- 964. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/07/21(木) 06:14:51.64 ID:tWnhOyGT0
- 梓 ガルーラ ひん死 プテラ ひん死 サンダース
園長 ケンタロス ジュゴンひん死 サンダース ひん死
『さあ、両者、ここまで、2対2のまったくの互角。どちらが勝つのかー』
「やりおるな、お若いの」
「園長さんこそ。こんなにワクワクした戦いになると思いませんでした」
「それは光栄じゃ」
「……そんな人がどうして、ポケモンをお金の道具に」
「人にはいろいろと事情があるのじゃよ。さあ、いくぞ」
園長さんはボールをセットします。
「来い、カイロス!」
梓 ガルーラ ひん死 プテラ ひん死 サンダース
園長 ケンタロス ジュゴンひん死 サンダース ひん死 カイロス
『さあ、注目の中盤戦。園長さんはカイロスを繰り出してきたー』
「カイロスですか」
私の残りの手持ちはハクリュウ、ハッサム、ゆい先輩。まだ、こちらの手持ちで園長さんがわかってないのはハクリュウのみ。まだ、隠してお
きたいので、サンダースに頑張ってもらいましょう。
「サンダース、先制です。十万ボルト!」
サンダースはカイロスに電撃が迫ります。
「カイロス、まもるじゃ!」
サンダースの十万ボルトはカイロスによって、防がれます。
「今じゃ。カイロス、でんこうせっか!」
攻撃を防がれたサンダースの隙を突き、カイロスが素早く、突っ込んできて、サンダースは跳ね飛ばされます。
(上に飛ばされた。ということは……)
「カイロス、着地点に急ぐんじゃ」
カイロスはサンダースが着地する地点にドスンドスン、と向かっていきます。そして、着地点に着くと、大きくツノを広げます。
「いけ、ハサミギロチン!」
カイロスは落ちてくるサンダースをはさもうとします。
「チャンスは今しか、ありません。サンダース、かみなり!!」
カイロスがサンダースをはさむのと同時にサンダースのかみなりも直撃します。
「サッサと倒すんじゃ、カイロス!」
「頑張って下さい、サンダース!」
やがて、サンダースのかみなりも終わり、同時にサンダースをはさんでいたツノも開かれて、サンダースが落下します。
「サンダース!」
サンダースは気絶しています。
「カイロス!」
園長さんのカイロスもドタン、と倒れ、気絶しました。
「両者、戦闘不能」
『おーっと、ここで、まさかの引き分けだー』
梓 ガルーラ ひん死 プテラ ひん死 サンダース ひん死
園長 ケンタロス ジュゴンひん死 サンダース ひん死 カイロス ひん死
- 965. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/07/21(木) 06:16:04.08 ID:tWnhOyGT0
- 『ここまで、一進一退の攻防が続いています。さあ、気になる、次のポケモンはー』
「こい、カイリキー!」
「来て下さい、ハクリュー」
梓 ガルーラ ひん死 プテラ ひん死 サンダース ひん死 ハクリュー
園長 ケンタロス ジュゴンひん死 サンダース ひん死 カイロス ひん死 カイリキー
『園長は、カイリキーを、中野選手は、ハクリュウを繰り出してきました。タイプとしては、どちらも問題ないが果たして、どうなるかー』
「ハクリュウ、りゅうのいかりです!」
ハクリュウは衝撃波をカイリキーにむけて、発射します。
「……言っておくがのう」
「?」
「わしのカイリキーは今までのポケモンと違うぞ。いけ、カイリキー!」
カイリキーはハクリューの攻撃をもろともせずに突っ込んできます。
「リキ!」
カイリキーはそのまま、ハクリューに近づき、そのままハクリュウに抱きつきます。
「ハクリュー!?」
「さっきまでのように小細工はつかわん。そのまま、力で押し切る。カイリキー」
「リキ」
カイリキーはハクリュウごと自分を地面に叩きつけて、攻撃を仕掛けてきます。
『カイリキーはじごくぐるまを仕掛けてきたー。ハクリューは打つ手がないー』
「リュー」
「カイリキー、いくのじゃ」
「リキ!」
カイリキーは抱きついてる、ハクリューの尻尾の方を持ち、なんども叩きつけます。
「トドメじゃ」
「リキ」
