憂「どうしたのお姉ちゃん！？」
唯「そのポーチかわいいー！」
律（ひいいいぃっ！こっち来た！）
唯「ほら見て、この子のリラックマのポーチ可愛いよ～」
和「本当ね。なかなか萌えるじゃない」
律「あ、あははは…」ﾋｸﾋｸ
唯「ねえねえ、このポーチどこで買ったのぉ？」
律「こ、これは○○って店で…」
律（ぬわーーーーっ！この距離はまずいだろ！）
憂「ん…？」
憂「和さん。この子、律先輩に似てません？って言うか律先輩じゃありません？」
和「まさか。律はこういうお店が嫌いなはずよ」
憂「うーん…」
憂「確かに律先輩がスカートはいたり、可愛いポーチ持ってるわけないですもんね」
和「そうそう。桜高の常識よ」
律「…」
律（これはこれで悲しい…）
唯「お？何これ」ｽﾞﾙﾙ
ジュリエッタ「…」
律「そ、それは…！」
唯「かわいー！むぎゅううううう！」ｷﾞｭｳ
ジュリエッタ「…」
唯「いつもぬいぐるみ持ち歩いてるの？」
律「う、うん…」
唯「へ～、乙女ですなぁ」
律「そ、そんなことないって…///」
唯「そんなことあるよぉ！服もとってもお洒落で可愛いし！」
律「ありがと…。あ、このぬいぐるみジュリエッタって言うんだ…仲良くしてやって…」
唯「え？な、名前つけてるんだ？」
唯（恐ろしい子！）
和（メルヘンチックさでは澪といい勝負ね…）
憂（そう言えば梓ちゃんも名前付けてたなぁ。何かゴツイ名前だったけど）
律「えへへ…///」
唯「はぁ～、キミの爪の垢を煎じてりっちゃんに飲ませたいくらいだよ～」
律「！」
和「唯、そういうことは言うものじゃないわ」
憂「そうだよ。律さんは男らしくて格好いいところがいいんだよ」
唯「そっかぁ！確かにりっちゃんがぬいぐるみに名前付けてるところなんて想像できないもんね！」
和「まったくその通り」
律「……」
律「……！」ﾀﾞｯｼｭ！
唯「お、乙女チックな人！？」
律「うわああああああああん！」ﾀﾞﾀﾞﾀﾞ
…
ジュリエッタ（律裏声）「りっちゃん落ち着いて！」
律「これが落ち着いてられるかよ！みんなして私のことバカにしやがってよおおおお！」ﾀﾞﾀﾞﾀﾞ
ジュリエッタ（律裏声）「バカにしてるわけじゃないよ！みんなりっちゃんを頼りにしてるからあんなこと言うんだよ！」
律「私だってたまには誰かに引っ張ってもらいたいんだよぉ！これでも純情な女の子だぞ！」ﾀﾞﾀﾞﾀﾞ
ジュリエッタ（律裏声）「私がぬいぐるみに名前付けるのがそんなに可笑しいかよおおお！」
律「りっちゃん、気を確かに！」ﾀﾞﾀﾞﾀﾞ
男「うわ、なんだあれ？」
聡「さ、さぁ？最近寒いから変な奴が沸いてんだろ…」
聡（うわあああああああぁあぁあぁぁぁぁあ！何やってんだよねーちゃん！）
10GIA前
律「はあはあ…こんなところまで来てしまった…」
律「…」
律「せっかくだから新しいスネアでも見ていくか…」
律「んー！可愛いものもいいけど、やっぱりドラムが一番だな！」
ジュリエッタ（律裏声）「良かった！りっちゃんが元気になって！」
律「心配かけたなジュリエッタ」
ジュリエッタ（律裏声）「いいんだよー」
律「えへへ…」
梓「ん…？」
梓「あの…」
律「え？ぎゃあああああああああああ！」ｽﾃｰﾝ！
梓「大丈夫ですか！？」
