……
…
梓「……今、あの2人手を握ってませんでした?」
唯「いやぁ~、憂も大人になったもんですなぁ~///」ポーッ
紬「うふふ///(まさか他にもカップルがいたなんて……最高だわ!)」
梓「聞いてます?」
唯「でも手を握ったくらいであんなに真っ赤になるなんて……憂もまだまだですなぁ」ニヤニヤ
紬「初々しいわよね~」
唯「憂だけに、だね!ムギちゃんも上手いこと言うね!」
紬「うふふ♪」
梓「ねえ聞いてってば」
唯「年上には敬語だよ、あずにゃん!!」ビシッ
梓「何でそこだけしっかり聞いてるんですか」
律「」
梓「そして律先輩がピクリとも動かないんですが」
唯「どうせ澪ちゃんが来ればすぐ起きるからほっといてもいいんじゃない?」
梓「何そのぞんざいな扱いは」
唯「だから年上には敬語だよ、あずにゃん!」
梓「あっ、今のは本当にすいません」
リーツ♪ ワタシノアイヲ ア・ゲ・ル♪
唯・紬・梓「!!??」ビクッ
律「!!」ババッ
律「澪からメールだ!!」カチカチ
唯「なに今の着信音」
律「澪の声を録音した」カチカチ
梓「あんたあんな真面目な人に何言わせてんだ」
唯「だから年上には敬語だよ、あずにゃん!」
梓「律先輩はいいんです」
唯「そうなの?」
梓「はい」
律「澪からメール、澪からメール……」カチカチ
律「」ピシッ
唯「……どったのりっちゃん?」
紬「固まっちゃったわね」
梓「メールに何か書いてあったんでしょうか」
唯「どれどれ~?」チラッ
from:みおみお
件名:ごめん!!
本文:
和の生徒会の仕事を手伝ってたんだけど、予想以上に長引きそうなんだ。
悪いけどもうしばらく待ってて。
P.S
律会いたいよ律何で休み時間会えなかったの律もしかして浮気じゃないよね律お前は私のものだよ律愛してるよ律律律律律律律………
梓(追伸が狂気しか感じない件)
紬「澪ちゃんも大変ね~」
唯「でも、澪ちゃんが来ない分多くティータイムが楽しめるね!」
梓(この人たちはあえて見てない振りをしているのだろうか)
律「……ロ…ス」
唯「ん?りっちゃんが何か言ってるよ?」
紬「なになに?」
律「……コロス」
唯・紬・梓「えっ」
律「ノドカ……コロス……」
唯・紬・梓「ええっ!?」
律「アタシトミオノ……ジカンウバッタ……」ズルズル
律「ノドカ……コロス……」スタスタ
紬「ちょ、やめてりっちゃん!!」ガシッ
梓「律先輩、落ち着いてください!!殺すだなんて物騒ですよ!!」ガシッ
唯「そうだよ!それに、私の和ちゃんに手を出したら承知しないよりっちゃん!!」ガシッ
紬・梓「……えっ?」
唯「あっ……」
紬・梓「……」
唯「ち、ちがうよ?和ちゃんは大事な親友だからってことであって……」アタフタ
唯「で、私が一番仲がいいから私のものだって言葉が出ただけであって決してそういう関係では……」アダプタ
紬「……私たちまだ何も質問してないんだけど」
唯「あっ……そ、そのぉ……」カサブタ
梓「……もしかして、和先輩とそういう関係、だったりします?」
唯「……うん」
紬「唯ちゃん!!」ガシッ
唯「はい!」
紬「どうして……どうして今まで教えてくれなかったの!?」
唯「む、ムギちゃん落ち着いて!」
紬「答えて!ねえいつからなの!?ねえ!!」ユサユサ
唯「ちゅ、中学の、終わりごろから、だよ~」ユラユラ
紬「そんな昔から……じゃあ何で教えてくれなかったの!?」
唯「どうしちゃったのムギちゃん……気迫が凄いよ」
紬「いいから!早く答えて!!」
唯「えーっと、みんなに軽蔑されるのが嫌っていうのが一番の理由だけど……」
唯「和ちゃん、周りから冷やかされるのとかも嫌いだからさ」
唯「だから、どっちも避けるなら言わない方がいいかなー、って」
紬「……」
唯「あ、私は別によかったんだよ?でも和ちゃんがどうしてもって」
紬「……唯ちゃん」
唯「はぇ?」
紬「グッジョブ!!」キラキラ
唯「おぉ……(ムギちゃん……今までで一番嬉しそうな笑顔だ……)」
梓「……ていうか、あれ止めなくていいんですか?」
唯・紬「えっ?」
律「ノドカ……コロス……」ズルズル
唯「あぁっ、もう扉の前まで!?」
紬「大変!早く止めなきゃ!」
梓「律先輩!!」
律「ノドカ……ノドカァ……」
カツ……カツ……
梓「ん?(誰かが階段を上がってくる……)」
和「あっ、こら律!」
梓(なんて間が悪い人だーーー!!)ガーン
和「律、また講堂の使用届が出てないわよ!しっかりしてよ全く……」
律「……コロス」
和「えっ?」
律「ノドカ……コロス!!!」バッ!
和「えっ、ちょ……きゃああああああああ!!!」
唯「の、のどかちゃーーん!!」ダダッ
キャーキャー! ワーワー!