カイリキーはハクリューを最後に思い切り叩きつけ、ハクリューから距離をとり、四本の拳を振って、真空の波を発生させ、ハクリューに攻撃を仕掛けます。
「リュー」
ハクリューは真空の波に巻き込まれ、後ろに飛ばされます。それを見たカイリキーは素早く空中にジャンプし、ハクリューに向かってきます。
「リキ!」
カイリキーは落下しながら、4本の強靭な拳でこん身の力を込めて、パンチを繰り出すばくれつパンチを、ハクリューに叩き込みます。
「ハクリュー!」
ハクリューはそのまま、カイリキーのばくれつパンチを受け、地面にめりこみ、気絶してしまいました。
「ハクリュー戦闘不能。カイリキーの勝ちです」
『さあ、園長のカイリキーは圧倒的な力で、ハクリューをねじ伏せましたー』
梓 ガルーラ ひん死 プテラ ひん死 サンダース ひん死 ハクリュー ひん死
園長 ケンタロス ジュゴンひん死 サンダース ひん死 カイロス ひん死 カイリキー
- 966. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/07/21(木) 06:17:27.37 ID:tWnhOyGT0
- さて、どうしたものでしょうか。こっちは多少のダメージを負ってるハッサムとゆい先輩。相手はなかなかの強さのカイリキーとケンタロス。そして、まだ、分からない6匹目。状況は明らかに私の方が不利です。
「うーむ」
「何を悩んでいるんだい、あずにゃん。お姉さんが悩みを聞いてあげよう」
「いえ。ここはゆい先輩が3連勝してくれるのを期待して、ゆい先輩を出すか、ハッサムをまず出していこうか、どっちにしようかと」
「それはもちろん、サムちゃんだよ。私なら、3連勝なんてもちろん余裕だけど、サムちゃんにも出番をあげないとね」
「……本音は?」
「あんなの倒せるわけありません!!」
「自信満々で言わないでくださいよ……」
まあ、どっちにしろ、ここはハッサムですけどね。
『さて、中野選手は次に何を出してくるか。そろそろ、女の子のようなポケモン、ゆいを出してくるかー』
「来てください、ハッサム」
梓 ガルーラ ひん死 プテラ ひん死 サンダース ひん死 ハクリュー ひん死 ハッサム
園長 ケンタロス ジュゴンひん死 サンダース ひん死 カイロス ひん死 カイリキー
- 967. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/07/21(木) 06:20:30.76 ID:tWnhOyGT0
- 『中野選手はここでハッサムだー。やはり、中野選手、ゆいを最後にもってくるあたり、全幅の信頼を置いているのかー』
「全幅の信頼だって。えへへ」
「まったく。あの実況は勝手なことばかり、言って。まあ、いいです。ハッサム、バレットパンチで先制です!」
「カイリキー、受け止めろ!」
ハッサムは弾丸のように素早く、カイリキーに接近し、パンチを繰り出すもカイリキーに止められます。
『さあ、ここで、カイリキーとハッサムの力比べだー』
「頑張ってください、ハッサム」
「このまま、押し切るんじゃ、カイリキー!」
2匹の膠着状態が続くも、さっきまでのダメージがある、ハッサムが押され始めました。
「リキ!」
「……サム!」
このままじゃ、負けちゃいます。どうすれば、いいんでしょうか。このまま、相手の力押しで負けちゃ……。
『梓さん、力が全てではありませんよ』
こ
こで、ナツメさんに言われたことを思い出しました。そうだ、力押しが全てではないですよね。相手のカイリキーは強いですけど、私のハッサムなら。
「ハッサム、一旦、引いてください」
「サム!」
力で押されていた、ハッサムは一旦、手を離し、距離をとります。
「ハッサム、つるぎのまいです!」
ハッサムは戦いの舞を踊りはじめます。
「わー、楽しそうだね。私も踊ろう。うんたん♪うんたん♪」
ゆい先輩はどこから、カスタネットを出し、ハッサムと一緒に踊りだします。
「ゆ、ゆい先輩、落ち着いて見ていて下さい」
く、可愛いすぎですよ、ゆい先輩。
「ほーい」
「カイリキー、そのまま、力で押していけ」
カイリキーは踊っている、ハッサムに突っ込んできます。
「ハッサム、リフレクター」
ハッサムはひかりのかべをつくり、カイリキーはそれに激突します。
「今です!」