律「あずあずあず…」
律「へ？」
梓「すごく可愛い人がドラムを見てたので珍しいなって思って声掛けちゃいました…」
律「かかか、可愛いっておま…///」
梓「ドラムしてるんですか？」
律「ま、まぁ…」
律（お前と同じバンドだっつーの！）
梓「見た目的にはキーボードって感じがするけど」
律（見た目て）
梓「あ、私もバンド組んでて、パートはギターなんです！」
律「ああ、うん」
律（フェンダー・ムスタングまで知ってるっつーの！）
梓「はぁ、私のバンドのドラムもあなたみたいな可愛い格好すればいいのに」
律（っく…またその話…）
梓「私のバンドのドラムがですね、すっごくガサツで全然女の子っぽくないんですよ。むしろ男？みたいな」
律「…」
梓「言葉遣いも荒いしスカートなのに平気であぐらかくし…」
律「……」
梓「そんなだけど、何故かみんなその人に頼っちゃうんですよね」
律「…！」
梓「あ、ごめんなさい。初対面の子にいきなりこんな話…」
律「…」
律「そ、そういう女の子ってさぁ、普段は男っぽいように見えても、実は可愛いモノが好きだったりするよね(ﾁﾗｯ」
梓「え？」
律「ドラムの子」
梓「うーん、そうかなぁ」
律「意外にそういうもんだって！明日そういう話を振ってみろって！」
梓「みろ…？」
律「あ、いや…振ってみたらどう？」
梓「背中がかゆい！って文句言われそう…」
律「大丈夫だって！私が保証する！」
梓「はあ…」
梓（なんでこんなに必死なんだろう？）
律「きっとその子もみんなと可愛いモノの話がしたくて堪らないんだよ。だって女の子だぜ？そういう話が嫌いなわけないじゃん！」
梓（だ…ぜ…？）
梓「そう…ですね。私もみんなと一緒にそういう話がしたいです！もちろんドラムの子も一緒に！」
律「きっとその子も待ってる。助けてやってくれ、梓」
梓「はい！ありがとうございます、可愛いドラムの人！」
梓（なんか律先輩っぽい人だなぁ）
―――――――――
――――――
―――
律「うーむ、うまくいくかなぁジュリエッタ」
ジュリエッタ（律裏声）「大丈夫だよ！すごいねりっちゃん！悪知恵だけは」
律「なんだとー！このこの」ｸﾞﾘｸﾞﾘ
ジュリエッタ（律裏声）「痛いよー」
澪「…」
律「あ」
律「んん！さーて帰ろうかジュリエッタ…」
澪「何やってんだよ律…」
律「」
律「ち、ちげーし！律じゃねーし！」
澪「は…？何言ってんだ…？そしてその格好はなんだ」
律「だだだ、だからお前が知ってる律はこんな格好しないだろ！？つまり私は律じゃない！証明終わり！」
澪「……？」
澪（はは～ん）
澪「すみません、私の勘違いでした。確かに私の知ってる律はスカートはいたりぬいぐるみに話しかけたりしませんね」
律「あ…」
澪「じゃあ、さよなら」ﾍﾟｺﾘ
律「あ、あ…」
澪「ププ…」ﾁﾗｯ
律「あの…」
澪「まだなにか？（ﾌﾟｽｽ）」
律「あ、あの時の約束は嘘だったのかぁ！」
澪「苦しいぞー」
律「ぐぐ…」
MAXバーガー
律「かくかくしかじか…」
澪「ﾌﾟﾌﾟﾌﾟ、そんなこと気にしてたのか。普通に私も可愛いモノが好きって言えばいいだけじゃないか」
律「お前らが何度も話を遮るからだろ！」
澪「いやー、まあそれはそれとして律がねぇ…。長年付き合ってきてこんな姿を見るのは初めてだ」