…………
………
……
…
律「澪ー、澪ー」
梓「何とか……収まったです……」ハァ…ハァ…
和「うぅ……いたた……何なのよもう」
唯「ふえーん、のどかちゃーん!無事でよかったよぉー!」ギュー
和「はいはい、大丈夫だから離れて唯」
唯「のどかちゃーん!!」ギュギュー
和「……はぁ、仕方ないわね」ナデナデ
唯「えへへー」ギュー
梓「本当にうちの部長がすいませんでした」ペコリ
和「ううん、もういいわよ」
梓「あの、講堂使用届なら、私書記(らしい)なので今書きます」
和「ああ、お願いね」ピラッ
梓「はい!」タタタ
唯「のーどかちゃーん♪」ギュー
和「……で、ムギ、結局律は何だったの?」
紬「実はかくしかまるうまってことなの」
和「えぇっ!?……律もなの?」
紬「律も、って?」
和「実は、澪も1日中ずっと律律ってうるさかったのよ」
紬「そうなの?」
和「ええ。ことあるごとに『律がいない!』って私に泣き付いてきて……今日1日、ずっと澪のお守りだったわ」
紬「和ちゃんも大変ね……」
和「……まあ、5年も想い続けた相手だし、仕方ないかな、って割りきったけど」
紬「えっ?5年?」
和「そうよ」
紬「5年か……りっちゃんと同じね」
和「へぇ、そうなんだ」
紬「でも、何で和ちゃんがそんなこと知ってるの?」
和「実は澪から恋愛相談を受けてたのよ」
紬「あ、そうなんだ。私もりっちゃんから恋愛相談を……」
和「もう大変だったわ。毎日毎日愚痴みたいに悩みを聞かされて……」
唯「のどかちゃーん♪」スリスリ
律「澪ー」
…………
………
……
…
あるひのひるめし!
澪「うぅ……律ぅ……」
和「どうしたの澪?」
澪「昨日律が、ムギと放課後に2人で話を……」
和「またなの?」
澪「うん……律、ムギのこと好きなのかな……」
和「そんなの分からないわ」
澪「もしかして、もう付き合ってたり……はっ!」
澪「絶対そうだ!きっと、律は放課後に部室に残ってムギとあんなことやこんなことを……」
澪「うぅ……嫌だ、離れないでよ律ぅ……」グスッ
和「1人で何言ってるのよ、全く……まだ付き合ってるって決まった訳じゃないでしょ」
澪「そうだけど……」
和「そんなに気になるんだったら、部室を出た後にこっそり盗み聞きでもすればいいじゃない」
澪「そ、そんな趣味の悪いこと出来るわけないだろ!?」
和「……ったく、変なところで真面目なんだから」
澪「うぅ……律ぅ……やっぱり、私なんかよりムギみたいな明るい娘の方がいいのかな……」
和「はぁ……いい、澪?」
和「律があなたのことをどう思ってるかとか、そんなことは私にも分からないわ」
和「でも、少なくともあなたはこのクラス、いや、この学年、いや!」
和「おそらくこの学校の全校生徒の中でもトップクラスの美人よ!」
澪「び、びじ……///」
和「あなたは容姿においてはほぼ完璧なのよ。あとは積極性だけ」
和「あなたがもっと律に対して積極的になれれば、同性や友達の壁なんて敵ですらないわ」
澪「……」
和「ムギも確かに魅力的な女性だと思うわ」
和「でも、あなたもムギと同じ、いや、それ以上の魅力があると、私は思ってる」
澪「……」
和「もっと自信を持ちなさい。あなたはやれば出来る子なんだから」
澪「やれば……出来る……」
澪「えへへ……///」
澪「和、ありがとう。ちょっとだけ、前向きになれた気がする」
和「どういたしまして」
澪「本当にいつもごめん。私がもっと堂々としていれば……」
和「いいのよ、そんなこと気にしなくて」
和(同性に想いを伝える怖さは、私も過去に嫌ってほど味わったし)
ガララ
澪・和「?」
唯・律「とつげきー!」ダーッ!
和「唯?」
澪「それに、り、律!?///」
律「なんだなんだ、楽しそうにおしゃべりしやがって~、あたしたちも混ぜろよ~」
澪「お、お前には関係ないだろ!!(やばい……今の話、聞かれちゃったかな……?)」
律「何だよー、仲間はずれかよー、なあ唯?」
唯「和ちゃんのお弁当、相変わらず美味しそうだね!!」
律「おいおい……」
和「良かったら、1つ食べる?」
唯「わーい、ありがとう!和ちゃん大好き!」パクッ
和「ちょっ、唯!?///」
律「あー、いいなー。あたしも欲しいー」
唯「ダメだよ!和ちゃんの弁当は私のものだよ!」
律「ちぇっ、何だよー」
和(あれっ、バレてない?私が敏感すぎるだけかしら……?)
律「いいもん、澪から貰うもーん」
澪「えっ、律!?///(ちょ、今日は手作りなのにー!)」
律「うぉぉ、どれもうまそうですなー」ニヤニヤ
澪(ま、まずいって!)
律「よし、これにしよ!」ヒョイ
澪(あっ、それ一番自信なかったやつ!)
律「あーん……」
澪「だ、だめぇぇぇ!!」ガツーン
律「いった!?」
唯・和「!?」
澪「あっ……」
律「いっつー……」サスサス
澪「り、律ごめん……その、今のはえーっと……」
律「……」スクッ
澪「律?」
律「……教室に戻る」スタスタ
澪「えっ……?」
律「……昼飯の邪魔して、悪かったな」スタスタ
ガララ
和「澪……」
澪「……」
最終更新:2011年07月09日 02:09