- 968. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/07/21(木) 06:21:16.67 ID:tWnhOyGT0
- 「サム!(終わりだ!)」
ハッサムは怯んだカイリキーに自分のはさみをクロスさせ、攻撃をする技……シザークロスを仕掛けます。
「リキ!」
カイリキーも4本の強靭な拳でこん身の力を込めて、パンチを繰り出すばくれつパンチで対抗します。
バキーン
2匹の技が交差します。
「リキ!」
カイリキーの胸にエックスの文字の傷が浮かび、そのまま、気絶しました。
「サム」
ハッサムはぐらつきながらも、片手を挙げ、勝利宣言をします。
「カイリキー戦闘不能。ハッサムの勝ちです」
梓 ガルーラ ひん死 プテラ ひん死 サンダース ひん死 ハクリュー ひん死 ハッサム
園長 ケンタロス ジュゴンひん死 サンダース ひん死 カイロス ひん死 カイリキー ひん死
- 969. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/07/21(木) 06:22:22.33 ID:tWnhOyGT0
- 『さあ、残りは互いに2匹。まったくの互角だー。しかし、ここまでくると、最後のポケモンまで知られてる中野選手の方が不利かー』
「さて、そのハッサムも地に沈んでもらうかのう」
「多分、あの言い方だと、相手はケンタロス。まずいですね。あの技はまだ攻略法が分からないのに」
「任せてよ、あずにゃん。私にいい考えがあるよ」
「本当ですか!」
「うん。でも、口に出すとばれちゃうから、私がハッサムに伝えるよ」
「任せます」
「うん。サムちゃーん。うんたん、うんたん」
「うんたん、うんたん、言ってるだけじゃないですか」
「私の鳴き声だよ。まあ、これだと話しづらいから、日本語を覚えたんだけどね」
「なんか、信じられませんね」
「サム!(分かった!)」
「ほら、サムちゃんも納得してるでしょ」
「……まあ、今のはいいとしても、その作戦っていうのは大丈夫なんですか?」
「多分ね」
「どんな作戦なんですか?」
「それはね。ゴニョゴニョ」
「な、なるほど。でも、それは賭けに近いですね」
「私はサムちゃんを信じるよ」
「それは私もですけど、不利には違いありません。この後は頼みましたよ」
「うーん、自信はないけどね」
- 970. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/07/21(木) 06:23:30.48 ID:tWnhOyGT0
- 「どんな対策を練ろうと、私のケンタロスは倒せんよ。そんな手負いのハッサムでは余計にな。来い、ケンタロス」
園長さんは私のガルーラを倒した、ケンタロスを繰り出します。
「さあ、行くぞ。ケンタロス、すてみタックル」
「受け止めて、ハッサム」
暴れ狂う牛の如く、突撃してくるケンタロスをハッサムは正面から、受け止めます。
『ここで、ハッサムとケンタロスの力比べだー。勝つのはどっちだ^』
「力比べなら、私のハッサムも負けませんよ」
「万全な状態ならな」
「!?」
「サム!」
ハッサムは一瞬くらっとよろめき、ケンタロスが押し勝っています。
「さっきまでのダメージで……」
「いいぞ、ケンタロス。さあ、そのハッサムにトドメじゃ」
ケンタロスは角を上に振り上げ、ハッサムを上に飛ばします。
「ケンタロス、ハッサムの着地地点にすてみタックルじゃ」
ケンタロスはハッサムの着地地点に思い切り、突進していき、ハッサムは再び、跳ね上がります。
「もういっちょじゃ」
ハッサムが回転しながら、落ちてくるところに、ケンタロスが再び、タックルをして、上に跳ね上げられます。それが何回も何回も繰り返さ
れ、だんだんと、ハッサムの回転が強くなっていきます。
「そろそろ、フィニッシュじゃ。ケンタロス、ギガインパクト!」
ケンタロスはハッサムの落ちてくる場所に向かって、持てる力の全てを使って突撃しにきます。
「どうじゃ、私のケンタロスには勝てまい」
「……まだ、分かりませんよ」
「何?」
「勝負は最後まで、分かりませんよ」
- 971. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/07/21(木) 06:25:02.65 ID:tWnhOyGT0
