唯律「!!」 Nシルバー「!!」

「ふふふ……なんとか間に合いましたね。いや、少し手遅れでしたか」

律「ゲーチス…!!」

ゲーチス「そんなに都合よくハッピーエンドが迎えられると思っていたんですか?」

ゲーチス「Nとシルバー……二人が英雄になることに不満はありません。ですが、そんな英雄になれと誰が言ったんですか?
ワタクシが望んだのは、そんなものではない! 世界のすべてを平伏させ、掌握する絶対的なる真の英雄!!
それがワタクシが望んだものです!!
平和をうたうクソみたいな英雄になれとは言っていません!!!」

ゲーチス「Nとシルバーには何が何でも、真の英雄になってもらわなくてはいけません! ここまでくると……少々強行に話を進めなくてはいけませんね……。全てをやり直すため、Nとシルバーの記憶を消します!!」

ゲーチス「まずはそのために、邪魔なあなたたちを排除する!!!」

唯律「!!」

ゲーチス「ワタクシの“理想”の実現のため、あなたたちには消えてもらいます!!!」


ゲーチス「フフフ…なんですか、その目はァ!?」

律「…やってみろよ」

唯「私たちは負けないよ!」

ゲーチス「ククッ…、ハハハハ!!! 本気で言っているのですか!?
こちらの総戦力は、ざっと一万以上!! 対して、あなたたちは二人!! 勝ち目があるわけないでしょう!!!」

ゲーチス「ククク……、今七賢人が下で戦っていますがね。彼らはプラズマ団でもトップクラスの実力を持つ!
直にここへ来ますよ。下の雑魚どもを倒してねェ!!!」

「誰が雑魚だって?」

ゲーチス「…!?」

「ふむ…。それがもしわしのことならば、わしに負けた七賢人の二人はどうなるのかのう」

ゲーチス「き、貴様…ッ」

唯律「アデクさん!!」

アデク「マツブサとアカギなら、わしが倒したぞ」

ゲーチス「グ…ッ!!
……い、いや! それが何だと言うのですかッ? あんな老害どもを負かしたところでッ!!」

ゲーチス「七賢人はその二人だけではないのです!! 四天王という実力者が…!!
ギーマ!! シキミ!! レンブ!! カトレア!!
あの四人相手なら、チャンピオンのあなたでも…!!!」

アデク「……」

カツカツ…

ゲーチス「! ほら、来ましたよ? 最初にあなたの相手をするのはどなたでしょうねぇ?」

カツ…

カトレア「イッシュ四天王カトレア、ただいま参上つかまつりました」

律「! カトレア…!」

ゲーチス「フハハハ!! いいタイミングですよ、カトレアさん。
こいつらをエスパーポケモンで殲滅してやりなさい!!」

カトレア「…ふふ」クスッ

ゲーチス「…!!」

カトレア「あなたとあろう者が…アタクシがスパイだと、気づいていないはずがありませんよね?」

タタッ!

クロツグ「なんだかなー。カトレアー! 速く走りすぎだぞー!」

アデク「! おぬしは確か、フロンティアブレーンの…。それと……」

アデク「…!?」

律「あ、ああっ!!」

唯「?」

アデク「コクラン!!」 律「コクランさん!?」

コクラン「アデク様、そして律様。久方ぶりでございます」

アデク「な、なぜコクランが…。
というより、律とコクランは知り合いなのか?」

律「あ、いやあ…はは」

コクラン「…ふふ、私めはある女性に助けられましてね」パチッ

律「! …へへっ」

アデク「むう?」

ゲーチス「く…う、まさか……貴様たちだけで七賢人を倒したというのか…!」

「カトレアさんたちだけではありません!」

「私たちも頑張りました~♪」

唯「あずにゃん!?」 律「ムギ!!」

梓「久しぶりですね。唯先輩、律先輩!」

紬「もうちょっと感動的な再会の仕方がよかったけど…」

梓「まあこんな状況ですしね」

唯「ううん! すごく感動的だよ!! すっっごく!!」パアアッ

律「落ち着けっ」

紬「嬉しいわね~♪」

梓「元気そうで何よりです」

ゲーチス「……馬鹿なッ。我がプラズマ団七賢人が負けただと……!?」

ゲーチス「…ふっ、だが!!
まだまだプラズマ団はこんなものではない!!!
ワタクシには直属の親衛隊があるのです! それはワタクシが呼べばすぐに駆け付ける!!
ダークトリニティ《改》よ!! さあ、ワタクシのところへ来なさい!!!」

―――シーン…

ゲーチス「そ、そんな!!
いつもなら一秒もかからず、まさに一瞬で……」

「無駄だ、サキとミツルくんはもう来ない」

ゲーチス「! み、澪ォオオオ!!!!」

唯「澪ちゃん!」 律「澪!!」

澪「唯! 律!」タタッ

唯「よかったあ~。一人で残っちゃったから、心配だったんだよ?」

澪「ご、ごめん」

律「まったく…、バカ澪」

澪「な、なにい!」

澪「こんの、バカ律!」

律「ひやあん! おやめになって~!」

ギャーギャー

律「」

澪「まったく…」

唯「えへへ」

紬「よかったわ、澪ちゃん。もとに戻ったのね♪」

梓「一時はどうなることかと思いました…」

澪「はれ? なんでムギと梓が…」

ゲーチス「グ、クク…」

澪「…!」

ゲーチス「有り得ないぞ…、七賢人もダークトリニティ《改》も……!」

澪「…ゲーチス、」

ゲーチス「…フハハハ、なんですか? それで勝ったつもりなんですかァ?
まだ甘いんですよ……プラズマ団は昔から存在していたのです。あなたがプラズマ団に来たのはついこの間……。
あなたが来る前にワタクシの親衛隊を務めていた、ダークトリニティ!!」

