和「えー皆さんおはようございます。アナウンサーの真鍋和です」

和「清々しい朝ですね。まぁ、桜ヶ丘町は雨のようですが、では今日も中野梓の私生活を覗いてみましょう」


ジリリリリ。

梓「うっ……ふわぁ」

和『中野梓がどうやら目を覚ましたみたいです』

梓「うわぁ雨か……」

梓「はぁ……学校に行く準備しなきゃ!」

和『寝起きの中野梓はとっても可愛い……っとたった今FAXで送られて来ました』

梓「うわぁ……髪の毛ボサボサ……一回お風呂入ろっかな……」

和『どうやら中野梓は朝風呂に入るみたいです』

梓「まだ時間らあるよね……よし入ろ!」

和『ここからは視聴者にはお見せ出来ません。あ、今日は彼女の友達役の鈴木純さんがゲストに来ています。早速お呼びしましょう』

純『どうも、おはようございます』

和『おはようございます。あ、早速、FAXで鈴木純さんからの質問が送られて来ました』

純『どんな質問ですか?』

和『えーと、彼女がレズだと知った時はどう思いましたか?』

純『またドストレートな質問ですね』

和『そうですね。彼女がレズだと分かった時は世界中の人が驚きましたからね。友人役の鈴木純さんはどう思ったのか私も知りたいです』

純『そうですね。まずやっぱり驚きましたよ。同じ友人役であり先輩役である。秋山澪さんのパンチラを見て鼻血を出す彼女を見た時まさかとは思いましたけどね』

和『そうですか……』

純『あ、またFAXから質問が……』

和『どれどれ……この梓ショーの友人役に選ばれて嬉しいと思った事はありますか?』

純『それは数え切れないほどありますね』

和『例えば?』

純『この世界的に人気の番組、梓ショーに出れる。しかも梓の友人役で……この事を知った時はとっても大喜びしましたね』

和『私もこの梓ショーのアナウンサーに選ばれた時は飛び上がるぐらい喜びました』

純『でも、大きなドームの中でずっと生活するって言うのは少し苦しいですね』

和『自由がある程度限られますからね。……とここでCMに入ります』


CM『世界的人気の番組……梓ショー!アナタもこの番組を見て梓の生涯を見届けよう!』

CM『万里の長城に匹敵する巨大なドームの中に作られた桜ヶ丘街。そして天候をも自在に操れる程の大規模なセット……スタッフはなんと二万人!』

CM『極めつけは主役の中野梓!彼女はこの巨大なセットの中で生きる。ドラマの主人公!』

CM『24時間を共に彼女と生きよう!』


和『改めましておはようございます』

純『おはようございます』

和『中野梓がお風呂から上がったようですね。では、彼女の生活を見て行きましょう』


梓「ふわぁー」

梓母「あら梓起きたの?」

梓「うん、今日は朝ごはん食パンだけでいいや」

純『相変わらず、梓のお母さん役の俳優いい演技だなぁ』

梓母『そう、このふわっとしたもちもち感が癖になる桜ヶ丘食パンでいいのね」

梓「お母さんなに言ってるの?」

梓母「ううん、なんでも無いわ、早く食べなさい」

純『アハハまた大胆に食品を宣伝しましたね』

梓母「あ、ジャムは何がいい?」

梓「苺ジャム!」

梓母「分かったわ。この無農薬で作った苺ジャムね」

梓「う、うん。制服に着替えてくるね!」

純『っと……ここで私は学校へ行かなくちゃならないみたいです』

和『そうですか、残念です』

純『では皆さんさようなら。次は桜ヶ丘町へお会いしましょう』

梓「ふぅー……着替え終わった」

梓母「食パンもう焼けてるわよ。あ!大変もうこんな時間よ梓!」

梓「どうしたの?……あれ!?もう8時30分!」

梓母「ほら急がなきゃ!ほら、食パン口に加えて!」

梓「あむっ!いっへきます!」タッタッタッ

和『ここでプロデューサーから連絡が来ました』

和『中野梓を24時間監視するカメラマンを募集しているみたいです』


梓「はぁはぁはぁはぁ……」

梓「はぁ……お風呂入らなきゃ良かった」

純「お、あずさー!」

梓「あ、純!」

純「どうしたの?息切れてるよ」

梓「ちょっと遅刻しそうだったから走ったの」

純「ほらー制服と髪がビショビショだよ」

梓「あ、傘持って来るのわすれた!」

純「で、その口にくわえてるのって食パン?」

梓「あ、食パン口にくわえたままだった……」

純「これもう食べらんないね……」

梓「そうだね……捨てなきゃ」

純「そこにごみ箱があるよ」

梓「あれ?こんな所にごみ箱なんかあったっけ?」

純「あったよ。ほら早く捨てて」

梓「う、うん」ポイッ

純「あ、ほら雨が止んだみたい」

梓「あ、ほんとだ!」

ガッシャーン!

梓「キャッ……な、なんか空から降ってきた!」

純「ほ、本当だね!」

梓「あれ?これスプリンクラー?なんでこんな物が空から……」

純「そ、それより早く学校行こうよ!」

梓「う、うん……」

和『危なかったですね。このスプリンクラーがドームの天井に沢山貼り付けられており雨を降らせています』


純「ふぅー学校着いたね」

梓「うん、あ!売店に寄っていい?」

純「いいけど」

梓「ありがとう!」

純「また雑誌買うの?」

梓「う、うん……」

梓「すみませーん!」

おばちゃん「お、梓ちゃんおはよう」


おばちゃん「何時もの挨拶だねぇ」

梓「あ、あの……」

おばちゃん「はい、分かってるよ。ファッション雑誌ちゃんと仕入れて来てるから」

梓「ありがとうございます!」

和『ちなみに、この雑誌は桜ヶ丘町にしか販売されておりません』

和『っとここで鈴木純さんが付けているインカムに何か指示が送られたようです』

純「わかりました」ボソボソ

純「ねぇ梓?」

梓「ん、なに?」

純「まだ琴吹先輩が急に引っ越しした事気になってる?」

梓「……えっと」

純「ちょっと気になってただけだから無理に言わなくていいよ」

梓「ありがとう……」

純「ううん、いいよいいよ!」

和『そう言えば彼女がレズだと分かったのは琴吹紬のおかげでしたね』

梓「もうすぐHR始まるよ!」

純「うん!行こっか」

和『授業の時間ですので、ここからは前の放送を流します。中野梓の授業の様子は右上の小画面で、音声は副音声で聞く事が出来ます。今日は琴吹紬と出会ってから別れるまでの放送をみじかめにお送りします』

【中野梓……琴吹紬との恋】

和『あれは、中野梓が軽音部に入部した日でした』

紬「梓ちゃんって言うの?とっても可愛い名前ね!」

梓「あ、ありがとうございます!」

和『思えば、この時の彼女の目は恋をした時の目でしたね。それから一周間後』

梓「律先輩、今日は焼き肉パーティーに誘ってくれてありがとうございます!」

律「いいっていいって」






最終更新:2011年08月11日 23:48