梓をベッドの縁に座らせ、唯は手前の床にぺたんとかわいらしく座る。
唯「えと……足開いて」
梓「はぃ」
おずおずと足を開くと唯がその中に入り二人の距離が縮む。
唯「では……っ」
唯が緊張しながら梓のスカートをめくり、腫れ物を扱うようにショーツから陰茎を取り出す。
梓は何を喋っていいのか分からず無言で唯の挙動を見ていたが、自身の性器を露出させた羞恥から蚊の鳴くような声を漏らした。
唯「わあぁ……これが……」
梓「~~~~っ……」
唯「じゃあ、えっと……えへへ」
唯が戸惑いつつも梓の隆起したおっとせいに指を絡める。
梓がピクピクしながら吐息を漏らした。
唯「うう、緊張するなー……まずは声だしも兼ねてふわふわ時間歌ってみるね」
梓「ははい」
唯が梓のマイクに顔を近づける。
そのままマイクの先端に唇を押し付けて軽く吸った。
唯「ちゅ」
梓「あっ……!」
梓のマイクが反り返った。
唯「すぅー……キミを見てるといつもハートDOKI☆DOKI」
唇はマイクの先端に触れたまま歌い始める。
梓は唯が陰茎に触れているという視覚に加え、唯のやわらかい唇と時折触れるぬめった舌によって身体が震える程に高ぶっていた。
唯も最初は恥ずかしさから思うように声を出せずにいたが、二番の歌詞に差し掛かる頃には落ち着きを取り戻す。
ソーセージでの練習を思い出してそれを実践しながら歌えるようになっていった。
二番も終わって間奏の部分に差し掛かった所で一旦マイクから唇を離す。
唯「ん……どうかな?」
梓「なんていうか……少し焦らされているような感じがして、でもよかったです」
唯「そっかーよかった。私もコツを掴んできたかもだよ!」
気をよくした唯が再び歌い出す。
唯「もすこし勇気ふるって 自然に話せばー」
梓は当然この曲を熟知しているため今のしっとりとした曲の流れをありありと感じ取る事が出来る。
丁寧に歌い上げる唯の息遣いで身体を震わせつつも、全身の筋肉を緩めて快感に浸った。
ここで、唯の声からだんだん勢いが出てくる。
唯「そーんなー気ーすーるーけーどーーー」
今までの流れから一転、曲の雰囲気がガラッと変わる。
梓のマイクはそれに反応してビクンと暴れた。
唯はマイクを離すまいとしっかり指を絡める。
唯「だけどそれが一番むずかしーのよっ!」
梓「はあっ……ぁぁぁっ!」
唯はラップパートを意図的に強く歌い梓を不意打ちした。
梓「うっ……ふっ!」
唯「あぁもういいや寝ちゃお寝ちゃお寝ちゃおーーーーっ!!」
梓「うあああっ――かはっ?!」
梓がガクガクと震えて唯の歌フェラに身体全体で賛辞を贈る。
それが伝わった唯はより気持ちよく歌う事が出来た。
唯「ふわふわターイム♪」
梓「ふぁふぁたーぁい♪」
唯「ふわふわターイム♪」
梓「ふぁあぁたーぁい♪」
唯「ふわふわターイム♪」
梓「ふぁぁぁったーぁい……♪」
涎を垂らしながら梓もコーラスに参加してふわふわ時間が終わる。
唯は何も聞かず嬉しそうに笑い、梓が落ち着くのを待った。
梓「はぁ……はぁ……」
唯「えへへ」
梓「すごいです唯先輩……歌フェラってこんなに気持ちいいんですね」
唯「練習の成果が出たかなっ」
梓「ええ、とっても」
唯「ねえあずにゃん、もう一曲いいかな? 今度はもっとうまく出来るかも」
梓「っ……お願いします」
唯が梓の全く衰えていないマイクを握り、肺に空気を送り込んだ。
梓の期待が膨らむ。
梓「唯先輩、次の曲は……?」
唯は笑顔を向けるだけで問いには答えない。
梓「聞いてのお楽しみですか」
唯の唇がマイクに押し付けられた。
唯「なんでなんだろ 気になる夜 キミへの この思い便箋にね 書いてみるよー」
梓「っ……ふぅぅぅ……」
それは入部のきっかけになった、梓にとって思い入れのある曲だった。
歌フェラは思い入れがある曲ほど効果が増す。
