねぇ、ムギたちって4人とも同じ大学行くのよね?」
紬「うん、軽音部は全員N女子大、和ちゃんは?」
和「わたしはK大よ」
紬「K大かぁ……春になったらしばらく会えなくなるね」
和「そうね……」
和(会えなくなる……か、ホントはムギと色んなことをしたいのに……)
和(ハァ……わたしもN女子大にすればよかった……)ムシャムシャ
1時間後
紬「いつの間にか真っ暗になってるね」
和「もう7時だからね」
紬「すっかり日が暮れるのが早くなったね~、もう夏休みも終わっちゃうね……」シュン
和「そうね、まぁわたしは夏期講習ばかりで休んでる感じがしないけどね」
紬「和ちゃんは大変ね」
和「それじゃわたしはこっちだから、じゃあね」
紬「ちょっと待って和ちゃん、お家まで送っていくわ」
和「え……でも悪いわよ」
紬「良いの!だってこんな夜道を女の子ひとりで歩かせるわけいかないもの!」
和「そんな大げさな……じゃあお願いするわムギ」
紬「どんとこいです!」フンスッ!
紬「誰もいないわね~」
和「ここらへんはこの時間になると閑散とするのよ、田舎だしね」
紬「ねぇ和ちゃん、手ェ繋がない?」
和「は!?な、なに言ってるのムギ!?」
紬「誰もいないから良いでしょ?」
和「で、でもはずかしいし……」
紬「良いじゃない!女の子同士でもこういうスキンシップはどんどんやるべきよ!」フンスッ!
和「そ、そう?まぁムギが望むなら別にいいけど……」
紬「じゃあ」ムギュ
和(ム、ムギの手あたたかい///)
紬「どこまでも行こう♪道は厳しくとも♪」
和「(なんでそんな古い歌知ってるのよ……)なんか楽しそうね」
紬「だって和ちゃんと一日デートが出来たから嬉しくてね」
和「そう言ってもらえるとわたしも嬉しいわね」
紬「うふふ。それにもしても星が綺麗ね和ちゃん」
和「そうね。ここは田舎だから夜空がよく見えるのね」
紬「うんうん。あっ!和ちゃんあれ見て!」ビシィッ!
和「え、どうしたのムギ?そんな大声出して……」
紬「UFO!UFOよ和ちゃん!!」
和「UFO?UFOキャッチャーならさっき嫌ってほどしたじゃない」
紬「ううん違うの!本物よ和ちゃん!あそこに光ってるのは絶対UFOよ!」
和「ん……ムギ、あれはどう見たってただのジェット機よ……」
紬「あ、あっちに飛んでっちゃう!待って!」スタタタタッ!
和「ちょっと待ってよムギ!」スタタタタタッ!
数十メートル走り、橋の上へ
紬「ああ行っちゃった……」スタタタタ……
和「ハァハァ……だからあれはただのジェット機よ……ここらへんよく飛んでるから……」
紬「でも!でも!」グググッ!
和「ああムギ危ない!そんなに身を乗り出したら川に転落するわよ」
紬「一度でいいから未確認飛行物体というものを見たかったのに……」
和「きっといつか見れるわよ」
紬「……」
和「……」
和(あまりムギのことをじっくり見たことなかったけど……ムギってすごく綺麗ね……)
紬「しゃらんら~♪」
和(すごく大人っぽいし、わたしなんかまるで相手にならないし全然釣り合わないわ……)
和(なんかムギを見てると体が熱くなる……胸がそわそわする……)
紬「星がきらきらしてるわね~」
和(空ばっかり見てないでわたしを見てよ……)
和「ねぇムギ!」ドキドキ ガシッ
紬「え?え?どうしたの和ちゃん?(ち、近い///!)」
和「ム、ムギ!(もう我慢できない!)」ドキドキ
ちゅ……
紬「ん!(うそ!?和ちゃんにキスされてる///)」
和「ん……(ムギの唇柔らかい……)」ドキドキ
紬「んく///(和ちゃん///けっこう積極的///)」ドキドキ
和(ムギ!ムギ!)バクバク
ちゅ……ちゅ……
紬「ああ……」
和「ハァ……ハァ……」
紬「……」
和「……」
紬「和ちゃん……」
和「……」
紬「和ちゃんって意外と大胆なのね///」
和「は!」
紬「ニコニコ///」
和(な、なにやってるのよわたしは!ムギを見てたらつい我を忘れて……)
紬「の、和ちゃん?」
和「(最低よわたしは!)ごめんムギ!」スタタッ!