律「ぐ…」
ジュリエッタ（澪裏声）「大丈夫だよ！すごいねりっちゃん！」
律「あーーーあーーーー！やーめーろー！」
ジュリエッタ（澪裏声）「りっちゃん今日も可愛いね！」
律「そんなこと言ってねー！バカ！バーカ、澪バーカ！ガンタンク！」
澪「はー…そんなこと言っていいのかな？みんなに言っちゃおっかなぁ」
律「ごめんなさい」
星野ひとみ（店員）（あいつらうっせーな）ｲﾗｯ
澪「最初見たときは何かの罰ゲームだと思ってたけど、ガチだったんだな…」
律「ガチだよガチ！可愛いモノ好きで悪かったな！」
澪「ジュリエッタ（笑）ねぇ…」ﾆﾔﾆﾔ
律「澪はぬいぐるみに名前付けたりしないのかよー。いや、付けてるだろ！澪なら絶対付けてる！」
澪「！」
澪「そ、そんなガキ臭いことしないし。律と一緒にされたくないし」
律「ぐぐ…！」
澪「ふふ、じゃあ行こうか」
律「どこに？」
澪「ファンシーショップ。行きたかったんだろ？」
律「澪…」
澪「ジュリエッタ（笑）の妹を買いに」ﾆﾔﾆﾔ
律「ちきしょー！」ﾀﾞﾑﾀﾞﾑ
星野ひとみ（店員）「」ｲﾗｲﾗ
ファンシーショップ
律「なぁ澪、これ可愛いぜ！」
ぬいぐるみ「…」
澪（お前の方が可愛いっての）
律「ジュリエッタはどう思う？」
ジュリエッタ（律裏声）「いいと思うよ！でも私の方が可愛いかな」
律「言うじゃねーかこいつぅ」
澪「唯が言うには買う前に抱き心地を確かめるといいらしい」
律「抱き心地か…よし、むぎゅうううう！」ｷﾞｭｳ
紬「呼んだ？」
律「うひゃああああああ！」ｽﾃｰﾝ
澪「ムギ、どうしてここに？」
紬「また新しいぬいぐるみが欲しくなっちゃって。えーと、こちらの方は澪ちゃんのお友達？」
律「…」
澪「気付かれないもんだなぁ」ﾋｿﾋｿ
律「今のところ気付いたのは澪だけだよ」ﾋｿﾋｿ
紬「？」
律「私だよ、わ・た・し」
紬「ごめんなさい…どこかでお会いしたかしら？」
律「これでどうだ」ﾏｴｶﾞﾐｸﾞｲ
紬「…！」
紬「なん…だと…？」
つぎのひ！おんがくしつ！
紬「お茶が入ったわよー」
唯「わーい、待ってましたー！」
律「唯ストップ！」
唯「！？」ﾋﾟﾀｯ
律「ムギ、お茶が２つ足りないぜ」
紬「え？」
律「ジュリエッタとマリアンヌの分だよ」
ジュリエッタ（律裏声）「私達の分を忘れるなんてひどいわムギちゃん！」
マリアンヌ（律裏声）「お姉ちゃん喉渇いたよー」
紬「あ、うん。そ、そうよね。ゴメンナサイ」
唯（うわあ…すっごく言葉にしにくいんだけど…うわあ）
律「やっぱりムギがいれたお茶は世界一だな。なあジュリエッタ？」
ジュリエッタ（律裏声）「本当だね。りっちゃんはいい友達を持てて幸せ者だよ」
律「だってさ、良かったなお前ら！」
紬「良かった良かった。アハハ…」
唯「ぶふぉｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗ」
紬「唯ちゃん！失礼でしょ！」
梓「…」
梓「律先輩、ちょっとすごすぎますね。あれはないわ」ﾋｿﾋｿ
澪「今まで我慢してた反動だろ…多目に見てやってくれ」ﾋｿﾋｿ
人のことを言えない二人であった…。
終わり
最終更新：2010年01月22日 03:51