- ケンタロスはハッサムの落ちてくる場所に向かって、持てる力の全てを使って突撃し、ハッサムと激突します。そして、ハッサムは今までで、一番高く跳ね上がります。
「ふん。これで終わりじゃ」
「それはどうですかね」
「ギャーーーーーーー」
ケンタロスは叫び声をあげます。その中で、ハッサムは回転しながら落下して、地面にめり込みます。
『おーっと、園長のケンタロス。突然に片方の角が砕けて、苦痛の声を上げるー。何があったんだー』
「い、一体何が。……ま、まさか」
「そうです、私のハッサムです」
「く。しかし、一体どうやって」
「ハッサムがケンタロスの攻撃で上に飛ばされるたびにその角にパンチを当ててたんです。どんなに硬いものでも、何回もそれも大きなダメージを与えていけば、いずれはその角も砕けますからね。それにケンタロスの攻撃のおかげで、落下の力も借りることが出来ましたしね」
「くっ」
「まあ、私が考えたわけじゃありませんが」
「考えたのは、私だよー。あずにゃん、褒めて、褒めて」
「はいはい、良く出来ましたね」
私はゆい先輩の頭を撫でます。
「えへへ」
「だが、お前のハッサムとて、無傷とはいくまい」
「それも賭けですよ。ハッサムの体力が無くなるか角が砕けるのが先か」
「まあ、角は砕けても、私のケンタロスの勝ちだがな」
「まだ、終わってませんよ」
地面にめり込んでいた、ハッサムは顔を引っこ抜き、よろよろしながらも立ち上がります。
- 972. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/07/21(木) 06:25:48.18 ID:tWnhOyGT0
- 「な、何だと。だが、次で終わりだ。ケンタロス!」
ケンタロスは怒りの眼で、ハッサムを睨み付け、ハッサムに突撃してきます。
「サム」
ハッサムは腕をクロスさせ、ケンタロスの突撃に自らも向かいます。
「いくのじゃ、ケンタロス。ギガインパクト!」
「ハッサム、シザークロスです!」
ガッシーン
先ほどのハッサムとカイリキーのように、ハッサムとケンタロス両者は交差します。
「ギャーー」
ケンタロスの胸にエックスの傷が出来て、気絶します。
「やりましたよ、ハッサム!」
「わーい、わーい」
「ケンタロス戦闘ふ……ん?」
審判が宣言しようとした時、ハッサムはバタッと倒れて、気絶しました。
「サムちゃん!」
「ハッサム!」
『おっと、ケンタロスを苦戦の末に倒した、ハッサム。ここで力尽きたー』
「……ハッサム、ケンタロス戦闘不能。この勝負は引き分けです」
梓 ガルーラ ひん死 プテラ ひん死 サンダース ひん死 ハクリュー ひん死 ハッサム ひん死
園長 ケンタロス ひん死 ジュゴンひん死 サンダース ひん死 カイロス ひん死 カイリキー ひん死
- 973. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/07/21(木) 06:26:31.55 ID:tWnhOyGT0
- 『さあ、いよいよ、最後の戦いだー。最後のポケモンは中野選手はゆいを使ってくるだろうが、対する、園長は何を使ってくるのか』
「いよいよじゃな」
「ええ」
「中野君は最後の私のポケモンを知らない。だから、先に出してやろう」
「まあ、出してもらっても、私が出すのは決まってますけどね」
「ふん。来い、カイリュー」
「カイリュー!?」
『園長が最後に出した、ポケモンはカイリューだー。さあ、これに対して、ゆいがどう戦うのかは見物だー』
「中野選手も次のポケモンを」
「はい。さあ、頑張りましょう、ゆい先輩」
「うん!私、頑張るよ。ここまで、頑張ってくれた、皆のためにも」
『泣いても、笑っても、最後の戦いが今、始まります』
梓 ガルーラ ひん死 プテラ ひん死 サンダース ひん死 ハクリュー ひん死 ハッサム ひん死 ゆい
園長 ケンタロス ひん死 ジュゴンひん死 サンダース ひん死 カイロス ひん死 カイリキー ひん死 カイリュー
- 974. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/07/21(木) 06:27:28.19 ID:tWnhOyGT0