そのまま和は走ってその場から逃げようとする、が
紬「待って和ちゃん!」ガシッ!
和「え!?ちょっと離してよムギ!」
紬「なんで逃げるの!?別に私は……」
和「離して!わたしは最低な女よ!自分の欲望に負けてムギに酷いことしてしまったわ!だからその手を離してよ!」
紬「違うわ和ちゃん!」ダキィ!
和「え……」
紬「違うわ和ちゃん……」
和「違うって何が……」
紬「私嬉しかったの。和ちゃんにキスされて……」
和「え……」
紬「その証拠にほら」ギュウウウウ
和「うう///」
紬「まだ胸がドキドキしてるでしょ……和ちゃんのせいよ……」ドキドキ
和「……」
紬「実は私ね、昔から和ちゃんのことが好きだったの」
和「そ、そうなの?」ドキドキ
紬「うん。初めて見たときからずっと」
和「そうなんだ///」バクバク
和「……」
紬「ねぇ和ちゃん」
和「なに?」
紬「和ちゃんは私のこと……好き?」
和「それは……」
紬「……」
和「それは…………」
和「……」
紬「じゃあさっきのキスはなんだったの?」
和「え……」
紬「ふざけてしたの?それとも私の心を弄ぼうとして……」
和「違う!だってわたしも……」
紬「……」
和「わたしもムギのことが……好きだから……」
紬「和ちゃん!」ムギュウウウウウ!
和「うう///ムギ///」
紬「すごい嬉しい!まさか和ちゃんと両想いだったなんて夢にも思わなかった!」
和「わ、わたしも///」
紬「和ちゃ~ん」ムギュウウウウウ!!!
和「う……う……」
紬「あら、もしかして和ちゃん泣いてるの?」
和「ち、違うわよ!眼鏡が曇っただけよ……!」ゴシゴシ
紬「うふふ」
和「ねぇムギ……」
紬「なあに和ちゃん」
和「ここだと恥ずかしいから移動しない?ここ桟橋の真ん中だから目立つわ///」
紬「わたしは全然OKだけど」シャランラー
和「わ、わたしは恥ずかしいのよ///」
紬「うふふ」
近所の公園にて ベンチで寄りそう和とムギ
和「……」
紬「……」
和(まさかにこんなことになるなんて本当に夢にも思わなかったわ……)
紬「ニコニコ」
和(ずっとここで寄り添っていたい……どこにも戻りたくないわ……)
和「ねぇムギ」
紬「ん?」
和「今日、わたしのことをずっと待ち伏せしてたんでしょ。駅前で太陽の下」
紬「え、なんで?」
和「だって財布にたくさん小銭が入ってたじゃない。
あれは最初っからわたしをゲームセンターへ誘うつもりだったんでしょ」
紬「うん……まさかバレるなんてね。和ちゃんさすがね!」
和「普通あんなに小銭を持ち歩かないわよ」
紬「私ね、後悔だけはしたくなかったの」
和「後悔?」
紬「うん。ホントはもっと早くに仲良くなりたかったんだけどなかなか声を掛けることが出来なくて……
それでぐずぐずしてるうちに学校生活も残りわずかになっちゃって……私こう見えても奥手だから」
和「そうは見えないけどね」
紬「ううん。だって私たち女同士じゃない。それで失敗するのが怖くて……」
和「そう……」
紬「でも今はこう分かりあえたからすごく幸せ!和ちゃんをもうはなさないわ!」ムギュウウウ
和「ム、ムギ///」
びゅうううううううう……
和「寒いっ!」ブルブル
和「風が冷たいわね……」
紬「もうすぐ秋だからね~」
和「秋……」
和(そういえばもうすぐ夏も終わりだったわね……ハァ……)
紬「ニコニコ」
和(秋が来てもこの関係を続けられるのかしら……2学期からはもっと忙しくなるだろうし……)
和(それに年が明ければ受験。そして春になると……)
紬「どうしたの和ちゃん?」
和「いや、ちょっと寒くなってきたと思ってね」
紬「だったらわたしが温めてあげる///」ムギュウウウウ
和「ムギ///」
和「ねぇムギ……」
紬「なあに和ちゃん」
和(たしかに秋になれば恋が冷めて二人の関係が終わってしまうかもしれない……)
和(もしひと夏の恋だというなら、もっとこのひとときを楽しみたい……)
和(だから……)
和「もうしばらくこのままで居ていい?」
紬「うん!和ちゃんがそうしてほしいならいつまでも!」ムギュッ!
和「ありがとうムギ……」
最終更新:2011年07月01日 08:20