それに加えて歌い手とその人の感情も重要である。
梓にとってこの曲、この歌い手はこれ以上ない組み合わせだ。
唯は心を込めて歌いながら、息を吹きかけたり、唇を這わせたり、舌で舐めたりと覚えた事を全て試した。
その一つ一つが梓に快楽を与えると共に唯の気持ちも流れ込んでくる。
陰茎の先端からじんわりと身体全体に広がる快感の振動。
じれったくもあるが心がふるえ満ち足りた気持ちにさせる。
梓は歌フェラの素晴らしさに感動すら覚えていた。
梓の身体と局部は極限まで敏感になり、歌の最中に飛んだ唾液が亀頭に付着する感触すら味わえるようで。
僅か数分の歌だが既に限界に差し掛かっていた。
唯「キラキラひかる 願い事も グチャグチャへたる 悩み事もー♪」
梓「ふああっ! んっ、んふぅ! ひはっ……ぁ……っ!」
ラストサビに差し掛かり唯もスパートをかけ始める。
梓は少しでも長くこの快感に浸るため目を閉じて上を向き必死で耐えた。
唯が透き通るような声を伸ばす度に果てそうになる。
唯「もう針がなんだか 通らなーいー」
次で最後のフレーズ。
梓は目を開けて唯を見据える。
そんな梓に気付き唯も上目遣いで梓と目を合わせる。
唯「ララ☆またあした」
優しくいたわる様な歌い方、梓の大好きな美声。
唯が歌い終わり唇を離した。と思わせて不意打ちで締めのキスを裏筋に当てる。
その行為で梓の理性は焼き切れ、梓は声をあげながら上体を仰け反らせた。
ハウリングのようなオーガズムから一転、気を失うようにベッドに身体を投げ出し切なげに呼吸を整える。
唯は突然浴びせられたホワイトノイズに硬直してしまい、ネバつくそれを顔全体で受け止めてしまう。
我に返って顔を拭きつつも魚肉ソーセージでは味わえない感触を楽しんでいた。
唯「あずにゃん大丈夫?」
梓「はぁーー……はーー……あ、はい……」
唯「やっぱり聞いてみたいや。どうだった?」
梓「あー……なんていうか……しやわせでした……」
唯「そ、そこまでよかったの?」
梓「はい」
唯「そっかー……ふふ、すごいね歌フェラって」
梓「すごいです。それに唯先輩も」
唯「私?」
梓「ええ、初めてとは思えないうまさでした。それに曲もよかったから」
唯「あずにゃんにほめられた……!」
梓「それにしても……なんだかなぁ」
唯「なに?」
梓「唯先輩にまんまとはめられたというか」
唯「どゆこと?」
梓「最初に歌フェラの話を振ってきた時点でこういう事を期待してたんじゃないですか?」
唯「そんなことないよー。それを言うならきっかけはあずにゃんだよ」
梓「え?」
唯「腹式呼吸の事を調べてたら見つけちゃったんだもん」
梓「そうだったんですか。でもそれって私のせいじゃないような」
唯「まあここはお互い様ってことで」
梓「えぇー。……ふふふ、まあそれでいいです」
*
あの歌フェラから数日はお互い気恥ずかしさを感じていた。
しかしひと月ほど経った今では普段通りの部活を楽しんでいる。
お茶をして、練習をして、再びお茶の時間。
澪「最近唯の上達がすごいよな」
紬「唯ちゃん歌の練習した?」
唯「え? んふふー実はそうなんだよ。ねーあずにゃん?」
梓「えっ!?」
唯「歌い方を調べたりしたからね」
梓「あぁそっちか……そうですね」
律「どした? 梓さっきからおかしいぞ? 今日結構ミスってたよな」
梓「そ、それは……」
梓は練習中唯の唇とマイクに見とれていた。
そこから余計な妄想をして呆ける事が数回あったのだ。
唯「あずにゃん!」
唯「私はいつでもあずにゃんだけのためにリサイタルをやるよっ!」
梓「うっ……」
見透かされたような気がして顔を赤くする梓。
それでも嬉しくて期待に胸が膨らんでしまう。
そんな様子を見て首をかしげる部員達をよそに、唯と梓ははにかんでいた。
END
最終更新:2011年09月10日 20:52