- 「さあ、サッサと決めるよ」
「させるな、カイリュー、しんそくだ」
カイリューはものすごい速さでゆい先輩に迫ってきます。
「ゆい先輩、お得意の回避を見せてください!」
「別に得意ってわけじゃないんだよねー。疲れるし」
と言いつつも、ゆい先輩は横にダイブし、その攻撃をかわします。
「さて、あらためて、 ゆいちゃん真拳究極奥義『ゆいちゃん☆めんこ』」
そんな声とともに、大きいカードがフィールドに落ちてきます。
「この奥義は表にしたカードの能力を一定時間使うことが出来るんだよ」
「カイリュー、サッサと潰すんだ。ドラゴンダイブ!!」
カイリューは私にも感じるくらいの殺気を放ちながら、ゆい先輩に突っ込んできます。
「ひゃー、怖いよー。早くしなきゃ」
ゆい先輩はパンッと地面にめんこを叩きつけ、一枚のカードを表にします。そのカードには『秋山 澪』と書かれていました。
「きた、澪ちゃんだ」
嬉しそうにゆい先輩は言うと、いきなり、耳を手を当て、しゃがみ始めました。
「な、何をしてるんですか、ゆい先輩」
- 975. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/07/21(木) 06:28:12.39 ID:tWnhOyGT0
- 「ミエナイキコエナイミエナイキコエナイミエナイキコエナイ」
ゆい先輩はそんな風にしゃがんで呟いています。そんな中でも、カイリューは突っ込んできます。
『おっと、カイリューに向かって何かが飛んでくるぞー』
実況の声を聞いて、そっちの方を見ると、『ミエナイキコエナイ』の文字がカイリューに迫ってきます。
「リュー!?」
カイリューの体に『ミエナイキコエナイ』の文字が叩き込まれます。
「リュー」
カイリューのみぞおちにそのうちの1つが命中し、膝をつきます。
「今だ!」
ゆい先輩はいつの間にか、メイド服に服装を変えています。
「いっくよ〜。『萌え萌えキュン』」
と言いながら、手をハート型にし、そこから、ビームのようなものが出て、カイリューに直撃します。
「リューーーーー」
- 976. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/07/21(木) 06:28:59.39 ID:tWnhOyGT0
- 「さあ、次だよ〜」
ゆい先輩はパンッと地面にめんこを叩きつけ、一枚のカードを表にします。そのカードには『田井中 律』と書かれていました。
「次はりっちゃんだ」
「このままじゃ、まずい。カイリュー、一旦距離を……」
「させないよ!くらえ、デコフラッシュ!」
ゆい先輩はおでこをカイリューに向けます。
「リューー」
カイリューは目を押さえて、よろめきます。
「チャンスだね。くらえ、カチューシャブーメラン!」
ゆい先輩はカチューシャをブーメランのようにカイリューに向けて投げつけます。そして、そのカチューシャはカイリューの足や体を切り裂きます。
『ここまで、カイリューを寄せ付けないゆいー。なんていう強さだー』
- 977. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/07/21(木) 06:29:58.68 ID:tWnhOyGT0
- 「さあ、次だよ〜」
ゆい先輩はパンッと地面にめんこを叩きつけ、一枚のカードを表にします。そのカードには『琴吹 紬』と書かれていました。
「さてと。まずは……」
ゆい先輩は自分の(いつの間にそうなったのかは分かりませんが)眉毛をとって、カイリューに向かって、飛ばします。
「さあ、いくよ。沢庵ブーメラン」
黄色の眉毛(?)はカイリューの体を引き裂いていきます。そして、ある程度のダメージを与え、ゆい先輩の手元に戻って来ます。そして、それをゆい先輩は口に放り込みます。
「うまい!」
「って、何を食べてるんですか」
「あずにゃんも食べる?」
「遠慮しておきます」
「さて、まだまだ、いくよ」
ゆい先輩はカイリューの後ろに回り、尻尾を掴みます。
「しゃらんらしゃらんら」
そう言いながら、カイリューを投げ飛ばします。
- 978. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/07/21(木) 06:30:28.71 ID:tWnhOyGT0
