ピピピ

パズス「魔女に寝返りましたか…」

パズス「残念ですが、私の案内はここで終わらせて頂きます」

パズス「唯様……お 気 を 付 け て」


―――

唯(……私、これで良かったのかな……)

梓「これからシブヤへ向かいます!」

梓「私たちに協力してくれる者がある場所に
  封印されているって聞きました」

唯「ホント!?じゃあ、助けに行かなきゃ!!」

唯は見失っていた

自分が進むべき道を

律、澪と決別したことが本当に正しかったのか…

梓が今、自分の傍にいてくれることだけが

唯一の救いだった



第四章 仲間と仲魔!


―――シブヤ インテリジェントビル


「IDコードヲ ニュウリョクシテクダサイ」

梓「もうっ!なんでロックされてるの!?」

唯「これじゃ中に入れないよ~!」

梓「一旦出直しましょう!」

……
………

男「よお、お姉ちゃん方!そのツラだとインテリジェントビルに
  入れなかったんだな?
  IDコード……知ってるぜ」

唯「教えてください!!」

男「あぁいいとも!!……10000マッカくれればな」

梓「いーから教えなさい」

梓の右手が妖しく光る

男「ひっ!!わ、わかりました!教えます教えます!!
  IDコードは……」

「IDコードニンショウチュウ  ロックヲカイジョシマス」

唯「やった!」

梓「行きましょう!唯先輩!」


―――コンピュータールーム

梓「この部屋です!!」

唯「へ……協力してくれる人って……
  誰もいないよ?」

梓「この中ですよ」ウィン

梓はおもむろにパソコンを立ち上げる

唯「……ゲーム?」

唯「あずにゃん私をバカにしちゃいけないよ~!
  いくらなんでもこれがただのゲームってことぐらい…」

梓「だからこのゲームの中に封印されてるんです」

唯「嘘!?」

梓「さあ!唯先輩!始めてください!」

唯「え、えええ~?(私、ゲームって苦手なんだよなぁ)」



―――――――――――――――――――
今から あなたは デビルバスターです
邪悪な 悪魔達を倒して 
世界に 平和を 取り戻してください
このゲームの中で 体験することは
その全てが 本当の出来事で あるかのように
あなた自身の 経験となるでしょう

それでは ゲームを始めます
――――――――――――――――――――



―――ダイダロスの塔 ミコンの街

(おお!この主人公、私にそっくり!)

(えと……どこに行けばいいんだろう)

(あ!人がいる…)

男「……困った……」

唯「どうしたの?おじさん?」

男「私の4人の子供の中の誰かが悪魔にすり替わっているんだ」

男「頼む…!4人の子供の話を聞いて悪魔を見つけ出し…
  すり替わった子供を助けてくれ!」

唯「うん!まかせて!!」

……
………

子供A「最近Bのヤツが怪しいんだ…きっとBが悪魔だ!」

子供B「Cが最近嘘つきになったから心配だ…Cが悪魔に違いない」

子供C「正直な話、俺はAかBが悪魔なんじゃないかと思ってる」

子供D「BかCのどっちかだよ!きっと!」


唯「??……よーく考えろ…私…」

唯は父親の話を思い出す

男「私の子供のことだ…本当のことを言うのは一人だろう」

唯「ふむむむむ」




唯「B君が悪魔なら、A君とC君とD君が
  本当のことを言っていることになるよねぇ」

唯「C君が悪魔なら、B君とD君が本当のことを言っていることになる……」

唯「D君が悪魔なら…本当のことを言っている人が誰もいない」

唯「……!!」


唯「分かった!悪魔は…君だよ!A君!!」

「よくぞ見破った……仕方ない、相手をしてやろう!!」

ピピピ

ニトホッグが 一体出た どうしますか?

