………
……

梓「いたた……とりあえず私の頭にでっかいたんこぶをつけるだけの元気はあるみたいですね」プクー

律「うるせぇ!お前のせいで余計な体力使ったわ!」

梓「ふふん、しかし真面目な私の、命を賭けた本気のジョーク!さすがの先輩も見抜けなかったみたいですね」

律「自分で、真面目とか、言うな……」ヨタヨタ

梓「あっ、ただでさえ疲れてるんだからちゃんと安静にしない……」

ギュッ

梓「と……?」

律「……」ギュー

梓「えぇっ!?先輩、急にどうしたんですか!?///」

律「……本気で好きだから」

梓「へっ?」

律「お前のこと、本気で好きだから……ずっとそばにいて欲しいんだからさ……」グスッ

律「冗談でも……死ぬなんて言わないでくれよ……」ポロポロ

梓「あっ……」

律「梓……」ポロポロ

梓「律先輩、ごめんなさい……」グスッ

梓「私、先輩をひどく傷つけて……!」ポロポロ

律「……」

梓「ごめんなさい……本当にごめんなs……」


チュッ


梓「んっ……」

律「ぷぁっ」

梓「律先輩……?」

律「……私は、お前を泣かせるために今の言葉を言ったんじゃないぞ」

梓「えっ……?」

律「反省してるんなら、それでいいよ」

梓「はい……本当にごめんなさい」

律「もう謝んなくていいって全く……そうだ!」

梓「何ですか?」

律「ルールだよ、新しいルール!」

律「『冗談を言うときは死ネタ禁止!』これ新しいルールな!」

梓「……はい、分かりました!」

律「へへっ、またルール増えたな」

梓「そうですね……つけ始めたのは付き合って2週間くらい経ったときでしたっけ」

律「あぁ、お互いにそりが合わないからって、無理やり2人ルール作って……」

梓「破ったら絶交なんて言って……いっぱいつけましたよね」

律「『外食の行き先は一回ごとに交互に決める!』」ビシッ

梓「『借りたお金は絶対返すこと!期限は一週間!』」ビシッ

律「『料理は卒業までに5種類以上作れるようにしておくこと!』」ビシッ

梓「『練習さぼるのは週に一回まで!』」ビシッ

律「『デートのときはお互い髪を下ろしてくること!』」ビシッ

梓「『後輩フェチだからタメ口禁止!』」ビシッ

律「あっ……」

梓「『セ〇クスの受け攻めは押し倒したもん勝ち!』……って」

梓「律先輩、どうかしました?」

律「いや、昨日からお前のタメ口で別れるってのに引っ掛かってたんだけど……」

律「そういやそんなルールつけたなぁ、っての思い出して……」

梓「はぁ……律先輩がつけたんですよこのルール」

律「わりぃわりぃ!あははは……」

梓「全く……」

律「……そのルール、もういいや」

梓「えっ?」

律「いや、初めは恋人であることと先輩であることの両方を両立させたかったからつけたルールだったんだけど……」

律「何となく梓、敬語使うのに気を使ってる感じがするからさ」

梓「いえ、別にそういうのではないですが……」

律「まぁ先輩に敬語使うのにそんなに気を使わせてるってのはちょっとショックだけどな」

律「梓には、私の前ではちょっとでも自然体でいてほしいからさ」

梓「律先輩……」

律「というわけで今から新ルール!『敬語禁止!』」

梓「うぇぇ!?そ、そんな急に言われても……」

律「さあ、梓!」グイッ

梓「うっ……///」

律「……」ジーッ

梓「り、りつ?///」

律「!!」

梓「これでいい?」

律「お、おぅ!それでいいぞ!///」

律(呼び捨てにしろとは言ってないんだけどなー……まぁ)

梓「良かった……えへへ」

律(可愛いしいいか)ポン

梓「りつ?」

律「やっと笑ったなこんにゃろうめ~!」ワシャワシャ

梓「あ、ちょっとりつ、髪の毛わしゃわしゃしないでよ~!」

…………
………
……

そのよる!

律「はぁ、見舞いに来てくれたはずなのに、お前のせいで余計に疲れた気がするぞ」

梓「私だって昨日めっちゃ疲れたし、おあいこだよ」

律「すごかったか?私のテク」ニヤッ

梓「なっ……そういうこというなー!///」

律「あはは、ごめんごめん……っと」フラリ

梓「あー、もう危ないなぁ」ガシッ

律「ごめん、やっぱ疲れてるみたいだな私」

梓「もう寝た方が良さそうだね?」

律「あーそうする……そこの押し入れに布団があるから、梓はそれ敷いて寝てくれ」

梓「えっ?」

律「えっ、って何だよ」

梓「一緒に寝るんじゃ、ないの……?」

律「私と一緒に寝て、また風邪がうつったりしたら大変だろ?だから違う場所で寝ろ」

梓「だ、大丈夫だよ!私は一回風邪引いてるから抗体ができてるはずだし……」

律「本当に?」

梓「はい!」

律「絶対に?百パーセント?」

梓「うっ……たぶん」

律「じゃあダメ」

梓「そんなぁ!」

律「百パーセントうつらないって断言できないならダメだ。またうつったら大変だろ?」

梓「だ、だったら大丈夫!絶対に、百パーセント大丈夫だから!」

律「ダメだ。諦めて布団で寝なさい。」

梓(くぅ……最初から押しきればよかった……)

律「ったく、敬語抜けた途端にわがままになった気がするなお前は……」スタスタ

梓(こうなったら……!)

梓「……りつぅ///」

律「!?(な、なんだ今の声!?///)」クルッ

梓「お願い……今日だけでいいから一緒に寝てよぉ……///」ウルウル

律(うわうわうわ、その顔と声は反則だって!///)ドキドキ

梓「りつ……?///」ウルウル

律「うっ……あぁぁ!分かった好きに寝りゃいいじゃんよちくしょうめ!///」

梓「えへへ……ありがと、りつ♪」

律(とりあえずその甘えた声をやめてくれ///)

……

律「んじゃ、電気消してきて」

梓「おっけーい」トテトテ

パチン

梓「よっこいしょっと」ポフッ

梓「えへへ、律のベッド久しぶり~」ポフポフ

律「そういえば、最近梓は私の家に泊まってないよな」

梓「だって、律の家っていつも誰かいるんだもん。セ〇クスしづらいじゃん」

律「エロにゃんめ」

梓「エロで結構」

律「開き直りやがった」

梓「……そういえば、今日は誰もいないんだね」

律「ん?あぁ、親も聡も親戚の家に行くって言ってたからな」

梓「そっか」

律「襲わないぞ?」

梓「今の律には期待してないから大丈夫」

律「ちぇっ」

梓「それに……」ギュッ

律「おっ?」

梓「今は、これで充分」ギュー

律「……///」ギュー

梓「律?」

律(もう熱治らんかもしれん///)ギュー

律「……梓」

梓「ん?」

律「今日は、来てくれてありがと。嬉しかった」

梓「律……」パッ

律「へへっ、やっぱり可愛い顔してんなお前」スッ

梓「律だって、すっごくきれいな顔だよ」

律「ん。ありがと」

梓「律……」

律「梓……」


チュッ


梓「……」

律「……」

律・梓「えへへ」

律「おやすみ、梓」

梓「うん。おやすみなさい、律」

律「……」

梓「……」

律「スー……スー……」Zzz…

梓「ウーン……リツー……」Zzz…



おしまい!






最終更新:2011年08月19日 21:36