- 「な、なんていう強さだ」
「あのカイリュー相手に」
「あんな小さい女の子みたいなポケモンが」
会場がざわめきます。私自身が観客でも、そう感じるでしょうが。
「まだまだ、私の攻撃は終わらないよ」
「もう、これ以上、好きにさせるのはまずい。カイリュー、げきりんじゃ」
カイリューはあばれまくって、攻撃を仕掛けに来ます。
- 979. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/07/21(木) 06:31:19.93 ID:tWnhOyGT0
- 「さあ、次だよ〜」
ゆい先輩はパンッと地面にめんこを叩きつけ、一枚のカードを表にします。そのカードには『中野 梓』と書かれていました。
「きた、あずにゃんだ」
「ものすごく今更ですけど、どうして、めんこの能力がポケモンではなく、澪先輩達なんですかね?」
「まあ、細かいことは気にしない」
「リュー」
そんなことを話している間にカイリューは突っ込んできます。
「さあ、いくよ」
ゆい先輩はどこからか、取り出した、ネコミミを頭につけます。そして
「ミャー」
と、最初に出会って、私がさせられたように猫の鳴き真似をします。
「リュー」
カイリューは目をハートマークにし、息を荒げます。……不本意ではありますが、気持ちは分かります。
- 980. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/07/21(木) 06:33:02.83 ID:tWnhOyGT0
- 「今だ、ネコパンチ!」
ゆい先輩はカイリューのおなかに拳を叩き込み、フィールドの外まで、飛ばします。
「さて……いよいよ最後だよ」
ゆい先輩はギターを構えます。
「今までの技のもう1つの効果……技を発動していく度にエネルギーが溜まっていく。それを使うことで、強力なビームを発射できる。くら
え、ゆいちゃん真拳究極奥義『ゆいちゃん☆レーザー』」
ゆい先輩のギターから、強力なビームが発射されます。
「カイリュー、こちらも迎え撃つんじゃ。はかいこうせん!」
カイリューは強い光線をゆい先輩に向けて発射します。お互いの光線が激突し、膠着状態になります。
「このままじゃ、負けちゃう。ここは威力をあげようかな」
「待って下さい。まだ、威力があがるんですか?」
「まあ、厳しいけどね」
「なら、私が指示しますから、その時に威力をあげてください」
「分かった。あずにゃんを信じるよ」
「ありがとうございます」
- 981. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/07/21(木) 06:33:40.44 ID:tWnhOyGT0
- ゆい先輩のビームとカイリューの光線の威力が拮抗しているのか、なかなか、状況は動きません。
(ただ、それでも……わずかな可能性かもしれませんがあります。チャンスが)
「リュー!?」
カイリューはいきなり、膝をつきました。
「ど、どうしたんじゃ、カイリュー」
「さっきまでのゆい先輩のダメージが蓄積した結果です。今です、ゆい先輩!!」
「任せて〜」
ゆい先輩は残りの力をビームに込め、威力をあげます。そして、膝をついて、隙を見せた、カイリューにゆい先輩のビームは命中し、フィールドの外の壁まで飛ばされ、壁にめり込み、気絶しました。
「カイリュー戦闘不能。ゆいの勝ちです。よって、中野選手の勝利です」
梓 ガルーラ ひん死 プテラ ひん死 サンダース ひん死 ハクリュー ひん死 ハッサム ひん死 ゆい
園長 ケンタロス ひん死 ジュゴンひん死 サンダース ひん死 カイロス ひん死 カイリキー ひん死 カイリュー ひん死
- 982. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/07/21(木) 06:34:38.35 ID:tWnhOyGT0
- 『ついに長かった戦いにも終止符が打たれたー。勝ったのは中野選手だー』
「すごいですよー、梓ちゃん」
アンズさんが駆け寄ってきます。
「あずにゃ〜ん、私頑張ったよ〜」
ゆい先輩も駆け寄ってきます。