唯「A君を返せっ!」

梓「このぉっ!!」

……
………

唯達がニトホッグを倒すと壁の一部が消え去った

子供A「助けてくれてありがとうお姉ちゃん!!」

男「本当にありがとう!お礼と言っちゃなんだがこれを…」

唯「鍵?」

男「この塔の1階に鍵が掛かってる部屋があるんだが…
  そこに強力な力を持つ魔獣が眠っているんだ」

男「あんた達なら手なずけることができるはずだ」


―――ダイダロスの塔 1F

唯「この部屋かな……?」

カチャカチャ…ガチャリッ!

唯「開いた!」

「よくぞ来てくれました……平沢 唯」

唯「!?……なんで私の名前を!?」

「私の名はケルベロス…半世紀近くある方の命により
 ここであなた方をお待ちしておりました」

ケルベロス「私の力をお貸ししましょう…」

ピピピ

魔獣 ケルベロスが 仲魔になりました

―――プツッ―――

その瞬間、ゲームの電源が切れた…


梓「頼もしい仲魔ができましたね唯先輩!」

唯「うん!そ、そーみたい…」

ケルベロス「今 後 と も よ ろ し く」

唯「うわああ!!びっくりしたあ!!いつからそこに!?」

ケルベロス「さっきからいましたが……」


ケルベロス「さて…これから東京各所に散らばった7つのピラーを
       探さねばなりません」

唯「ピラー?」

ケルベロス「言うなれば…魔界への架け橋」

ケルベロス「半世紀以上前…私はナカジマという青年と共に大魔王ルシファー
       と戦い、凍結させ封印することに成功しました」

ケルベロス「しかし何者かの手によりルシファーは復活し…
       今、再び魔界の王として君臨しています
       バエルは手下の一人にしかすぎない…」

唯「そ……そんな……」

ケルベロス「そこで私はあるお方に頼まれ、あなた達がこの世に生まれ
       成長し…いずれ私の元へやって来る時を
       長い間ここでお待ちしていたのです」

ケルベロス「あなた方は悪魔と戦う運命のもとに生まれたのです。
       偉大な力を備えながら……」

ケルベロス「時は来た……今こそ魔界へ行きルシファーを討つのです」


唯「悪魔と戦う運命……」

梓「そういうことです、唯先輩!」

梓「私……時々夢を見るんです!」

唯「夢……?」

梓「はい!ガッコウって所で…音楽を演奏してる夢…」

唯(え!?)

梓「顔は覚えてないけど他に仲間もいて…
  そこは悪魔がいなくて!みんな…
  とってもとっても楽しそうでした!!」

梓「いつか…現実もそんな世界になればいいなって……
  みんなが笑顔で過ごせるような……」

梓「は……ごめんなさい!私…変ですよね!
  あはは……あれ?…なんで泣いてるんだろ私……」

唯「あずにゃん!!」ぎゅっ

唯は梓を優しく抱きしめる

梓「唯……先輩?」

唯「私……戦うよ……
  この世界を…元に戻そう!
  みんな…みんな元通りに!!」

唯「でも……私一人じゃ何にもできないんだ……」

梓「一人じゃないですよ!私が……いるじゃないですか!
  私も唯先輩と一緒に戦います!!」

ケルベロス「私もあなたと共に…」

唯「みんな……ありがとう……!」

……
………

唯「さて……これからどうし…」

ウィン

唯「!?」

唯達の目の前にあったパソコンにメッセージが流れる

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ばばぁ命 アツかった  たす たす たた たわば

イ毛 袋 さん シャイ 恋

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梓「なんぞこれ」

梓「これじゃまったく意味が……」

唯「おばあちゃんが危ない!!あずにゃん!イケブクロだよ!!
  サンシャインってとこに行こう!!」

梓「え?ええ!?(なんで解読できたんだろ)」

唯(私には……あずにゃんも…ケルベロスもいる!)

唯(みんなで力を合わせれば……なんとかなるよね!)

唯(おばあちゃん……今助けに行くよ!!)


第四章 仲間と仲魔! 完



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最終更新:2011年07月06日 23:58