ゲーチス「ダークトリニティよ!! どんな方法をとっても構いません! こいつらを排除したら……いえ。
ここへ今すぐにでも駆け付けたら、またワタクシの親衛隊をやらせてあげましょう!!!」

ゲーチス「さあ、早く!! 早く来なさアアい!!!!」

「“はかいこうせん”!」

ドギュウウウウウウッ!!!!!

ゲーチス「ぬおおおっ!?」ドサアッ!

「…ふん。あの三つ子なら、こんなふうにいなしてやったが?」

澪「ワ、ワタルさん!?」

ワタル「ん? 澪?」

「あれ、澪ちゃんじゃないか。こんなところで会うなんて、大誤算だね」

ダイゴ「…ダイゴだけにっ」クスッ

澪「ダイゴさんまで!?」

「はあ…。ていうか、ワタルくんは人間に“はかいこうせん”をしちゃ駄目だってあれ程言っておいたはずなんだけど……」

梓「なっ!」

紬「シロナさん!?」

シロナ「あら…なんで梓ちゃんと紬ちゃんが…?」

律「三人とも、知り合いか?」

澪「あ、ああ」

梓「は、はい」

紬「ええ。チャンピオンさんよ♪」

唯律「チャンピオン!?」

律(そういやぁ、いつかのテレビで見たことあるような……)

唯(…ふぇ?)

ゲーチス「チャンピオンズか…!!」

アデク「…ふむ。ゲーチスよ、そろそろ諦めたらどうだ?
四地方のチャンピオン、四天王、フロンティアブレーン、五人の実力あるトレーナー…………降参するには十二分なものだが」

ゲーチス「……ククッ」

ゲーチス「ハハハハハハハハッ!!!
これだから貴方達は愚かだというのですよ!! チャンピオン、四天王、ブレーン? それがどうかしましたかねぇッ!?
こちらには総勢一万人ものプラズマ団員がいるのです!! 二十にも満たない人数でそれらに敵うとでも?
結局貴方達に勝ち目はないのですよォッ!!!」

「勝ち目がないのはアンタの方じゃないのかい?」

ゲーチス「!!」

唯律「アロエさん!」

アロエ「…ふう、流石に時間を食っちまったね」

ヤーコン「ふん。だが、一万人と言っても大したことはなかったな」

シャガ「ソウリュウのトレーナー百人と毎日稽古をしている、このシャガにとっては屁でもない」

ゲーチス「ぐ…!」

アーティ「やあ、ゲーチスさん」

ゲーチス「! アーティ…!」

アーティ「プラズマ団の考え…全てを否定する気はなかったけど、実は貴方の野望を叶えるためのポケモン解放だったみたいだね」

カミツレ「全く…醜いことね。自分の野望のためにたくさんの人を騙すなんて…」

フウロ「…プラズマ団員の人達はもう、みんな改心しましたよ」

ゲーチス「! な、に……?」

アイリス「ポケモンと離れたくないみたいね。結局は、プラズマ団員もポケモンを愛していたのよ!」

ゲーチス「あの、下っ端どもめぇええ!!!」

ハチク「……、ゲーチス」

ゲーチス「!」

ハチク「七賢人も親衛隊とやらも、一万人の軍勢ももういない。
このままお前が何も変わらないというのなら……」

ハチク「お前は独りだ。…どうする?」

ゲーチス「……、」

ハチク「……」

ゲーチス「……フ、ハハ」

ハチク「!」

ゲーチス「フハハハハハハハハハハハッ!!!!」

ゲーチス「独り…? 独りで十分ですよ!
どうする、って…ワタクシを誰だと思っているのですか? プラズマ団を作り上げた七賢人、ゲーチス・ハルモニアですよォ!?」

ゲーチス「そのワタクシがこんなところで終わるはずがないのです!!
ギアル、ギギアル、ギギギアル!!
あいつらを蹴散らせぇええ!!!」ボム!

ギアル「ギー!」

ギギアル「ギギー!!」

ギギギアル「ギギギー!!!」

アデク「…行くぞ!」

シロナ・ダイゴ・ワタル「はい!!!」

アデク「ウルガモス、“ねっぷう”!」

ウルガモス「モスー!!」

シロナ「ガブリアス、“りゅうせいぐん”!」

ガブリアス「ガブー!!」

ダイゴ「メタグロス、“コメットパンチ”!」

メタグロス「グロース!!」

ワタル「カイリュー、“はかいこうせん”!」

カイリュー「リュー!!」

ドオオオオオオオン!!!!!!!!!!!


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最終更新:2011年08月07日 21:13