「やれやれ、クチバシティの時よりもはるかに強くなってるのう」
「あ、会長さん」
「まさか、あの園長が負けるなんてのう」
「知り合いなんですか?」
「まあのう」
会長さんは園長さんに近づいていきます。それに私達もついていきます。
- 983. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/07/21(木) 06:36:12.30 ID:tWnhOyGT0
- 「……まいった、まいった。まさか、ここまで、強いとはのう。まあ、約束じゃ。私は園長を辞めよう。会長よ、代わりの園長とやらは誰じゃ」
「……それはお前じゃよ」
「は?」
「お前が金にがめつかったのはサファリパークでの莫大な借金を返すためじゃろ」
「そ、そうだったんですか」
「……」
「私が全てはさすがに無理じゃが、援助をしてやる」
「……」
「どうしたんじゃ?」
- 984. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/07/21(木) 06:37:06.91 ID:tWnhOyGT0
- 「……無理じゃな」
「無理とな」
「借金を返すためとはいえ、ラプラス達にひどいことをしたのは事実じゃ」
「……じゃが、ラプラス達を逃がせば、それで……」
「他の理由もある。まあ、それは中野君のせいじゃな」
「わ、私ですか!?」
「ああ。私はお前さんと戦って、年甲斐もなく、また、お前さんに挑戦したくなったんじゃよ。これから、修行の旅じゃ」
「……まったく、お前さんは」
「中野君よ」
「は、はい!」
「ポケモンリーグで優勝するんじゃよ。そして、そのチャンピオンを最初に倒すのは私じゃからな」
「……楽しみに待ってます」
- 985. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/07/21(木) 06:37:37.21 ID:tWnhOyGT0
- セキチクシティ・海岸
私とゆい先輩はラプラス達を連れ、海岸に来ました。
「さあ、もう2度と捕まっちゃ駄目だよ」
「ラプ」
「バイバ〜イ」
ゆい先輩は小さい体を大きく揺らし、手を振ります。
「さて、どうしましょうかね。やっぱり普通に船でグレンタウンに行きますか」
「それが一番だけどね〜」
「ラプ」
私達が一旦、その場を離れようとすると、ラプラスの鳴き声が聞こえてきました。
- 986. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/07/21(木) 06:38:35.53 ID:tWnhOyGT0
- 「どうしたんですか?」
「ラプラプ」
「あなた達のおかげで、たくさんの仲間達が救われました。その恩返しをさせて下さい、だって」
「でも、いいんですか、あなたは」
「ラプラプ」
「あなた達なら、優しくしてくれるでしょうから、大丈夫だって」
なんか、そう言われるのは照れ臭いですけどね。
「それじゃ、遠慮なく……」
私はラプラスにボールをぶつけ、ラプラスをゲットします。
「やったね、あずにゃん!」
「はい!これで、グレンタウンにいけますね!」
「今から、行くの?
「今からはさすがに……」
もう、夕方ですしね。
- 987. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/07/21(木) 06:39:54.53 ID:tWnhOyGT0
- 「梓ちゃーん」
「あ、アンズさんに会長さん」
「一緒に食事でもどうじゃ。今日のお祝いということで」
「え、えーと、どうしましょうか」
「私はいいよー」
「じゃあ、いいですよ」
「私もいいですかー」
「もちろんじゃ。まあ、あんまり高いものは勘弁じゃがな」
私達、4人は夕日を背にレストランに向かいました。
- 988. VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) 2011/07/21(木) 06:41:07.60 ID:tWnhOyGT0
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最終更新:2011年08月03日 17:20